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第2章 異世界編 永遠の雪
異世界に転生した雪乃 5
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「眠っていた?」
「はい。100年になります。ユキ様はこの場所で永雪の魔法をお使いになられ、この地で氷の中眠りにつきました。」
そう言うとコーローは器用に前足を使いキラキラしたカケラを集めた。それは雪乃が初めに居た場所に散らばって居た氷のカケラ。どこか安心感がそこにあったのは、きっとコーローの言う通り氷の中に居たからだろう。
「なら、私が寒くもなくお腹も減らないのは?」
「それは、ユキ様の魔法。氷雪魔法を使用した副作用でしょう。ユキ様はこの国でも珍しい程の魔力と魔法コントロールに長けて居ましたからまだそれくらいで済むのでしょう。もし私達が行えばそれくらいの副作用ではすみません…酷ければ死に至ります。」
「でも、そんな魔法を何故私が?君はこんな風になった理由を知っているって言ってたよね?」
「はい。100年前、氷の国に襲撃がありました。それは隣国の炎の国です。私達も民や国を守る為に戦いましたが、力及ばず…城は焼けました…」
コーローは、尖った牙をギリギリと噛み締め今にも血が出てしまいそうに。背中の毛は怒りで逆立ち憎しみすら感じられる。
そのコーローの姿に雪乃は、心打たれた。彼は100年前からの事を知っている。ならば、それ以前・以来の出来事を一人で見て経験したのだろう。そしてユキ様に頼る事すら叶わずに今まで過ごしたのだろう。
なぜか、雪乃は姿も知らない炎の国に小さな怒りを感じて居た。
感情がほとんど感じなくても少しはコーローの気持ちを思うと感じる気がした。
「コーロー、君は誰に怒りを感じているの?」
雪乃はふと、そう聞いた。
自分の事をユキ様を恨んでいるなら仕方ない。けれど違うなら何か他に出来る事があるのではないだろうか?と。
すると、コーローは小さくけれど力強くつぶやいた。
「…。炎の国。現王ヨウ・ファイ・アベル」
「ヨウ・ファイ・アベル」
「彼は、100年前氷の国を破滅に追い込んだ炎の使い手。炎王ヨウです。彼だけは我が一生を費やしても復讐したい相手ですっ!」
そのコーローの目は、冷たいはずの青色からは感じられないほどに熱く深い色をしていた。
「はい。100年になります。ユキ様はこの場所で永雪の魔法をお使いになられ、この地で氷の中眠りにつきました。」
そう言うとコーローは器用に前足を使いキラキラしたカケラを集めた。それは雪乃が初めに居た場所に散らばって居た氷のカケラ。どこか安心感がそこにあったのは、きっとコーローの言う通り氷の中に居たからだろう。
「なら、私が寒くもなくお腹も減らないのは?」
「それは、ユキ様の魔法。氷雪魔法を使用した副作用でしょう。ユキ様はこの国でも珍しい程の魔力と魔法コントロールに長けて居ましたからまだそれくらいで済むのでしょう。もし私達が行えばそれくらいの副作用ではすみません…酷ければ死に至ります。」
「でも、そんな魔法を何故私が?君はこんな風になった理由を知っているって言ってたよね?」
「はい。100年前、氷の国に襲撃がありました。それは隣国の炎の国です。私達も民や国を守る為に戦いましたが、力及ばず…城は焼けました…」
コーローは、尖った牙をギリギリと噛み締め今にも血が出てしまいそうに。背中の毛は怒りで逆立ち憎しみすら感じられる。
そのコーローの姿に雪乃は、心打たれた。彼は100年前からの事を知っている。ならば、それ以前・以来の出来事を一人で見て経験したのだろう。そしてユキ様に頼る事すら叶わずに今まで過ごしたのだろう。
なぜか、雪乃は姿も知らない炎の国に小さな怒りを感じて居た。
感情がほとんど感じなくても少しはコーローの気持ちを思うと感じる気がした。
「コーロー、君は誰に怒りを感じているの?」
雪乃はふと、そう聞いた。
自分の事をユキ様を恨んでいるなら仕方ない。けれど違うなら何か他に出来る事があるのではないだろうか?と。
すると、コーローは小さくけれど力強くつぶやいた。
「…。炎の国。現王ヨウ・ファイ・アベル」
「ヨウ・ファイ・アベル」
「彼は、100年前氷の国を破滅に追い込んだ炎の使い手。炎王ヨウです。彼だけは我が一生を費やしても復讐したい相手ですっ!」
そのコーローの目は、冷たいはずの青色からは感じられないほどに熱く深い色をしていた。
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