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4章.Tractus
急転直下*
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音楽が終わり、ミカエルも動きを止める。はぁはぁと荒い息でお辞儀した。
楽器を演奏していた男たちが部屋を出ていく。
入れ替わりに、数人の少年の踊り子が入って来た。男たちの反応を見るに、ミカエルより先に踊っていたのだろう。
「お酌いたします」
少年たちは酒が入っているのであろう陶器の壺を持っており、男たちの元へ向かった。そのうちの一人から、ミカエルも壺を渡される。
「注いでくだくれ」
「私も」
「私も」
ミカエルに向け杯を上げてくるので、仕方なくそちらへ向かった。注ごうとしたらいきなり手を引かれ、持っていた壺を取り上げられる。
「っ、」
「酒よりその身体がいい」
「ささ、こちらへ。ああ、思った以上に滑らかな…」
「この飾り。乳首を愛撫されるのがお好きなのですかな?」
「おおっなんとプリッとした尻じゃ…!」
「っやめッ」
すっかり忘れていたが、ここにはアズラエルがいるのだ。そもそもこのような事をされるのは嫌だが、こんな姿を知り合いに見られると思うと耐えがたい。
ミカエルの気も知らず、男たちはミカエルの腕を持って離さず、素肌を撫でまわしてくる。嫌がって腰をくねれば悦ばれ、穿いていたズボンを下ろされた。無理やり膝立ちにされ、あとはこれまでと同じ繰り返し。口や後ろに肉棒を押し挿れられる。
「アっ…やっ…アアッ…」
容赦なく奥まで突かれ、ミカエルは尻を突き出すような恰好になっていた。次にはじりじり感じる所を責められ、押し出されるようにトボトボ射精してしまう。強い快感だ。しかし射精させられたという感じで、気分は良くない。
「アっあぁっぁっぁ――…」
「ほほぅ、立派な男娼ですな。ナカを突かれるのがお漏らしするほどイイらしい」
「ちがっ…やっァッ…」
突きながら乳首を繋ぐ鎖を引っ張られ、ミカエルは首を伸ばして喘いだ。引っ張られるとナカを締め付けてしまう。それがイイのか、後ろの男はグイグイ引きながら突いていた。そうしてついに放たれる。
「ッ――!」
奥を強く突かれた衝撃で視界に火花が飛んだ。
彼がナカから出て行って、間髪を入れず次の男の猛りで突かれる。
アズラエルが他の踊り子の所へ行ったことを願う。彼にも肉欲はあるだろう。今日のことは、お互い忘れることにして…。
喉の奥に出された粘りけのある液体をなんとか飲みこみ、呼吸を求めてはぁはぁする。
「その眼帯で彼の艶美な身体が見えているので?」
「見えておりますよ」
ぼぅっとする頭が眼帯というフレーズをかろうじて捉えて固まった。ヒヤッとして息が止まりそうになったが、ナカを突いてくる男の動きは止まらない。
「っぁ、あっあぁっアッ――」
後ろの男がラストスパートをかけ、奥で達して出ていった。
「潔白ぶらずに貴殿も楽しめば良い。こんな機会はめったにないですぞ」
「ミカエル様、こちらのお高く留まった貴公子も天国へ誘ってくだされ」
先ほど喉の奥で達した男に頤を持って上向かされる。
アズラエルは、眼帯をした顔でミカエルを見下ろしていた。軽蔑するような雰囲気だ。
「さぁ、お口を開いて舌を出すのです」
「そのいやらしいお身体で、この男の涼しい顔をお崩しください」
「いいですな。お尻を振って挑発されては?」
「お股を開いて淫乱なお姿を見せれば一発ですぞ」
周りの男たちは、この場にあって乱れた様子のないアズラエルが気に障ったのかもしれない。ミカエルのお尻を叩き、もっと淫らな腰つきで誘えと強請る。
ミカエルはアズラエルが知り合いなことを周りに悟られないよう、強要される通りにするしかなかった。それが互いのためだと思ったのだ。何が悲しくて、ヤる気のない知り合いを誘惑しなくてはならないのか。無様な姿を晒すだけで耐えがたいのに。
ミカエルは睫毛を伏せて舌を出す。腰を振ってもアズラエルは動かない。
「こうなれば、口を使ってこの者の一物を衣服の中から出し、しゃぶりつくのです!」
「っぅ、」
ペシリと尻を叩かれ、ミカエルは彼のズボンを下ろそうと首を伸ばした。
アズラエルがおもむろに膝を折る。
ミカエルと顔を合わせ、汚れた頬に労わるように触れた。先ほどは見下すような顔つきだったのに、今はどこか苦しそうに見える。
「っええい、待ちきれん。先にやらせてもらおう」
言うが否や、後ろに立った男が四つん這いでいるミカエルの腰を無遠慮に持って深く突いてきた。
「ッア、っぅ…あぁ…あっ…」
目の前でアズラエルが見ているのに。
ギュッと目を瞑ると、耳を食まれる。
「っ…」
「彼らをお呼びしましょう」
――彼ら。
「っぁ、まっ」
耳許で囁かれた声に、ミカエルは嫌な予感がした。
ここへ連れて来られた日、助けてほしいと願ったけれど、このような姿を見られるくらいなら来てくれなくていいとすら思う。見られたくない。嫌だ。こんな姿を――。
不意に感じたゾワリとする気配。
馴染み深くゾッとする。この場にいる全員がその異質な氣に動きを止めた。
「ッ、」
後ろに咥えていた物が引き抜かれ、腕を引かれて立ち上がる。
顔を上げられない。
そこらに落ちていた誰かの腰布で後ろや前のドロドロを拭われる。足に纏わりついていたズボンや紐パンを引き上げられて腰のベルトを締められた。
「っお、女っ、」
「黙れ」
恐ろしいほどの殺気に当てられた男が気を失って倒れる。
耳がおかしくなったのだろうか。冷たい声が女性のようだったなんて――。
楽器を演奏していた男たちが部屋を出ていく。
入れ替わりに、数人の少年の踊り子が入って来た。男たちの反応を見るに、ミカエルより先に踊っていたのだろう。
「お酌いたします」
少年たちは酒が入っているのであろう陶器の壺を持っており、男たちの元へ向かった。そのうちの一人から、ミカエルも壺を渡される。
「注いでくだくれ」
「私も」
「私も」
ミカエルに向け杯を上げてくるので、仕方なくそちらへ向かった。注ごうとしたらいきなり手を引かれ、持っていた壺を取り上げられる。
「っ、」
「酒よりその身体がいい」
「ささ、こちらへ。ああ、思った以上に滑らかな…」
「この飾り。乳首を愛撫されるのがお好きなのですかな?」
「おおっなんとプリッとした尻じゃ…!」
「っやめッ」
すっかり忘れていたが、ここにはアズラエルがいるのだ。そもそもこのような事をされるのは嫌だが、こんな姿を知り合いに見られると思うと耐えがたい。
ミカエルの気も知らず、男たちはミカエルの腕を持って離さず、素肌を撫でまわしてくる。嫌がって腰をくねれば悦ばれ、穿いていたズボンを下ろされた。無理やり膝立ちにされ、あとはこれまでと同じ繰り返し。口や後ろに肉棒を押し挿れられる。
「アっ…やっ…アアッ…」
容赦なく奥まで突かれ、ミカエルは尻を突き出すような恰好になっていた。次にはじりじり感じる所を責められ、押し出されるようにトボトボ射精してしまう。強い快感だ。しかし射精させられたという感じで、気分は良くない。
「アっあぁっぁっぁ――…」
「ほほぅ、立派な男娼ですな。ナカを突かれるのがお漏らしするほどイイらしい」
「ちがっ…やっァッ…」
突きながら乳首を繋ぐ鎖を引っ張られ、ミカエルは首を伸ばして喘いだ。引っ張られるとナカを締め付けてしまう。それがイイのか、後ろの男はグイグイ引きながら突いていた。そうしてついに放たれる。
「ッ――!」
奥を強く突かれた衝撃で視界に火花が飛んだ。
彼がナカから出て行って、間髪を入れず次の男の猛りで突かれる。
アズラエルが他の踊り子の所へ行ったことを願う。彼にも肉欲はあるだろう。今日のことは、お互い忘れることにして…。
喉の奥に出された粘りけのある液体をなんとか飲みこみ、呼吸を求めてはぁはぁする。
「その眼帯で彼の艶美な身体が見えているので?」
「見えておりますよ」
ぼぅっとする頭が眼帯というフレーズをかろうじて捉えて固まった。ヒヤッとして息が止まりそうになったが、ナカを突いてくる男の動きは止まらない。
「っぁ、あっあぁっアッ――」
後ろの男がラストスパートをかけ、奥で達して出ていった。
「潔白ぶらずに貴殿も楽しめば良い。こんな機会はめったにないですぞ」
「ミカエル様、こちらのお高く留まった貴公子も天国へ誘ってくだされ」
先ほど喉の奥で達した男に頤を持って上向かされる。
アズラエルは、眼帯をした顔でミカエルを見下ろしていた。軽蔑するような雰囲気だ。
「さぁ、お口を開いて舌を出すのです」
「そのいやらしいお身体で、この男の涼しい顔をお崩しください」
「いいですな。お尻を振って挑発されては?」
「お股を開いて淫乱なお姿を見せれば一発ですぞ」
周りの男たちは、この場にあって乱れた様子のないアズラエルが気に障ったのかもしれない。ミカエルのお尻を叩き、もっと淫らな腰つきで誘えと強請る。
ミカエルはアズラエルが知り合いなことを周りに悟られないよう、強要される通りにするしかなかった。それが互いのためだと思ったのだ。何が悲しくて、ヤる気のない知り合いを誘惑しなくてはならないのか。無様な姿を晒すだけで耐えがたいのに。
ミカエルは睫毛を伏せて舌を出す。腰を振ってもアズラエルは動かない。
「こうなれば、口を使ってこの者の一物を衣服の中から出し、しゃぶりつくのです!」
「っぅ、」
ペシリと尻を叩かれ、ミカエルは彼のズボンを下ろそうと首を伸ばした。
アズラエルがおもむろに膝を折る。
ミカエルと顔を合わせ、汚れた頬に労わるように触れた。先ほどは見下すような顔つきだったのに、今はどこか苦しそうに見える。
「っええい、待ちきれん。先にやらせてもらおう」
言うが否や、後ろに立った男が四つん這いでいるミカエルの腰を無遠慮に持って深く突いてきた。
「ッア、っぅ…あぁ…あっ…」
目の前でアズラエルが見ているのに。
ギュッと目を瞑ると、耳を食まれる。
「っ…」
「彼らをお呼びしましょう」
――彼ら。
「っぁ、まっ」
耳許で囁かれた声に、ミカエルは嫌な予感がした。
ここへ連れて来られた日、助けてほしいと願ったけれど、このような姿を見られるくらいなら来てくれなくていいとすら思う。見られたくない。嫌だ。こんな姿を――。
不意に感じたゾワリとする気配。
馴染み深くゾッとする。この場にいる全員がその異質な氣に動きを止めた。
「ッ、」
後ろに咥えていた物が引き抜かれ、腕を引かれて立ち上がる。
顔を上げられない。
そこらに落ちていた誰かの腰布で後ろや前のドロドロを拭われる。足に纏わりついていたズボンや紐パンを引き上げられて腰のベルトを締められた。
「っお、女っ、」
「黙れ」
恐ろしいほどの殺気に当てられた男が気を失って倒れる。
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