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小等部
修学旅行を邪魔するやつ〜3日目〜
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修学旅行3日目。
もう修学旅行の折り返し日だよ。もう少しだけでもいいから、遊びたいよ。
「はぁー‥‥‥今日はどこだっけ?」
「ん?今日は牧場をまわる。昨日の班会議で決めただろ?‥‥お前が言い出したことなのに、忘れたのか?」
悠真の答えに、私は「そうだった」と納得する。
スキーは昨日ので満足したので、今日は牧場をまわることになったのだ。
美智瑠先生も賛成してくれた。瞬先生は‥‥うん。察してください。
え?察せれないって?しょうがないな。教えてあげよう。
瞬先生は、ただいま二日酔いです。
昨日の夜に、寝落ちするまで結局飲んで飲みまくって、朝起きたら二日酔いだったらしい。
もう大人なんだから、酒のセーブちゃんとしろよ!っと、思ってしまいます。
ま、そんなこんなで、今日は美智瑠先生と私。それに悠真と一緒に、牧場見学です。
「きゃー!牛だよ!牛さんだよ!?蘭夜ちゃん見てみて~!」
「はいはい。ちゃんと見てますよ。美智瑠先生」
美智瑠先生は、小学生みたいにはしゃぎまくって、それに私を巻き込んでいく。
本当に勘弁してほしい。昨日は瞬先生。今日は美智瑠先生ですか!?
ほかの先生方!ちゃんと新人職員の躾をいてくださいよ!
そんな不満を心の中でつぶやきながら、牧場をまわる。
「あれ?美智瑠先生、悠真君は?」
ふと気づくと、悠真の姿が見当たらなかった。
「あら?そう言えばいないわね?」
トイレにでも行ったのかと思ったが、どうも違うらしい。
だって、いくら相手が女性だからといって、悠真は絶対にどこかに行く時は、先生に言ってから行く。
‥‥胸騒ぎがする。
「‥‥美智瑠。悠真を探そう‥‥美智瑠はさっきいたチーズ工房見てきて」
私は美智瑠先生に前世で呼んでいたように呼び捨てで、支持してしまった。
でも、今の私は気づかないまま、美智瑠先生の返事を待った。
「分かったわ‥‥蘭夜ちゃんは?」
幸いにして、美智瑠先生は気づかなかったのか、いつも通りで返事した。
「‥‥私は‥‥‥牧場と駐車場を見る‥‥また後で!」
私は美智瑠先生を置いて走り出した。
「ハァ、ハァ‥‥どこいるのよ!悠真!!」
私は牧場を見終わって、駐車場に移動していた。
悠真の名前を叫ぶが、全く反応がない。
ここにもいなかったら、迷子放送をかけてもらうしかない。それでも見つからなかったら‥‥そして、その原因は‥‥。
「ちくしょう!もう少ししっかり見てたらよかった!悠真ー!!」
私は駐車場内を走り回る。
大人にとっても広く感じるであろう駐車場は、小学生の私にとって、とてつもない広さに感じた。
もう既に喉が痛い。足も疲れてきた。でもやめない。
死亡フラグ持ち?だからなんだ!前世の記憶のおかげで、救えるかもしれない命があるんだ!絶対に救ってみせるんだ!!
「‥っ!‥‥たす‥!らんゃ‥‥!!」
「っ!ハァハァ、悠真ぁぁあ!」
かすかだが声がした。
私の名前が聞こえた。
争う声がした。
助けを求める声がした。
私は走った。
声の方に向かって走った。
今出せる全速力で走った。
喉が痛い。
足が痛い。
でも、走った。
「ハァ、ハァっ!悠真!!」
「!?蘭夜!!っ!離せこの野郎!!」
私がついた時、悠真は知らない2人の男性達に腕を掴まれていた。
どこをどう見ても、誘拐だ。
悠真が誘拐されそうなのは、一目瞭然だった。
「っ!悠真を離せぇぇええええぇぇえ!!」
「グェ」
私は思いっきり男に回し蹴りをした。
前世で習った柔道や剣道。その時に鍛えるためにしたトレーニングを、今世でも続けていて、私の蹴りには、小さいなりには、それなりに威力がある。
男の方は、まさか私みたいな子供が回し蹴りをするなんて思わなかったらしく、なんの防御もしなかったため、身体をくの字に曲げて、倒れ込んだ。
もう1人の男は、その様子を見て怯んだので、その隙を見て同じように回し蹴りをした。
‥‥うん。アシイタイ。
限界近くまで走ったのと、大の男を蹴ったので、足が悲鳴をあげている気がする。
「った~!‥‥悠真!逃げるよ!」
私はまだ倒れている男達を確認して、悠真の手を取り走り出す。
もう足が痛すぎる。今日1日で、私をどれぐらい走らせれば気が済むんだよ!
「お前‥‥どうしてここに‥‥」
さっきのことで手を引かれて走るだけだった悠真が、自分で走り出して横に並んだので、手を離し走りながら説明する。
「悠真が急にいなくなったから、探したの!!てか、話してる暇あるんなら、足動かせ!ほら!あいつらが来た!」
後からさっきの男が1人だけ、追いかけてきた。
多分1人だけなのは、もう1人が回復してないからだろう。
それなりに離れたが、私達は子供の走るスピードで走っている。大の大人が相手では、すぐに追いつかれてしまう。
でも、足を止めることは絶対にない。少しでも希望は必ずあるはずだ。
そう思っていると、前に美智瑠先生が見えた。何故か警察も一緒だ。
美智瑠先生一体何したの!?私警察呼んでなんて頼んでないよ!?いや、結果的にはよかったんだけどさ!?
「美智瑠ぅううぅぅう!!助けてぇええぇええぇぇぇえ!!」
「蘭夜ちゃん!分かったわ!」
私はまだ遠くにいる美智瑠先生たちの元へ向かって走る。
けど、その努力も無駄だった。
「蘭夜ちゃん!後ろ!」
「え?っキャー!」
私は誘拐犯に捕まってしまった。
走り回ったせいで、もう体力が限界だった私は、だんだんスピードが落ちていたみたいで、悠真が前を走っていた。
「っ!蘭夜!」
「バカ野郎!走りなさい!悠真は走れバカ野郎!私より自分を心配しろ!!」
悠真が私に気づき、止まりそうになったので、私は走るように言い放った。
悠真は悔しそうな顔をしながらも、美智瑠先生の元へ走った。
「チッ!潮時か」
私を捕まえた男がそう言い放ったと思ったら、元来た道を走り出した。
おい待て!潮時なら、私を置いてけよ!お前らが狙ってんのは悠真だろ!?私をさらって何になるんだよ!
「お前には、人質になってもらうぞ‥‥大友 蘭夜」
誘拐犯の車の元まで連れてこられて、車に連れ込まえたと思うと、車が動き出したと同時にそう言われて、口にハンカチを押し当てられた。
「っ!」
私はそれを思いっきり吸ってしまって、意識がだんだん朦朧としてきた。
「蘭夜ぁあぁー!」
最後の記憶は。
車の開いた窓から、悠真の私を呼ぶ声が聞こえたことだった。
もう修学旅行の折り返し日だよ。もう少しだけでもいいから、遊びたいよ。
「はぁー‥‥‥今日はどこだっけ?」
「ん?今日は牧場をまわる。昨日の班会議で決めただろ?‥‥お前が言い出したことなのに、忘れたのか?」
悠真の答えに、私は「そうだった」と納得する。
スキーは昨日ので満足したので、今日は牧場をまわることになったのだ。
美智瑠先生も賛成してくれた。瞬先生は‥‥うん。察してください。
え?察せれないって?しょうがないな。教えてあげよう。
瞬先生は、ただいま二日酔いです。
昨日の夜に、寝落ちするまで結局飲んで飲みまくって、朝起きたら二日酔いだったらしい。
もう大人なんだから、酒のセーブちゃんとしろよ!っと、思ってしまいます。
ま、そんなこんなで、今日は美智瑠先生と私。それに悠真と一緒に、牧場見学です。
「きゃー!牛だよ!牛さんだよ!?蘭夜ちゃん見てみて~!」
「はいはい。ちゃんと見てますよ。美智瑠先生」
美智瑠先生は、小学生みたいにはしゃぎまくって、それに私を巻き込んでいく。
本当に勘弁してほしい。昨日は瞬先生。今日は美智瑠先生ですか!?
ほかの先生方!ちゃんと新人職員の躾をいてくださいよ!
そんな不満を心の中でつぶやきながら、牧場をまわる。
「あれ?美智瑠先生、悠真君は?」
ふと気づくと、悠真の姿が見当たらなかった。
「あら?そう言えばいないわね?」
トイレにでも行ったのかと思ったが、どうも違うらしい。
だって、いくら相手が女性だからといって、悠真は絶対にどこかに行く時は、先生に言ってから行く。
‥‥胸騒ぎがする。
「‥‥美智瑠。悠真を探そう‥‥美智瑠はさっきいたチーズ工房見てきて」
私は美智瑠先生に前世で呼んでいたように呼び捨てで、支持してしまった。
でも、今の私は気づかないまま、美智瑠先生の返事を待った。
「分かったわ‥‥蘭夜ちゃんは?」
幸いにして、美智瑠先生は気づかなかったのか、いつも通りで返事した。
「‥‥私は‥‥‥牧場と駐車場を見る‥‥また後で!」
私は美智瑠先生を置いて走り出した。
「ハァ、ハァ‥‥どこいるのよ!悠真!!」
私は牧場を見終わって、駐車場に移動していた。
悠真の名前を叫ぶが、全く反応がない。
ここにもいなかったら、迷子放送をかけてもらうしかない。それでも見つからなかったら‥‥そして、その原因は‥‥。
「ちくしょう!もう少ししっかり見てたらよかった!悠真ー!!」
私は駐車場内を走り回る。
大人にとっても広く感じるであろう駐車場は、小学生の私にとって、とてつもない広さに感じた。
もう既に喉が痛い。足も疲れてきた。でもやめない。
死亡フラグ持ち?だからなんだ!前世の記憶のおかげで、救えるかもしれない命があるんだ!絶対に救ってみせるんだ!!
「‥っ!‥‥たす‥!らんゃ‥‥!!」
「っ!ハァハァ、悠真ぁぁあ!」
かすかだが声がした。
私の名前が聞こえた。
争う声がした。
助けを求める声がした。
私は走った。
声の方に向かって走った。
今出せる全速力で走った。
喉が痛い。
足が痛い。
でも、走った。
「ハァ、ハァっ!悠真!!」
「!?蘭夜!!っ!離せこの野郎!!」
私がついた時、悠真は知らない2人の男性達に腕を掴まれていた。
どこをどう見ても、誘拐だ。
悠真が誘拐されそうなのは、一目瞭然だった。
「っ!悠真を離せぇぇええええぇぇえ!!」
「グェ」
私は思いっきり男に回し蹴りをした。
前世で習った柔道や剣道。その時に鍛えるためにしたトレーニングを、今世でも続けていて、私の蹴りには、小さいなりには、それなりに威力がある。
男の方は、まさか私みたいな子供が回し蹴りをするなんて思わなかったらしく、なんの防御もしなかったため、身体をくの字に曲げて、倒れ込んだ。
もう1人の男は、その様子を見て怯んだので、その隙を見て同じように回し蹴りをした。
‥‥うん。アシイタイ。
限界近くまで走ったのと、大の男を蹴ったので、足が悲鳴をあげている気がする。
「った~!‥‥悠真!逃げるよ!」
私はまだ倒れている男達を確認して、悠真の手を取り走り出す。
もう足が痛すぎる。今日1日で、私をどれぐらい走らせれば気が済むんだよ!
「お前‥‥どうしてここに‥‥」
さっきのことで手を引かれて走るだけだった悠真が、自分で走り出して横に並んだので、手を離し走りながら説明する。
「悠真が急にいなくなったから、探したの!!てか、話してる暇あるんなら、足動かせ!ほら!あいつらが来た!」
後からさっきの男が1人だけ、追いかけてきた。
多分1人だけなのは、もう1人が回復してないからだろう。
それなりに離れたが、私達は子供の走るスピードで走っている。大の大人が相手では、すぐに追いつかれてしまう。
でも、足を止めることは絶対にない。少しでも希望は必ずあるはずだ。
そう思っていると、前に美智瑠先生が見えた。何故か警察も一緒だ。
美智瑠先生一体何したの!?私警察呼んでなんて頼んでないよ!?いや、結果的にはよかったんだけどさ!?
「美智瑠ぅううぅぅう!!助けてぇええぇええぇぇぇえ!!」
「蘭夜ちゃん!分かったわ!」
私はまだ遠くにいる美智瑠先生たちの元へ向かって走る。
けど、その努力も無駄だった。
「蘭夜ちゃん!後ろ!」
「え?っキャー!」
私は誘拐犯に捕まってしまった。
走り回ったせいで、もう体力が限界だった私は、だんだんスピードが落ちていたみたいで、悠真が前を走っていた。
「っ!蘭夜!」
「バカ野郎!走りなさい!悠真は走れバカ野郎!私より自分を心配しろ!!」
悠真が私に気づき、止まりそうになったので、私は走るように言い放った。
悠真は悔しそうな顔をしながらも、美智瑠先生の元へ走った。
「チッ!潮時か」
私を捕まえた男がそう言い放ったと思ったら、元来た道を走り出した。
おい待て!潮時なら、私を置いてけよ!お前らが狙ってんのは悠真だろ!?私をさらって何になるんだよ!
「お前には、人質になってもらうぞ‥‥大友 蘭夜」
誘拐犯の車の元まで連れてこられて、車に連れ込まえたと思うと、車が動き出したと同時にそう言われて、口にハンカチを押し当てられた。
「っ!」
私はそれを思いっきり吸ってしまって、意識がだんだん朦朧としてきた。
「蘭夜ぁあぁー!」
最後の記憶は。
車の開いた窓から、悠真の私を呼ぶ声が聞こえたことだった。
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