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前篇
もう一度 (sideノヴァール
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魔物が増えて、結晶石が曇って。
黒の結晶石があるかもしれないと考えるまでに、時間はかからなかった。
生徒会室で、いつものようにやる気なく書類と向き合いながら言う。
「……小さい村からも、報告集めてんのかね?」
いつから魔物が増えたのか、方々の町から情報を募集しているが、まだ黒の結晶石があると確信はないし、五千年前のことを神話みたいに思っている奴も多いしで、なかなか捗らない。
「町でもあまり成果が感じられないが?」
呟きを拾ったリュイが答えてくれた。
チラとそちらに目をやって、手元に視線を戻す。
「案外、小さい村の方が有力な情報持ってるもんだぜ? 迷信を信じてる人も、多そうだしよ」
「……割ける手がないだろう」
「冗談。俺らが真面目に言えばすぐだろうが」
宗家の影響力は今でも強い。当代の一声で、部隊のやる気も出るってもんだ。
「西の方の小さい村が集まってる所……とか、知ってそうだ」
ふいに聞こえたラウの声に耳を疑った。
ゆっくりと顔を向けると、目が合った瞬間、気まずそうにそらされる。
「……俺も、可能性あると思うぜ」
――何故、ピンポイントでその場所が言えた?
疑念はあれど、顔には出さず、いつものように微笑む。
交流会の頃から変化した、ラウの雰囲気や態度から推測した一つの可能性。それが現実味を増しただけだ。
「次期当主殿、進言してみては?」
俺の言葉にリュイは嫌そうな顔をしたが、ラウに目をやって、こちらを睨んだ。
「……伝えておく」
これで幾らか発見が早まるだろうと、そっと胸を撫で下ろす。
俺も宗家の人間だが、黒のエネルギーを扱っているため敬遠されていた。そのエネルギーの憎しみに捕らわれた者が過去にやらかした事を思えば、気持ちは分かる。
一方で、強力なエネルギーの制御に期待を抱く輩もいた。俺からしたら、どっちもどっちだ。だから、あまり血筋のいい奴らと関わり合いになりたくない。
「ノヴァール、これも頼んだ」
部屋から出ようとしたら、ついでとばかりにルーフェスに書類を渡され、ため息を吐く。今はきっと、風紀室にシェルツがいないのだろう。
生徒会室の隣のドアを開けると、中にいたのはセスリオとカイだった。二人は幻想界からの留学生だ。
セスリオはこの星の衛星であるチャンドラの民で、カイは竜族。
緩やかにうねる白銀の髪を後ろで括ったセスリオは、清麗な雰囲気を漂わせ、真っ直ぐな黄水仙色の髪を同じく後ろで括っているカイは、いつも粛然としている。
二人ともクラスメイトだが、そこまで親しくない。
二人には近寄りがたい空気感があり、同じような立場の俺が言うのもなんだが、クラスでは浮いていた。
ソファでまったりとティーカップを傾けるセスリオに対し、カイは机で書類をしたためている。
俺は無言で委員長の机に書類を置き、セスリオの向かいに座った。
そこでようやく、紫紺の瞳が俺を捉える。
「なぁ、幻想界は今、どんな感じ?」
幻想界の住民は寿命が長いし、魔界よりも黒のエネルギーを察知するのが早そうだ。
「時空間の結界を強めている」
「それだけ?」
食い下がると、セスリオは白銀の髪を微かに揺らした。
「……何か、気掛かりでも?」
――正直に言うべきだろうか。
セスリオの右手中指にはめられた指輪に目をやる。
繊細な模様の施されたそれは、彼らがこの次元に居るために必要なものだ。纏う波長を粗雑にして、こちらにいても息苦しくないようにしている。
彼らは真実、住む世界が違うのだ。
「……黒の結晶石が見つかったら、人間界のせいだって言う奴が絶対出ると思う。けどよ、俺らだって、この五千年を振り返れば、厭ってほど戦してきただろ」
気づけばカイも手を止め、若草色の瞳をこちらに向けていた。俺は構わずセスリオを見詰めて話す。カイたち竜族はチャンドラの民に全幅の信頼を置き、絶対の忠誠を誓っていると知っていたからだ。
「だから、その言い分はお門違いだ」
片方の眉を下げて困ったように言えば、セスリオは感情の分からない瞳を瞬いた。
「でも、あんたらは違う。今回も、たぶん前回も、あんたらに落ち度はなかった。あんたらは争いを好まないし、美しいものをこよなく愛する」
風に揺れる葉のざわめきが、ささやかに空間を満たしている。
「だから、今の状況は魔界と人間界のせいだってあんたらが言ったら、誰も否定できないだろう」
セスリオは微かに首を傾げた。白銀の髪が、大理石のように白い頬をふわりと包む。
「何が言いたい?」
「そういう不満、出てないのか?」
彼は伯爵だ。向こうの世界は貴族が治めているらしいので、様々な事を知っているだろうと思った。
「おまえの察する通りだとして、それがどうしたと言うのだ」
堂々と宣うセスリオに、ため息を吐いた。
「あのな、俺も争いなんて大嫌いだし、美しいものが好きだ。ちなみに、どんな命も俺にとっては美しいものに入るんだよ」
強い意思を込めて紫紺の瞳を見詰める。白銀に縁取られた、澄んだ美しい瞳を。
「だから、遠い未来に夢を託すんじゃなくて、今を共に生き抜くことを考えてほしい」
そこで初めて彼の瞳が揺らいだ。カイが息を詰める。
一度目を閉じたセスリオが、艶やかな桃色の唇を微かに持ち上げた。
「……おまえのような者も、いるのだな」
「魔界にだって色んな奴がいるさ。人間界も、きっとそうだ」
セスリオは愉しそうにカイに目をやった。
「どう思う?」
「……貴方の苦労を理解できる者が、魔界にいたとは」
いつの間に用意したのか、カイがセスリオと俺に湯気の立つハーブティーを自然な仕草で差し出す。
「少しは、苦労も報われるというものだ」
二人の会話に目を瞬く。セスリオが、優雅にカップを持ち上げた。
「しかしな、ノヴァール。おまえの言い分は、少し訂正せねばなるまい」
真っ直ぐに俺を捉える視線を受けながら、名前を呼ばれたのは初めてだと思った。
「私たちにも落ち度はある。……おまえたちに、干渉しなかったことだ」
すっと背筋を伸ばして足を組む姿は気品があると、今さらながら感じる。
「この五千年、助言なりなんなり、出来ることはあったのだ。けれど、我々はしなかった」
セスリオの隣でカイが微かに顎を引く。
細く息を吐き、セスリオは続けた。
「私は、おまえと同じ世界を望んでいるのかもしれない。……だとしても、民の総意を覆すことはできないんだよ」
「じゃあッ、」
「その時は、全力で阻止したまえ」
清らかな強い視線。
俺も、恐らく彼も、闘いは望んでいない。それなのに――。
「……それしかないのか?」
彼らと闘うしか…?
セスリオにおいては、共存を望みながら、民のためにその望みを自ら壊しに行かなくてはならないのだ。
彼は白い手で俺の髪をそっと撫でる。
「……仕様のないことだ」
諦めたように微笑む顔を見て、世界が滲んだ。
――だって、俺はあんたらが民の望みを叶えた世界を見たんだ。沢山の屍と暗い世界。俺はあんな世界、絶対に望まない。あんただって絶対、そう思うだろうよ。今だって、そう思っているだろうけど。
俯いて、拳を強く握る。
「ノヴァール…」
セスリオは全て受け入れているのだろう。
己の感情も全部認めた上で、最善を尽くそうとしてる。
――俺に掛けられる言葉は、何もない。
「……ノヴァでいい」
小さく呟くと、そっと頤を持ち上げられた。
近距離で見る紫紺の瞳は、やはりとても澄んでいる。そこに映る俺は、迷子の子どものような顔をしていた。
「それでは、私のことはセスと」
「セス…」
馬鹿みたいに繰り返した俺の頬を、冷たい指が滑る。
「おまえの望みが叶うことを、私は願おう」
「……そこには、あんたらも居るんだぜ?」
子どもをあやすように優しい微笑みをくれたセス。決して頷いてはくれなかったのが彼らしく、無性に泣きたくなった。
「……だから黒のエネルギーを扱えるのだろうな」
「あ?」
「魂の音色が、実に清らかだ」
小さな囁きは、よく聞こえなかった。
それはさておき、彼らとこんなに話したのは初めてだ。親しくなれて、良かったと思う。
「いつでも会いに来るといい。私たちは大抵、ここにいるから」
「おう。じゃあな、カイも」
手を上げて応えてくれた彼に微笑む。
未来はどこまで変えられるだろう。
時間はあるのだ。――セスのように受け入れるには、まだ早い。
黒の結晶石があるかもしれないと考えるまでに、時間はかからなかった。
生徒会室で、いつものようにやる気なく書類と向き合いながら言う。
「……小さい村からも、報告集めてんのかね?」
いつから魔物が増えたのか、方々の町から情報を募集しているが、まだ黒の結晶石があると確信はないし、五千年前のことを神話みたいに思っている奴も多いしで、なかなか捗らない。
「町でもあまり成果が感じられないが?」
呟きを拾ったリュイが答えてくれた。
チラとそちらに目をやって、手元に視線を戻す。
「案外、小さい村の方が有力な情報持ってるもんだぜ? 迷信を信じてる人も、多そうだしよ」
「……割ける手がないだろう」
「冗談。俺らが真面目に言えばすぐだろうが」
宗家の影響力は今でも強い。当代の一声で、部隊のやる気も出るってもんだ。
「西の方の小さい村が集まってる所……とか、知ってそうだ」
ふいに聞こえたラウの声に耳を疑った。
ゆっくりと顔を向けると、目が合った瞬間、気まずそうにそらされる。
「……俺も、可能性あると思うぜ」
――何故、ピンポイントでその場所が言えた?
疑念はあれど、顔には出さず、いつものように微笑む。
交流会の頃から変化した、ラウの雰囲気や態度から推測した一つの可能性。それが現実味を増しただけだ。
「次期当主殿、進言してみては?」
俺の言葉にリュイは嫌そうな顔をしたが、ラウに目をやって、こちらを睨んだ。
「……伝えておく」
これで幾らか発見が早まるだろうと、そっと胸を撫で下ろす。
俺も宗家の人間だが、黒のエネルギーを扱っているため敬遠されていた。そのエネルギーの憎しみに捕らわれた者が過去にやらかした事を思えば、気持ちは分かる。
一方で、強力なエネルギーの制御に期待を抱く輩もいた。俺からしたら、どっちもどっちだ。だから、あまり血筋のいい奴らと関わり合いになりたくない。
「ノヴァール、これも頼んだ」
部屋から出ようとしたら、ついでとばかりにルーフェスに書類を渡され、ため息を吐く。今はきっと、風紀室にシェルツがいないのだろう。
生徒会室の隣のドアを開けると、中にいたのはセスリオとカイだった。二人は幻想界からの留学生だ。
セスリオはこの星の衛星であるチャンドラの民で、カイは竜族。
緩やかにうねる白銀の髪を後ろで括ったセスリオは、清麗な雰囲気を漂わせ、真っ直ぐな黄水仙色の髪を同じく後ろで括っているカイは、いつも粛然としている。
二人ともクラスメイトだが、そこまで親しくない。
二人には近寄りがたい空気感があり、同じような立場の俺が言うのもなんだが、クラスでは浮いていた。
ソファでまったりとティーカップを傾けるセスリオに対し、カイは机で書類をしたためている。
俺は無言で委員長の机に書類を置き、セスリオの向かいに座った。
そこでようやく、紫紺の瞳が俺を捉える。
「なぁ、幻想界は今、どんな感じ?」
幻想界の住民は寿命が長いし、魔界よりも黒のエネルギーを察知するのが早そうだ。
「時空間の結界を強めている」
「それだけ?」
食い下がると、セスリオは白銀の髪を微かに揺らした。
「……何か、気掛かりでも?」
――正直に言うべきだろうか。
セスリオの右手中指にはめられた指輪に目をやる。
繊細な模様の施されたそれは、彼らがこの次元に居るために必要なものだ。纏う波長を粗雑にして、こちらにいても息苦しくないようにしている。
彼らは真実、住む世界が違うのだ。
「……黒の結晶石が見つかったら、人間界のせいだって言う奴が絶対出ると思う。けどよ、俺らだって、この五千年を振り返れば、厭ってほど戦してきただろ」
気づけばカイも手を止め、若草色の瞳をこちらに向けていた。俺は構わずセスリオを見詰めて話す。カイたち竜族はチャンドラの民に全幅の信頼を置き、絶対の忠誠を誓っていると知っていたからだ。
「だから、その言い分はお門違いだ」
片方の眉を下げて困ったように言えば、セスリオは感情の分からない瞳を瞬いた。
「でも、あんたらは違う。今回も、たぶん前回も、あんたらに落ち度はなかった。あんたらは争いを好まないし、美しいものをこよなく愛する」
風に揺れる葉のざわめきが、ささやかに空間を満たしている。
「だから、今の状況は魔界と人間界のせいだってあんたらが言ったら、誰も否定できないだろう」
セスリオは微かに首を傾げた。白銀の髪が、大理石のように白い頬をふわりと包む。
「何が言いたい?」
「そういう不満、出てないのか?」
彼は伯爵だ。向こうの世界は貴族が治めているらしいので、様々な事を知っているだろうと思った。
「おまえの察する通りだとして、それがどうしたと言うのだ」
堂々と宣うセスリオに、ため息を吐いた。
「あのな、俺も争いなんて大嫌いだし、美しいものが好きだ。ちなみに、どんな命も俺にとっては美しいものに入るんだよ」
強い意思を込めて紫紺の瞳を見詰める。白銀に縁取られた、澄んだ美しい瞳を。
「だから、遠い未来に夢を託すんじゃなくて、今を共に生き抜くことを考えてほしい」
そこで初めて彼の瞳が揺らいだ。カイが息を詰める。
一度目を閉じたセスリオが、艶やかな桃色の唇を微かに持ち上げた。
「……おまえのような者も、いるのだな」
「魔界にだって色んな奴がいるさ。人間界も、きっとそうだ」
セスリオは愉しそうにカイに目をやった。
「どう思う?」
「……貴方の苦労を理解できる者が、魔界にいたとは」
いつの間に用意したのか、カイがセスリオと俺に湯気の立つハーブティーを自然な仕草で差し出す。
「少しは、苦労も報われるというものだ」
二人の会話に目を瞬く。セスリオが、優雅にカップを持ち上げた。
「しかしな、ノヴァール。おまえの言い分は、少し訂正せねばなるまい」
真っ直ぐに俺を捉える視線を受けながら、名前を呼ばれたのは初めてだと思った。
「私たちにも落ち度はある。……おまえたちに、干渉しなかったことだ」
すっと背筋を伸ばして足を組む姿は気品があると、今さらながら感じる。
「この五千年、助言なりなんなり、出来ることはあったのだ。けれど、我々はしなかった」
セスリオの隣でカイが微かに顎を引く。
細く息を吐き、セスリオは続けた。
「私は、おまえと同じ世界を望んでいるのかもしれない。……だとしても、民の総意を覆すことはできないんだよ」
「じゃあッ、」
「その時は、全力で阻止したまえ」
清らかな強い視線。
俺も、恐らく彼も、闘いは望んでいない。それなのに――。
「……それしかないのか?」
彼らと闘うしか…?
セスリオにおいては、共存を望みながら、民のためにその望みを自ら壊しに行かなくてはならないのだ。
彼は白い手で俺の髪をそっと撫でる。
「……仕様のないことだ」
諦めたように微笑む顔を見て、世界が滲んだ。
――だって、俺はあんたらが民の望みを叶えた世界を見たんだ。沢山の屍と暗い世界。俺はあんな世界、絶対に望まない。あんただって絶対、そう思うだろうよ。今だって、そう思っているだろうけど。
俯いて、拳を強く握る。
「ノヴァール…」
セスリオは全て受け入れているのだろう。
己の感情も全部認めた上で、最善を尽くそうとしてる。
――俺に掛けられる言葉は、何もない。
「……ノヴァでいい」
小さく呟くと、そっと頤を持ち上げられた。
近距離で見る紫紺の瞳は、やはりとても澄んでいる。そこに映る俺は、迷子の子どものような顔をしていた。
「それでは、私のことはセスと」
「セス…」
馬鹿みたいに繰り返した俺の頬を、冷たい指が滑る。
「おまえの望みが叶うことを、私は願おう」
「……そこには、あんたらも居るんだぜ?」
子どもをあやすように優しい微笑みをくれたセス。決して頷いてはくれなかったのが彼らしく、無性に泣きたくなった。
「……だから黒のエネルギーを扱えるのだろうな」
「あ?」
「魂の音色が、実に清らかだ」
小さな囁きは、よく聞こえなかった。
それはさておき、彼らとこんなに話したのは初めてだ。親しくなれて、良かったと思う。
「いつでも会いに来るといい。私たちは大抵、ここにいるから」
「おう。じゃあな、カイも」
手を上げて応えてくれた彼に微笑む。
未来はどこまで変えられるだろう。
時間はあるのだ。――セスのように受け入れるには、まだ早い。
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