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魔導国家ヴェリス編
53話 【閑話】アンバーとアザレア
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魔導国家ヴェリスの王宮内部、とある一室にて2人の男女が密談を交わしていた。
男はアンバー第三王子。ヴァーミリオン国王とシアン王妃の紛れも無い実子にて、父親譲りの褐色の肌に黒髪ミディアムストレートの力強くも端整な顔立ちをしている美青年だ。
女はアザレア第二王女。アンバーの双子の妹にて、アンバー同様褐色の肌に黒髪ストレートロングの凛とした美しさを持つ美女であり、アンバーとよく似た雰囲気を持っている。
2人は幼い頃から何をするにも一緒におり、お互いの事を常に尊重し合う、中の良い兄妹で下々の者にも分け隔てなく接する人柄の良い王子と王女として人々より親しみを持たれている。
しかしその内面は、長男であるブラウン第一王子の尊奉者であり、次代の国王はブラウン殿下以外に無く、早くブラウン王子を立太子すべきであると2人して豪語し、ブラウン王子のこととなると苛烈な一面を見せる時がある。
さて、なぜブラウン王子の尊奉者なのかは機会のある時に語るとして、現在アンバー王子とアザレア王女は何を話しているのか、覗いてみる事にしよう。
場所は、アンバー王子の個人部屋にて、アザレアと2人っきりで面と向かって話していた。
「ねぇ、アンバー。ラファエルを預けていた盗賊団なんだけど、予想外の事態になっているわ。」
「わかってる。アザレア。スウェントル王国の英雄である、クリスティーナ一行が退治したらしいな…。」
「どうするのよ。あの人達の噂、知ってるでしょ?」
「どうするも何も、盗賊達はラファエルの事を何も言って無いのだろう?こちらとしても様子を見るしか無いじゃないか。」
昨日、スウェントル王国と魔導国家ヴェリスの間にある森林街道で、中規模盗賊団が、Aランク冒険者に捕縛された情報が、ヴェリスの王城へと届けられた。
森林街道を抜けた宿場町に、20名の盗賊の団体を縄で縛り付けて憲兵へと渡したその武勇伝は、元々のスウェントル王国での快挙と共に一気に国内へと広がったのである。
「クリスティーナ一行って、ゴーレム3体を無傷で倒して、素材丸ごと持ち帰った常識破りの御仁よね。」
「あぁ、それは事実だと確認が取れている。お陰でヴェリスの魔法研究者達が、どうにかしてクリスティーナ一行とコンタクトを取れないか、画策をしている様子だ。」
「魔力第一主義の研究者達だものね…。私、ブラウン兄様をバカにするあいつら、本当に嫌になるわ。ただ魔力が高いってだけで、あの性悪女の息子であるラファエルを持ち上げるんだもの。」
「ラファエルは悪く無いと頭で理解していても、嫌悪感は拭い去れないしな。正直目障りだから、秘密裏に消そうとしたのに…」
この様にラファエルの事を悪しき様に語る2人は、心からラファエルに対して嫌悪感を抱いているのを隠すつもりもなかった。
昔、ラファエルの母であったエルフの側室に、まだ幼い2人に面と向かって、母であるシアン王妃陛下に対し『双子だなんて、シアン様ってば畜生腹なのね…』などと悪口を聞かされ、また自分達の事も『男女の双子は縁起が悪いから、どちらか殺してしまえば良いのに。』など、散々な悪意の言葉を言われ続けていたのだ。
それは大きな棘となって、未だに2人の心に刺さっている。
「ねぇ、ラファエルは生きてると思う?」
「きっと、クリスティーナ一行に保護されているんじゃ無いか?クリスティーナ一行はスウェントル王国に強いコネがあり、また、魔法研究者達も面会を希望しているとなると、中々に厄介な事になったな。ラファエルがクリスティーナ一行に保護されているとして、王宮にラファエルを返されて、ラファエルを助けた理由まで告げられると我々が危うい。」
「クリスティーナ一行をどうにかして黙らす様に動けないかしら?」
「我らの実力的に無理だろう。盗賊団とは格が違う。彼女達はスウェントル王国の英雄だ。こちらの都合で彼女達に何か害なす行為をしたのがバレたら、我ら兄妹だけでなく、国家間の問題へと発展する可能性もある。魔導国家ヴェリスの王族の端くれとして、それは避けねばならん。」
「そうね…王族として邪魔なラファエルならともかく、本物の英雄には手は出せない、か。」
いよいよ、自分達の行動が裏目に出たか、とアンバー王子とアザレア王女は2人して顔色を悪くする。
完全にクリスティーナ一行の行動はイレギュラーだったのだ。
「…父上の動向も気になるんだよな。ラファエル失踪の事実を告げた時、明らかに取り乱すと思いきや、案外にも落ち着いて、影達に探させるよう指示していたからな。我々のことは未だバレてはいないようだが。」
ヴァーミリオン国王へは、ラファエル付きの従者達より、いつのまにか失踪していた事が報告されていた。
第五王子ラファエル失踪については箝口令が引かれており、王城でも一部の者しか知らない情報だ。
「ラファエルを狩りに誘い出した時に付いていた護衛の騎士達も、実際はたまたま、国を通りがかったCランク冒険者の一行に騎士になりすましてもらって、護衛の依頼しただけだ。その彼らも状況を理解せぬまま、既にスウェントル方面へ出国している。ラファエル失踪の状況を知っているのは、俺たち兄妹だけだ。ただ、意外なのが、ブラウン兄上がラファエルの事を本気で心配しておられた事だな。」
「ブラウン兄様は、本当にお優しくて、心のお強い方ですものね…。魔力がちょっと少なめ程度で、政治能力や対人能力は我々兄妹全員含めても、ブラウン兄様が一番よ。」
アンバーとアザレアは、魔力第一主義であるこの国で、魔法研究者達の後ろ盾を得たラファエルの影響力が計り知れ無かった。兄弟の中で、突出して魔力の高いラファエルは、ややもすると立太子の可能性を囁かれていたのだ。
政治に強い、ブラウン第一王子と、内包魔力の高いラファエル第五王子が、目下立太子に近い立場だと、王宮でも囁かれており、国内の貴族もブラウン派とラファエル派にいつのまにか派閥が分かれていた。
ただ、アンバー達はラファエルが継承権放棄の訴えを国王へしていたのを知っていた為、ずっと様子を見ていたのだが、中々首を縦に振らない王の態度に、いよいよラファエル立太子への選定が現実味を帯びてきたと感じ、綿密に計画をしてラファエルを亡き者にしようと行動してきたのだ。
盗賊団に身代金請求を指示した日の前に、アンバー達は自らの手でラファエルを害そうと考えていたのだ。そうすれば、事実を知るものは、この双子しかおらず、盗賊団に全ての罪をなすりつける事が出来ると踏んでいたのだ。
「あぁ、ただ、ラファエルが戻ってきて、我々の所業が明らかになったとしても…。きっと我々は最悪でも廃嫡程度で済まされるはずさ。毒杯までは行かないはず。正室の息子と側室の息子、立場的には我々が高いからな。そして、問題となったラファエルの継承権に大きな爪痕を残し、ブラウン兄上の立太子の大きな手助けとなるはずだ…。」
「廃嫡となってしまったら、ブラウン兄様の近くにいれないのね…。兄様の近くに居たかったわ…。」
決して頭は悪くないアンバーとアザレアは、最悪の事態を想定して考えを巡らせる。
ただ、大きな思い違いをしているのが、本気でラファエルは王族から逃れたいと考えているところである。
「諦めるのは未だ早いさ。盗賊団が森林街道の宿場町の憲兵に突き出された時に、全てを話され、白日の元に晒されたら、一瞬で終わっていたんだ。国家全土を震撼させる王宮事件としてな。」
「そうしなかったのは、クリスティーナ一行が交渉のカードとして、ラファエルを保護している可能性があるわね。」
「後は、彼女達は非常に頭が切れると聞いている。ここで公にした際の、国家への影響力を考えて、魔導国家ヴェリスの為にも黙っていてくれている可能性も…。l
「アンバー。それは都合のいい解釈でしょ。出来る限り最悪な方向で考えるべきだって、貴方も分かっているはず。」
「あぁ…ただ、ラファエルの望みで黙っている可能性も高いのでは無いかとも思ってな…。ラファエルは正直いけ好かないが、頭は悪くは無かった。」
「…そうね。恨みつらみで、国家を揺るがすスキャンダルを自ら広める様な事はし無さそうだわ。」
そこまで話したあと、しばらく無言になる双子。そして、覚悟を決めた様にアンバーが顔を上げた。
「アザレア、ただ覚悟だけは決めておこう。どのような結果になろうと、俺はどんな処罰も甘んじて受ける。」
「えぇアンバー。ブラウン兄様の立太子の為なら、私たちがどうなろうとも、構わない。市井に身を落とそうが兄妹でいればなんとかなるわ。」
ラファエルの殺害計画は、様々な感情が複合的に合わさり、最終的にブラウン第一王子立太子への道をより確実にする為、この双子が暴走した結果、起きた事だ。
双子は立ち上がって、お互いの手を絡める様に握り合い、見つめあった後にお互いの頬に口づけをしあった。
「あぁ、アザレア。誇り高き妹よ。」
「えぇ、アンバー。誇り高き兄よ。」
「「全ては、ブラウン第一王子の為に。」」
男はアンバー第三王子。ヴァーミリオン国王とシアン王妃の紛れも無い実子にて、父親譲りの褐色の肌に黒髪ミディアムストレートの力強くも端整な顔立ちをしている美青年だ。
女はアザレア第二王女。アンバーの双子の妹にて、アンバー同様褐色の肌に黒髪ストレートロングの凛とした美しさを持つ美女であり、アンバーとよく似た雰囲気を持っている。
2人は幼い頃から何をするにも一緒におり、お互いの事を常に尊重し合う、中の良い兄妹で下々の者にも分け隔てなく接する人柄の良い王子と王女として人々より親しみを持たれている。
しかしその内面は、長男であるブラウン第一王子の尊奉者であり、次代の国王はブラウン殿下以外に無く、早くブラウン王子を立太子すべきであると2人して豪語し、ブラウン王子のこととなると苛烈な一面を見せる時がある。
さて、なぜブラウン王子の尊奉者なのかは機会のある時に語るとして、現在アンバー王子とアザレア王女は何を話しているのか、覗いてみる事にしよう。
場所は、アンバー王子の個人部屋にて、アザレアと2人っきりで面と向かって話していた。
「ねぇ、アンバー。ラファエルを預けていた盗賊団なんだけど、予想外の事態になっているわ。」
「わかってる。アザレア。スウェントル王国の英雄である、クリスティーナ一行が退治したらしいな…。」
「どうするのよ。あの人達の噂、知ってるでしょ?」
「どうするも何も、盗賊達はラファエルの事を何も言って無いのだろう?こちらとしても様子を見るしか無いじゃないか。」
昨日、スウェントル王国と魔導国家ヴェリスの間にある森林街道で、中規模盗賊団が、Aランク冒険者に捕縛された情報が、ヴェリスの王城へと届けられた。
森林街道を抜けた宿場町に、20名の盗賊の団体を縄で縛り付けて憲兵へと渡したその武勇伝は、元々のスウェントル王国での快挙と共に一気に国内へと広がったのである。
「クリスティーナ一行って、ゴーレム3体を無傷で倒して、素材丸ごと持ち帰った常識破りの御仁よね。」
「あぁ、それは事実だと確認が取れている。お陰でヴェリスの魔法研究者達が、どうにかしてクリスティーナ一行とコンタクトを取れないか、画策をしている様子だ。」
「魔力第一主義の研究者達だものね…。私、ブラウン兄様をバカにするあいつら、本当に嫌になるわ。ただ魔力が高いってだけで、あの性悪女の息子であるラファエルを持ち上げるんだもの。」
「ラファエルは悪く無いと頭で理解していても、嫌悪感は拭い去れないしな。正直目障りだから、秘密裏に消そうとしたのに…」
この様にラファエルの事を悪しき様に語る2人は、心からラファエルに対して嫌悪感を抱いているのを隠すつもりもなかった。
昔、ラファエルの母であったエルフの側室に、まだ幼い2人に面と向かって、母であるシアン王妃陛下に対し『双子だなんて、シアン様ってば畜生腹なのね…』などと悪口を聞かされ、また自分達の事も『男女の双子は縁起が悪いから、どちらか殺してしまえば良いのに。』など、散々な悪意の言葉を言われ続けていたのだ。
それは大きな棘となって、未だに2人の心に刺さっている。
「ねぇ、ラファエルは生きてると思う?」
「きっと、クリスティーナ一行に保護されているんじゃ無いか?クリスティーナ一行はスウェントル王国に強いコネがあり、また、魔法研究者達も面会を希望しているとなると、中々に厄介な事になったな。ラファエルがクリスティーナ一行に保護されているとして、王宮にラファエルを返されて、ラファエルを助けた理由まで告げられると我々が危うい。」
「クリスティーナ一行をどうにかして黙らす様に動けないかしら?」
「我らの実力的に無理だろう。盗賊団とは格が違う。彼女達はスウェントル王国の英雄だ。こちらの都合で彼女達に何か害なす行為をしたのがバレたら、我ら兄妹だけでなく、国家間の問題へと発展する可能性もある。魔導国家ヴェリスの王族の端くれとして、それは避けねばならん。」
「そうね…王族として邪魔なラファエルならともかく、本物の英雄には手は出せない、か。」
いよいよ、自分達の行動が裏目に出たか、とアンバー王子とアザレア王女は2人して顔色を悪くする。
完全にクリスティーナ一行の行動はイレギュラーだったのだ。
「…父上の動向も気になるんだよな。ラファエル失踪の事実を告げた時、明らかに取り乱すと思いきや、案外にも落ち着いて、影達に探させるよう指示していたからな。我々のことは未だバレてはいないようだが。」
ヴァーミリオン国王へは、ラファエル付きの従者達より、いつのまにか失踪していた事が報告されていた。
第五王子ラファエル失踪については箝口令が引かれており、王城でも一部の者しか知らない情報だ。
「ラファエルを狩りに誘い出した時に付いていた護衛の騎士達も、実際はたまたま、国を通りがかったCランク冒険者の一行に騎士になりすましてもらって、護衛の依頼しただけだ。その彼らも状況を理解せぬまま、既にスウェントル方面へ出国している。ラファエル失踪の状況を知っているのは、俺たち兄妹だけだ。ただ、意外なのが、ブラウン兄上がラファエルの事を本気で心配しておられた事だな。」
「ブラウン兄様は、本当にお優しくて、心のお強い方ですものね…。魔力がちょっと少なめ程度で、政治能力や対人能力は我々兄妹全員含めても、ブラウン兄様が一番よ。」
アンバーとアザレアは、魔力第一主義であるこの国で、魔法研究者達の後ろ盾を得たラファエルの影響力が計り知れ無かった。兄弟の中で、突出して魔力の高いラファエルは、ややもすると立太子の可能性を囁かれていたのだ。
政治に強い、ブラウン第一王子と、内包魔力の高いラファエル第五王子が、目下立太子に近い立場だと、王宮でも囁かれており、国内の貴族もブラウン派とラファエル派にいつのまにか派閥が分かれていた。
ただ、アンバー達はラファエルが継承権放棄の訴えを国王へしていたのを知っていた為、ずっと様子を見ていたのだが、中々首を縦に振らない王の態度に、いよいよラファエル立太子への選定が現実味を帯びてきたと感じ、綿密に計画をしてラファエルを亡き者にしようと行動してきたのだ。
盗賊団に身代金請求を指示した日の前に、アンバー達は自らの手でラファエルを害そうと考えていたのだ。そうすれば、事実を知るものは、この双子しかおらず、盗賊団に全ての罪をなすりつける事が出来ると踏んでいたのだ。
「あぁ、ただ、ラファエルが戻ってきて、我々の所業が明らかになったとしても…。きっと我々は最悪でも廃嫡程度で済まされるはずさ。毒杯までは行かないはず。正室の息子と側室の息子、立場的には我々が高いからな。そして、問題となったラファエルの継承権に大きな爪痕を残し、ブラウン兄上の立太子の大きな手助けとなるはずだ…。」
「廃嫡となってしまったら、ブラウン兄様の近くにいれないのね…。兄様の近くに居たかったわ…。」
決して頭は悪くないアンバーとアザレアは、最悪の事態を想定して考えを巡らせる。
ただ、大きな思い違いをしているのが、本気でラファエルは王族から逃れたいと考えているところである。
「諦めるのは未だ早いさ。盗賊団が森林街道の宿場町の憲兵に突き出された時に、全てを話され、白日の元に晒されたら、一瞬で終わっていたんだ。国家全土を震撼させる王宮事件としてな。」
「そうしなかったのは、クリスティーナ一行が交渉のカードとして、ラファエルを保護している可能性があるわね。」
「後は、彼女達は非常に頭が切れると聞いている。ここで公にした際の、国家への影響力を考えて、魔導国家ヴェリスの為にも黙っていてくれている可能性も…。l
「アンバー。それは都合のいい解釈でしょ。出来る限り最悪な方向で考えるべきだって、貴方も分かっているはず。」
「あぁ…ただ、ラファエルの望みで黙っている可能性も高いのでは無いかとも思ってな…。ラファエルは正直いけ好かないが、頭は悪くは無かった。」
「…そうね。恨みつらみで、国家を揺るがすスキャンダルを自ら広める様な事はし無さそうだわ。」
そこまで話したあと、しばらく無言になる双子。そして、覚悟を決めた様にアンバーが顔を上げた。
「アザレア、ただ覚悟だけは決めておこう。どのような結果になろうと、俺はどんな処罰も甘んじて受ける。」
「えぇアンバー。ブラウン兄様の立太子の為なら、私たちがどうなろうとも、構わない。市井に身を落とそうが兄妹でいればなんとかなるわ。」
ラファエルの殺害計画は、様々な感情が複合的に合わさり、最終的にブラウン第一王子立太子への道をより確実にする為、この双子が暴走した結果、起きた事だ。
双子は立ち上がって、お互いの手を絡める様に握り合い、見つめあった後にお互いの頬に口づけをしあった。
「あぁ、アザレア。誇り高き妹よ。」
「えぇ、アンバー。誇り高き兄よ。」
「「全ては、ブラウン第一王子の為に。」」
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