6 / 49
前篇
交流会と流れ星
しおりを挟む
本日は、午後から三年に一度の交流会がある。四~六年生のみが参加できる催しだ。交流会には、幻想界にある女学院から生徒がやって来るので、とても盛り上がる。
「みんな浮き足立ってんなー」
「中等部きっての行事だからな」
ジンと前後の席でぶつぶつ話す。
「君たちは冷静だね」
「宗家の親戚とかいると思うと…」
血筋の良い魔界の女の子は、幻想界の女学院に入ることが多い。
幻想界では魔界ほど学園への入学が一般的でないため、学舎の数からして少なかった。物好きの通うものという認識があるくらいだ。
「多いの?」
「結構いる」
「へー。お目当ての子は」
「いねーよ」
そわそわとどこか落ち着かない雰囲気に教師も諦めたらしく、今日の講義はいつもより適当に感じた。
「来週までにレポート用紙一枚に、この時代の特徴を纏めること」
魔法史なんて、課題を出して早々に終わってしまったくらいだ。
「あーあ、今週課題多くね?」
「ちゃんとやれよ。期限過ぎると面倒だぜ?」
「アスファーって意外とマジメだよな」
叩かれた頭を擦って隣のラウレルに目をやると、どこか影のある表情で窓の外を見ていた。日の高い時間帯なので目の下の隈が目立ち、顔色も悪く見える。
ラウレルは今日、起こす前に起きていた。睡眠を取ったか疑わしい。
「ラウレル、無理するなよ」
微かに目を見開いてこちらを向かれ、苦笑する。
「今日を過ぎたら、仕事減るんだよな?」
「……ああ」
「ラウレル、少し寝たらどうだ?」
「安心しろ、ちゃんと起こしてやる」
朝からちょいちょい心配していた二人に言われ、ラウレルは少し切なそうに微笑んだ。
「……じゃあ、ちょっとだけ」
「おー、寝ろ寝ろ」
机に組んだ腕を乗せ、そこに顔を伏せたラウレルの頭を、アスファーが軽く撫でる。
「おれも寝よっかな」
「おまえは課題をやれ」
「ちぇー」
こうして、いつもと少し違う今日も穏やかに過ぎていった。
そして午後、お待ちかねの時間である。
講堂に集まった生徒たちの期待に答えるように、突如開いた扉から女学院の生徒たちがぞろぞろと入ってきた。彼女たちは前方の席に収まる。
そうして、両生徒会進行のもと、交流会が始まった。
あちらの世界の人も、見た目は大体変わらない。ただ、氣の質がより精妙でどの属性も扱える人が多く、精霊族や竜族など、変わった人々もいた。
幻想界は、人間界から見たらお伽噺の世界のように思えるだろう。人々の精神性は最も高く、世界は優しく美しい。
互いの世界の話やちょっとした芸が行われ、大いに講堂が湧いた。そうして最後の立食会となり、今やダンススペースまで設けられている。
「あっちの制服って、スカートと半ズボン、選べるんだな」
銀の混じった薄桃色のシックな制服は、とても可愛らしい。
「なんだ? スカート履きたいのか?」
「違うっつの」
積極的に女子に話し掛ける我が学園の生徒たちを、おれらは壁際でぼんやり眺めていた。アスファーは見回りをしなくてはならないのだが、さっき合流したところだ。
「うわ、グラ先と話してる人、すげー格好だ」
「露出度が半端ねぇな」
「アスファー、エロいこと考えんなよ」
「考えねぇよアホ」
セクシーな兎耳の女性は、周りの目も気にせずグラスを口に運んでいた。頬を染めて眺める生徒を、グラディオが面倒臭そうに追い払っている。
「お」
その時、横を向いていたラウレルの方を向いたアスファーが反応した。
「ラウレル、久しぶりー!」
軽快にブーツの音を立て、女子4人組がやって来たのだ。声を掛けてきた元気な子は、黒髪短髪で半ズボンだし、男の子っぽい。
「シェルツさんは?」
次いで挨拶もなくそう言ったのは、ツインテールの金髪碧眼少女。その言葉にアスファーがビクリと反応した。
当のラウレルはといえば、苦笑を浮かべている。
「シェルツさんは風紀委員長だから忙しいんだ。イオ、この子は親戚のリーナ。そっちが、」
「ルテラちゃんだよ」
ルテラはにっこり笑顔でそう言った。
「……ノヴィ兄の妹だ。二人とも三年生」
言われてまじまじとルテラを見てみたが、ぜんぜん似ていない。目の色も黒ベースで、鴇色の輝きが散っている。唯一同じなのは、黒鳥の濡れ羽のような髪だろうか。――ルテラはストレートだが。
「兄貴は母さん似、アタシは父さん似」
「へえ…」
考えていたことは、モロバレらしい。
少女たちの目はくるくる動く。
「ちょっとラウレル、なんて顔してんの」
「ホントだ、ヒドい」
やはりラウレルの顔色は誰が見ても悪いようだ。ラウレルが言い淀んでいると、アスファーが庇うように前へ出た。
「おまえら、後ろの子は?」
「ああ、友達のティアとマリュだよ」
ティアは紹介されても小さくお辞儀しただけだった。大人しい子である。緑色の波打つ髪は魔界にはなく、新鮮だ。
マリュは赤と青の左右異なる目の色が印象的な、礼儀正しい子だった。
「ねえ、せっかく四人同士だし、一曲踊る?」
ルテラの突然の発言に、リーナが小さく反抗する。
「……シェルツさんがいい」
「忙しいので断る」
直後、後ろから聞こえた淡々とした声。
リーナが輝かしい顔で振り返った。同時にアスファーが飛び退く。ジンはビクリと肩を揺らしていた。
「い、いつから」
「忙しいと言っただろう。今来たところだ。アスファー、おまえこそ、いつからここでサボっていた?」
「いや、俺も今…、巡回行ってきます」
無表情ながら威圧感のある雰囲気に耐えかね、アスファーがそそくさと去った。
「いいじゃねぇか、少しくらい。まだ四年なんだし」
どこか甘い声が耳に届く。いつの間にかシェルツの横に立っていたのは、ノヴァだった。
「おまえは何故、ここにいる」
「ちょっと休憩」
にへらっと気の抜ける笑みを浮かべたノヴァに、シェルツの眉根が寄る。シェルツの鉄壁の無表情を崩すとは大物だ。
「ノヴィ兄、シェルツさん困らせるなよ」
「ルテラが女の子っぽくなったら考えてやる」
「はあ? アタシ、充分女の子じゃん」
一瞬止まったノヴァが、明後日の方を向いて呟いた。
「……育て方間違ったわ。何がいけなかったんだろう」
「こら! どういう意味!?」
兄妹仲はよろしいようで、微笑ましい限りだ。シェルツはそんな二人を放って、さっさと行ってしまった。リーナが名残惜しそうにその姿を追っている。
「あ、ライ」
ティアの小さな呟きに彼女の視線を追うと、白藍色の髪を一つに括った凛々しい顔の女生徒がこちらを向いた。強い瑠璃色の瞳が、ティアを捉えて微かに和らぐ。
しかしその視線がノヴァに移ったとき、明らかに眉間にシワが寄った。
それからツカツカやって来て、ノヴァの前に腕を組んで凛と立つ。
「おい、会長が探している。さっさと戻れ」
「シュラが?」
「ああ」
ノヴァは首を傾げて前の方へ戻って行った。ライもそれだけ言って去ってしまう。
「あの目の色…」
「リーの姉貴だ」
「ジン、いたの」
ずっと無言で壁に寄り掛かっていたので存在を忘れていた。
ジンはため息を吐く。
「調子悪いのか?」
聞けば億劫そうに顔を上げ、
「……人酔い」
ぼそりと呟いた。
少女たちが去ってから、おれとラウレルとジンの三人でこっそりと会場を抜け出した。
熱気から解放され、深呼吸をして夜空を眺める。冷たい風も心地好い。
「あー、生き返る…」
死にそうな声で言うジンを笑ってラウレルに目をやれば、哀愁を漂わせて星空を見上げていた。
静寂が落ち、さらさらと木の葉の揺れる音だけ微かに聞こえる。それは居心地が悪いものではなかったから、おれもまた星空を見上げ、ぼんやりと考えた。
――きっと、誰も正しい答えなんて知らないんだ。
それでも生まれてしまった望みのために、暗闇の中、一人で最善を探す。同じ結果にならないように。同じ気持ちを味わうことがないように。
みんなで同じ望みを持てたら、世界は楽園になるだろうか。
「あ、流れ星」
ふと、ジンの声。
「願い事、三回言ったか?」
「いや、ムリだろ」
「ジン、最初から諦めてたら始まんないぞ」
「そうだぞ」
ラウレルにまで言われ、乱暴に髪を掻き上げたジンがいじけたように呟く。
「……願い事なんて、ホイホイ浮かばねーよ」
「えー? いっぱいあるだろ。課題が消えますようにとか、グラ先のパシりから解放されますようにとか、背が伸びますようにとか」
「……なんか残念だな」
「切実な願いだ! ラウレルは?」
星空を見上げたままのラウレルは、今や黒に染まりそうな瞳にその煌めきを映して小さく答える。
「……こんな日々が、いつまでも続きますように――」
それが、心の底から祈るような声だったので。どうしようもない気持ちになって、思いっきりハグをした。
ラウレルの頭を撫でたジンも、同じ気持ちだったに違いない。
――ラウレルの願いが叶ったら、どんなに良いだろう。
詰めた息をそっと吐き出し、目蓋の裏に映ったこれからを乱暴に追い払った。
「みんな浮き足立ってんなー」
「中等部きっての行事だからな」
ジンと前後の席でぶつぶつ話す。
「君たちは冷静だね」
「宗家の親戚とかいると思うと…」
血筋の良い魔界の女の子は、幻想界の女学院に入ることが多い。
幻想界では魔界ほど学園への入学が一般的でないため、学舎の数からして少なかった。物好きの通うものという認識があるくらいだ。
「多いの?」
「結構いる」
「へー。お目当ての子は」
「いねーよ」
そわそわとどこか落ち着かない雰囲気に教師も諦めたらしく、今日の講義はいつもより適当に感じた。
「来週までにレポート用紙一枚に、この時代の特徴を纏めること」
魔法史なんて、課題を出して早々に終わってしまったくらいだ。
「あーあ、今週課題多くね?」
「ちゃんとやれよ。期限過ぎると面倒だぜ?」
「アスファーって意外とマジメだよな」
叩かれた頭を擦って隣のラウレルに目をやると、どこか影のある表情で窓の外を見ていた。日の高い時間帯なので目の下の隈が目立ち、顔色も悪く見える。
ラウレルは今日、起こす前に起きていた。睡眠を取ったか疑わしい。
「ラウレル、無理するなよ」
微かに目を見開いてこちらを向かれ、苦笑する。
「今日を過ぎたら、仕事減るんだよな?」
「……ああ」
「ラウレル、少し寝たらどうだ?」
「安心しろ、ちゃんと起こしてやる」
朝からちょいちょい心配していた二人に言われ、ラウレルは少し切なそうに微笑んだ。
「……じゃあ、ちょっとだけ」
「おー、寝ろ寝ろ」
机に組んだ腕を乗せ、そこに顔を伏せたラウレルの頭を、アスファーが軽く撫でる。
「おれも寝よっかな」
「おまえは課題をやれ」
「ちぇー」
こうして、いつもと少し違う今日も穏やかに過ぎていった。
そして午後、お待ちかねの時間である。
講堂に集まった生徒たちの期待に答えるように、突如開いた扉から女学院の生徒たちがぞろぞろと入ってきた。彼女たちは前方の席に収まる。
そうして、両生徒会進行のもと、交流会が始まった。
あちらの世界の人も、見た目は大体変わらない。ただ、氣の質がより精妙でどの属性も扱える人が多く、精霊族や竜族など、変わった人々もいた。
幻想界は、人間界から見たらお伽噺の世界のように思えるだろう。人々の精神性は最も高く、世界は優しく美しい。
互いの世界の話やちょっとした芸が行われ、大いに講堂が湧いた。そうして最後の立食会となり、今やダンススペースまで設けられている。
「あっちの制服って、スカートと半ズボン、選べるんだな」
銀の混じった薄桃色のシックな制服は、とても可愛らしい。
「なんだ? スカート履きたいのか?」
「違うっつの」
積極的に女子に話し掛ける我が学園の生徒たちを、おれらは壁際でぼんやり眺めていた。アスファーは見回りをしなくてはならないのだが、さっき合流したところだ。
「うわ、グラ先と話してる人、すげー格好だ」
「露出度が半端ねぇな」
「アスファー、エロいこと考えんなよ」
「考えねぇよアホ」
セクシーな兎耳の女性は、周りの目も気にせずグラスを口に運んでいた。頬を染めて眺める生徒を、グラディオが面倒臭そうに追い払っている。
「お」
その時、横を向いていたラウレルの方を向いたアスファーが反応した。
「ラウレル、久しぶりー!」
軽快にブーツの音を立て、女子4人組がやって来たのだ。声を掛けてきた元気な子は、黒髪短髪で半ズボンだし、男の子っぽい。
「シェルツさんは?」
次いで挨拶もなくそう言ったのは、ツインテールの金髪碧眼少女。その言葉にアスファーがビクリと反応した。
当のラウレルはといえば、苦笑を浮かべている。
「シェルツさんは風紀委員長だから忙しいんだ。イオ、この子は親戚のリーナ。そっちが、」
「ルテラちゃんだよ」
ルテラはにっこり笑顔でそう言った。
「……ノヴィ兄の妹だ。二人とも三年生」
言われてまじまじとルテラを見てみたが、ぜんぜん似ていない。目の色も黒ベースで、鴇色の輝きが散っている。唯一同じなのは、黒鳥の濡れ羽のような髪だろうか。――ルテラはストレートだが。
「兄貴は母さん似、アタシは父さん似」
「へえ…」
考えていたことは、モロバレらしい。
少女たちの目はくるくる動く。
「ちょっとラウレル、なんて顔してんの」
「ホントだ、ヒドい」
やはりラウレルの顔色は誰が見ても悪いようだ。ラウレルが言い淀んでいると、アスファーが庇うように前へ出た。
「おまえら、後ろの子は?」
「ああ、友達のティアとマリュだよ」
ティアは紹介されても小さくお辞儀しただけだった。大人しい子である。緑色の波打つ髪は魔界にはなく、新鮮だ。
マリュは赤と青の左右異なる目の色が印象的な、礼儀正しい子だった。
「ねえ、せっかく四人同士だし、一曲踊る?」
ルテラの突然の発言に、リーナが小さく反抗する。
「……シェルツさんがいい」
「忙しいので断る」
直後、後ろから聞こえた淡々とした声。
リーナが輝かしい顔で振り返った。同時にアスファーが飛び退く。ジンはビクリと肩を揺らしていた。
「い、いつから」
「忙しいと言っただろう。今来たところだ。アスファー、おまえこそ、いつからここでサボっていた?」
「いや、俺も今…、巡回行ってきます」
無表情ながら威圧感のある雰囲気に耐えかね、アスファーがそそくさと去った。
「いいじゃねぇか、少しくらい。まだ四年なんだし」
どこか甘い声が耳に届く。いつの間にかシェルツの横に立っていたのは、ノヴァだった。
「おまえは何故、ここにいる」
「ちょっと休憩」
にへらっと気の抜ける笑みを浮かべたノヴァに、シェルツの眉根が寄る。シェルツの鉄壁の無表情を崩すとは大物だ。
「ノヴィ兄、シェルツさん困らせるなよ」
「ルテラが女の子っぽくなったら考えてやる」
「はあ? アタシ、充分女の子じゃん」
一瞬止まったノヴァが、明後日の方を向いて呟いた。
「……育て方間違ったわ。何がいけなかったんだろう」
「こら! どういう意味!?」
兄妹仲はよろしいようで、微笑ましい限りだ。シェルツはそんな二人を放って、さっさと行ってしまった。リーナが名残惜しそうにその姿を追っている。
「あ、ライ」
ティアの小さな呟きに彼女の視線を追うと、白藍色の髪を一つに括った凛々しい顔の女生徒がこちらを向いた。強い瑠璃色の瞳が、ティアを捉えて微かに和らぐ。
しかしその視線がノヴァに移ったとき、明らかに眉間にシワが寄った。
それからツカツカやって来て、ノヴァの前に腕を組んで凛と立つ。
「おい、会長が探している。さっさと戻れ」
「シュラが?」
「ああ」
ノヴァは首を傾げて前の方へ戻って行った。ライもそれだけ言って去ってしまう。
「あの目の色…」
「リーの姉貴だ」
「ジン、いたの」
ずっと無言で壁に寄り掛かっていたので存在を忘れていた。
ジンはため息を吐く。
「調子悪いのか?」
聞けば億劫そうに顔を上げ、
「……人酔い」
ぼそりと呟いた。
少女たちが去ってから、おれとラウレルとジンの三人でこっそりと会場を抜け出した。
熱気から解放され、深呼吸をして夜空を眺める。冷たい風も心地好い。
「あー、生き返る…」
死にそうな声で言うジンを笑ってラウレルに目をやれば、哀愁を漂わせて星空を見上げていた。
静寂が落ち、さらさらと木の葉の揺れる音だけ微かに聞こえる。それは居心地が悪いものではなかったから、おれもまた星空を見上げ、ぼんやりと考えた。
――きっと、誰も正しい答えなんて知らないんだ。
それでも生まれてしまった望みのために、暗闇の中、一人で最善を探す。同じ結果にならないように。同じ気持ちを味わうことがないように。
みんなで同じ望みを持てたら、世界は楽園になるだろうか。
「あ、流れ星」
ふと、ジンの声。
「願い事、三回言ったか?」
「いや、ムリだろ」
「ジン、最初から諦めてたら始まんないぞ」
「そうだぞ」
ラウレルにまで言われ、乱暴に髪を掻き上げたジンがいじけたように呟く。
「……願い事なんて、ホイホイ浮かばねーよ」
「えー? いっぱいあるだろ。課題が消えますようにとか、グラ先のパシりから解放されますようにとか、背が伸びますようにとか」
「……なんか残念だな」
「切実な願いだ! ラウレルは?」
星空を見上げたままのラウレルは、今や黒に染まりそうな瞳にその煌めきを映して小さく答える。
「……こんな日々が、いつまでも続きますように――」
それが、心の底から祈るような声だったので。どうしようもない気持ちになって、思いっきりハグをした。
ラウレルの頭を撫でたジンも、同じ気持ちだったに違いない。
――ラウレルの願いが叶ったら、どんなに良いだろう。
詰めた息をそっと吐き出し、目蓋の裏に映ったこれからを乱暴に追い払った。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
雫
ゆい
BL
涙が落ちる。
涙は彼に届くことはない。
彼を想うことは、これでやめよう。
何をどうしても、彼の気持ちは僕に向くことはない。
僕は、その場から音を立てずに立ち去った。
僕はアシェル=オルスト。
侯爵家の嫡男として生まれ、10歳の時にエドガー=ハルミトンと婚約した。
彼には、他に愛する人がいた。
世界観は、【夜空と暁と】と同じです。
アルサス達がでます。
【夜空と暁と】を知らなくても、これだけで読めます。
随時更新です。
こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件
神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。
僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。
だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。
子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。
ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。
指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。
あれから10年近く。
ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。
だけど想いを隠すのは苦しくて――。
こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。
なのにどうして――。
『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』
えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をご覧になるとより一層楽しめるかもしれません)
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる