(R18短編BL)憧れの美形先輩がゲイだった。地味平凡な俺を溺愛してくる

空月 瞭明

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「ひどいです、そんな風に勝手に決めつけないで下さい!俺、ゲイとか同性愛とかよくわかんないけど、でも、俺は先輩が好きです。だからそんな風に突き放されたら、俺……!」

 感情が高ぶって、涙があふれてきた。
 桜田は驚いた様子で、祐樹の涙を優しく指で拭ってくれた。

「祐樹の『好き』は、どういう『好き』?」

「えっ……?」

「僕も祐樹のことが好きだけど、祐樹の『好き』と僕の『好き』はきっと違うんだ、だから……」

 桜田は祐樹の涙を拭った親指を、自分の口の中に入れ、なめた。
 祐樹は、体の芯が疼くような感覚を覚える。

「だから、君はもっと僕のことを怖がらなきゃ、ダメだよ」

 桜田は祐樹の首の後ろに手を差し入れた。桜田の端正な容姿が目前に迫る。
 一瞬で唇を奪われた。

「!」

 息ができない苦しさに耐えかねて開いた隙間から舌を入れられた。そのまま口内を蹂躙される。

(うそ……)

 祐樹の頭の中が、真っ白になった。
 桜田の顔がゆっくりと離れていく。二人の口から銀の糸が引いて切れた。

「……僕の『好き』は、こういう『好き』なんだ」

 祐樹は顔を真っ赤にする。
 桜田は自嘲めいた笑みを浮かべて、少し癖のある髪をかき上げた。

 その仕草に、再び突き放される予感がした。

「だからちゃんと、怖がって。僕から逃げて。今なら逃げられるから」

 桜田は苦しそうにそう言った。

(やっぱり……!)

 祐樹は必死の思いで、桜田の両腕をつかんで揺すった。

「嫌です!もっと……!」

「え?」

「もっと教えてください、先輩の『好き』を!全部、全部……して、下さい」

 桜田は目を見開いた。
 
「祐樹……」

 祐樹はこくりとうなずいた。

 桜田の長い指が祐樹の首筋から鎖骨を撫でる。

「本気で言ってるのか?僕はきっと……止められないよ?」

 答える間もなく、ソファに押し倒された。
 綺麗な指が祐樹のシャツのボタンをひとつひとつ、外していった。ベルトを外され、ズボンを脱がされる。

 ボクサーパンツ越しに、既に硬くなっている部分を見られ、祐樹は居た堪れない心地になる。
 だが、

「驚いたな、こんな風になってたのか」

 その声音に安堵の響きがあって、祐樹の胸がじんとした。

 桜田に安心してもらえただろうか。
 「線」を引かないでほしい。「違う」なんて言わないでほしい。

「せ、先輩みたいな綺麗な人にこんなことされたら、誰だって反応します、男だって……」

「祐樹は優しいな」

 布越しに屹立を撫でられた。祐樹は思わず声を漏らす。

「あ……っ」

「可愛い声だね」

 耳元に囁かれ、祐樹はとろけそうになる。ボクサーパンツに手をかけられ、下される。ぶるりと出てきたそれは直に握られ、ぐんと硬さをました。

 桜田はチェストに手を伸ばし、縦長のボトルをとった。
 ボトルを祐樹の腹の上に傾ける。
 どろりとしたローションが肌の上を流れる感触に、祐樹は身震いした。

 再び唇を重ねられた。舌と舌が絡み合い、唾液を交換する。
 その間に、桜田はボトルの中身を祐樹に塗りつけていく。

 屹立に塗り込まれるローションの気持ちよさに祐樹は呼吸を荒くする。
 桜田の手はやがて、屹立の根本のさらに奥へと伸びた。

 後孔にぬめりを塗りつけられる。

 突然、そんな場所を探られて祐樹はびっくりする。

「お、お尻の穴……?」

「男同士はね、ここを使うんだ」
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