47 / 76
第10話
レミーの契約書 1
しおりを挟む
私は母さんから話しをしてもらい、迷いも不安も振り切った。そんな私は、少し気になる事がありバーネットとザティスを自室に呼んだ。
バーネットはザティスを何故か憎らしい様子で横目に見ておりザティスは眼をうろうろさせながら顔を真っ赤にしていた。
そんなにバーネットに会えることが嬉しいのだろうか?なら可愛い所もあるものだ。とレミーはニコニコしながら少しの間見入っていた。
なにせ、こんな穏やかな夜を過ごすことが出来るとは思って居なかったし。彼らとこんな近くで話せるとは思っていなかったのだ。一時の安寧というものだろう。
「レミー?私に話とは?」
「あ、あぁ…実は。」
ザティスの顔を見るとレミーから目を逸らし、真っ赤に顔を背けていた。何か言われたら不味いのだろうか?それでも。
私はバーネットに打ち明ける事にした。もしかしたら私達の契約がどこかで広まってしまうかもしれない。本来の内容とは異なる内容が広まるかも知れなかったからだ。
「バーネット、私とザティスは契約をしているんだ。」
「契約?それは…」
言うより早いとレミーは戸棚から一枚の紙を取り出してバーネットの目の前へ掲げた。
【契約書(婚約書)
”本契約は、双方の同意の元作成される。また本契約には条件を有している。
1.婚約期間中、花嫁の実家(現在アリッサ家)への支援等をバーン家は行う。
2.婚約期間中ではあるが、双方生活の自由を尊重する。
3.婚約期間の間、結婚もしくは破棄する場合双方の同意が必要である。
以上の内容に相違なければ、サインをした後契約は成立される。】
バーネットが誤解せず、ザティスがアタック出来る状態を維持するにはこれが的確で一番早いと思っていたレミーだが、契約書を読むバーネットをなぜかザティスは終わった事のような落ち着いた表情で見つめていた。
バーネットはザティスを何故か憎らしい様子で横目に見ておりザティスは眼をうろうろさせながら顔を真っ赤にしていた。
そんなにバーネットに会えることが嬉しいのだろうか?なら可愛い所もあるものだ。とレミーはニコニコしながら少しの間見入っていた。
なにせ、こんな穏やかな夜を過ごすことが出来るとは思って居なかったし。彼らとこんな近くで話せるとは思っていなかったのだ。一時の安寧というものだろう。
「レミー?私に話とは?」
「あ、あぁ…実は。」
ザティスの顔を見るとレミーから目を逸らし、真っ赤に顔を背けていた。何か言われたら不味いのだろうか?それでも。
私はバーネットに打ち明ける事にした。もしかしたら私達の契約がどこかで広まってしまうかもしれない。本来の内容とは異なる内容が広まるかも知れなかったからだ。
「バーネット、私とザティスは契約をしているんだ。」
「契約?それは…」
言うより早いとレミーは戸棚から一枚の紙を取り出してバーネットの目の前へ掲げた。
【契約書(婚約書)
”本契約は、双方の同意の元作成される。また本契約には条件を有している。
1.婚約期間中、花嫁の実家(現在アリッサ家)への支援等をバーン家は行う。
2.婚約期間中ではあるが、双方生活の自由を尊重する。
3.婚約期間の間、結婚もしくは破棄する場合双方の同意が必要である。
以上の内容に相違なければ、サインをした後契約は成立される。】
バーネットが誤解せず、ザティスがアタック出来る状態を維持するにはこれが的確で一番早いと思っていたレミーだが、契約書を読むバーネットをなぜかザティスは終わった事のような落ち着いた表情で見つめていた。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
王妃さまは断罪劇に異議を唱える
土岐ゆうば(金湯叶)
恋愛
パーティー会場の中心で王太子クロードが婚約者のセリーヌに婚約破棄を突きつける。彼の側には愛らしい娘のアンナがいた。
そんな茶番劇のような場面を見て、王妃クラウディアは待ったをかける。
彼女が反対するのは、セリーヌとの婚約破棄ではなく、アンナとの再婚約だったーー。
王族の結婚とは。
王妃と国王の思いや、国王の愛妾や婚外子など。
王宮をとりまく複雑な関係が繰り広げられる。
ある者にとってはゲームの世界、ある者にとっては現実のお話。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
麗しのラシェール
真弓りの
恋愛
「僕の麗しのラシェール、君は今日も綺麗だ」
わたくしの旦那様は今日も愛の言葉を投げかける。でも、その言葉は美しい姉に捧げられるものだと知っているの。
ねえ、わたくし、貴方の子供を授かったの。……喜んで、くれる?
これは、誤解が元ですれ違った夫婦のお話です。
…………………………………………………………………………………………
短いお話ですが、珍しく冒頭鬱展開ですので、読む方はお気をつけて。
白い初夜
NIWA
恋愛
ある日、子爵令嬢のアリシアは婚約者であるファレン・セレ・キルシュタイン伯爵令息から『白い結婚』を告げられてしまう。
しかし話を聞いてみればどうやら話が込み入っているようで──
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる