いつか殺し合う君と紡ぐ恋物語

月咲やまな

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第六章

【第五話】袋小路での痴態

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 袋小路になっている路地裏に放置されていた宝箱の上に座らされ、両脚が大きく開脚させられたままの焔が、前屈みになっているリアンの首周りに抱きついた。早く続きをして欲しくって堪らず、着ているローブが捲れ上がっているせいで露出している陰茎は愛液とリアンの白濁液のせいでドロドロになり、今にも弾けてしまいそうだ。

「リアン…… も、何でもいいから早くぅ」

 涙声で懇願された事によりリアンの体が歓喜で震えた。目隠しは次から次と目から溢れ出てくる涙で濡れており、相当辛い様に思える。大きな声を出すのはギリギリ耐えられているみたいではあるが、ここで行為そのものを止めるのは到底無理そうだ。もっとも、リアンに止める気が微塵も無いので何も問題はないのだが。

「あーくそっ!そんな可愛いことを言われると、ソレだけでまたイキそうになるだろうが!」

 冗談でも誇張でもなく、本当にそうなってしまいそうである事が悲しい。二度目を求めてヒクヒクとしている陰茎ははち切れんばかりに質量を増し、焔の言葉だけで快楽を得られてしまっている。切っ先から流れ落ちてくる蜜が伝う程度の微々たる刺激程度ですらも過剰に感じてしまい、誤魔化すみたいにリアンは口を大きく開け、焔の肌に勢いよく唇を当てた。細くて白い首元に強く吸いつき、残った跡をペロリと舐める。その繰り返しをしつつローブを少しづつ脱がせ、前面をはだけさせていくが、全てを脱がせる事はせずにこのまま着衣プレイを楽しむ気の様だ。

「えろっ…… 」

 陶器のような肌の先でツンッと尖る桜色の小さな乳首が露わになり、周囲に散らばっているリアンがつけた赤い跡が日の下でよく映えている。その跡をなぞるみたいに同じ箇所に吸い付くと、消えない様にとまた強く肌を吸う。ついでに軽く甘噛みをして歯形も残し、所有印をこれでもかというくらいに追加で増やした。
「んくっ」
「あぁ、痛かったか?わるい」

「平気…… だ。だから、もぅ——」

 リアンの服にすがりつき、再び懇願する。モジモジと脚を擦り合わせ、だらしなく開いた焔の口の端からは涎が垂れ落ちていて、焦らされ過ぎて焔はもう脳みそが溶けてしまいそうだ。
「仕方ないですねぇ」と言い、リアンが地面に膝をつく。そしてニヤリと笑いながら焔の陰茎を手に取ると、あんぐりと大きな口を開けてソレを口の中へゆっくり収めていった。彼の口内はとても熱く、たっぷりある唾液のおかげもあってかとても心地いい。不規則な動きをさせながら動く舌は焔を早々に追い立て、感じてしまう声をなかなかちゃんとは我慢出来ない。
「あ、あぁ!」と、だらしなく開いた口から嬌声が出てしまう。だが必死に堪えてもいたので、その声はとても小さく、幸いにして大通りを歩く人達を呼び込んでしまう程のものでは無かった。
 わざとぐぽぐぽと激しい水音を鳴らしながらされる口淫のせいで、耳奥まで犯されているみたいな錯覚を焔が感じる。宝箱からずり落ちないように両手で必死に自分の体を支え、でも腰が揺れてしまう為体勢が不安定になった。そんな彼の体を片脚を掴むことで支えながら、右手の指先では、双丘奥に眠る焔の愛らしい蕾をそっとリアンが撫でる。拭き取っていないせいで濡れたままのソコは蜜と白濁液とでひどくぬるついていて、円を描くみたいに撫でられているだけで、蕾が物欲しそうにヒクついている。
 指を軽く沈めただけで難なく中へ入ってしまい、それと同時に焔の陰茎が絶頂を迎え、弾けて射精してしまった。
 リアンが慌てて焔のモノを奥深くまで咥え込む。体格に似合わぬサイズのせいで喉までもが苦しく、眦に涙を溜めつつも、それでも口を離そうとはしない。出続けている精液を一滴たりとも零してなるものかと思い、焔の体内に入り込んでいく指を優しく動かす。

「や、やめっ。抜けって!」

 珍しく語気を強め、焔がリアンの頭に抱きついた。
 だが当然リアンが止める訳が無い。もっと気持ちよくなってしまえばいいんだと言いたげに前立腺をグリッと刺激した。「ひうっ」と変な声を出し、果てたはずの焔の陰茎が完全に萎える前にまだ起き上がっていく。一度出した程度では衰えず、だらしなく開いた口からは唾液がポタポタと零れ落ち、リアンの髪をしっとりと濡らした。

(可愛いなぁ…… 完全に堕ちてるだろ、コレ)

 舌だけを動かして陰茎の裏筋を優しく愛撫しつつ、肉壁を撫でる指は少し動きを早めていく。その動きはもう陰茎を挿入した時のような動きをしていて、脳内で気分だけを味わっていた。本当ならちゃんと痛いくらいに勃起しているモノをこの孔にぶち込んで激しく動きたいのだが、一年以上も最後までは拒否され続けている身なので無意識のうちのこの時点で既に諦めてしまっている。

「や、ほんとに、も…… ソコは、らめやからぁ」

 舌が回らずまともに言葉が出てこない。両脚はガクガクと震え、蜜も絶え間なく切っ先から溢れ出している。リアンがそれを飲み込み続けていなければ、宝箱まで垂れ落ちていそうなくらいの濡れっぷりだ。
 指が一本から二本へ。時間を少し置いて、今度は三本へと増えていくが、難無く全て焔の中へと入っていく。とてもキツイのによく解れているソコは、完全に性器であり、本来ならば排泄器官であるとは言えないくらいの仕上がりだ。ココをこうしたのが自分では無いのだと思い出すと何度も何度も怒りで腹の奥が煮えたぎってくるが、焔がだらしなく享楽に染まっていく姿を見られる事の喜びが勝り、何とか耐え忍ぶ。
 髪を強く掴まれてちょっと痛いが、必死に声を押し殺しながら溺れる姿が愛おしくて堪らず、その痛みさえ心地いい。

 強めに吸いながら、リアンが少しづつ陰茎を口から引き抜いていく。キュポンッと音を鳴らしながら唇を離すと、その刺激で焔が果て、二度目の絶頂を向かい入れてしまった。弾けた陰茎の先からは白濁液が飛び出し、褐色の肌をしたリアンの顔を白く染めてゆっくりと垂れ落ちる。二度三度とヒクつきながら出し切ると、焔は掴んでいた手を髪から離し、後ろの壁の方へと倒れてしまった。
 ズルズルと崩れていきながら、「すまん…… 綺麗な顔が台無しだな」と力無く呟く。
 そんな彼の体を支えつつも指は抜かず、リアンはちょっと嬉しそうに微笑んだ。

「俺の行為で気持ち良かったんなら、何よりだ」

 興奮気味なせいで先程からずっと素が出てしまっているが、もうすっかり慣れっこで今回も全くお互いに気にする気配が無い。
「だけどもうちょっと付き合ってもらうからな」
 耳元でそう囁き、二度も果てた焔の陰茎に自分のモノを擦り付ける。
 ゾクッと肩が震えて口元が愉悦に歪む。もうすっかり淫楽に堕ちた焔は綺麗な指先でリアンの頬をそっと撫でると、妖艶且つ挑発的な笑みを浮かべて「仕方のない奴だ」と呟いた。
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