15 / 22
帝国編
15 急転直下
しおりを挟む
下僕が激しく扉を叩く。開けたくはなかったが、あまりにも煩いので渋々開けてやった。
扉が開くとしくしく泣く30才にも近い男がいて、さぞや驚いた事だろう。
「どうしたのですか⁉……まさか!?貴方の黒い噂を聞き付けた帝国の民が貴方に心ない言葉を浴びせたのでは!?なんて事だ!予想できた事なのに貴方を一人にしてしまうとは!」
オーマイガット‼と天を仰ぐ下僕。
「下僕よ、違うのだ。これを見てくれ。怖くて見れないのだ。」
摩擦にビクつきながら上服のボタンを外していく。
「なっ!?何を!?ああ!神よ!?私をお試しなのか!?……!?……それは!!!」
はだけた俺の身体を見て下僕が驚愕する。
「嫌だと言ったのにディランがずーっと舐めたのだ。ヒリヒリして痛い。……腫れてないか?ピンクだったらしいのに赤くなってるだろう?」
俺はすがり付くように下僕を見た。
「ディラン……猫か。猫までも惑わすとは。罪なお方だ。……ゴクリ。乳首ピンクなんですね?」
コクンと頷くとたまっていた涙がまた落ちる。
「お可哀想に。大丈夫です。まだちゃんとピンク色です。しかしそのままではお辛いでしょうから軟膏を塗りましょう。」
確か救急箱があった筈だと下僕は家へ入るとすぐにそれを見つけ、塗りにくいのでベッドに横になれと言った。
『――乳首だけでイったな。淫乱な乳首だ。』
「……あそこは駄目だ。」
「何故です?」
俺を散々乳首でイかせた後、ディランは用事があるとかで何処かへ行ってしまった。ベッドは俺の精液でグショグショだった。
「俺は乳首でイく事が出来る淫乱になったらしい。それでベッドが汚れていて……下僕よ掃除をしてくれるか?」
上目使いに見つめる。
「喜んで!!!!」
それからの下僕は早かった。あっという間にベッドメイキングまで済ますと俺を寝かせた。
そのシーツ持って返るのか?
「これは私がきちんと処分しますのでお気になさらず。」
ニコリと笑われたら何も言えなかったが、早く燃やして欲しい。
「さぁ、可愛いい乳首ちゃんにお薬を塗りましょうね。」
鼻息が荒くて気持ち悪いがこのヒリヒリを治してくれるなら仕方がない。俺ははだけた衣服を開かれると乳首を晒して治療を待った。
コリコリコリ……
「っはぁ……まだ終わ……らない……のかっ、あっ……んっ」
下僕を見ると目がイっていた。
「はぁ……こんなに敏感で……はぁ……感じてる……神よお許し下さい。」
ガブリ。
下僕は訳の分からないことを言いながら俺の首筋に噛みつくとそのまま覆い被さってきた。
「っつ!?」
お許し下さい、お許し下さい……とうわ言のように言いながら俺の身体をまさぐり腰を振る下僕に唖然としていると、急に目の前から下僕が居なくなり腹を何者かに蹴られベッドから転がり落ちた。
「ガハッ!」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
今まで感じた事のない痛みにのたうち回る。
「グレン殿ーー!!!!」
下僕の声が聞こえるがそれどころではない。朝腹に何も入れていなかったから胃液のような物をゲーゲーと吐く。
「惑わされおって、馬鹿者が!」
雷のように辺りに響き渡る大声でその場が静まり返る。
痛みに耐えながら声のする方を見ると筋骨隆々の猛猛しい偉丈夫が兵士を引き連れて立っていた。
途端に顔を張り倒される。
「誰が面を上げてよいと言った。」
ボタボタと血が床に落ちる事でどこかを出血したのだと分かった。今まで与えられた事のない恐怖に身体がガタガタと震え息をするのもままならなくなる。
「帝国の大臣を惑わすとは流石悪の宰相と言った所か。甘く見すぎておったわ。牢屋へ繋いで置け。」
その言葉を最後に俺は酸欠と痛みで意識がなくなっていった。
扉が開くとしくしく泣く30才にも近い男がいて、さぞや驚いた事だろう。
「どうしたのですか⁉……まさか!?貴方の黒い噂を聞き付けた帝国の民が貴方に心ない言葉を浴びせたのでは!?なんて事だ!予想できた事なのに貴方を一人にしてしまうとは!」
オーマイガット‼と天を仰ぐ下僕。
「下僕よ、違うのだ。これを見てくれ。怖くて見れないのだ。」
摩擦にビクつきながら上服のボタンを外していく。
「なっ!?何を!?ああ!神よ!?私をお試しなのか!?……!?……それは!!!」
はだけた俺の身体を見て下僕が驚愕する。
「嫌だと言ったのにディランがずーっと舐めたのだ。ヒリヒリして痛い。……腫れてないか?ピンクだったらしいのに赤くなってるだろう?」
俺はすがり付くように下僕を見た。
「ディラン……猫か。猫までも惑わすとは。罪なお方だ。……ゴクリ。乳首ピンクなんですね?」
コクンと頷くとたまっていた涙がまた落ちる。
「お可哀想に。大丈夫です。まだちゃんとピンク色です。しかしそのままではお辛いでしょうから軟膏を塗りましょう。」
確か救急箱があった筈だと下僕は家へ入るとすぐにそれを見つけ、塗りにくいのでベッドに横になれと言った。
『――乳首だけでイったな。淫乱な乳首だ。』
「……あそこは駄目だ。」
「何故です?」
俺を散々乳首でイかせた後、ディランは用事があるとかで何処かへ行ってしまった。ベッドは俺の精液でグショグショだった。
「俺は乳首でイく事が出来る淫乱になったらしい。それでベッドが汚れていて……下僕よ掃除をしてくれるか?」
上目使いに見つめる。
「喜んで!!!!」
それからの下僕は早かった。あっという間にベッドメイキングまで済ますと俺を寝かせた。
そのシーツ持って返るのか?
「これは私がきちんと処分しますのでお気になさらず。」
ニコリと笑われたら何も言えなかったが、早く燃やして欲しい。
「さぁ、可愛いい乳首ちゃんにお薬を塗りましょうね。」
鼻息が荒くて気持ち悪いがこのヒリヒリを治してくれるなら仕方がない。俺ははだけた衣服を開かれると乳首を晒して治療を待った。
コリコリコリ……
「っはぁ……まだ終わ……らない……のかっ、あっ……んっ」
下僕を見ると目がイっていた。
「はぁ……こんなに敏感で……はぁ……感じてる……神よお許し下さい。」
ガブリ。
下僕は訳の分からないことを言いながら俺の首筋に噛みつくとそのまま覆い被さってきた。
「っつ!?」
お許し下さい、お許し下さい……とうわ言のように言いながら俺の身体をまさぐり腰を振る下僕に唖然としていると、急に目の前から下僕が居なくなり腹を何者かに蹴られベッドから転がり落ちた。
「ガハッ!」
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
今まで感じた事のない痛みにのたうち回る。
「グレン殿ーー!!!!」
下僕の声が聞こえるがそれどころではない。朝腹に何も入れていなかったから胃液のような物をゲーゲーと吐く。
「惑わされおって、馬鹿者が!」
雷のように辺りに響き渡る大声でその場が静まり返る。
痛みに耐えながら声のする方を見ると筋骨隆々の猛猛しい偉丈夫が兵士を引き連れて立っていた。
途端に顔を張り倒される。
「誰が面を上げてよいと言った。」
ボタボタと血が床に落ちる事でどこかを出血したのだと分かった。今まで与えられた事のない恐怖に身体がガタガタと震え息をするのもままならなくなる。
「帝国の大臣を惑わすとは流石悪の宰相と言った所か。甘く見すぎておったわ。牢屋へ繋いで置け。」
その言葉を最後に俺は酸欠と痛みで意識がなくなっていった。
10
お気に入りに追加
203
あなたにおすすめの小説
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い


【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる