86 / 263
第Ⅲ章 王国の争い
元勇者パーティーの後日談完結
しおりを挟む
アイリーンが地下への螺旋階段をおりる。連れているのは適当な侍女1人だけだ。ランプを自分で持つのが面倒だから連れているだけで、本来なら侍女など連れて行く必要などない。
この王宮の地下にある拷問室は、王宮の中でも王族の寝室クラスの忍び込みにくさなのだ。それは重要参考人である者を逃がさないためでもあり、何者かに奪還されたりしないようにするための配慮だった。
「ここまでで結構です」
最深部まで下りると、そこにはランプがついていた。
アイリーンは忍ばせていた短剣を抜き放ち、侍女の首を切り落とす。
「……え?」
ランプが転がるのと、侍女が呆然としあ顔のまま転がるのは同時だった。
「この程度の侍女ならいくらでも使い捨てられるとはいえ、ランプを持つ面倒くささと首をかき切る面倒くささを比べると、たいして変わらないかもしれませんわね」
アイリーンは、目を見開いて死んでいる侍女をちらりと見た。
帰りは、拷問官の1人にでもランプを持たせて上まで案内させるつもりだった。
侍女の死因は拷問官の乱暴によるもの。拷問間の死因は侍女に乱暴を働いたため、アイリーンが手打ちにしたため。
そう説明する予定だった。
面倒くさいなどと言いつつも、アイリーンにとっての数少ないストレス発散方法の1つだったので、今後も彼女は続けるつもりだった。
さいわい宗教都市ロウには難民が溢れている。職に就けない者や職を失った者が大勢いるので、適当な侍女や拷問官などいくらでも雇うことができるのだ。
(……殺してしまえば月末に支払う給金も必要なくて、一石二鳥ですしね)
ことわざというものをシノビノサト村の村長によく教えてもらった。一石二鳥は彼女の好きな言葉だった。
「……なるほどな……。……そういう、ことか」
いきなり薄暗がりで声がして、アイリーンは叫んだ。
「誰ですか!? ここが王宮だと知っての狼藉――」
「……久しぶり。戴冠式以来か」
拷問室前の狭い空間で、アイリーンは、かつてシノビノサト村で四六時中一緒にいた少年を見た。
にこやかに笑うべきだ。
そう理性が訴えかけるのに、本能がそれをこばんでいた。
(…………誰だ、コイツは……?)
自分に恋心を抱くように、アイリーンこそ唯一の友達と思うように、さんざん心をかき乱し、操作してやったガキの姿ではなかった。今のコイツなら、虫が出たといって浴室から飛び出し、わざと胸を当ててやっても、きっと顔色ひとつ変えないだろう。
そして何より――。
フウマの全身は血でまみれていた。
何人も、何十人も殺したかのような姿だった。
どしゃ降りの雨に振られたかのように、髪から顔から足元まで濡れているのだ。
血の臭いが拷問室から流れ出てきている。
拷問室というと、血の臭いが濃いと誤解する者が多いが、実際は違う。拷問室は、治癒室並みに血の臭いはしないのだ。
拷問で血を流させることは、即死に至らしめることに繋がる可能性があるためだった。
だからこそ丁寧に爪を剥がしたり、1本ずつ歯を抜いたりするのだ。
だが違う。
この臭いは……。
「あぁ? この血か? これはフェルノの血だ。……あとは拷問官達と、手足を失ったり、顔を焼き潰されたりしてた獣人やエルフなんかの血だよ」
「どうして……」
「さすがに可哀想だろ? 俺には治癒は使えない。……あと、もうみんな死にたがってた……。拷問官たちは、例えアイリーンにこの仕事を割り当てられて強制させられていたのだとしても、やはり殺すべきだと判断した」
「殺すべきだと判断した?」
思わずオウム返ししてしまう。
――いい! フウマ君! 『殺す』っていうのは絶対にしちゃいけないことなんだよ? どんな悪い人だって、いずれはきっと改心するの! それに悪いことをした人は、それを償わなきゃいけない。『殺す』っていうのは、改心するチャンスをゼロにして、償う機会を奪うことなんだよ! いい! だからフウマ君は絶対にしちゃダメだよ? ……もし、もしね……フウマ君が、そんなことしたら、アイリーン、フウマ君のこと嫌いになっちゃうんだから!
――『友達なら』どんな理不尽なことを言われても、反論せず従うべきなの。だって友達が、友達である貴方にそんなお願いをするってことは、きっと友達自身心苦しく思っているはずなの。だってそうでしょ? 『友達なんだもん!』
フウマから思考力も積極性も奪ってきたはずだ。幼少期から、恋心と友情の糸でがんじがらめにしながら。
殺しに対する忌避感も、気合いだの、根性だのでどうこうなるレベルではなかったはずだ。
「……フ……ウマ……く……」
「もう、その名で呼ぶな」
フウマの姿が、ブレた。
そう思った瞬間、アイリーンの首と胴が離れていた。
護衛を連れていれば、とか。
もっと自分が剣の鍛錬をしていれば、とか。
そんな、たらればが一切浮かばないあまりにも、静か。あまりにも絶対的な一撃だった。
強者。
最強の強者になろうと、アイリーンはある意味目指していたのだ。
それは彼女にとって権力だった。
だが目の前にいる死そのものともいえる殺意をみなぎらせた存在は、研ぎ澄ませた刃より鋭い手刀を、アイリーンの落ちた頭部に向かって放った。
「エリーゼのこともあるもんな……」
なんのことかわからないセリフ。
そして困惑。
それがすべてを自分の思うがままに、10年以上も操作してきた思い込んでいた女の最後の思考だった。
*
「ただいま、リノ」
「おかえりなさい。フウマ」
END
この王宮の地下にある拷問室は、王宮の中でも王族の寝室クラスの忍び込みにくさなのだ。それは重要参考人である者を逃がさないためでもあり、何者かに奪還されたりしないようにするための配慮だった。
「ここまでで結構です」
最深部まで下りると、そこにはランプがついていた。
アイリーンは忍ばせていた短剣を抜き放ち、侍女の首を切り落とす。
「……え?」
ランプが転がるのと、侍女が呆然としあ顔のまま転がるのは同時だった。
「この程度の侍女ならいくらでも使い捨てられるとはいえ、ランプを持つ面倒くささと首をかき切る面倒くささを比べると、たいして変わらないかもしれませんわね」
アイリーンは、目を見開いて死んでいる侍女をちらりと見た。
帰りは、拷問官の1人にでもランプを持たせて上まで案内させるつもりだった。
侍女の死因は拷問官の乱暴によるもの。拷問間の死因は侍女に乱暴を働いたため、アイリーンが手打ちにしたため。
そう説明する予定だった。
面倒くさいなどと言いつつも、アイリーンにとっての数少ないストレス発散方法の1つだったので、今後も彼女は続けるつもりだった。
さいわい宗教都市ロウには難民が溢れている。職に就けない者や職を失った者が大勢いるので、適当な侍女や拷問官などいくらでも雇うことができるのだ。
(……殺してしまえば月末に支払う給金も必要なくて、一石二鳥ですしね)
ことわざというものをシノビノサト村の村長によく教えてもらった。一石二鳥は彼女の好きな言葉だった。
「……なるほどな……。……そういう、ことか」
いきなり薄暗がりで声がして、アイリーンは叫んだ。
「誰ですか!? ここが王宮だと知っての狼藉――」
「……久しぶり。戴冠式以来か」
拷問室前の狭い空間で、アイリーンは、かつてシノビノサト村で四六時中一緒にいた少年を見た。
にこやかに笑うべきだ。
そう理性が訴えかけるのに、本能がそれをこばんでいた。
(…………誰だ、コイツは……?)
自分に恋心を抱くように、アイリーンこそ唯一の友達と思うように、さんざん心をかき乱し、操作してやったガキの姿ではなかった。今のコイツなら、虫が出たといって浴室から飛び出し、わざと胸を当ててやっても、きっと顔色ひとつ変えないだろう。
そして何より――。
フウマの全身は血でまみれていた。
何人も、何十人も殺したかのような姿だった。
どしゃ降りの雨に振られたかのように、髪から顔から足元まで濡れているのだ。
血の臭いが拷問室から流れ出てきている。
拷問室というと、血の臭いが濃いと誤解する者が多いが、実際は違う。拷問室は、治癒室並みに血の臭いはしないのだ。
拷問で血を流させることは、即死に至らしめることに繋がる可能性があるためだった。
だからこそ丁寧に爪を剥がしたり、1本ずつ歯を抜いたりするのだ。
だが違う。
この臭いは……。
「あぁ? この血か? これはフェルノの血だ。……あとは拷問官達と、手足を失ったり、顔を焼き潰されたりしてた獣人やエルフなんかの血だよ」
「どうして……」
「さすがに可哀想だろ? 俺には治癒は使えない。……あと、もうみんな死にたがってた……。拷問官たちは、例えアイリーンにこの仕事を割り当てられて強制させられていたのだとしても、やはり殺すべきだと判断した」
「殺すべきだと判断した?」
思わずオウム返ししてしまう。
――いい! フウマ君! 『殺す』っていうのは絶対にしちゃいけないことなんだよ? どんな悪い人だって、いずれはきっと改心するの! それに悪いことをした人は、それを償わなきゃいけない。『殺す』っていうのは、改心するチャンスをゼロにして、償う機会を奪うことなんだよ! いい! だからフウマ君は絶対にしちゃダメだよ? ……もし、もしね……フウマ君が、そんなことしたら、アイリーン、フウマ君のこと嫌いになっちゃうんだから!
――『友達なら』どんな理不尽なことを言われても、反論せず従うべきなの。だって友達が、友達である貴方にそんなお願いをするってことは、きっと友達自身心苦しく思っているはずなの。だってそうでしょ? 『友達なんだもん!』
フウマから思考力も積極性も奪ってきたはずだ。幼少期から、恋心と友情の糸でがんじがらめにしながら。
殺しに対する忌避感も、気合いだの、根性だのでどうこうなるレベルではなかったはずだ。
「……フ……ウマ……く……」
「もう、その名で呼ぶな」
フウマの姿が、ブレた。
そう思った瞬間、アイリーンの首と胴が離れていた。
護衛を連れていれば、とか。
もっと自分が剣の鍛錬をしていれば、とか。
そんな、たらればが一切浮かばないあまりにも、静か。あまりにも絶対的な一撃だった。
強者。
最強の強者になろうと、アイリーンはある意味目指していたのだ。
それは彼女にとって権力だった。
だが目の前にいる死そのものともいえる殺意をみなぎらせた存在は、研ぎ澄ませた刃より鋭い手刀を、アイリーンの落ちた頭部に向かって放った。
「エリーゼのこともあるもんな……」
なんのことかわからないセリフ。
そして困惑。
それがすべてを自分の思うがままに、10年以上も操作してきた思い込んでいた女の最後の思考だった。
*
「ただいま、リノ」
「おかえりなさい。フウマ」
END
1
お気に入りに追加
4,196
あなたにおすすめの小説
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
レベル1の最強転生者 ~勇者パーティーを追放された錬金鍛冶師は、スキルで武器が作り放題なので、盾使いの竜姫と最強の無双神器を作ることにした~
サイダーボウイ
ファンタジー
「魔物もろくに倒せない生産職のゴミ屑が! 無様にこのダンジョンで野垂れ死ねや! ヒャッハハ!」
勇者にそう吐き捨てられたエルハルトはダンジョンの最下層で置き去りにされてしまう。
エルハルトは錬金鍛冶師だ。
この世界での生産職は一切レベルが上がらないため、エルハルトはパーティーのメンバーから長い間不遇な扱いを受けてきた。
だが、彼らは知らなかった。
エルハルトが前世では魔王を最速で倒した最強の転生者であるということを。
女神のたっての願いによりエルハルトはこの世界に転生してやって来たのだ。
その目的は一つ。
現地の勇者が魔王を倒せるように手助けをすること。
もちろん勇者はこのことに気付いていない。
エルハルトはこれまであえて実力を隠し、影で彼らに恩恵を与えていたのである。
そんなことも知らない勇者一行は、エルハルトを追放したことにより、これまで当たり前にできていたことができなくなってしまう。
やがてパーティーは分裂し、勇者は徐々に落ちぶれていくことに。
一方のエルハルトはというと、さくっとダンジョンを脱出した後で盾使いの竜姫と出会う。
「マスター。ようやくお逢いすることができました」
800年間自分を待ち続けていたという竜姫と主従契約を結んだエルハルトは、勇者がちゃんと魔王を倒せるようにと最強の神器作りを目指すことになる。
これは、自分を追放した勇者のために善意で行動を続けていくうちに、先々で出会うヒロインたちから好かれまくり、いつの間にか評価と名声を得てしまう最強転生者の物語である。
女神に同情されて異世界へと飛ばされたアラフォーおっさん、特S級モンスター相手に無双した結果、実力がバレて世界に見つかってしまう
サイダーボウイ
ファンタジー
「ちょっと冬馬君。このプレゼン資料ぜんぜんダメ。一から作り直してくれない?」
万年ヒラ社員の冬馬弦人(39歳)は、今日も上司にこき使われていた。
地方の中堅大学を卒業後、都内の中小家電メーカーに就職。
これまで文句も言わず、コツコツと地道に勤め上げてきた。
彼女なしの独身に平凡な年収。
これといって自慢できるものはなにひとつないが、当の本人はあまり気にしていない。
2匹の猫と穏やかに暮らし、仕事終わりに缶ビールが1本飲めれば、それだけで幸せだったのだが・・・。
「おめでとう♪ たった今、あなたには異世界へ旅立つ権利が生まれたわ」
誕生日を迎えた夜。
突如、目の前に現れた女神によって、弦人の人生は大きく変わることになる。
「40歳まで童貞だったなんて・・・これまで惨めで辛かったでしょ? でももう大丈夫! これからは異世界で楽しく遊んで暮らせるんだから♪」
女神に同情される形で異世界へと旅立つことになった弦人。
しかし、降り立って彼はすぐに気づく。
女神のとんでもないしくじりによって、ハードモードから異世界生活をスタートさせなければならないという現実に。
これは、これまで日の目を見なかったアラフォーおっさんが、異世界で無双しながら成り上がり、その実力がバレて世界に見つかってしまうという人生逆転の物語である。
Sランクパーティから追放された俺、勇者の力に目覚めて最強になる。
石八
ファンタジー
主人公のレンは、冒険者ギルドの中で最高ランクであるSランクパーティのメンバーであった。しかしある日突然、パーティリーダーであるギリュウという男に「いきなりで悪いが、レンにはこのパーティから抜けてもらう」と告げられ、パーティを脱退させられてしまう。怒りを覚えたレンはそのギルドを脱退し、別のギルドでまた1から冒険者稼業を始める。そしてそこで最強の《勇者》というスキルが開花し、ギリュウ達を見返すため、己を鍛えるため、レンの冒険譚が始まるのであった。
勇者パーティー追放された解呪師、お迎えの死神少女とうっかりキスして最強の力に覚醒!? この力で10年前、僕のすべてを奪った犯人へ復讐します。
カズマ・ユキヒロ
ファンタジー
解呪師マモル・フジタニは追放された。
伝説の武器の封印を解いたあとで、勇者パーティーに裏切られて。
深い傷と毒で、死を待つばかりとなったマモル。
しかし。
お迎えにきた死神少女との『うっかりキス』が、マモルを変えた。
伝説の武器の封印を解いたとき、体内に取り込んでいた『いにしえの勇者パーティー』の力。
その無敵の力が異種族異性とのキスで覚醒、最強となったのだ。
一方で。
愚かな勇者たちは、魔王に呪いを受けてしまう。
死へのタイムリミットまでは、あと72時間。
マモル追放をなげいても、もう遅かった。
マモルは、手にした最強の『力』を使い。
人助けや、死神助けをしながら。
10年前、己のすべてを奪った犯人への復讐を目指す。
これは、過去の復讐に燃える男が。
死神少女とともに、失ったはずの幼なじみや妹を取り戻しながら。
結果的に世界を救ってしまう、そんな物語。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。