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小等部

クラス別にしてください!

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 今日は班決め。
 先生達の配慮で、クラス別での班決めではなく、他のクラスとも一緒の班になれる。
 それは私も嬉しかった。他のクラスには、私の習い事の友達がたくさんいる。
 攻略対象と一緒の班にならなくていいから、平和的に修学旅行ができるのだ。
 私は喜んだ!とても嬉しかった!

 でも、間違いだったんだ。

「あなたは弘輝こうき様にふさわしくありませんわ!」
「はぁ!?あんたの方こそふさわしくないわよ!」
「何よ!弘輝くんは私の班に入るの!」

 はい。これ弘輝の取り合いね?
 前言ってなかったけど、小等部になってから、今学校にいる攻略対象には、ファンクラブができていた。
 ファンクラブのもっとうは、弘輝のファンクラブなら、弘輝の関わることへの、抜け駆けをせずに、気づかれない程度に影からサポートする!だ。
 今は、そのファンクラブに入っている子が、抜け駆けして弘輝と一緒の班になろうとしてこうなった。
 まだあるよ?

「あなた真士まなとの手を離してよ!私が先に約束してたのよ!?」
「何を言っているのかしら!?真士くんは、私と一緒の班よ!」
「あなた達!真士様の暮らしを邪魔しているわね!?そんなことするなら、真士様は私達の班に入れます!」
「「はぁ!?」」

 こちらは真士の取り合い。
 真士は、ファンクラブに入っていない子と入っている子が言い争っています。
 こいつ、どんだけ女をたぶらかしてるんだよ。

 他にも攻略対象の取り合いはあるけど、私と同じクラスの奴はこれだけ。
 男子攻略対象の方は‥‥ね?

 え?女子の攻略対象?
 いや~なんというか~。
 ‥‥決闘が始まりそうなんだよ。

「お前!俺の心音ここねに何をする!」
「はっ!誰がお前心音様だと!?心音様は神!そうなのだ!そのようなお方に、お前は無礼だぞ!」
「心音がなのは認める!だが、お前達のものでもない!」
「なにお~!?」
「ヤるか~!?」

 はい。これが心音のファンクラブの人とそうじゃない人の、言い争い。
 心音は、『女神』に登りつめていた。
 なんかそのうち決闘おきそうだよ。
 一度でいいから私も経験してみたくなるよ。こんなふうに、取り合って欲しいかも。
 ‥‥‥やっぱいいや。そうなったらなったでめんどくさそう。
 ん?取り合いさせてる本人達は、どうしたか?
 それはね?

「お前は、あの女子共の班に入ればいいだろ!」
「そういうお前こそ入ってくればどうだ?俺は蘭夜らんやと一緒の班の方がいいから、あいつらとはパス」
「もう!蘭夜ちゃんは、私と一緒の班なの!」

 これが本人達。何故か私の班に入りたがっている。
 いや、確かにね?私の班は、何故かイケメンの先生と美女の先生が、絶対につくようで、多分その先生と一緒にまわりたいからだと思うけど‥‥。
「はぁー。疲れる」

「どうしたんだ?大友おおとも
徳崎  瞬とくざき  しゅん】男
 茶色めの黒髪で、瞳はすんだ蒼。肌は健康な色をしている。
 ひかりの方の攻略対象で、[先生枠]。
 将弥しょうやの方では、美智瑠みちるの幼馴染で、[ライバル役]だ。
 今は、先生の研修中だ。
 本当は高校教師の研修中だが、今回は私達の修学旅行についけ来ることになった。
 私は廊下ですれ違ったら挨拶する程度だったが、私の班と決まってからは、何かと気にかけてくれる、優しい先生だ。

「具合でも悪いの?大友さん」
田所  美智瑠たどころ  みちる】女
 少し薄目の金髪で、瞳は透き通るような灰色だ。肌は白くて、健康的とは少し違うような肌色だ。
 輝の方では、瞬を取り合う悪役幼馴染だ。
 将弥の方では、攻略対象で、[先生枠]だ。
 こちらも研修中で、廊下ですれ違ったら挨拶する程度だったが、一緒の班だと知った時から、私を気にかけて‥‥ていうか、実の妹みたいに接してくる。

「あ、先生方。はぁー。どうしたもこうしたも、クラス別にしてないから、この混雑ようです」
「「ああー。そういうこと~」」
 なんか納得してるよ。
 もしかして、予想していたのかもしれない。
 でも、予想していたのなら、他のクラスとの班決め可能に、意義を唱えてほしかった。
 それを2人に言うと、困った顔をした。
「えっとね?私達は研修中の身であって‥‥ね?」
「こういうのに、意義を唱えられないんだよ‥‥‥大友ならわかるだろ?」
 2人の説明に、私は納得した。
「はぁー。他の先生方は、なんで止めなかったんですか?予想できたでしょうに」
「ああ~‥‥これは大人のわがままって言うか‥‥‥」
「本当にごめんなさいね?」
 美智瑠さんが謝ってきたので、私は2人を問い詰めるのをやめた。
「でも‥‥ね?これ大参事だよ。はぁー」
 もう今日何度目かのため息をついた。
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