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本編
7.初めての巣作り① ※
しおりを挟む「……はる」
「だ、れ?」
「千晴?」
「……うん」
「これをやったのは、君なのか?」
ぼんやりと目の前に浮かんだのは、とても綺麗な瞳だ。
「やっ……た? な、にを」
ぼくは、とても優しく頭を撫でられた。ああ、目の前にいるのは彼だ。
頭の芯が蕩けたままで、目の前の体に顔を近づけた。とびきりいい匂いがする。
「……いい匂い。もっと」
「もっと? もう、十分集めただろう」
(何のことだろう? ぼくが何を集めたって?)
くすくすと、楽しそうに笑う声。彼がとても嬉しそうだから、ぼくも思わず笑顔になる。
朦朧とした頭で周りを見れば、ぼくは大きなベッドに転がっている。両手にしっかり持っているのは、大きなシャツだ。それから、枕の横にあるのは青いスウェットで、白のパーカーもある。自分の体の下には、たくさんの服が敷き詰められている。その中に身を置いていると、幸せな気持ちと同時に体が熱くて仕方がなかった。
口から思わずはあ、と熱い息が漏れる。
「千晴、大丈夫?」
「……から、だ、熱い」
「そうだね、熱いよね。どうする?」
耳元で甘い声で囁かれて、自分の陰茎が勃ち上がっているのがわかる。下着の中で膨れ上がって苦しくて仕方ない。
「ぬぎ、たい」
「脱がせてもいい?」
「……ん」
こくんと頷くと、綺麗な長い指がぼくのシャツのボタンを一つずつ外していく。
「ごめんね、ちょっとだけ握ってるシャツを離してくれる?」
服を脱ぐ時に、両手にシャツを握ったままではうまく脱ぐことが出来ない。それでも離したくなくてぐずっていると、唇にキスをされた。驚いて手を離すと、するりと自分の着ていたシャツを脱がされた。唇の間から舌が入ってきて、優しく舌を絡めていく。舌が溶けあってお互いの唾液が混じり合う。こくりと飲み込めば、もうたまらなかった。体が震えて、陰茎の先から雫が零れる。それだけじゃない。ひくついている場所からは、とろりとこぼれてきたものがある。
「あ……んっ」
「ああ、匂いが強くなってる。こんなに甘いんだね」
肌をゆっくりと熱い舌が這う。乳首の先を吸われて、噛まれて、転がされている。
(ああ、気持ちいい)
頭の中がふわふわして、それでも、もっと、もっとと思う。
「うん、ちょっと待ってね。俺も全部脱ぐから」
甘くて優しい彼の声が気持ちいい。少しの間でも、体が離れたら寂しい。手に触れたのは、シーツの上にあった彼のタオルだ。鼻先に持っていくと、じれたような声が聞こえた。
「……もう。可愛いな。そんなのより、本物をあげるから」
裸になった彼が、ぼくのズボンを性急に脱がした。下着を剥がされれば、ぐっしょりと濡れた部分があらわになる。もうぬるぬるになっていた陰茎を扱かれて、たまらず声が出た。
「あ! ……あああ、や、あ!」
「ああ、もうこんなにぐちゃぐちゃだ。……ここだけじゃないね」
ベッドに横にされ、ふう、ふうと息をつきながらぼんやりと目を開ける。彼の均整の取れた体の下に、そそり立つ大きなペニスが見えた。ぼくのものとは、全然大きさが違う。
「おっき……い」
「っ! そんなこと言われると、興奮するんだけど」
ぼくは、手を伸ばして、彼のペニスに触れる。熱くて、硬くて、濡れている。ぼくの手には余るぐらい大きい。
「ち、はる。だめだ」
ちゅ、と唇にキスをされる。ぼくは彼の首に両手を回す。もう一度唇を重ねた時だった。彼の右手がぼくの陰茎からお尻の間に回って、指が後孔の入り口で止まる。そこからはもう、とろとろと蜜液が滴り落ちていた。
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