8 / 28
第8話 騎上さん視点
しおりを挟む私は今、自分の部屋に逃げる様にして戻って来た。
ご飯を食べてる時も上の空だったらしく、お母さんに「何?彼氏でも出来たの?」とか言われて、「そ、そんな事っ、何言ってるのよ!もうっ」なんてかえしてしまった。
今思えば、これって白状してしまった様なものよね。
「はぁ……バレた……よね。やっぱり」
今度、ちゃんと紹介とかしないと。だよね。
ベッドの上に座り、お気に入りのぬいぐるみを抱きしめる。
今日の事を思い出すと、顔から火が出てしまいそうな位に恥ずかしくなる。
「水上君と……キス、しちゃったんだ」
自分の唇を人差し指でなぞる。キスした時の感触を思い出すかの様に。
あの柔らかい唇の感触……男の子の唇って、あんなに柔らかいんだ。
「って、そうだよね」
あの時、水上君の顔が近づいて来て「あ、キス。するんだ」って。
突然キスしようとするからビックリしちゃったよ。何て言うか、どうしていいのか分からなかった。
「ファーストキス……かぁ」
私は、今まで誰とも付き合った事が無いし、これからもそういうのは無いんだろうな。って思ってた。
水上君は、どっちかって言うと目立たないタイプだけど、そこが良いと思うの。
あれ?いつからこんなに好きになっちゃったんだろう。
たまに目が合って、それで少しだけ意識しちゃって……。あ、私もしかして水上君の事好きなのかな?って思って。
そうしたら、前よりも目が合う回数増えて来て。
もしかして、私が水上君の事見てるのバレちゃった?というか、水上君も私の事見てる?って気になって……。
でも、今日は少しいつもと違った。何て言うか、頭の中が「好き!好き好き!」ってなって、もう授業どころじゃ無かった。私、変なのかな。これが思春期ってやつなの?
「はぁ……水上君……早く会いたいなぁ」
明日になれば会えるんだけど、夜が長いなぁ。
「パンツまで見せちゃったし……」
勢いもあったけど、まさか自分からスカート捲るなんて。
水上君に嫌われたくない!って思ったから、我慢したけど。良く考えたら私の方が変態っぽくない?!
「あー!もう!恥ずかしいよぉ!!」
私は目の前にあった枕を片手で叩く。ボフっボフッっと枕が悲鳴を上げている。
「でも、嫌われたくないもん……水上君……好きぃ」
さっきまで叩いていた枕に頭を乗せる様に、ベッドに倒れ込んだ。
「あ、お風呂入らなきゃ」
早く寝てしまえば、明日になって水上君に会える。
でも、どうせお風呂入るし、ちょっとだけ……良いよね?
横向きになって、膝を抱える様に少しだけ曲げる。
ズボンの中に片手を入れ、パンツの上からクリトリスを摩る。
「ん……」
私、いやらしいのかな。水上君の事考えただけで、薄っすらと濡れちゃうんだもん。
パンツがちょっとずつ湿ってるのが分かる。
まだ、膣内に何かを入れた事はない。だって怖いもん。
クリトリスだって、直に触ると気持ちいいより、どっちかっていうと痛い。
だから、私はパンツの上からしか弄らない。って、何考えてるのよ。
「はぁ……水上君……」
触って良い?とか言うんだもん。
ホントは触って欲しいとか思ったけど、まだ早いよ。
グリグリと圧し潰す様にクリトリスを圧迫して、円を描く様に指を動かす。
「あっ、水上君……気持ちいいよぉ」
駄目だ。イッちゃう。
その時、
「幸子ーっ、お風呂入っちゃいなさいーっ」
お母さんが部屋の外から声を掛けてきた。
「はっ、はぁーい」
咄嗟にズボンから腕を引き抜き、ベッドから起き上がった。
部屋に入って来ても大丈夫な様に。
お母さんは部屋に入って来なかったけど、私の心臓はバクバクと物凄い速さで動いている。
焦った。こんなに焦ったのは初めてかも知れない。家族にオナニーしてるところ見られたら、本当に生きていけない気がする。
「もう、全部水上君のせいなんだからね!」
私は水上君のせいにして、とりあえずお風呂に入る事にした。
パンツが濡れてて、何か歩きづらいなぁ……。
0
お気に入りに追加
72
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~
桂
ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。
そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。
そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる