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4章.Tractus
残された未知*
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脱力し、荒い息で床のタイルにお尻をつく。
ルシエルは横目でその姿を捉えつつ、椅子の脚にシャワーをかけて綺麗にすると、さっさとリビングへ戻しに行った。
「それで?」
帰って早々、淡々とミカエルを促す。
ミカエルは兵士らにされた事を語り尽くし、翌日の昼間はヤグニエの相手をしていたことを話した。
「それから?」
「その夜は、隊長ってやつに呼ばれて――」
犬のような役割も務めたことを説明すれば、同じようにナカの射精してしまうところを玩具で責められ、やっぱり射精してしまった。
ミカエルは心身ともに疲れを感じながら荒い息で話し続ける。これが終わらなければ目的の行為は行われないのだから必死だ。
金持ち貴族らにされた事を話すのは、兵士らにされた侮辱的な行いを話すより嫌だった。
「やってみて」
「……は?」
「俺のを使って、どうされたのか」
見下すような視線の圧に負け、ミカエルは膝立ちになり、彼の一物に自身の腋や乳首を擦りつけた。
変態になったようで恥ずかしい。
「こんなことして感じるんだ?」
「っちげぇ!」
「反応してるよ」
靴先でふにふに押してくるので喘ぎ声が漏れる。乳首をより強く彼の性器に押しつけていることに、ミカエルは気付いていない。
「本当に君は淫らだな」
「っ……」
「否定してるんじゃない。感想を述べただけだ」
頭を撫でられると視界が滲んだ。
「っそんで、出されてっ…」
「俺は射精しないけど。続けて」
ミカエルは睫毛を伏せて、実演――彼の先走りを胸元に塗り拡げながら話し続ける。
「へえ、尿道も開発済みか」
「……棒入れられただけだ」
「それで感じたんだろう?」
ルシエルは言いながら例の巾着袋を開き、中からボコボした棒を取り出した。
ミカエルは目を丸くする。
「……まさか、」
「やってあげよう」
「っもっと細かったし、ただの棒だった」
「生憎、俺はこれしか持ってない」
むしろ、なぜ持っているのだ。
「舐めて」
無慈悲な視線に促され、ミカエルはしぶしぶと棒に舌を這わせた。痛い思いはしたくないので、棒を持つ彼の手の方まで入念に舐め上げる。
「利口な君は、蹂躙する奴らにも、さぞや従順に尽くしたことだろう」
「……仕方ねえだろ」
舐め終えると、言われた通りに股を開いて性器を晒し、後ろ手を床について彼がやりやすいようにした。そこに陰毛はなく、無垢な少年のようである。
「こっちもツルスベになったな」
「っ勝手に、なくされたんだッ」
「汚したくなると思っただけ」
敏感な肌を指先で撫でられ、ミカエルはビクリと震えた。
「動かないでね」
「っ……」
濡れた先端を棒で撫でられると身体が揺れる。ぼこぼこした棒が尿道を押し開いてきた。
「痛い?」
「……すこし…っ…」
細い棒のようにすんなりとはいかない。それでも少しずつ確実に奥へ入ってくる様を、ミカエルは恐々と眺めた。初めてではないが、やっぱりヒヤヒヤする。
「怖い?」
「……入れるトコじゃ、ねえし」
「まぁ、そうだな」
ルシエルは他人事のようである。
怯えるミカエルを愉しげに捉え、あまり使われていなさそうな性器を持って、角度を上手く調整しながらゆっくりゆっくり奥へ進めた。その唇はうっすらと弧を描いている。
「あっ、」
「ああ、着いたか。ここを三点責めされたんだっけ」
「ッ…や、やんのかよっ」
強すぎる刺激を思い出し、ミカエルの腰が引ける。
ルシエルは問答無用でミカエルのアヌスに玩具を突っこんだ。根元に突起がついた物で、外側からもナカの感じる所を刺激できるようになっている。これで二方向から同時に責められるというわけだ。
「や…アッ、つよッ、アァッ…アッ…やめっ、イくっイくからッ…!」
あまりに強い快感に腰が反る。
反射的に足を閉じようとしたら、両手で腿を押さえて止められた。
「動くなと言っただろう」
「っあ、アッ…」
「お仕置きだ。もっと先の世界を見せてやろう」
「なっ、ヒッい゛、」
尿道に挿れられている棒が、さらに奥へと押し入れられる。
ミカエルは痛みと恐怖に戦慄した。人体の構造なんて知らない。そんなに深く挿れられて、大丈夫なのだろうか。
「る、ルシっ、も、勝手に動かねえからッ…それっ…やめろって…ッ」
快感と緊張で身体が震える。
涙目のミカエルをじっくり眺め、ルシエルは恍惚とした表情を浮かべた。
「安心するといい。君のここが壊れてナカでしかイけなくなったら、俺が面倒を見てあげよう」
「ッや、やだッやめっ」
懇願して見上げても、ルシエルはゆっくり押しこむ手を止めない。
ルシエルは横目でその姿を捉えつつ、椅子の脚にシャワーをかけて綺麗にすると、さっさとリビングへ戻しに行った。
「それで?」
帰って早々、淡々とミカエルを促す。
ミカエルは兵士らにされた事を語り尽くし、翌日の昼間はヤグニエの相手をしていたことを話した。
「それから?」
「その夜は、隊長ってやつに呼ばれて――」
犬のような役割も務めたことを説明すれば、同じようにナカの射精してしまうところを玩具で責められ、やっぱり射精してしまった。
ミカエルは心身ともに疲れを感じながら荒い息で話し続ける。これが終わらなければ目的の行為は行われないのだから必死だ。
金持ち貴族らにされた事を話すのは、兵士らにされた侮辱的な行いを話すより嫌だった。
「やってみて」
「……は?」
「俺のを使って、どうされたのか」
見下すような視線の圧に負け、ミカエルは膝立ちになり、彼の一物に自身の腋や乳首を擦りつけた。
変態になったようで恥ずかしい。
「こんなことして感じるんだ?」
「っちげぇ!」
「反応してるよ」
靴先でふにふに押してくるので喘ぎ声が漏れる。乳首をより強く彼の性器に押しつけていることに、ミカエルは気付いていない。
「本当に君は淫らだな」
「っ……」
「否定してるんじゃない。感想を述べただけだ」
頭を撫でられると視界が滲んだ。
「っそんで、出されてっ…」
「俺は射精しないけど。続けて」
ミカエルは睫毛を伏せて、実演――彼の先走りを胸元に塗り拡げながら話し続ける。
「へえ、尿道も開発済みか」
「……棒入れられただけだ」
「それで感じたんだろう?」
ルシエルは言いながら例の巾着袋を開き、中からボコボした棒を取り出した。
ミカエルは目を丸くする。
「……まさか、」
「やってあげよう」
「っもっと細かったし、ただの棒だった」
「生憎、俺はこれしか持ってない」
むしろ、なぜ持っているのだ。
「舐めて」
無慈悲な視線に促され、ミカエルはしぶしぶと棒に舌を這わせた。痛い思いはしたくないので、棒を持つ彼の手の方まで入念に舐め上げる。
「利口な君は、蹂躙する奴らにも、さぞや従順に尽くしたことだろう」
「……仕方ねえだろ」
舐め終えると、言われた通りに股を開いて性器を晒し、後ろ手を床について彼がやりやすいようにした。そこに陰毛はなく、無垢な少年のようである。
「こっちもツルスベになったな」
「っ勝手に、なくされたんだッ」
「汚したくなると思っただけ」
敏感な肌を指先で撫でられ、ミカエルはビクリと震えた。
「動かないでね」
「っ……」
濡れた先端を棒で撫でられると身体が揺れる。ぼこぼこした棒が尿道を押し開いてきた。
「痛い?」
「……すこし…っ…」
細い棒のようにすんなりとはいかない。それでも少しずつ確実に奥へ入ってくる様を、ミカエルは恐々と眺めた。初めてではないが、やっぱりヒヤヒヤする。
「怖い?」
「……入れるトコじゃ、ねえし」
「まぁ、そうだな」
ルシエルは他人事のようである。
怯えるミカエルを愉しげに捉え、あまり使われていなさそうな性器を持って、角度を上手く調整しながらゆっくりゆっくり奥へ進めた。その唇はうっすらと弧を描いている。
「あっ、」
「ああ、着いたか。ここを三点責めされたんだっけ」
「ッ…や、やんのかよっ」
強すぎる刺激を思い出し、ミカエルの腰が引ける。
ルシエルは問答無用でミカエルのアヌスに玩具を突っこんだ。根元に突起がついた物で、外側からもナカの感じる所を刺激できるようになっている。これで二方向から同時に責められるというわけだ。
「や…アッ、つよッ、アァッ…アッ…やめっ、イくっイくからッ…!」
あまりに強い快感に腰が反る。
反射的に足を閉じようとしたら、両手で腿を押さえて止められた。
「動くなと言っただろう」
「っあ、アッ…」
「お仕置きだ。もっと先の世界を見せてやろう」
「なっ、ヒッい゛、」
尿道に挿れられている棒が、さらに奥へと押し入れられる。
ミカエルは痛みと恐怖に戦慄した。人体の構造なんて知らない。そんなに深く挿れられて、大丈夫なのだろうか。
「る、ルシっ、も、勝手に動かねえからッ…それっ…やめろって…ッ」
快感と緊張で身体が震える。
涙目のミカエルをじっくり眺め、ルシエルは恍惚とした表情を浮かべた。
「安心するといい。君のここが壊れてナカでしかイけなくなったら、俺が面倒を見てあげよう」
「ッや、やだッやめっ」
懇願して見上げても、ルシエルはゆっくり押しこむ手を止めない。
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