異世界転生しました。〜優し過ぎる彼と冷た過ぎる私〜

第6章 異世界編 森の国 幻の国

魔女と彼女 3

「今日会えるとは思ってなかったよ～びっくりしたー」

　真里は、いつものように軽く言う。そんな真里を雪乃はどう対処すればいいのか分からないで居た。
　前世では真里とは、試験に落ちてから距離を置いていた。それに霜原雪乃は、死んでいる。それはきっとニュースに、小さいだろうがなった筈だ。だからもあるが、自分は雪乃では無い、この世界ではユキなのだ。尚更悩んでいた。そんなユキに真里は何も変わりなく話す。

「ねぇ？聞いてる？霜原さーん？」

「あ、いや。」

「あ！そっか、今はユキだったけ？わっすれてたー、イケナイ、イケナイ」

　ユキは、そんな真里に悩み悩んだ末聞いた。それはヨウに聞いたのと同じ事。

「なぜ、真里は此処に？」

「あー聞くよねーやっぱりさ。だけど残念、私は私が望んで此処に居るんだよ～」

「望んでっ！ってまさか、真里も死…」

　雪乃が死んだだけで無く真里も太陽も死んでしまったからこの世界に？とユキは、最悪のシナリオが頭を過った。しかし、真里は余裕で左右に首を振った。

「違うよ～、私向こうで生きてるよ～」

「え？でも、ならなんで！？」

「だって私のこの身体の持ち主、魔女だよ？その魔女が私を此処に呼んで魔女が向こうに行ったんだ～凄いでしょ～」

　そう軽く言う真里は、いつもと変わらないあの明るくて、いつも元気な真里だった。
　そうして、彼女は霜原雪乃にいや、ユキの心に軽々と大きな爆弾を配置したのだった。