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若葉視点
若葉視点
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気づいたら見知らぬ白い空間にいた。
そう。私は何も無い"無"の空間にいた。
「っ~!何この異世界転生小説物みたいな空間!!」
私は思わずテンションが上がるが、すぐにどうしてここにいるか落ち着いて考えることにした。
「えっと?まず、私は恋ちゃんと一緒に帰ってたんだよね?
それからいつものおかしくて変な会話をしながら帰ってて‥‥‥っ!そうだ!私車に轢かれたんだ!」
私は、さっきまで自分が何をしていたか思い出し、すぐに自分が車に轢かれたのだと思い出した。
そうなると、ここは天に召されるまでの待合室的な場所かな?
「若菜様。この度は急な召喚になってしまい申し訳ありません」
「うわ!あんた誰!?」
急に目の前に、真っ黒でとっても丈夫そうなマントを着た男が出現した。
私は思わず後ずさる。
「私は邪神 ノッテ・ツゥイ・ジャルマー様に使える者でございます」
ノッテ・ツゥイ・ジャルマー?
‥‥‥変な名前とだけ行っておこうか。
「変な名前ですね。えっと?ノッテさんと呼べばいいのかな?」
「え、違います!私の名前がノッテ・ツゥイ・ジャルマーではなくて、私がお仕えしている方がその名前なのです!」
‥‥めんどくさいまこの人。
「あ、そうですか。ならあなたの名前は?」
「‥‥‥私は主以外に名前を教える事は出来ません」
そうですかそうですか。
こいつめんどくさいわ。
「で?私に何の用ですか?私は車に轢かれて死んだんでしょ?その私に何用かな?」
小説内だと、こういう時、主人公は死んだ内容をちゃんと言葉にして、こういう空間に出てきた人になんの用かと聞いていた気がする。
なので、私もそれにならって聞いてみる。
「ひとつ訂正させてください」
「ん?何かな?」
「貴方様は、車に轢かれたのではなく私が召喚致しました」
「‥‥‥‥は?」
え?今この人召喚って言った?言ったよね?私の空耳とかじゃないよね?え?
私は記憶の中を探り、小説での召喚された主人公の末路を思い出す。
あ、それは勇者になって魔王を倒せってパターンかな?
嫌だなー。私はどっちかって言うと、魔王陣営の方がいいんだけど。
「えー。私は勇者とかパスだよ?魔王陣営の身分的に上の人物だったらやってもいいけどさー」
私は自分の希望を男に伝える。
本当にこの男が私を召喚したのなら、私を勇者にしたがっていると思う。でも‥‥
「私は闇担当なんだよ。光担当は恋ちゃんなんだよなー」
昔、もし異世界に転生したらということを恋ちゃんも含めるいつメンと話し合った。
その結果、私は闇担当で恋ちゃんは光担当ということになった。
恋ちゃんは「光なんて嫌だ!私はもふもふに囲まれて過ごす緑魔法の使い手になる!」と言っていたが、他にいたいつメンの皆からも、「あんたは光だ」と言われてしょんぼりしていた記憶がある。
その時のことを思い出すと、自然に笑になるのは、恋ちゃんの力なのだと思う。
「ご安心ください」
私が思い出にひたっていると、男が話しかけてきた。
邪魔されたことにちょっとだけだがムカッとしたが、それは抑えて男の話を聞く。
「私が仕えているのは邪神様です。けっして光側ではなく、ハッキリ言って闇の中の闇の頂点に位置する方です」
そこでようやく私は気づいた。
私は邪神陣営の勧誘をされていることに。
「わかった。邪神陣営になればいいんでしょ?OKOK!今からワクワクしてくるよ!」
異世界転生物の定番は、主人公がチートな事!つまり私はチートで異世界転生できるのだと思う!ひゃっほー!
「あ、ちなみに私がなる種族は何?悪魔?それとも堕天使?あ、大穴狙いで魔人とか?」
「いえ。貴方様がなるのは邪神です」
‥‥‥‥ん?
「今、なんと?」
「はい。貴方様がなる種族は
邪神
です」
「‥‥なんだって~~!!!???」
そう。私は何も無い"無"の空間にいた。
「っ~!何この異世界転生小説物みたいな空間!!」
私は思わずテンションが上がるが、すぐにどうしてここにいるか落ち着いて考えることにした。
「えっと?まず、私は恋ちゃんと一緒に帰ってたんだよね?
それからいつものおかしくて変な会話をしながら帰ってて‥‥‥っ!そうだ!私車に轢かれたんだ!」
私は、さっきまで自分が何をしていたか思い出し、すぐに自分が車に轢かれたのだと思い出した。
そうなると、ここは天に召されるまでの待合室的な場所かな?
「若菜様。この度は急な召喚になってしまい申し訳ありません」
「うわ!あんた誰!?」
急に目の前に、真っ黒でとっても丈夫そうなマントを着た男が出現した。
私は思わず後ずさる。
「私は邪神 ノッテ・ツゥイ・ジャルマー様に使える者でございます」
ノッテ・ツゥイ・ジャルマー?
‥‥‥変な名前とだけ行っておこうか。
「変な名前ですね。えっと?ノッテさんと呼べばいいのかな?」
「え、違います!私の名前がノッテ・ツゥイ・ジャルマーではなくて、私がお仕えしている方がその名前なのです!」
‥‥めんどくさいまこの人。
「あ、そうですか。ならあなたの名前は?」
「‥‥‥私は主以外に名前を教える事は出来ません」
そうですかそうですか。
こいつめんどくさいわ。
「で?私に何の用ですか?私は車に轢かれて死んだんでしょ?その私に何用かな?」
小説内だと、こういう時、主人公は死んだ内容をちゃんと言葉にして、こういう空間に出てきた人になんの用かと聞いていた気がする。
なので、私もそれにならって聞いてみる。
「ひとつ訂正させてください」
「ん?何かな?」
「貴方様は、車に轢かれたのではなく私が召喚致しました」
「‥‥‥‥は?」
え?今この人召喚って言った?言ったよね?私の空耳とかじゃないよね?え?
私は記憶の中を探り、小説での召喚された主人公の末路を思い出す。
あ、それは勇者になって魔王を倒せってパターンかな?
嫌だなー。私はどっちかって言うと、魔王陣営の方がいいんだけど。
「えー。私は勇者とかパスだよ?魔王陣営の身分的に上の人物だったらやってもいいけどさー」
私は自分の希望を男に伝える。
本当にこの男が私を召喚したのなら、私を勇者にしたがっていると思う。でも‥‥
「私は闇担当なんだよ。光担当は恋ちゃんなんだよなー」
昔、もし異世界に転生したらということを恋ちゃんも含めるいつメンと話し合った。
その結果、私は闇担当で恋ちゃんは光担当ということになった。
恋ちゃんは「光なんて嫌だ!私はもふもふに囲まれて過ごす緑魔法の使い手になる!」と言っていたが、他にいたいつメンの皆からも、「あんたは光だ」と言われてしょんぼりしていた記憶がある。
その時のことを思い出すと、自然に笑になるのは、恋ちゃんの力なのだと思う。
「ご安心ください」
私が思い出にひたっていると、男が話しかけてきた。
邪魔されたことにちょっとだけだがムカッとしたが、それは抑えて男の話を聞く。
「私が仕えているのは邪神様です。けっして光側ではなく、ハッキリ言って闇の中の闇の頂点に位置する方です」
そこでようやく私は気づいた。
私は邪神陣営の勧誘をされていることに。
「わかった。邪神陣営になればいいんでしょ?OKOK!今からワクワクしてくるよ!」
異世界転生物の定番は、主人公がチートな事!つまり私はチートで異世界転生できるのだと思う!ひゃっほー!
「あ、ちなみに私がなる種族は何?悪魔?それとも堕天使?あ、大穴狙いで魔人とか?」
「いえ。貴方様がなるのは邪神です」
‥‥‥‥ん?
「今、なんと?」
「はい。貴方様がなる種族は
邪神
です」
「‥‥なんだって~~!!!???」
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