God & Devil-Ⅱ.森でのどかに暮らしたいミカエルの巻き込まれ事変-

日灯

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4章.Tractus

残された未知*

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 脱力し、荒い息で床のタイルにお尻をつく。
 ルシエルは横目でその姿を捉えつつ、椅子の脚にシャワーをかけて綺麗にすると、さっさとリビングへ戻しに行った。

「それで?」

 帰って早々、淡々とミカエルを促す。
 ミカエルは兵士らにされた事を語り尽くし、翌日の昼間はヤグニエの相手をしていたことを話した。

「それから?」
「その夜は、隊長ってやつに呼ばれて――」

 犬のような役割も務めたことを説明すれば、同じようにナカの射精してしまうところを玩具で責められ、やっぱり射精してしまった。
 ミカエルは心身ともに疲れを感じながら荒い息で話し続ける。これが終わらなければ目的の行為は行われないのだから必死だ。
 金持ち貴族らにされた事を話すのは、兵士らにされた侮辱的な行いを話すより嫌だった。

「やってみて」
「……は?」
「俺のを使って、どうされたのか」

 見下すような視線の圧に負け、ミカエルは膝立ちになり、彼の一物に自身の腋や乳首を擦りつけた。
 変態になったようで恥ずかしい。

「こんなことして感じるんだ?」
「っちげぇ!」
「反応してるよ」

 靴先でふにふに押してくるので喘ぎ声が漏れる。乳首をより強く彼の性器に押しつけていることに、ミカエルは気付いていない。

「本当に君は淫らだな」
「っ……」
「否定してるんじゃない。感想を述べただけだ」
 
 頭を撫でられると視界が滲んだ。

「っそんで、出されてっ…」
「俺は射精しないけど。続けて」

 ミカエルは睫毛を伏せて、実演――彼の先走りを胸元に塗り拡げながら話し続ける。

「へえ、尿道も開発済みか」
「……棒入れられただけだ」
「それで感じたんだろう?」

 ルシエルは言いながら例の巾着袋を開き、中からボコボした棒を取り出した。
 ミカエルは目を丸くする。

「……まさか、」
「やってあげよう」
「っもっと細かったし、ただの棒だった」
「生憎、俺はこれしか持ってない」

 むしろ、なぜ持っているのだ。

「舐めて」

 無慈悲な視線に促され、ミカエルはしぶしぶと棒に舌を這わせた。痛い思いはしたくないので、棒を持つ彼の手の方まで入念に舐め上げる。

「利口な君は、蹂躙する奴らにも、さぞや従順に尽くしたことだろう」
「……仕方ねえだろ」

 舐め終えると、言われた通りに股を開いて性器を晒し、後ろ手を床について彼がやりやすいようにした。そこに陰毛はなく、無垢な少年のようである。

「こっちもツルスベになったな」
「っ勝手に、なくされたんだッ」
「汚したくなると思っただけ」

 敏感な肌を指先で撫でられ、ミカエルはビクリと震えた。

「動かないでね」
「っ……」

 濡れた先端を棒で撫でられると身体が揺れる。ぼこぼこした棒が尿道を押し開いてきた。

「痛い?」
「……すこし…っ…」

 細い棒のようにすんなりとはいかない。それでも少しずつ確実に奥へ入ってくる様を、ミカエルは恐々と眺めた。初めてではないが、やっぱりヒヤヒヤする。

「怖い?」
「……入れるトコじゃ、ねえし」
「まぁ、そうだな」

 ルシエルは他人事のようである。
 怯えるミカエルを愉しげに捉え、あまり使われていなさそうな性器を持って、角度を上手く調整しながらゆっくりゆっくり奥へ進めた。その唇はうっすらと弧を描いている。

「あっ、」
「ああ、着いたか。ここを三点責めされたんだっけ」
「ッ…や、やんのかよっ」

 強すぎる刺激を思い出し、ミカエルの腰が引ける。
 ルシエルは問答無用でミカエルのアヌスに玩具を突っこんだ。根元に突起がついた物で、外側からもナカの感じる所を刺激できるようになっている。これで二方向から同時に責められるというわけだ。

「や…アッ、つよッ、アァッ…アッ…やめっ、イくっイくからッ…!」

 あまりに強い快感に腰が反る。
 反射的に足を閉じようとしたら、両手で腿を押さえて止められた。

「動くなと言っただろう」
「っあ、アッ…」
「お仕置きだ。もっと先の世界を見せてやろう」
「なっ、ヒッい゛、」

 尿道に挿れられている棒が、さらに奥へと押し入れられる。
 ミカエルは痛みと恐怖に戦慄した。人体の構造なんて知らない。そんなに深く挿れられて、大丈夫なのだろうか。

「る、ルシっ、も、勝手に動かねえからッ…それっ…やめろって…ッ」

 快感と緊張で身体が震える。
 涙目のミカエルをじっくり眺め、ルシエルは恍惚とした表情を浮かべた。

「安心するといい。君のここが壊れてナカでしかイけなくなったら、俺が面倒を見てあげよう」
「ッや、やだッやめっ」

 懇願して見上げても、ルシエルはゆっくり押しこむ手を止めない。
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