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スウェントル王国編
32話 騎士団長の焦燥
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騎士団長ブレイズがメインの回です。
根が真面目人間なので、真面目な雰囲気の話となっています。
ーーーーーー
ブレイズは内心非常に焦燥していた。
クリス一行がブレイズの前に姿を表した時、どう見ても高位貴族にしか見えない立ち居振る舞いと、貴族特有の圧力感を肌で感じ取り、騎士として護衛をするべき存在だと本能で理解したのだ。
それが蓋を開けてみれば、美しい貴婦人も年若い少年少女達も、Aランク冒険者であった。
その正体は最近王都を賑わしている【クリスティーナ様御一行】だと言うではないか。
王城内でも、ゴーレムの素材は確かなものと確認されており、クリス一行が持ち帰った事は真実として受け止められているが、そのゴーレムをその一行が討伐したというのは懐疑的な意見も多い。
事実、ブレイズ達の白銀騎士団であったとしても、ゴーレムという魔物はまず武器攻撃が通らないのだから中々倒せる魔物ではないのだ。
ゴーレム自体がダンジョンの階層深いところでしか出現せず、ましてやクリスタルゴーレムなど出現した事すら聞いた事が無いのも、懐疑的にならざるを得ない要因である。
だが、証拠として提示されたそれは王城でも話題になり、魔物研究や迷宮研究の魔法使い達がこぞってクリス一行の話を聞きたがっているのは事実としてある。
通常ならば護衛対象となるはずの美しい貴婦人と、年若い顔の整った少年少女達が、我々よりも強いなどと認めたくない気持ちもある。
今まで騎士として苦しい鍛錬を積み上げてきたのだ。
女性や子供に負ける事があってたまるか、という思いがある。
だからこそ、騎士としての矜持を持って、今回の任務には参加して欲しく無かった。
本来なら護るべき対象に力を貸してもらうなど、プライドが許さない。
だが、そんなブレイズの気持ちを踏みにじるクリスの挑発にブレイズは乗ってしまった。
『クリス一行のみでグレートオーガの群れを討伐が出来るものならやってみろ。』
と、言質を与えてしまった。
クリスは『見る目が無い』とブレイズを一刀両断していたが、実際にはブレイズはこの方々なら、無傷で討伐できるのではないかと感じると同時に、焦燥感と妙な敗北感を抱いてしまった。
目の前で本当にクリス達がグレートオーガを圧倒してしまったら、我々のこれまでの努力は一体なんなのだ、という焦りにも嫉妬にも似た憤りを感じる事は想像に難く無い。
そんな事実は見たくもなく受け入れられない為、自分達のプライドを守る為にも参加そのものを拒絶したのだが、結果はクリスの口撃に惨敗した次第だ。
騎士団の力では、グレートオーガ1体を倒すのに、最低でも5人の力は必要だ。
盾役、攻撃役、攻撃補助役、指令役など、持てる力を振り絞りようやっと討伐できる魔物なのだ。
下手をすれば犠牲も出てしまうだろう。
本来の目的では、魔物討伐のプロの高位冒険者の意見を取り入れたく冒険者ギルドに依頼を出したのだが、予想以上に冒険者は騎士に対して苦手意識を持っているらしい。
結果、今回はよりによって【クリスティーナ様御一行】しか、依頼を受けてくれなかったというのだ。
この事実もブレイズにとっては少なからず騎士と冒険者の間の壁を感じ、ショックを受けていた。
陰鬱な気持ちを抱え、馬に乗り目的地の街道に向かっていると、腹心のキースが声をかけてきた。
「団長、本当に…クリスティーナ殿に、グレートオーガを任せるのですか?」
「…。彼女が出来ると言うのだ。あそこまで言われて、黙っていられる訳が無かろう。彼女達が危険だった場合は、我々も即座に動く。ただ、それだけだ。」
「しかし、彼女達に怪我でも追わせたら、それこそ騎士として女性や子供が傷つくのを黙って見ていたのかと、悪評の原因にもなりかねないかと。」
「…もし、無傷でグレートオーガの群れをたった4人で退治したらどうする?我々騎士団の精鋭50人近くが討伐へと動いているが、我々だけでは無傷では討伐は出来まい。それを、成し遂げたとしたらば…。」
「いや、そんなまさか…。」
「お手並み拝見といこうではないか。あそこまで自信たっぷりと啖呵を切ってきたのだからな。」
無傷で貴婦人と少年少女がグレートオーガの群れを討伐した場合、それも国に報告をしなければならない。
騎士団としての名誉は無く、唯々彼女達の名声が上がるのみだ。
そんな事になったら立つ瀬がない、どこかで『彼女達が怪我でもしてくれたらいいのに』と思う、どす黒い気持ちが渦巻いている事に気がつき、自分自身が俗人であったことにもまた、ブレイズを意気消沈とさせた。
馬車で揺られながら、途中宿場町を経由してクリス達と騎士団が移動する事2日目。
目的地である、街道にたどり着いたところで、馬と馬車を止める。
遠巻きに、グレートオーガの巨体が見えた。
何が目的なのかわからないが、目視で確認できるだけでも12体のグレートオーガが、街道の辺りをウロウロとしている。
もしかしたら、街道の近くにいれば、自分の餌となる人間や馬などがよく通る事を学習し、味をしめたのかも知れない。
グレートオーガの周りには、既に襲われた後の馬車の残骸と、馬の骨と思われる死骸、そして赤黒くなった人の服の切れ端が散乱していた。
ヤポン皇国からの商隊だったかも知れないし、スウェントル王国の商隊がヤポン皇国に向かう最中だった可能性もある。
馬車の人々は全滅だろう。
助けることが出来なかった事、既に手遅れだった事に、ブレイズは腹立たしさを感じた。
馬車から、クリス一行が降りてきて、ブレイズに声をかける。
「…ブレイズ様。あの馬車の人達の事で、自分を責めないでくださいましね。どうしても間に合わない事もありますわ。」
「クリスティーナ殿…。」
「これから、あの魔物の群れを一掃致します。二度とあの魔物達に人々を襲わせない為にも。」
ブレイズは、クリスも冷静な顔の下では憤っている事を感じた。
そのグレートオーガを真っ直ぐに見つめるその姿は、魔物に怯える表情では無く、討伐せんとする正しい冒険者のそれであった。
だが、やはりグレートオーガを目の前に、女性と子供たちに戦わせる訳にはいかないという、本来の生真面目な性格が出てしまった。
「ブレイズ様。ここからは、約束通り手出し無用ですわ。」
「いや、クリスティーナ殿、実物のグレートオーガを目の前にして、騎士団に黙って見ていろと?昨日の事は売り言葉に買い言葉とし、忘れましょう。女性と子供たちに戦わせるのは…」
「私たちなら大丈夫ですわ。昨日はきつい言葉でブレイズ様の心を傷つけたかも知れません。申し訳ありません。ただ、あの様にでも言わなければ、貴方達は私たちを護衛対象として見てしまい、一切の手出しをさせようとしないでしょう?」
「…それは。否定は出来ません。」
「うふふ、本当に私たちは、グレートオーガを圧倒できる力を持っていますわ。ご安心くださいまし。」
「クリスティーナ殿…。」
「私、誰かが怪我をするところを見たくありませんの。例え、国を守る騎士の方々であったとしてもです。許してくださいましね。大船に乗ったつもりで見ていて下さいな。無傷で殲滅してみせますわ。」
クリスはそう言った後、ブレイズの返事を聴かずに4人でグレートオーガに向かって行った。
遠くから4人の戦う姿を目に焼き付ける騎士団達は、4人の実力が自分達よりも遥か高みにある事を見せつけられて、昨日『女、子供の遊びでは無い』と言われた事に対して、『自分達の方が強い』と啖呵を切ったクリスの言葉の意味を正しく理解する事になった。
宙に浮かびながら、殲滅力のある魔法を放ち次々とオーガを倒していくクリス。
目にも止まらぬ素早い動きで、的確にオーガの急所を刺突するアクセル。
器用に土魔法や樹魔法で足止めし、重い蹴りでオーガの首を折るモニカ。
影移動を駆使して、神出鬼没にオーガの首を切っていくポール。
まさに瞬殺。クリス達は自分達の実力を体現したのである。
あっと言う間に、視認できていたグレートオーガを討伐せしめたクリス達。
正直、ここまで実力に差があるとは思わなかったブレイズは、先程まで悩んでいた事が馬鹿馬鹿しくなってしまった。
騎士団だけで討伐に臨んだ場合では、5人がかりで1体のオーガを討伐するのにどれほどの時間がかかり、被害が出てしまうのか、今となっては想像したくも無い。
貴婦人や少年少女に負けたくないと言ったプライドなど、ここまで圧倒的な実力差があれば瑣末なこと。
危惧していた、嫉妬や憤りが起きる隙間もない。
『怪我でもしてくれたらいいのに』と、自分のちっぽけなプライドを守るために一瞬でも思ってしまった自分をブレイズは恥じた。
ブレイズはクリスの二つ名が『宝石の女神』と呼ばれる理由も、実際に目で見て理解できた。
クリスが戦うその姿は、美しく、恐ろしい程に強く、まさしく女神を体現していたのだった。
騎士団員全員が怪我する事なく帰れるのは、【クリスティーナ様御一行】のおかげである。
グレートオーガ討伐前の自分勝手な焦燥感や敗北感など綺麗に消え失せた。
今はただクリス達に対する尊敬の念を持ち、清々しい気持ちでクリスに対して昨日の非礼を詫びようと強く反省をしたのであった。
根が真面目人間なので、真面目な雰囲気の話となっています。
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ブレイズは内心非常に焦燥していた。
クリス一行がブレイズの前に姿を表した時、どう見ても高位貴族にしか見えない立ち居振る舞いと、貴族特有の圧力感を肌で感じ取り、騎士として護衛をするべき存在だと本能で理解したのだ。
それが蓋を開けてみれば、美しい貴婦人も年若い少年少女達も、Aランク冒険者であった。
その正体は最近王都を賑わしている【クリスティーナ様御一行】だと言うではないか。
王城内でも、ゴーレムの素材は確かなものと確認されており、クリス一行が持ち帰った事は真実として受け止められているが、そのゴーレムをその一行が討伐したというのは懐疑的な意見も多い。
事実、ブレイズ達の白銀騎士団であったとしても、ゴーレムという魔物はまず武器攻撃が通らないのだから中々倒せる魔物ではないのだ。
ゴーレム自体がダンジョンの階層深いところでしか出現せず、ましてやクリスタルゴーレムなど出現した事すら聞いた事が無いのも、懐疑的にならざるを得ない要因である。
だが、証拠として提示されたそれは王城でも話題になり、魔物研究や迷宮研究の魔法使い達がこぞってクリス一行の話を聞きたがっているのは事実としてある。
通常ならば護衛対象となるはずの美しい貴婦人と、年若い顔の整った少年少女達が、我々よりも強いなどと認めたくない気持ちもある。
今まで騎士として苦しい鍛錬を積み上げてきたのだ。
女性や子供に負ける事があってたまるか、という思いがある。
だからこそ、騎士としての矜持を持って、今回の任務には参加して欲しく無かった。
本来なら護るべき対象に力を貸してもらうなど、プライドが許さない。
だが、そんなブレイズの気持ちを踏みにじるクリスの挑発にブレイズは乗ってしまった。
『クリス一行のみでグレートオーガの群れを討伐が出来るものならやってみろ。』
と、言質を与えてしまった。
クリスは『見る目が無い』とブレイズを一刀両断していたが、実際にはブレイズはこの方々なら、無傷で討伐できるのではないかと感じると同時に、焦燥感と妙な敗北感を抱いてしまった。
目の前で本当にクリス達がグレートオーガを圧倒してしまったら、我々のこれまでの努力は一体なんなのだ、という焦りにも嫉妬にも似た憤りを感じる事は想像に難く無い。
そんな事実は見たくもなく受け入れられない為、自分達のプライドを守る為にも参加そのものを拒絶したのだが、結果はクリスの口撃に惨敗した次第だ。
騎士団の力では、グレートオーガ1体を倒すのに、最低でも5人の力は必要だ。
盾役、攻撃役、攻撃補助役、指令役など、持てる力を振り絞りようやっと討伐できる魔物なのだ。
下手をすれば犠牲も出てしまうだろう。
本来の目的では、魔物討伐のプロの高位冒険者の意見を取り入れたく冒険者ギルドに依頼を出したのだが、予想以上に冒険者は騎士に対して苦手意識を持っているらしい。
結果、今回はよりによって【クリスティーナ様御一行】しか、依頼を受けてくれなかったというのだ。
この事実もブレイズにとっては少なからず騎士と冒険者の間の壁を感じ、ショックを受けていた。
陰鬱な気持ちを抱え、馬に乗り目的地の街道に向かっていると、腹心のキースが声をかけてきた。
「団長、本当に…クリスティーナ殿に、グレートオーガを任せるのですか?」
「…。彼女が出来ると言うのだ。あそこまで言われて、黙っていられる訳が無かろう。彼女達が危険だった場合は、我々も即座に動く。ただ、それだけだ。」
「しかし、彼女達に怪我でも追わせたら、それこそ騎士として女性や子供が傷つくのを黙って見ていたのかと、悪評の原因にもなりかねないかと。」
「…もし、無傷でグレートオーガの群れをたった4人で退治したらどうする?我々騎士団の精鋭50人近くが討伐へと動いているが、我々だけでは無傷では討伐は出来まい。それを、成し遂げたとしたらば…。」
「いや、そんなまさか…。」
「お手並み拝見といこうではないか。あそこまで自信たっぷりと啖呵を切ってきたのだからな。」
無傷で貴婦人と少年少女がグレートオーガの群れを討伐した場合、それも国に報告をしなければならない。
騎士団としての名誉は無く、唯々彼女達の名声が上がるのみだ。
そんな事になったら立つ瀬がない、どこかで『彼女達が怪我でもしてくれたらいいのに』と思う、どす黒い気持ちが渦巻いている事に気がつき、自分自身が俗人であったことにもまた、ブレイズを意気消沈とさせた。
馬車で揺られながら、途中宿場町を経由してクリス達と騎士団が移動する事2日目。
目的地である、街道にたどり着いたところで、馬と馬車を止める。
遠巻きに、グレートオーガの巨体が見えた。
何が目的なのかわからないが、目視で確認できるだけでも12体のグレートオーガが、街道の辺りをウロウロとしている。
もしかしたら、街道の近くにいれば、自分の餌となる人間や馬などがよく通る事を学習し、味をしめたのかも知れない。
グレートオーガの周りには、既に襲われた後の馬車の残骸と、馬の骨と思われる死骸、そして赤黒くなった人の服の切れ端が散乱していた。
ヤポン皇国からの商隊だったかも知れないし、スウェントル王国の商隊がヤポン皇国に向かう最中だった可能性もある。
馬車の人々は全滅だろう。
助けることが出来なかった事、既に手遅れだった事に、ブレイズは腹立たしさを感じた。
馬車から、クリス一行が降りてきて、ブレイズに声をかける。
「…ブレイズ様。あの馬車の人達の事で、自分を責めないでくださいましね。どうしても間に合わない事もありますわ。」
「クリスティーナ殿…。」
「これから、あの魔物の群れを一掃致します。二度とあの魔物達に人々を襲わせない為にも。」
ブレイズは、クリスも冷静な顔の下では憤っている事を感じた。
そのグレートオーガを真っ直ぐに見つめるその姿は、魔物に怯える表情では無く、討伐せんとする正しい冒険者のそれであった。
だが、やはりグレートオーガを目の前に、女性と子供たちに戦わせる訳にはいかないという、本来の生真面目な性格が出てしまった。
「ブレイズ様。ここからは、約束通り手出し無用ですわ。」
「いや、クリスティーナ殿、実物のグレートオーガを目の前にして、騎士団に黙って見ていろと?昨日の事は売り言葉に買い言葉とし、忘れましょう。女性と子供たちに戦わせるのは…」
「私たちなら大丈夫ですわ。昨日はきつい言葉でブレイズ様の心を傷つけたかも知れません。申し訳ありません。ただ、あの様にでも言わなければ、貴方達は私たちを護衛対象として見てしまい、一切の手出しをさせようとしないでしょう?」
「…それは。否定は出来ません。」
「うふふ、本当に私たちは、グレートオーガを圧倒できる力を持っていますわ。ご安心くださいまし。」
「クリスティーナ殿…。」
「私、誰かが怪我をするところを見たくありませんの。例え、国を守る騎士の方々であったとしてもです。許してくださいましね。大船に乗ったつもりで見ていて下さいな。無傷で殲滅してみせますわ。」
クリスはそう言った後、ブレイズの返事を聴かずに4人でグレートオーガに向かって行った。
遠くから4人の戦う姿を目に焼き付ける騎士団達は、4人の実力が自分達よりも遥か高みにある事を見せつけられて、昨日『女、子供の遊びでは無い』と言われた事に対して、『自分達の方が強い』と啖呵を切ったクリスの言葉の意味を正しく理解する事になった。
宙に浮かびながら、殲滅力のある魔法を放ち次々とオーガを倒していくクリス。
目にも止まらぬ素早い動きで、的確にオーガの急所を刺突するアクセル。
器用に土魔法や樹魔法で足止めし、重い蹴りでオーガの首を折るモニカ。
影移動を駆使して、神出鬼没にオーガの首を切っていくポール。
まさに瞬殺。クリス達は自分達の実力を体現したのである。
あっと言う間に、視認できていたグレートオーガを討伐せしめたクリス達。
正直、ここまで実力に差があるとは思わなかったブレイズは、先程まで悩んでいた事が馬鹿馬鹿しくなってしまった。
騎士団だけで討伐に臨んだ場合では、5人がかりで1体のオーガを討伐するのにどれほどの時間がかかり、被害が出てしまうのか、今となっては想像したくも無い。
貴婦人や少年少女に負けたくないと言ったプライドなど、ここまで圧倒的な実力差があれば瑣末なこと。
危惧していた、嫉妬や憤りが起きる隙間もない。
『怪我でもしてくれたらいいのに』と、自分のちっぽけなプライドを守るために一瞬でも思ってしまった自分をブレイズは恥じた。
ブレイズはクリスの二つ名が『宝石の女神』と呼ばれる理由も、実際に目で見て理解できた。
クリスが戦うその姿は、美しく、恐ろしい程に強く、まさしく女神を体現していたのだった。
騎士団員全員が怪我する事なく帰れるのは、【クリスティーナ様御一行】のおかげである。
グレートオーガ討伐前の自分勝手な焦燥感や敗北感など綺麗に消え失せた。
今はただクリス達に対する尊敬の念を持ち、清々しい気持ちでクリスに対して昨日の非礼を詫びようと強く反省をしたのであった。
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