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 ぬめりをまとう指が、祐樹の秘所に埋め込まれる。痛いけれど気持ちいいような感覚に祐樹の心臓がドキドキと高鳴った。
 何よりも、憧れの桜田の綺麗な手が、祐樹のそんな汚い部分を躊躇なくいじっている事実に、めまいがする。

「せ……せんぱ……、んっ……ふっ……」

「狭いな。もっと力を抜いてごらん」

 言われた通り、下半身をゆるめた。ぬるり、とより深く桜田の指が祐樹の中に侵入する。

「あっ!ふあっ……」

「そう、上手だ。祐樹のここに、俺のものを入れたい」

(先輩のものを……)

 その絵を想像し、祐樹は耳まで赤くなる。ここを使って、女のように先輩に抱かれるということか。

 慎重に抜き差しされ、だんだん感度を増す不思議な快感に祐樹はつま先を丸めて耐える。
 やがて指が二本、三本と増やされた。グチャグチャと淫らな水音が響く。

「やっ、あっ、はあっ……!」

 気持ちいい。祐樹は初めて知る快感に、うっとりと酩酊する。

「美味しそうに僕の指を飲み込んでくれてるね」

 そんなことを言われて羞恥が込み上げるが、気持ちよさに勝てない。

「だ、だって……」

 思わず腰をくねらせれば、桜田の指をぎゅっと締め付けてしまい、祐樹は恥ずかしさに押しつぶされそうになる。

 桜田は快楽と羞恥に瞳を潤ませる祐樹を、熱のこもる視線で凝視した。

「そろそろ、いいかな?」

 祐樹はうなずいた。

 桜田は自ら服を脱ぐ。綺麗に引き締まった裸体が現れる。その中心はすくとそそり立っていた。
 穏やかな普段の桜田からは想像もできないくらい荒々しい、凶器のような屹立。

 祐樹の心臓がきゅんと跳ねる。

(先輩、こんなに興奮してる、なんで俺なんかに……)

 桜田が祐樹の上にのしかかる。
 膝の間に割って入り、やわらなくなった後孔に熱いものがあてがわれる。
 あてられた熱い感触に祐樹はびくりと体を震わせた。
 ぐっと押し入ってくる圧迫感に息ができない。

「うっ……」

 ゆっくりと時間をかけて、太く固いものが奥まで入ってきた。

「全部入ったよ」

 桜田が欲望にたぎる瞳で祐樹を見つめ、ゆっくりと抽挿を開始する。

「うっ、あっ!」

 狭い道をこじ開けられる痛みと異物感に翻弄されていたはずなのに。
 繰り返し抽挿されるうち、祐樹の体は少しずつ、痛みの中から甘い快楽を拾い始める。

「あぁっ……はぁっ……」

 次第に、声に甘さが混ざりだす。祐樹の変化に、桜田の口元に少し意地の悪い笑みが浮かぶ。

「どうだい?痛いだけじゃないだろう?」

「わ、わからな……っ」

 恥ずかしがる言葉とは裏腹に、身体は正直に反応していたが。

「じゃあ分かるように教えてあげる」

 そう言うと、腰の動きを止めて祐樹の屹立を握る。まだローションにぬるつくそれを、上下にしごき始めた。

「やぁ……っ!」

 体内に桜田を埋めたままの、ペニスへの愛撫。
 二つの同時刺激に、祐樹の背筋を今まで感じたことのないような快楽が駆ける。

「やっ、あっ……あぁ……!」

「嬉しいな、祐樹がこんなにえっちだったなんて」

「ち、違いま……ひぃん!!」

 否定する言葉を口にした瞬間、奥まで一気に突き上げられ、思わず悲鳴を上げてしまう。

「可愛い祐樹……」

 桜田は祐樹の中心をしごきながら、再び腰をうちつけ始めた。
 前と後ろを同時に攻められる。

「やぁぁっ!あっ、あっ、あっ、あっ、ひゃああんっ!!」

 初めて体験する強烈な快感に、脳内で火花が散った。
 パンパンと、肉同士がぶつかり合う音が響く。
 それと同時に祐樹を襲う凄まじいまでの快感。

「せ、先輩、イク、俺、いっちゃ……!」

 次の瞬間、大量の精液が祐樹の中へと注ぎ込まれる。熱いものが注がれていく感覚に、祐樹もまた絶頂を迎えていた。

 まだ体を繋げたまま、桜田は荒い息をつきながら祐樹を抱きしめた。
 祐樹の汗だくの額に口付けた。

「夢じゃないよね?僕の祐樹、やっと僕のものにした……」

 夢見心地で桜田の声を聴きながら、祐樹の意識は遠のいていく。

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