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第16話
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毎度毎度、勇者やら何やらがこの城に何故か送り込まれてきてはいるが、最初はその殆どがこの世界の住人だった。だが、ここ最近は、異世界から召喚されたとされる奴らが増えて来た。
お察しの通り、この城に居る彼女たちは異世界から召喚されたのだ。
それはまた後述するとして、今は大盾君の話を聞こうじゃ無いか。
アキラはこの世界に召喚された時、勇者君と僧侶ちゃんと魔法使いちゃんと同時に召喚されたらしい。
アキラの話を聞いてる最中に、僧侶ちゃんも頷いたり、補足してくれたりしながら当時の事を話してくれた。
アキラは中学3年で、部活を終え自宅に帰り、部屋着に着替え夕食が出来るまで仮眠をとったらしい。そして目が覚めると、教会の様な場所に居たそうだ。
僧侶ちゃんは、高校3年生で18歳になったばかりだそうだ。彼女は、普段通りに自分のベッドで眠りにつき、気が付くと教会に居た。と。
共通するのは、どちらも眠っていたという事だ。普通に考えれば、まだ夢の中だと結論付けるのが普通なんだろう。
そして教会では、見た事も無い巨大な白い女性の石造な様なものがそびえ立っていたらしい。
周りには数人の黒いローブを頭までスッポリと被ったのが囲んでいて、その中心に白地の生地に、銀やら金やらの刺繍が施された法衣の様な物を羽織った偉そうな男が居たそうだ。
此処からはよく聞く話だった。
その男から、「魔王と呼ばれる悪しき者を倒せるのは、異世界からの召喚者である君達だけだ」と、その為に召喚されたと説明されたらしい。
何故かその事に何の疑問を抱く事は無かったそうだ。
「いや、それ軽く洗脳されてるね」とは思ったが、今此処で口に出す事はしない。話を遮るのも違うしな。
その後は場所を変え、何処かの城に連れて行かれたそうだ。
そこで、一通りの魔法に関する知識を教わり、戦闘の訓練をし、それなりの装備と路銀を手渡され、旅立たされた。と。「魔王を倒せれば、勇者様たちは元の世界に帰れます」なんてお土産付きで。
いやいや、どこのRPGだよ。ざっくりし過ぎ。
俺の城に辿り着くまでには、色々な事があったそうだ。魔物と戦ったり、盗賊と戦ったり、奴隷を見たり……。
まぁ、奴隷とか居そうだとは思ってたけど、ホントに居るんだね。だからって、どうする事も出来ないんだけどさ。
んで、一緒に旅をしている内に大盾君は僧侶ちゃんの事が気になり始めて――。みたいなね。
15歳かぁ、そう考えると女性に対しての免疫とかないだろうし、色々と性的な興奮をしてしまうのも、多少は理解できるか。お年頃だもんね。
魔物を倒すとかさ、普通に生きてたら生き物の命を奪うなんて事経験しないから、かなりのストレスとかもあったと思うよ。
多分だけど、召喚されたと同時にそういった洗脳が纏めて掛けられてるのではないか。
そうでなければ、只の学生だった彼らが人や魔物を殺す事に疑問を抱かず、躊躇もしないなんてのは不自然過ぎる。
まぁ、中には環境に適応する奴も居るだろうけど、そんなのは稀だろう。
俺の城に来た事で、その洗脳が弱まったと考えれば、今こうして安心して普通の食事をしている事に感極まってしまうのは仕方ないか。
そしてさぁ、そんな事より肝心なのが一つ。
俺、魔王じゃ無いから!
そこなんだよなぁ。
それに、そいつらの言い分が正しければ、俺は俺自身を倒せば元の世界に帰るの?
絶対無いでしょ。
分かるんだけどね。俺みたいな存在が邪魔だって事はさ。
お察しの通り、この城に居る彼女たちは異世界から召喚されたのだ。
それはまた後述するとして、今は大盾君の話を聞こうじゃ無いか。
アキラはこの世界に召喚された時、勇者君と僧侶ちゃんと魔法使いちゃんと同時に召喚されたらしい。
アキラの話を聞いてる最中に、僧侶ちゃんも頷いたり、補足してくれたりしながら当時の事を話してくれた。
アキラは中学3年で、部活を終え自宅に帰り、部屋着に着替え夕食が出来るまで仮眠をとったらしい。そして目が覚めると、教会の様な場所に居たそうだ。
僧侶ちゃんは、高校3年生で18歳になったばかりだそうだ。彼女は、普段通りに自分のベッドで眠りにつき、気が付くと教会に居た。と。
共通するのは、どちらも眠っていたという事だ。普通に考えれば、まだ夢の中だと結論付けるのが普通なんだろう。
そして教会では、見た事も無い巨大な白い女性の石造な様なものがそびえ立っていたらしい。
周りには数人の黒いローブを頭までスッポリと被ったのが囲んでいて、その中心に白地の生地に、銀やら金やらの刺繍が施された法衣の様な物を羽織った偉そうな男が居たそうだ。
此処からはよく聞く話だった。
その男から、「魔王と呼ばれる悪しき者を倒せるのは、異世界からの召喚者である君達だけだ」と、その為に召喚されたと説明されたらしい。
何故かその事に何の疑問を抱く事は無かったそうだ。
「いや、それ軽く洗脳されてるね」とは思ったが、今此処で口に出す事はしない。話を遮るのも違うしな。
その後は場所を変え、何処かの城に連れて行かれたそうだ。
そこで、一通りの魔法に関する知識を教わり、戦闘の訓練をし、それなりの装備と路銀を手渡され、旅立たされた。と。「魔王を倒せれば、勇者様たちは元の世界に帰れます」なんてお土産付きで。
いやいや、どこのRPGだよ。ざっくりし過ぎ。
俺の城に辿り着くまでには、色々な事があったそうだ。魔物と戦ったり、盗賊と戦ったり、奴隷を見たり……。
まぁ、奴隷とか居そうだとは思ってたけど、ホントに居るんだね。だからって、どうする事も出来ないんだけどさ。
んで、一緒に旅をしている内に大盾君は僧侶ちゃんの事が気になり始めて――。みたいなね。
15歳かぁ、そう考えると女性に対しての免疫とかないだろうし、色々と性的な興奮をしてしまうのも、多少は理解できるか。お年頃だもんね。
魔物を倒すとかさ、普通に生きてたら生き物の命を奪うなんて事経験しないから、かなりのストレスとかもあったと思うよ。
多分だけど、召喚されたと同時にそういった洗脳が纏めて掛けられてるのではないか。
そうでなければ、只の学生だった彼らが人や魔物を殺す事に疑問を抱かず、躊躇もしないなんてのは不自然過ぎる。
まぁ、中には環境に適応する奴も居るだろうけど、そんなのは稀だろう。
俺の城に来た事で、その洗脳が弱まったと考えれば、今こうして安心して普通の食事をしている事に感極まってしまうのは仕方ないか。
そしてさぁ、そんな事より肝心なのが一つ。
俺、魔王じゃ無いから!
そこなんだよなぁ。
それに、そいつらの言い分が正しければ、俺は俺自身を倒せば元の世界に帰るの?
絶対無いでしょ。
分かるんだけどね。俺みたいな存在が邪魔だって事はさ。
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