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第1話 フワ・ウスト
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「己がある『刹那』に『まあ、待て、お前は実に美しいから』と云ったら、
君は己を縛り上げてくれても好い。
己はそれきり滅びても好い。」
――ゲーテ「ファウスト」森鴎外訳
◇ ◇ ◇
森の中の小道を、凶暴な面構えの男たち十数名が進んで行く。そのうち一人は、縄で縛った少年を引きずっていた。
「離せってばクソジジイ!」
金髪の巻毛を後ろで結んだ青い目の少年は、顔に似合わぬ口汚い暴言を吐く。
服装こそベージュのチュニックに焦茶のズボンという庶民的いでたちだが、顔だけ見れば貴族の子息のような美少年だ。
「黙れクソガキ、盗賊団に盗みに入るとはいい度胸だ。殺されないだけありがたいと思え」
「へへっ、でもラッキーですぜお頭。このツラなら金持ちの変態オヤジに高値で売れる。お宝が飛び込んで来たようなもんだ」
「はは、違いねえ!……ん?」
お頭と呼ばれた顔じゅう髭面の男は、前方に目を向けて眉をひそめた。
狭い道の真ん中、奇妙な風体の青年が「ぼうっと」としか言いようのない様子で立っていた。
異国の衣装なのか、見たこともない服を着ている。
白いシャツの上に、紺色の上着。動きにくそうな肩肘の張った布製の上着で、腹のあたりを金ボタンで止めている。首から縦長の赤いタイを垂らしていて、まっすぐなズボンは灰色。
髪と瞳は黒く、痩身で、身長は170センチメートルくらい。
派手ではないが人目を惹く、奇麗な顔立ちをしていた。
この国の人間と異国の血が入り混じったような容姿は、エキゾチックなイケメンといった感じだ。
ここ数日雨は降っていないのに、なぜか全身ずぶ濡れだった。
「おいおい、邪魔だぞ兄ちゃん、殺されてえのか……ってお前、それルビーか!?」
青年は両方の手に一つづつ、手の平大の赤い貴石を持っていた。透明度と大きさから言って、売れば一生遊んでお釣りが来るような、とてつもない価格になるだろう。
盗賊たちは顔を見合わせて舌なめずりをした。
「今日はとんでもなくついてるぜえ!」
「なあ兄ちゃん、その赤い石をちょっと見せてくんねえかなぁ。見るだけだよ、貸してくれよ、手荒な真似はしねえからよお」
青年は緩慢な動きで、うつむいていた顔をあげ、盗賊団の頭を見た。
狂気をはらむ目をしていた。頭は一瞬、ひるむ。
青ざめた顔でかすれた声で、青年は妙なことを口走り出した。
「僕の家はしつけに厳しくて、僕はゲームとかやったことがないんです。でもその分、本はよく読んでいたから、これがどういう状況か分かります。一度だけ小説で読んだことがあります。これは異世界転移、ですよね」
「あ?」
「そしてあなた方は、そんな僕に最初に絡んでくる『雑魚キャラ』だ。僕はどうやら魔法が使えるようになってしまったので、きっとあなた方を簡単に撃破できる。ちなみにその小説はあまりにも下らなくて、やはりライトノベル略してラノベというものは低俗なものだな、とラノベはその一冊しか読んでいませんし、一冊のラノベで疲労した精神を癒すために、四冊の古典文学と三冊の詩集と二冊の哲学書による精神浄化が必要でした。でもこんなことになるなら、無理してでももう何冊かラノベを読んでおけばよかった」
「……」
沈黙が漂った。「ぽかん」と表現できるような。
ぽかんの沈黙を破ったのは、囚われの少年だった。
「なげえよにいちゃん!三行でまとめて!」
「おめえがツッコむな」
少年を引きずっていた盗賊が、金髪の巻き毛にゲンコツをする。
頭は、ハッと鼻で笑った。
「なんだ、ただのイカレ野郎か。いいからさっさとそのルビーを渡しな!」
頭は腰から斧を引き抜いて振り上げ、青年に向かって突進した。
一気に間合いを詰めて、その細い首筋に凶刃を突き立てる……。
はずだった。
だが頭は青年の一歩手前で拘束されていた。
木の根に。
突如、地中から木の根が吹き出し、頭をがんじがらめにしてしまったのだ。
「なっ!?なんだこりゃ!」
「お頭ぁ!!」
頭は目を白黒させ、盗賊たちはざわめいた。
青年は手にした赤い貴石を無造作にズボンのポケットにしまいながら、淡々とつぶやいた。
「これが魔法ですか。頭の中で想像したことが現実に起きました。実は最初は、防御壁のようなものを出現させようと想像したのですが0.5秒待って出てこなかったので、次に木の根を動かす想像をしました。木の根を動かすことはできたようですね。この場にないものを出現させる魔法は不可能なのか、あるいは鍛錬を積めばそういう魔法も可能になるのか」
場に衝撃が走った。
「魔法だと!?」
「馬鹿な、魔法を使えるのは魔女と神子だけだ!」
「魔女は三百年前に絶滅したはずだ!」
「しかもこいつは男だから魔女じゃねえ!」
「てことは……?」
「み、み、み」
盗賊たちは後退りする。
「お許しください神子様ぁ~~!」
叫びながら、盗賊たちは荷物も投げ捨て一目散に走り去ってしまった。
「おいてめえらふざけんな俺を置いていくなぁ!」
鳥の巣のように絡まる木の根に拘束されている頭が情けない声を上げる。頭は青年に懇願する。
「どうか取って食わないでくれ神子様、あんたが神子様だなんて知らなかったんだよお!」
神子様、と言われて、無表情だった青年の顔が憎悪に歪んだ。
「神子だって!?そんなわけあるか!僕を神子と呼ぶな!」
頭を拘束していた木の根が、シュルシュルと地中へと戻っていく。どさりと地面に倒れた頭は、もんどり打って転がるように逃げていく。
「ひいいいいい、お助けぇ~~!」
盗賊たちが全員去ってもなお、怒り冷めやらないようで青年は毒づいている。
「神子!?神子!?僕が神子のわけがないだろう!僕は何よりも神子を憎む!」
一人残された縄で縛られた少年は、口をおの字に開けて青年を見つめている。
後ろ手で器用に自らを縛る縄をほどきながら、少年は青年に聞いた。
「にいちゃん、なにもん!?」
少年の声に、興奮していた青年は我に返った様子で口をつぐんだ。襟を正すと、縄を放りながら立ち上がる少年を見て、答える。
「僕は……シリツエイメイ高等学校の三年生です」
「それが名前!?あ、俺の名前はオライってんだ」
「名前ですか、名前はウストです。フワ・ウスト」
「ファウスト!?ファウストって言った!?」
「いえ、フワ・ウストです。フワが苗字つまりファミリーネームで、ウストが名前つまりファーストネームです。あなたの見た目が西洋人風なので英語でもお伝えしました。でも言葉は通じているようですね。あなたは明らかに異国の言葉でしゃべっているのに私の脳には日本語で理解できるし、私は日本語を話しているつもりなのに私の口からは異国の言葉が出てくる」
「え、あ、えっと……」
「なお我が家は代々『日本人離れした』顔が生まれる家系で初対面の人にはいつもいわゆる『ハーフ』と間違えられるのですが、私は純然たる日本人です。少なくともほんの三十分前まではそうであると信じていました」
フワ・ウストはそう言って、暗い顔でうつむいた。
「だからなげえよ話!とにかくウストが名前なんだね。じゃあウストって呼ぶね!俺、ウストに興味津々なんだけど!俺と友達になってくんない!?」.
ウストはオライをじっと見た。
その虚ろな瞳にオライはたじろぐ。
「あ、嫌……だった?だ、だよねなんか孤高の男って感じするもんね。誰かとつるむのは趣味じゃない、みたいな?」
ウストの目が、じわっと潤んだ。
「ん!?」
「僕と……友達に……」
ウストの目から涙があふれ出す。
「えっ!?」
「なってくれるんですか!?僕はもう、どうしたらいいのか……っ!僕は、僕は、ひとりぼっちなんだあああああああ!」
ウストは手で顔を覆って、さめざめと泣き出した。
「ええー!?情緒不安定すぎるだろ!落ち着けよにいちゃん、一体なんなんだよあんた~!」
◇ ◇ ◇
君は己を縛り上げてくれても好い。
己はそれきり滅びても好い。」
――ゲーテ「ファウスト」森鴎外訳
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森の中の小道を、凶暴な面構えの男たち十数名が進んで行く。そのうち一人は、縄で縛った少年を引きずっていた。
「離せってばクソジジイ!」
金髪の巻毛を後ろで結んだ青い目の少年は、顔に似合わぬ口汚い暴言を吐く。
服装こそベージュのチュニックに焦茶のズボンという庶民的いでたちだが、顔だけ見れば貴族の子息のような美少年だ。
「黙れクソガキ、盗賊団に盗みに入るとはいい度胸だ。殺されないだけありがたいと思え」
「へへっ、でもラッキーですぜお頭。このツラなら金持ちの変態オヤジに高値で売れる。お宝が飛び込んで来たようなもんだ」
「はは、違いねえ!……ん?」
お頭と呼ばれた顔じゅう髭面の男は、前方に目を向けて眉をひそめた。
狭い道の真ん中、奇妙な風体の青年が「ぼうっと」としか言いようのない様子で立っていた。
異国の衣装なのか、見たこともない服を着ている。
白いシャツの上に、紺色の上着。動きにくそうな肩肘の張った布製の上着で、腹のあたりを金ボタンで止めている。首から縦長の赤いタイを垂らしていて、まっすぐなズボンは灰色。
髪と瞳は黒く、痩身で、身長は170センチメートルくらい。
派手ではないが人目を惹く、奇麗な顔立ちをしていた。
この国の人間と異国の血が入り混じったような容姿は、エキゾチックなイケメンといった感じだ。
ここ数日雨は降っていないのに、なぜか全身ずぶ濡れだった。
「おいおい、邪魔だぞ兄ちゃん、殺されてえのか……ってお前、それルビーか!?」
青年は両方の手に一つづつ、手の平大の赤い貴石を持っていた。透明度と大きさから言って、売れば一生遊んでお釣りが来るような、とてつもない価格になるだろう。
盗賊たちは顔を見合わせて舌なめずりをした。
「今日はとんでもなくついてるぜえ!」
「なあ兄ちゃん、その赤い石をちょっと見せてくんねえかなぁ。見るだけだよ、貸してくれよ、手荒な真似はしねえからよお」
青年は緩慢な動きで、うつむいていた顔をあげ、盗賊団の頭を見た。
狂気をはらむ目をしていた。頭は一瞬、ひるむ。
青ざめた顔でかすれた声で、青年は妙なことを口走り出した。
「僕の家はしつけに厳しくて、僕はゲームとかやったことがないんです。でもその分、本はよく読んでいたから、これがどういう状況か分かります。一度だけ小説で読んだことがあります。これは異世界転移、ですよね」
「あ?」
「そしてあなた方は、そんな僕に最初に絡んでくる『雑魚キャラ』だ。僕はどうやら魔法が使えるようになってしまったので、きっとあなた方を簡単に撃破できる。ちなみにその小説はあまりにも下らなくて、やはりライトノベル略してラノベというものは低俗なものだな、とラノベはその一冊しか読んでいませんし、一冊のラノベで疲労した精神を癒すために、四冊の古典文学と三冊の詩集と二冊の哲学書による精神浄化が必要でした。でもこんなことになるなら、無理してでももう何冊かラノベを読んでおけばよかった」
「……」
沈黙が漂った。「ぽかん」と表現できるような。
ぽかんの沈黙を破ったのは、囚われの少年だった。
「なげえよにいちゃん!三行でまとめて!」
「おめえがツッコむな」
少年を引きずっていた盗賊が、金髪の巻き毛にゲンコツをする。
頭は、ハッと鼻で笑った。
「なんだ、ただのイカレ野郎か。いいからさっさとそのルビーを渡しな!」
頭は腰から斧を引き抜いて振り上げ、青年に向かって突進した。
一気に間合いを詰めて、その細い首筋に凶刃を突き立てる……。
はずだった。
だが頭は青年の一歩手前で拘束されていた。
木の根に。
突如、地中から木の根が吹き出し、頭をがんじがらめにしてしまったのだ。
「なっ!?なんだこりゃ!」
「お頭ぁ!!」
頭は目を白黒させ、盗賊たちはざわめいた。
青年は手にした赤い貴石を無造作にズボンのポケットにしまいながら、淡々とつぶやいた。
「これが魔法ですか。頭の中で想像したことが現実に起きました。実は最初は、防御壁のようなものを出現させようと想像したのですが0.5秒待って出てこなかったので、次に木の根を動かす想像をしました。木の根を動かすことはできたようですね。この場にないものを出現させる魔法は不可能なのか、あるいは鍛錬を積めばそういう魔法も可能になるのか」
場に衝撃が走った。
「魔法だと!?」
「馬鹿な、魔法を使えるのは魔女と神子だけだ!」
「魔女は三百年前に絶滅したはずだ!」
「しかもこいつは男だから魔女じゃねえ!」
「てことは……?」
「み、み、み」
盗賊たちは後退りする。
「お許しください神子様ぁ~~!」
叫びながら、盗賊たちは荷物も投げ捨て一目散に走り去ってしまった。
「おいてめえらふざけんな俺を置いていくなぁ!」
鳥の巣のように絡まる木の根に拘束されている頭が情けない声を上げる。頭は青年に懇願する。
「どうか取って食わないでくれ神子様、あんたが神子様だなんて知らなかったんだよお!」
神子様、と言われて、無表情だった青年の顔が憎悪に歪んだ。
「神子だって!?そんなわけあるか!僕を神子と呼ぶな!」
頭を拘束していた木の根が、シュルシュルと地中へと戻っていく。どさりと地面に倒れた頭は、もんどり打って転がるように逃げていく。
「ひいいいいい、お助けぇ~~!」
盗賊たちが全員去ってもなお、怒り冷めやらないようで青年は毒づいている。
「神子!?神子!?僕が神子のわけがないだろう!僕は何よりも神子を憎む!」
一人残された縄で縛られた少年は、口をおの字に開けて青年を見つめている。
後ろ手で器用に自らを縛る縄をほどきながら、少年は青年に聞いた。
「にいちゃん、なにもん!?」
少年の声に、興奮していた青年は我に返った様子で口をつぐんだ。襟を正すと、縄を放りながら立ち上がる少年を見て、答える。
「僕は……シリツエイメイ高等学校の三年生です」
「それが名前!?あ、俺の名前はオライってんだ」
「名前ですか、名前はウストです。フワ・ウスト」
「ファウスト!?ファウストって言った!?」
「いえ、フワ・ウストです。フワが苗字つまりファミリーネームで、ウストが名前つまりファーストネームです。あなたの見た目が西洋人風なので英語でもお伝えしました。でも言葉は通じているようですね。あなたは明らかに異国の言葉でしゃべっているのに私の脳には日本語で理解できるし、私は日本語を話しているつもりなのに私の口からは異国の言葉が出てくる」
「え、あ、えっと……」
「なお我が家は代々『日本人離れした』顔が生まれる家系で初対面の人にはいつもいわゆる『ハーフ』と間違えられるのですが、私は純然たる日本人です。少なくともほんの三十分前まではそうであると信じていました」
フワ・ウストはそう言って、暗い顔でうつむいた。
「だからなげえよ話!とにかくウストが名前なんだね。じゃあウストって呼ぶね!俺、ウストに興味津々なんだけど!俺と友達になってくんない!?」.
ウストはオライをじっと見た。
その虚ろな瞳にオライはたじろぐ。
「あ、嫌……だった?だ、だよねなんか孤高の男って感じするもんね。誰かとつるむのは趣味じゃない、みたいな?」
ウストの目が、じわっと潤んだ。
「ん!?」
「僕と……友達に……」
ウストの目から涙があふれ出す。
「えっ!?」
「なってくれるんですか!?僕はもう、どうしたらいいのか……っ!僕は、僕は、ひとりぼっちなんだあああああああ!」
ウストは手で顔を覆って、さめざめと泣き出した。
「ええー!?情緒不安定すぎるだろ!落ち着けよにいちゃん、一体なんなんだよあんた~!」
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