4 / 4
エピローグ
愛の在り方
しおりを挟む
君と僕が初めて会ったあの日と同じ4月1日に君は…
この世を去った…
君は僕が”嘘だろ?”って聞いたあの日、最後に呟いた。微かに消え行ってしまいそうな綺麗な声で。
”さよなら”じゃなくて”ありがとう”って。君の口から聞こえた言葉は”さよなら”だけど
そう言った君は、小さく”ありがとう”って言ったんだ。僕が君の声を口パクを見逃すわけがない!
そして多分君はきっと僕に幸せになってと言うんだろ?
新しい恋人を探す。
家族と一緒に毎日を過ごす。
沢山の幸せの形があるだろうね。
それでもね?この先どんな幸せを感じる事があっても僕が一番幸せを感じたのは”君が笑った時”だよ?
だからあの日の僕は、君が笑って”さよなら”と”ありがとう”って言った時とても幸せだった。
ーーでも本当はあの日、僕は君に言おうとして居たんだ。
”君が長く無いのは知ってるよ?”って、でもあの日君は笑顔で僕が来るのを待って居て小さく涙ぐみながら”愛してる”って言ったから僕は言えなかった…君は決めたんだと思ったから言えなかったんだ。全く、君は僕にはいじわるだよ?
でも、残念だったね。
これでも君の事は頼りなくっても小心でも僕が一番知ってるんだよ。
だから君が僕に聞こえまいと呟いた言葉だって僕は絶対に
ーー”聞き逃してあげないよ?”
それでも僕は、君の
”あなたより先には逝かないよ?あなたの聞かせてくれた事が本当かどうか確かめなきゃね?”
といった僕の嘘が真実だったかって確かめようとしてた君の一言を聞かなかった事にするよ!
だって、そうすれば僕は君の事を、存在を決して忘れはしないから。約束だよ。
だから、僕もいつか君の傍に行った時に沢山叱って、沢山甘やかせて…
あぁ。君の事だから、きっと
”あなたは私の言う事を聞かないのねっ!”
ってまた"嘘"ばかり言う僕を叱ってばかりなんだろうな。…でも、それも良いかもしれないな。
だから…沢山。たっくさん話しをしようね?
何日だって何回だって聞くよ。制限なんてないんだ。
君の話なら僕は何だって聞きたいんだ。言えなかった事。言いたかった事。
全てをいつか聞きに行くから。絶対に、ね。
それまでは、4月1日の君の"小さな嘘"を信じて過ごすよ。
だから僕から逢いに行くまでは安らかに眠ってね。
そしてまた、あの笑顔を見せてね。
その時まで。
しばらくは、”さよなら”。
僕の”最愛の嘘つきさん”
君を”大好きな嘘つきより”
「ーー愛してる」
そして一面に桜吹雪が舞う。
その光景に僕はふと笑った。
この世を去った…
君は僕が”嘘だろ?”って聞いたあの日、最後に呟いた。微かに消え行ってしまいそうな綺麗な声で。
”さよなら”じゃなくて”ありがとう”って。君の口から聞こえた言葉は”さよなら”だけど
そう言った君は、小さく”ありがとう”って言ったんだ。僕が君の声を口パクを見逃すわけがない!
そして多分君はきっと僕に幸せになってと言うんだろ?
新しい恋人を探す。
家族と一緒に毎日を過ごす。
沢山の幸せの形があるだろうね。
それでもね?この先どんな幸せを感じる事があっても僕が一番幸せを感じたのは”君が笑った時”だよ?
だからあの日の僕は、君が笑って”さよなら”と”ありがとう”って言った時とても幸せだった。
ーーでも本当はあの日、僕は君に言おうとして居たんだ。
”君が長く無いのは知ってるよ?”って、でもあの日君は笑顔で僕が来るのを待って居て小さく涙ぐみながら”愛してる”って言ったから僕は言えなかった…君は決めたんだと思ったから言えなかったんだ。全く、君は僕にはいじわるだよ?
でも、残念だったね。
これでも君の事は頼りなくっても小心でも僕が一番知ってるんだよ。
だから君が僕に聞こえまいと呟いた言葉だって僕は絶対に
ーー”聞き逃してあげないよ?”
それでも僕は、君の
”あなたより先には逝かないよ?あなたの聞かせてくれた事が本当かどうか確かめなきゃね?”
といった僕の嘘が真実だったかって確かめようとしてた君の一言を聞かなかった事にするよ!
だって、そうすれば僕は君の事を、存在を決して忘れはしないから。約束だよ。
だから、僕もいつか君の傍に行った時に沢山叱って、沢山甘やかせて…
あぁ。君の事だから、きっと
”あなたは私の言う事を聞かないのねっ!”
ってまた"嘘"ばかり言う僕を叱ってばかりなんだろうな。…でも、それも良いかもしれないな。
だから…沢山。たっくさん話しをしようね?
何日だって何回だって聞くよ。制限なんてないんだ。
君の話なら僕は何だって聞きたいんだ。言えなかった事。言いたかった事。
全てをいつか聞きに行くから。絶対に、ね。
それまでは、4月1日の君の"小さな嘘"を信じて過ごすよ。
だから僕から逢いに行くまでは安らかに眠ってね。
そしてまた、あの笑顔を見せてね。
その時まで。
しばらくは、”さよなら”。
僕の”最愛の嘘つきさん”
君を”大好きな嘘つきより”
「ーー愛してる」
そして一面に桜吹雪が舞う。
その光景に僕はふと笑った。
0
お気に入りに追加
2
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説



好きな人がいるならちゃんと言ってよ
しがと
恋愛
高校1年生から好きだった彼に毎日のようにアピールして、2年の夏にようやく交際を始めることができた。それなのに、彼は私ではない女性が好きみたいで……。 彼目線と彼女目線の両方で話が進みます。*全4話

それでも好きだった。
下菊みこと
恋愛
諦めたはずなのに、少し情が残ってたお話。
主人公は婚約者と上手くいっていない。いつも彼の幼馴染が邪魔をしてくる。主人公は、婚約解消を決意する。しかしその後元婚約者となった彼から手紙が来て、さらにメイドから彼のその後を聞いてしまった。その時に感じた思いとは。
小説家になろう様でも投稿しています。

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。

女避けの為の婚約なので卒業したら穏やかに婚約破棄される予定です
くじら
恋愛
「俺の…婚約者のフリをしてくれないか」
身分や肩書きだけで何人もの男性に声を掛ける留学生から逃れる為、彼は私に恋人のふりをしてほしいと言う。
期間は卒業まで。
彼のことが気になっていたので快諾したものの、別れの時は近づいて…。

愛のゆくえ【完結】
春の小径
恋愛
私、あなたが好きでした
ですが、告白した私にあなたは言いました
「妹にしか思えない」
私は幼馴染みと婚約しました
それなのに、あなたはなぜ今になって私にプロポーズするのですか?
☆12時30分より1時間更新
(6月1日0時30分 完結)
こう言う話はサクッと完結してから読みたいですよね?
……違う?
とりあえず13日後ではなく13時間で完結させてみました。
他社でも公開

愛しき夫は、男装の姫君と恋仲らしい。
星空 金平糖
恋愛
シエラは、政略結婚で夫婦となった公爵──グレイのことを深く愛していた。
グレイは優しく、とても親しみやすい人柄でその甘いルックスから、結婚してからも数多の女性達と浮名を流していた。
それでもシエラは、グレイが囁いてくれる「私が愛しているのは、あなただけだよ」その言葉を信じ、彼と夫婦であれることに幸福を感じていた。
しかし。ある日。
シエラは、グレイが美貌の少年と親密な様子で、王宮の庭を散策している場面を目撃してしまう。当初はどこかの令息に王宮案内をしているだけだと考えていたシエラだったが、実はその少年が王女─ディアナであると判明する。
聞くところによるとディアナとグレイは昔から想い会っていた。
ディアナはグレイが結婚してからも、健気に男装までしてグレイに会いに来ては逢瀬を重ねているという。
──……私は、ただの邪魔者だったの?
衝撃を受けるシエラは「これ以上、グレイとはいられない」と絶望する……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる