殉教者の皿の上

もじかきくらげ

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ハムとマッシュポテトのサンドイッチ

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奴が教会に来るようになってから1週間が経った。ギャビーの火傷は奴が持ってきた高価な薬によって快方に向かっているが、まだ時々痛むそうで最近は街の発表会に行く時は参加しないことにしている。ギャビーのソプラノを主として構成されていた聖歌隊は今では彼なしでも辛うじて成り立つようになってきているが、やはりインパクトが足りないのか、以前ほどの反響は得られなくなってきた。ギャビーも早く治して街で歌いたがっている。掃除している時は必ず口ずさんでいるくらいには、その欲求が溜まっていると見られる。彼の歌を聴いている時のみんなは本当に安らいでいる。

奴はというと、意外にきちんと教会の資金管理をしている。ムカつく。今朝ピアノを聴かせてもらったが、本当に音楽隊に所属していたのだろうか。いや、所属していただけなのかもしれないな。金の扱いができる以外は能のない男なのだろうか。全く以てムカつく。

ギャビーの怪我が治れば完全なパフォーマンスができるのだから、焦る必要は無い。大丈夫だ。今度新しい楽譜を買おうか。練習が楽しみだ。
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