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スウェントル王国編
21話 受付嬢の衝撃
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ゴーレム討伐が終わった後、コロナ子爵領の宿へと帰った一行は、また男女に分かれて部屋に戻った。
少しゆっくりしてから、夕食を済ませ共同浴場に行った後、各々の時間を過ごし就寝した。
翌日、クリスはナチュラルメイクで、髪も軽く結い上げているだけで昨日の様な威圧感はなりを潜めていた事により、宿のロビーでは昨日のように多数の人間が跪く事は無かったが、それでもチェックアウトの時に異常に恐縮されたのは、一種の恒例行事だろう。
子爵領にいるのだから、万年筆発見の報告は子爵領で出来たら効率が良い筈だが、依頼の受付をしたのが王都の冒険者支部の為、一旦王都に戻って報告をしなければならないのが面倒な所だ。
ただ、馬車で一刻程度なのでクリス一行にとってもそこまで大きな手間では無いだろう。
馬車の中では、相変わらず元気なクリスとアクセル親子が仲良く喋っていて、何故かポールとモニカは少しぐったりしていた。
「ポール、どうして少しぐったりしてるの?」
「いや、昨日の夜さ、アクセル様が俺の耳を触りたいって言うから、特に問題無いし、『良いですよ。』って触って貰ってたんだ。」
「あー。ポールのとこも?」
「あ、モニカもか。」
人族やハーフフット等の獣人以外の種族は、何故か獣人の耳や尻尾に興味を持つ者が多く、今までも『触りたい』と言ってくるのは、元勤めていた子爵の従者仲間でも結構いた。
耳や尻尾は触られている本人もマッサージされている様な感覚で特に嫌では無い為、モニカもポールも触りたいと興味を持たれたら、これまでだって仲が良い相手であれば問題なく触って貰っていた。
「…昨日、アクセル様の耳の触り方が、その…ヤバかった。男同士なのに、変な声出そうになって我慢するのが大変だったんだよ。」
「親子でテクニシャンなのね。あたしも、クリス様にあのままされていたら、変なスイッチ入る所だったわ。」
モニカとポールはお互い目を合わせた後、馬車の中でも仲良くじゃれ合っている綺麗な親子を見つめて、小さく笑った。
「でも、本当にクリス様達に選んで頂けて良かったな。」
「えぇ。近いうちにフェルナール様に挨拶出来るかもしれないけど、もう…クリス様達以外にはお仕えする気持ちは無いわね。」
ポールは真面目な顔をして、モニカを見つめた。
「あぁ…。なぁ、モニカ。いつか、クリス様達が元の世界に…。」
「えぇ。もちろん、お許し頂けるのであれば、一緒に行きたい。クリス様にお仕えしたいわ。ポールもでしょ?」
「良かった。同じ気持ちで。モニカと一緒に、クリス様とアクセル様にお仕え出来るのは、幸せだよ。」
「ふふ。あたしもよ。」
使用人二人が、色気のある笑顔で見つめ合っているのを、クリスとアクセルは見逃さなかった。
「あらあら。今晩はお楽しみかしらねぇ。子供は作っちゃダメよ。」
と、優雅な笑みで下ネタを突っ込んでくるクリス。
「母上。下世話ですよ。思っても口に出したらポール達が気まずいじゃ無いですか。」
無邪気に追い詰めるアクセル。
モニカとポールは「いや、子作りはしませんよ…。」と顔を赤らめながら、どう否定したら良いのか分からないでいた。
実際に、二人は清い交際とは言い切れないが、まだ最後の一線は超えていない。
子爵に勤めていた時から、万が一にも子供を作ったら多大な迷惑をかけてしまうと理解している為だ。
プロの使用人としての矜持は持っている。
クリスとアクセルも分かっていてからかっているのだ。
モニカ達も冗談で言っているのを理解している為、別に不快にはならない上、気安い関係を上の立場の者から演出してくれている事に、心底感謝もしていたりする。
そうこうしているうちに、スウェントル王都に到着した一行は、冒険者ギルドに依頼達成の報告へと向かうのであった。
クリス達は迷う事無く、いつもの受付嬢ナタリーの所に足を運ぶ。
(なんでいつも私の所に来るのー!?)
と内心叫んでいるが、一切表情に出さないプロだ。
実際、この冒険者支部のクリスティーナ様御一行の専属担当はナタリーであると、他の受付達も暗黙の了解としている。
クリス達も、仕事のできるナタリーを気に入っているのだ。
(緊張するから、たまには他の受付も経験してくれたら良いのに…)
と思っているのはナタリーだけだという、何とも言えない状況である。
「お疲れ様でございます。先日の依頼報告ですか?」
「えぇ、後、色々と報告したい事があるので、先日使わせて頂いた客室は空いているかしら?」
「はい。問題ございません。ご案内しますね。4名様、客室へご案内いたします。」
冒険者から客室を用意してほしいと言うのは、そこまで珍しい事では無い。
聞かれたく無い事の報告なども、実は冒険者からはよく上がって来る。
ナタリーは、クリス一行を客室へ誘導し、席へ誘導する。
モニカとポールはクリス達の背の後ろに立っているが、一応席とお茶を用意しておく。
「それでは、まずは依頼達成報告からお願い致します。」
無表情を装い、テキパキと仕事をしていくナタリー。
クリスからの好感度は会うたびに上昇している事にナタリーは気付かない。
「こちらが、子爵様の万年筆かと思われますわ。」
「…ヤポン皇国のブランド『シンギ』の限定品ですね。間違いありません。後ほど、子爵様へは報告を致します。先日伺っておりました、『モニカ様とポール様が依頼を受けた』旨を文にしたためた所、子爵様ご本人より返事が来まして、依頼達成後には直接お礼を言いたいと言伝を頂いています。万年筆はこちらで預かり、子爵様への報告も冒険者ギルドが仲介致しますね。」
「ありがとう。それで、子爵様とはいつ会えそうかしら?」
「お忙しい方ですが、明日には予定が分かるかと思います。明日、お手数ですが改めて冒険者ギルドまでご確認に足をお運び頂けますか?」
「わかりましたわ。明日またナタリーさんに声をかけますわね。」
「…(え?無条件に当然の如く指名された!?)はい。よろしくおねがいします。」
報酬の銀貨50枚をクリスに手渡し、依頼としては達成した事となる。
クリス一行はギルドカードをナタリーに渡して、更新をしてもらう。
ナタリーはカードの更新中、魔道具を見ていると、見るつもりは無かったがカードの討伐履歴にとんでもないものを見つけてしまった。
努めて冷静を装うナタリーだが、声が震えてしまった彼女を誰も責めることは出来ないだろう。
「…カードをお返し致します。所で、先程の依頼報告以外に、話したい事とは、希少種ゴーレムの討伐履歴の事でしょうか?」
「あら、話が早くて助かるわ。ギルドカードって、魔物の討伐履歴も残るのね。情報記憶術式が効率的に作用していてステキな技術ですわ。嘘偽りが叶わない、不正が出来ない仕組みですわね。」
クリスは明後日の方向に感激しているが、その瞬時にカードの構造を考察もしくは解析している頭の中身もどうなっているのかとナタリーは討伐履歴の事と重ねて戦慄していた。
ナタリーはまた遠い目をして天井を仰ぎ見て、なるべく冷静な声を装い
「ギルド長を呼んで来ますので、暫くゆっくりとなさって下さい。」
と言って、席を外したのだった。
少しゆっくりしてから、夕食を済ませ共同浴場に行った後、各々の時間を過ごし就寝した。
翌日、クリスはナチュラルメイクで、髪も軽く結い上げているだけで昨日の様な威圧感はなりを潜めていた事により、宿のロビーでは昨日のように多数の人間が跪く事は無かったが、それでもチェックアウトの時に異常に恐縮されたのは、一種の恒例行事だろう。
子爵領にいるのだから、万年筆発見の報告は子爵領で出来たら効率が良い筈だが、依頼の受付をしたのが王都の冒険者支部の為、一旦王都に戻って報告をしなければならないのが面倒な所だ。
ただ、馬車で一刻程度なのでクリス一行にとってもそこまで大きな手間では無いだろう。
馬車の中では、相変わらず元気なクリスとアクセル親子が仲良く喋っていて、何故かポールとモニカは少しぐったりしていた。
「ポール、どうして少しぐったりしてるの?」
「いや、昨日の夜さ、アクセル様が俺の耳を触りたいって言うから、特に問題無いし、『良いですよ。』って触って貰ってたんだ。」
「あー。ポールのとこも?」
「あ、モニカもか。」
人族やハーフフット等の獣人以外の種族は、何故か獣人の耳や尻尾に興味を持つ者が多く、今までも『触りたい』と言ってくるのは、元勤めていた子爵の従者仲間でも結構いた。
耳や尻尾は触られている本人もマッサージされている様な感覚で特に嫌では無い為、モニカもポールも触りたいと興味を持たれたら、これまでだって仲が良い相手であれば問題なく触って貰っていた。
「…昨日、アクセル様の耳の触り方が、その…ヤバかった。男同士なのに、変な声出そうになって我慢するのが大変だったんだよ。」
「親子でテクニシャンなのね。あたしも、クリス様にあのままされていたら、変なスイッチ入る所だったわ。」
モニカとポールはお互い目を合わせた後、馬車の中でも仲良くじゃれ合っている綺麗な親子を見つめて、小さく笑った。
「でも、本当にクリス様達に選んで頂けて良かったな。」
「えぇ。近いうちにフェルナール様に挨拶出来るかもしれないけど、もう…クリス様達以外にはお仕えする気持ちは無いわね。」
ポールは真面目な顔をして、モニカを見つめた。
「あぁ…。なぁ、モニカ。いつか、クリス様達が元の世界に…。」
「えぇ。もちろん、お許し頂けるのであれば、一緒に行きたい。クリス様にお仕えしたいわ。ポールもでしょ?」
「良かった。同じ気持ちで。モニカと一緒に、クリス様とアクセル様にお仕え出来るのは、幸せだよ。」
「ふふ。あたしもよ。」
使用人二人が、色気のある笑顔で見つめ合っているのを、クリスとアクセルは見逃さなかった。
「あらあら。今晩はお楽しみかしらねぇ。子供は作っちゃダメよ。」
と、優雅な笑みで下ネタを突っ込んでくるクリス。
「母上。下世話ですよ。思っても口に出したらポール達が気まずいじゃ無いですか。」
無邪気に追い詰めるアクセル。
モニカとポールは「いや、子作りはしませんよ…。」と顔を赤らめながら、どう否定したら良いのか分からないでいた。
実際に、二人は清い交際とは言い切れないが、まだ最後の一線は超えていない。
子爵に勤めていた時から、万が一にも子供を作ったら多大な迷惑をかけてしまうと理解している為だ。
プロの使用人としての矜持は持っている。
クリスとアクセルも分かっていてからかっているのだ。
モニカ達も冗談で言っているのを理解している為、別に不快にはならない上、気安い関係を上の立場の者から演出してくれている事に、心底感謝もしていたりする。
そうこうしているうちに、スウェントル王都に到着した一行は、冒険者ギルドに依頼達成の報告へと向かうのであった。
クリス達は迷う事無く、いつもの受付嬢ナタリーの所に足を運ぶ。
(なんでいつも私の所に来るのー!?)
と内心叫んでいるが、一切表情に出さないプロだ。
実際、この冒険者支部のクリスティーナ様御一行の専属担当はナタリーであると、他の受付達も暗黙の了解としている。
クリス達も、仕事のできるナタリーを気に入っているのだ。
(緊張するから、たまには他の受付も経験してくれたら良いのに…)
と思っているのはナタリーだけだという、何とも言えない状況である。
「お疲れ様でございます。先日の依頼報告ですか?」
「えぇ、後、色々と報告したい事があるので、先日使わせて頂いた客室は空いているかしら?」
「はい。問題ございません。ご案内しますね。4名様、客室へご案内いたします。」
冒険者から客室を用意してほしいと言うのは、そこまで珍しい事では無い。
聞かれたく無い事の報告なども、実は冒険者からはよく上がって来る。
ナタリーは、クリス一行を客室へ誘導し、席へ誘導する。
モニカとポールはクリス達の背の後ろに立っているが、一応席とお茶を用意しておく。
「それでは、まずは依頼達成報告からお願い致します。」
無表情を装い、テキパキと仕事をしていくナタリー。
クリスからの好感度は会うたびに上昇している事にナタリーは気付かない。
「こちらが、子爵様の万年筆かと思われますわ。」
「…ヤポン皇国のブランド『シンギ』の限定品ですね。間違いありません。後ほど、子爵様へは報告を致します。先日伺っておりました、『モニカ様とポール様が依頼を受けた』旨を文にしたためた所、子爵様ご本人より返事が来まして、依頼達成後には直接お礼を言いたいと言伝を頂いています。万年筆はこちらで預かり、子爵様への報告も冒険者ギルドが仲介致しますね。」
「ありがとう。それで、子爵様とはいつ会えそうかしら?」
「お忙しい方ですが、明日には予定が分かるかと思います。明日、お手数ですが改めて冒険者ギルドまでご確認に足をお運び頂けますか?」
「わかりましたわ。明日またナタリーさんに声をかけますわね。」
「…(え?無条件に当然の如く指名された!?)はい。よろしくおねがいします。」
報酬の銀貨50枚をクリスに手渡し、依頼としては達成した事となる。
クリス一行はギルドカードをナタリーに渡して、更新をしてもらう。
ナタリーはカードの更新中、魔道具を見ていると、見るつもりは無かったがカードの討伐履歴にとんでもないものを見つけてしまった。
努めて冷静を装うナタリーだが、声が震えてしまった彼女を誰も責めることは出来ないだろう。
「…カードをお返し致します。所で、先程の依頼報告以外に、話したい事とは、希少種ゴーレムの討伐履歴の事でしょうか?」
「あら、話が早くて助かるわ。ギルドカードって、魔物の討伐履歴も残るのね。情報記憶術式が効率的に作用していてステキな技術ですわ。嘘偽りが叶わない、不正が出来ない仕組みですわね。」
クリスは明後日の方向に感激しているが、その瞬時にカードの構造を考察もしくは解析している頭の中身もどうなっているのかとナタリーは討伐履歴の事と重ねて戦慄していた。
ナタリーはまた遠い目をして天井を仰ぎ見て、なるべく冷静な声を装い
「ギルド長を呼んで来ますので、暫くゆっくりとなさって下さい。」
と言って、席を外したのだった。
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