15 / 71
第7話 回想/最悪の朝(3) ※
しおりを挟む
向き合う形で、グレアムの手がサギトの性器に触れた。サギトの心臓が甘く跳ねた。
大きめの手で全体をキュッと包み込み、先端の皮のあたりをクリクリといじられた。
「ふわっ」
サギトは突然の快感に思わず声をあげた。この世にこんな感覚があるなんて知らなかった。サギトはたまらず背中を反らせた。グレアムがまた喉をごくりとさせた。
「なにっ、これっ。ふあぁ……っ」
グレアムの手の中でサギトのそれは大きく膨らむ。皮が完全に剥かれてサギトの中身がむき出しになる。そのままゆっくりとしごかれた。
腰のあたりから全身に突き抜けるとてつもない気持ちよさ。初めての快感にサギトは恐怖すら感じた。
「あっ、はっ、はぁっ」
サギトは思わず、両手をグレアムの両肩に乗せた。すがりつくように。
「ま、待って、怖い。俺、怖い」
サギトは目に涙をためてグレアムを見上げた。真剣な顔でサギトをしごいてくれていたグレアムの手が止まる。止まったら止まったで、サギトは解消されない謎のうずきに身をよじった。
グレアムは迷うように視線を揺らしてから、
「わかった、じゃあ俺が腰を支えててやる。こっちに来い」
こっちに来い、の意味を理解するのに若干の時間がかかった。
サギトは大きくうなずいた。立ち上がって、股を開いて座るグレアムの右膝の上に、またがるように座った。サギトの左の外ももに、固く勃ち上がるグレアムのものがゴツリと触れた。
後ろから、グレアムの左腕がサギトの腰に回された。サギトはグレアムの体温にすっぽり包まれた。
グレアムが聞く。
「どうだ?」
「……安心する」
「そうか」
グレアムが嬉しそうな声音で囁いた。右手がサギトの性器をまた包み込む。その手にサギトはとろけそうになった。すでに敏感になっているそこは、触れられただけで鋭利な快楽をサギトに与えた。
「ん、ぁっ」
思わず息を漏らす。グレアムの手が甘やかに動いた。
「ふあっ。あぁ、はあぁ、んっ……っ」
サギトは快感に追い立てられた。背中で感じるグレアムのぬくもりがありがたかった。これだけしっかり抱かれていれば、未知の体験にも耐えられるだろうか。
首筋にグレアムの熱い息がかかる。グレアムが手の動きを速めた。サギトの腰がくねる。絶頂の萌芽。
「はあ、ふわあぁぁっ。やっ、怖い、やっぱり、怖いっ……」
サギトは右手を後ろに回して、右肩のあたりにあるグレアムの頭を掴み、左手はグレアムのたくましい脚をぐっと握った。
今まで経験したことのない何かに、サギトの脳が犯されていく。
「……こっち向け」
「えっ」
サギトは言われた通り、顔を右肩にいるグレアムのほうに向けた。
唇に、グレアムの唇が触れた。
胸が震えた。その唇は柔らかくて優しくて、サギトの不安の全てをほぐしてくれた。
サギトが大人しくなると、屹立するそれに絡まる手は動きを速めた。
サギトは唇に触れるグレアムの感触を頼みに、未知なる絶頂へと上りつめていった。
「あぁっ……はあっ……」
感覚の限界を超えて、目の前が真っ白になる。サギトは排尿感のようなものを感じておののいた。
「ぁあっ、んんっ……っど、どうしよう、出るっ……!」
「出せ」
短く言われて、サギトは白濁する液を股間から解き放った。初めての絶頂感と共に。グレアムの手をどろどろに汚しながら、それは大量に出た。
「はあっ……はあっ……」
全てを吐きつくしたサギトは、荒い息をしながら、ぐったりとグレアムの胸にもたれかかった。とてつもない経験をしてしまったと思った。グレアムの手をサギトので汚してしまったことが恥ずかしかった。
「ごめん、俺もいいか」
グレアムはサギトを右腕で抱え直し、左手で自分のものをしごき出した。
サギトは抜け殻のような頭をグレアムの胸にぴったりとつけ、グレアムの猛る中心をぼうっと見つめた。必死に上下するグレアムの手。
しばらくぼんやり見ていたサギトは、やがてほとんど無意識に、本能みたいに、グレアムのそれに手を伸ばした。
「っ……」
グレアムが息を飲んだ。掴んでいた手を離す。入れ替わりにサギトの右手が、グレアムのそれをキュッと握った。
熱かった。それはサギトの手の中でぐっと硬さを増した。
サギトはグレアムの手つきを思い出しながら、グレアムにやってもらったように、動かしてみる。
固い芯の周りの薄皮がよれるように動く感覚が、なんだか不思議だった。自分のも、ちゃんと触ればこうなっているのだろうか。
「サ、サギト……っ」
吐息交じりにサギトを呼ぶ声が、耳をくすぐる。サギトは恍惚とした気分で、グレアムの大切なものを手で愛撫し続けた。グレアムの息が上がり、サギトを両手で抱きすくめた。
その手が悩ましげにサギトの体をさする。
快感に耐えるように、グレアムはサギトを撫で回した。
サギトの髪をくしゃりと握り、サギトの鎖骨をさすり、胸から腹をなんども撫で付け。同時にサギトの耳や首筋に唇を押し付ける。
「可愛い……」
妙なことを言われてサギトの胸がキュッと締め付けられる。
「お前は……すごく……綺麗で可愛い……」
サギトは火照りに溶かされそうな心地で、グレアムのペニスを手でしごき続けた。
「も、だめっ、いく……っ」
どくどくと脈打ちながら、グレアムの精が吹き出した。木々に届き幹を汚すほどの大噴射。グレアムのは勢いもサギトよりすごい。
サギトの手で達してくれたことが、とても嬉しかった。サギトの手も、グレアムのでどろどろに汚れてしまった。
互いに精を吐き出しあった二人は、目を見合わせて照れ笑いをすると、草地にごろんと転がった。
森の木に縁取られた青空がとても綺麗だった。
サギトは一気に大人になったような、爽快な気分だった。
これが「抜く」か、と思った。朝は最低な気分だったのに、今こんな心地になっているなんて。とんでもない日だ。
「ありがとうグレアム、やり方を教えてくれて。次は自分でできそうな気がする」
「……そうか」
「うん。俺はお前に甘えてばかりだな、ごめんな。自分が情けないよ」
「そんな、俺は全然……。な、また一緒に抜かないか?」
「え?」
「その、お前が嫌じゃなければ、だけど」
「嫌じゃないよ、最高の体験だった。俺もまたお前としたいって思ってた。でもそれじゃ、俺はいつまでもお前を煩わせてしまうから」
「いやいやいや!全然そんなことないっ!」
「そ、そうか?うん、なら、またしよう」
「よし!」
裸のまま、グレアムは宙に向かってぐっと拳を握りしめた。そしてくしゃみをする。
サギトもぶるりと身を震わせた。
「服着るか」
「そうだね」
二人は吹き出しあって、服を着た。
大きめの手で全体をキュッと包み込み、先端の皮のあたりをクリクリといじられた。
「ふわっ」
サギトは突然の快感に思わず声をあげた。この世にこんな感覚があるなんて知らなかった。サギトはたまらず背中を反らせた。グレアムがまた喉をごくりとさせた。
「なにっ、これっ。ふあぁ……っ」
グレアムの手の中でサギトのそれは大きく膨らむ。皮が完全に剥かれてサギトの中身がむき出しになる。そのままゆっくりとしごかれた。
腰のあたりから全身に突き抜けるとてつもない気持ちよさ。初めての快感にサギトは恐怖すら感じた。
「あっ、はっ、はぁっ」
サギトは思わず、両手をグレアムの両肩に乗せた。すがりつくように。
「ま、待って、怖い。俺、怖い」
サギトは目に涙をためてグレアムを見上げた。真剣な顔でサギトをしごいてくれていたグレアムの手が止まる。止まったら止まったで、サギトは解消されない謎のうずきに身をよじった。
グレアムは迷うように視線を揺らしてから、
「わかった、じゃあ俺が腰を支えててやる。こっちに来い」
こっちに来い、の意味を理解するのに若干の時間がかかった。
サギトは大きくうなずいた。立ち上がって、股を開いて座るグレアムの右膝の上に、またがるように座った。サギトの左の外ももに、固く勃ち上がるグレアムのものがゴツリと触れた。
後ろから、グレアムの左腕がサギトの腰に回された。サギトはグレアムの体温にすっぽり包まれた。
グレアムが聞く。
「どうだ?」
「……安心する」
「そうか」
グレアムが嬉しそうな声音で囁いた。右手がサギトの性器をまた包み込む。その手にサギトはとろけそうになった。すでに敏感になっているそこは、触れられただけで鋭利な快楽をサギトに与えた。
「ん、ぁっ」
思わず息を漏らす。グレアムの手が甘やかに動いた。
「ふあっ。あぁ、はあぁ、んっ……っ」
サギトは快感に追い立てられた。背中で感じるグレアムのぬくもりがありがたかった。これだけしっかり抱かれていれば、未知の体験にも耐えられるだろうか。
首筋にグレアムの熱い息がかかる。グレアムが手の動きを速めた。サギトの腰がくねる。絶頂の萌芽。
「はあ、ふわあぁぁっ。やっ、怖い、やっぱり、怖いっ……」
サギトは右手を後ろに回して、右肩のあたりにあるグレアムの頭を掴み、左手はグレアムのたくましい脚をぐっと握った。
今まで経験したことのない何かに、サギトの脳が犯されていく。
「……こっち向け」
「えっ」
サギトは言われた通り、顔を右肩にいるグレアムのほうに向けた。
唇に、グレアムの唇が触れた。
胸が震えた。その唇は柔らかくて優しくて、サギトの不安の全てをほぐしてくれた。
サギトが大人しくなると、屹立するそれに絡まる手は動きを速めた。
サギトは唇に触れるグレアムの感触を頼みに、未知なる絶頂へと上りつめていった。
「あぁっ……はあっ……」
感覚の限界を超えて、目の前が真っ白になる。サギトは排尿感のようなものを感じておののいた。
「ぁあっ、んんっ……っど、どうしよう、出るっ……!」
「出せ」
短く言われて、サギトは白濁する液を股間から解き放った。初めての絶頂感と共に。グレアムの手をどろどろに汚しながら、それは大量に出た。
「はあっ……はあっ……」
全てを吐きつくしたサギトは、荒い息をしながら、ぐったりとグレアムの胸にもたれかかった。とてつもない経験をしてしまったと思った。グレアムの手をサギトので汚してしまったことが恥ずかしかった。
「ごめん、俺もいいか」
グレアムはサギトを右腕で抱え直し、左手で自分のものをしごき出した。
サギトは抜け殻のような頭をグレアムの胸にぴったりとつけ、グレアムの猛る中心をぼうっと見つめた。必死に上下するグレアムの手。
しばらくぼんやり見ていたサギトは、やがてほとんど無意識に、本能みたいに、グレアムのそれに手を伸ばした。
「っ……」
グレアムが息を飲んだ。掴んでいた手を離す。入れ替わりにサギトの右手が、グレアムのそれをキュッと握った。
熱かった。それはサギトの手の中でぐっと硬さを増した。
サギトはグレアムの手つきを思い出しながら、グレアムにやってもらったように、動かしてみる。
固い芯の周りの薄皮がよれるように動く感覚が、なんだか不思議だった。自分のも、ちゃんと触ればこうなっているのだろうか。
「サ、サギト……っ」
吐息交じりにサギトを呼ぶ声が、耳をくすぐる。サギトは恍惚とした気分で、グレアムの大切なものを手で愛撫し続けた。グレアムの息が上がり、サギトを両手で抱きすくめた。
その手が悩ましげにサギトの体をさする。
快感に耐えるように、グレアムはサギトを撫で回した。
サギトの髪をくしゃりと握り、サギトの鎖骨をさすり、胸から腹をなんども撫で付け。同時にサギトの耳や首筋に唇を押し付ける。
「可愛い……」
妙なことを言われてサギトの胸がキュッと締め付けられる。
「お前は……すごく……綺麗で可愛い……」
サギトは火照りに溶かされそうな心地で、グレアムのペニスを手でしごき続けた。
「も、だめっ、いく……っ」
どくどくと脈打ちながら、グレアムの精が吹き出した。木々に届き幹を汚すほどの大噴射。グレアムのは勢いもサギトよりすごい。
サギトの手で達してくれたことが、とても嬉しかった。サギトの手も、グレアムのでどろどろに汚れてしまった。
互いに精を吐き出しあった二人は、目を見合わせて照れ笑いをすると、草地にごろんと転がった。
森の木に縁取られた青空がとても綺麗だった。
サギトは一気に大人になったような、爽快な気分だった。
これが「抜く」か、と思った。朝は最低な気分だったのに、今こんな心地になっているなんて。とんでもない日だ。
「ありがとうグレアム、やり方を教えてくれて。次は自分でできそうな気がする」
「……そうか」
「うん。俺はお前に甘えてばかりだな、ごめんな。自分が情けないよ」
「そんな、俺は全然……。な、また一緒に抜かないか?」
「え?」
「その、お前が嫌じゃなければ、だけど」
「嫌じゃないよ、最高の体験だった。俺もまたお前としたいって思ってた。でもそれじゃ、俺はいつまでもお前を煩わせてしまうから」
「いやいやいや!全然そんなことないっ!」
「そ、そうか?うん、なら、またしよう」
「よし!」
裸のまま、グレアムは宙に向かってぐっと拳を握りしめた。そしてくしゃみをする。
サギトもぶるりと身を震わせた。
「服着るか」
「そうだね」
二人は吹き出しあって、服を着た。
7
↓第9回BL小説大賞奨励賞いただけました
忘れられた王子は剣闘士奴隷に愛を乞う
忘れられた王子は剣闘士奴隷に愛を乞う
お気に入りに追加
1,226
あなたにおすすめの小説

【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。


もしかして俺の人生って詰んでるかもしれない
バナナ男さん
BL
唯一の仇名が《 根暗の根本君 》である地味男である< 根本 源 >には、まるで王子様の様なキラキラ幼馴染< 空野 翔 >がいる。
ある日、そんな幼馴染と仲良くなりたいカースト上位女子に呼び出され、金魚のフンと言われてしまい、改めて自分の立ち位置というモノを冷静に考えたが……あれ?なんか俺達っておかしくない??
イケメンヤンデレ男子✕地味な平凡男子のちょっとした日常の一コマ話です。

パラレルワールドの世界で俺はあなたに嫌われている
いちみやりょう
BL
彼が負傷した隊員を庇って敵から剣で斬られそうになった時、自然と体が動いた。
「ジル!!!」
俺の体から血飛沫が出るのと、隊長が俺の名前を叫んだのは同時だった。
隊長はすぐさま敵をなぎ倒して、俺の体を抱き寄せてくれた。
「ジル!」
「……隊長……お怪我は……?」
「……ない。ジルが庇ってくれたからな」
隊長は俺の傷の具合でもう助からないのだと、悟ってしまったようだ。
目を細めて俺を見て、涙を耐えるように不器用に笑った。
ーーーー
『愛してる、ジル』
前の世界の隊長の声を思い出す。
この世界の貴方は俺にそんなことを言わない。
だけど俺は、前の世界にいた時の貴方の優しさが忘れられない。
俺のことを憎んで、俺に冷たく当たっても俺は貴方を信じたい。

騎士団で一目惚れをした話
菫野
BL
ずっと側にいてくれた美形の幼馴染×主人公
憧れの騎士団に見習いとして入団した主人公は、ある日出会った年上の騎士に一目惚れをしてしまうが妻子がいたようで爆速で失恋する。


顔も知らない番のアルファよ、オメガの前に跪け!
小池 月
BL
男性オメガの「本田ルカ」は中学三年のときにアルファにうなじを噛まれた。性的暴行はされていなかったが、通り魔的犯行により知らない相手と番になってしまった。
それからルカは、孤独な発情期を耐えて過ごすことになる。
ルカは十九歳でオメガモデルにスカウトされる。順調にモデルとして活動する中、仕事で出会った俳優の男性アルファ「神宮寺蓮」がルカの番相手と判明する。
ルカは蓮が許せないがオメガの本能は蓮を欲する。そんな相反する思いに悩むルカ。そのルカの苦しみを理解してくれていた周囲の裏切りが発覚し、ルカは誰を信じていいのか混乱してーー。
★バース性に苦しみながら前を向くルカと、ルカに惹かれることで変わっていく蓮のオメガバースBL★
性描写のある話には※印をつけます。第12回BL大賞に参加作品です。読んでいただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします(^^♪
11月27日完結しました✨✨
ありがとうございました☆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる