転・精・者/邪神の生贄 ~地獄みたいな異世界で、僕は憧れの彼に会う~

空月 瞭明

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15話 飢え(4)※

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 レンは僕のペニスを口から抜いた。穴からも自分の指を抜き、僕を見上げ、困ったように笑う。

「やっぱ、指だけじゃ足りねえか」

 僕はかっと赤くなる。

「ご、ごめん、違うんだ、すごく気持ちいいんだっ……!」

 どうしようレンを困らせてしまった。
 そうか、そもそも、相手が僕じゃ勃つわけないんだ。

「ごめんねレン……。僕なんか相手にできるわけないよね、変なこと言って、ごめんなさい……!」

 自分が情けなくて恥ずかしくて、涙が出てきた。

「バカ、何泣いてんだよ」

 レンは立ち上がって、僕の頬にキスした。ちろりと舌を出して、僕の涙を舐めとってくれる。
 僕はその甘さに耳まで熱くなった。
 レンは自分の服を脱ぎ始める。
  シャツを脱ぐとすらりとして、そのくせ筋肉質な綺麗な肉体がむき出しになり、僕のとろけきった身体はますます不埒に身悶えしてしまう。

 そして下も脱いだレンは、

「見ろよ、こんななってるぜ俺」

 言って、下半身の猛りを見せつけられた。
 高く屹立する、どくどくと脈打つレンのペニス。

「あっ……」

 僕の胸がとくんと高鳴った。
 嘘、僕なんかでこんなに勃ってくれているの?

「俺はやりたいよ勿論。でも、いいのかなって。お前今、普通の状態じゃないから、こんな流れで俺とやったら、後で後悔するぞ」

「す、するわけないじゃないかっ!だって僕、レンのことが大好っ……き……」

 言ってしまって、気まずくうつむく。
 レンはくすりと微笑んだ。

「会ったばっかりなのに?」

「えっと、その……。一目惚れ、っていうか……」

 レンはおかしそうに笑った。
 僕の顎を掴んで持ちあげる。
 僕を見据えるその瞳の中、雄の欲望が突然、姿を現した。

「後悔すんなよ」

「うんっ……!」

 レンは覆いかぶさるように僕の口を口で塞いだ。口の中にレンの舌が入り込む。レンの舌が僕の舌を絡めて、味わうように蠢く。
 僕は初めてのディープキスに熱く息をつく。

「はぁっ……んんっ……ふあっ……」

 唇を離すとレンは、欲望にギラつく目で僕に指示する。

「壁に手をつけてケツこっち向けろ」
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