転生後、神様の"少年"見習いってありますか?

黒狼 リュイ

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第4章 人間と魔族と見習い

涙と感情  5

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「君は、リリルって名前なんだね。」

「えぇ、ごめんなさいね。名乗るのが遅くなっちゃって…」

 少女は、そう言いながらも顔を下に向け反省の意を示した。だが、顔を上げた時少女は何処か緊張気味だった。
 彼はそんな少女が気になり言葉を続け様としたが、少女がそれを止めた。

「本当はね、名前は軽々しく教えちゃダメなの。」

「どうして?名前を知る事が何かに繋がるの?」

「…君は、空の真実って昔話聞いた事ある?」

 彼は固まってしまった。
 元々記憶も無ければ、自分がどこで生まれ育ったのかも分からないまま空に居た自分は、昔話すら聞いた事も無ければ、自分の名前すら分からない。
 そんな彼に少女は、続けて話した。

「君は知らない人なんだね。…うん、分かった、教えてあげるよ。君には"知っていた方がいい"と思うから」
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