10 / 10
二人のギャル
しおりを挟む
「なあ、F男。そこの二人のギャルをナンパしてみないか?」
唐突にC太が言い出した。
「んー、急にそんなこと言われてもなあ。というか二人共後ろ姿で顔見えないじゃないか」
F男は反論したがC太は自信満々で返事をした。
「絶対可愛いって。俺が保証する。特に金髪のほうは可愛いオーラが出まくってる」
二人から少し離れた席に、金髪と黒髪の女性が座って飲み物を飲んでいる。男たちからは後ろ姿しか見ることができない状態だ。
「なんでそんなことわかるんだ」
F男はC太の言うことを信用していない。
「そりゃ髪の毛サラサラでまっすぐだし、服のセンスといい脚も細くてスタイル良さそうだしどう考えても可愛いでしょ」
「そうかなー、俺は黒髪のコのほうが良いかなー」
「マジかよ、金髪のコより足太いじゃん。絶対ダサいって」
「いやいや、案外顔は可愛いかもよ?」
「お前の推理力には呆れるよ、オーラが見えてなさすぎる。まあ、ナンパするからそれならそれで助かるんだけど」
C太はF男を散々批判しておきながら一人の女性の取り合いにならなかったことを喜んでいるようだった。
「なら俺が金髪のコで、お前は黒髪のコをそれぞれナンパしようか」
「どういう話題で声をかけるんだ?」
「そりゃ、この後メシ食ってカラオケでもどう?って言えばいいでしょ」
F男は水を飲みながらしばらく考えていた。
「おいはやくしろよ。ギャル達が帰っちゃうだろ」
C太はF男の長考に対して少しイライラしはじめていた。右手の人差し指でテーブルの上をトントンし始めた。C太はようやく重い口を開いた。
「よし、なら俺が先に黒髪のコに声をかけるからお前は後から金髪のコに声をかけてくれ」
「なんだよそれ。せっかくなんだから2人で一緒に声かけようぜ」
「いや、もし金髪のコが可愛くなかったらお前黒髪のコにのりかえるかもしれないだろ。それは困るから俺が先に行く」
「なんだよそれ。まあ、ナンパできるならいいけど失敗するなよ」
F男は親指と人差し指でマルを作ると席を立って、2人のギャルの座っているテーブルへ向かって行った。
F男は少しの間2人のギャルと話をするとなぜか金髪のギャルに向かってお辞儀をして黒髪のギャルと2人で店の外へと消えて行ってしまった。
「マジかよ、F男のヤツやるなぁ。ならオレも頑張らないとな」
そう意気込むとC太は勇気を振り絞って金髪のギャルの元へと向かった。
「さっきの黒髪のコと出て行ったヤツ、オレの友達なんだけどなんて言って声かけてきたの?」
そう言うと金髪のギャルは振り返ってこう言った。
「あなたがワタシを口説きたいから娘さんと少しデートしても良いですかって言ってたわよ。だからワタシは娘じゃなくて孫よ。って言ったらお若く見えたので娘さんかと思ってしまいましたですって。あなたのお友達なかなか上手な子ね。ならワタシたちもそろそろどこかに行きましょうか」
1週間後ーー
C太とF男はまた同じ店に来ていた。
「先週はマジで苦い経験したわー。まさかお婆ちゃんとデートすることになるなんて……」
「お前の目が曇っていたんだよ」
F男はC太に返事しながら笑っていた。C太はF男の頭をゲンコツでグリグリしに行った。
「痛いからやめろよ……」
「お前が1人で行かずに2人でナンパしに行けばこんなことにならなかったのに……あれ?この席って先週と同じ席か」
「そうだけどどうかしたのか?」
F男はニヤニヤしながら聞き返した。
「お前の席からだとガラスが反射してギャル達のテーブル席の顔が丸見えじゃないか」
唐突にC太が言い出した。
「んー、急にそんなこと言われてもなあ。というか二人共後ろ姿で顔見えないじゃないか」
F男は反論したがC太は自信満々で返事をした。
「絶対可愛いって。俺が保証する。特に金髪のほうは可愛いオーラが出まくってる」
二人から少し離れた席に、金髪と黒髪の女性が座って飲み物を飲んでいる。男たちからは後ろ姿しか見ることができない状態だ。
「なんでそんなことわかるんだ」
F男はC太の言うことを信用していない。
「そりゃ髪の毛サラサラでまっすぐだし、服のセンスといい脚も細くてスタイル良さそうだしどう考えても可愛いでしょ」
「そうかなー、俺は黒髪のコのほうが良いかなー」
「マジかよ、金髪のコより足太いじゃん。絶対ダサいって」
「いやいや、案外顔は可愛いかもよ?」
「お前の推理力には呆れるよ、オーラが見えてなさすぎる。まあ、ナンパするからそれならそれで助かるんだけど」
C太はF男を散々批判しておきながら一人の女性の取り合いにならなかったことを喜んでいるようだった。
「なら俺が金髪のコで、お前は黒髪のコをそれぞれナンパしようか」
「どういう話題で声をかけるんだ?」
「そりゃ、この後メシ食ってカラオケでもどう?って言えばいいでしょ」
F男は水を飲みながらしばらく考えていた。
「おいはやくしろよ。ギャル達が帰っちゃうだろ」
C太はF男の長考に対して少しイライラしはじめていた。右手の人差し指でテーブルの上をトントンし始めた。C太はようやく重い口を開いた。
「よし、なら俺が先に黒髪のコに声をかけるからお前は後から金髪のコに声をかけてくれ」
「なんだよそれ。せっかくなんだから2人で一緒に声かけようぜ」
「いや、もし金髪のコが可愛くなかったらお前黒髪のコにのりかえるかもしれないだろ。それは困るから俺が先に行く」
「なんだよそれ。まあ、ナンパできるならいいけど失敗するなよ」
F男は親指と人差し指でマルを作ると席を立って、2人のギャルの座っているテーブルへ向かって行った。
F男は少しの間2人のギャルと話をするとなぜか金髪のギャルに向かってお辞儀をして黒髪のギャルと2人で店の外へと消えて行ってしまった。
「マジかよ、F男のヤツやるなぁ。ならオレも頑張らないとな」
そう意気込むとC太は勇気を振り絞って金髪のギャルの元へと向かった。
「さっきの黒髪のコと出て行ったヤツ、オレの友達なんだけどなんて言って声かけてきたの?」
そう言うと金髪のギャルは振り返ってこう言った。
「あなたがワタシを口説きたいから娘さんと少しデートしても良いですかって言ってたわよ。だからワタシは娘じゃなくて孫よ。って言ったらお若く見えたので娘さんかと思ってしまいましたですって。あなたのお友達なかなか上手な子ね。ならワタシたちもそろそろどこかに行きましょうか」
1週間後ーー
C太とF男はまた同じ店に来ていた。
「先週はマジで苦い経験したわー。まさかお婆ちゃんとデートすることになるなんて……」
「お前の目が曇っていたんだよ」
F男はC太に返事しながら笑っていた。C太はF男の頭をゲンコツでグリグリしに行った。
「痛いからやめろよ……」
「お前が1人で行かずに2人でナンパしに行けばこんなことにならなかったのに……あれ?この席って先週と同じ席か」
「そうだけどどうかしたのか?」
F男はニヤニヤしながら聞き返した。
「お前の席からだとガラスが反射してギャル達のテーブル席の顔が丸見えじゃないか」
0
お気に入りに追加
1
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
お隣さんの、お話
MEIRO
大衆娯楽
【注意】特殊な小説を書いています。下品注意なので、タグをご確認のうえ、閲覧をよろしくお願いいたします。・・・
壁の薄いアパート内で起きた、とある下品なお話です。
【ショートショート】おやすみ
樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
◆こちらは声劇用台本になりますが普通に読んで頂いても癒される作品になっています。
声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。
⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠
・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します)
・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。
その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる