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第五章
【第六話】カウンセリングルーム
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「…… 遅いっすねぇ」
『こんなものではないでしょうか。左側の棟は外観から察するにこちらよりも広かったですし、先程ケイトさんとの件の流れでチラッと通った限りでは地下もあるみたいでしたし』
「あの二人なら即見付けてきて、『遅いぞ、お前ら。さあ行くか』なーんて言って此処には自分達よりも先に到着してるかも?くらいに、最初は思ってたんすけどねぇ」
『…… まぁ、そうですね。でもいいじゃないですか、ゆっくりのんびりこうやって過ごすのも』
「ここが廃墟じゃなく、カフェテリアの一角とかだったら自分も同意見なんすけどねぇ」と五朗がこぼし、瓦礫に座りながら頬杖をついている。ソフィアはそんな彼のすぐ隣でふんわりと浮いていて、ちょっと暇そうだ。
さっきまで二人は、当初の予定通り右棟側を一緒に探索していた。ケイトの出現で遅れをとったものの、その後は敵を事前に察知して罠を仕掛けたり、ゴミしか入っていない箱を多数開けたりしながら先へ先へと進み、無事セキュリティーキーを二枚手に入れてみせた。こんな、いかにもクエストですよ的な経験を生身でやったのは初めてだったので、まだクリア出来たわけでもないのに感慨深い気持ちになってしまい、アイテム入手時には思わず五郎はソフィアに抱きついてしまった。小芝居の後だったので『浮気しないでよかったぁぁ!初めての共同作業ってやつっすね!』何て言ってドン引きされてはしまったが、今はきちんとお互いに『アレはケイトさんの前だけでやったお芝居ですよ』と確認し合い、現在に至る。
「しっかし、ソフィアさんがあんなに演技上手だとは思わなかったっすよ。自分、あの瞬間は完全に騙されてしまいましたからね」
(リアリティの欠片も無かったのに、何故?)
そう思いつつも、ソフィアは普通に会話を続けた。
『いえいえ。ただ単に、今のワタクシには表情が無いおかげでしょう。まぁ元の体に戻っても所詮は人形なので、表情豊かとは言えませんが』
「日本人形だって言ってましたよね。きっと綺麗な黒髪に、色白な肌が美しいんだろうなぁ」
『想像しないで下さいね、気持ち悪いので』
「容赦無いっすねぇ、でもそこがまた可愛い!」
『…… はぁ』
項垂れるみたいな角度になって、ソフィアが溜め息を吐く。
早く主人達は来てはくれないだろうか?と思うも、もしかして二人は今、きゃっきゃうふふな状況にあるのでは?と考えると、まだまだかかるのだろうなぁと諦めの境地が彼に襲い掛かる。
(まぁ、それでも良いのですけどね、ワタクシは。主人のお心が満たされているのであれば、ですけれども)
物思いに耽っているソフィアの横で、ペラペラと一人で勝手にどうでもいい話しを続けている五朗の額をカルテの角で軽く小突いて止める。
「…… へ?自分、何か変な事言っちゃいましたか?」
きょとん顔で叩かれた箇所を撫で、五朗がソフィアを見上げた。
『いいえ、何も。ただ、ワタクシと一緒の時は、そんなに焦って喋らなくてもいいんですよ?大人しく黙っていても、別に変に思ったり、何を考えているのかわからないと急き立てる様な真似はしませんので』
「…… ソ、ソフィアさん…… 」
『なので、もう黙っていて下さい』
ただただ純粋に煩いから、という理由だけで言った言葉だったのだが、五朗は今にも泣き出しそうなくらいに喜んでいる。
何か喋らないと場の空気を悪くしてしまうかもしれない。
黙っていたら『何を考えているかわからなくて気持ち悪い』と、過去に言われた言葉の針が、絆創膏だらけになっている五朗の心からスルッと抜け落ちていくような気がしたのだった。
◇
「このまますぐに彼らとは合流せず、まずはアイテム集めを優先しませんか?」
「大丈夫なんだろうか?それでも」
風、水、火の三属性の魔法を駆使して服も体もすっかり綺麗にした後の二人が、廃病院の廊下を警戒しながら歩いている。今現在付近に敵は一体もおらず、未回収のアイテムだけが転がっており、誰かがふらりと倒して放置していったみたいだ。
(ケイト、しかいないよなぁ…… )
リアンにとっては仲間に違いはないので、ありがたくアイテムを頂いていく。きっとその方がアイツも『魔王殿の役に立てるのなら』と言って喜ぶだろうと思っての行為でもあった。だがそれらの物は“幽霊の瞳”とか“魂の灰”といった合成用のアイテムばかりで、『こんなもん、何を造るのに使えるんだ?』と不思議には思いつつも。
「先程パーテーの状態確認をした限りでは誰も死亡はしていませんし、体力も減っていません。それに、現在彼らの居る地点は先程見付けた“関係者以外立ち入り禁止”と書かれた扉の前なので、もしかしたらもう右棟側のアイテムを回収し終わった後かもしれませんよ?そうなるとです、中途半端に合流して、またこちらに戻ってと二度手間になるよりは、集め終わってから会いに行った方がいいのでは?」
「そうか、なるほど。それもそうだな」
焔が納得し、「じゃあ探すか」と言って、歩いて来たルートを引き返す。しばらく二人が進んで行くと数体の敵と遭遇したが、即座に撃退し、奥へ奥へと進んで行く。するととうとう完全なる行き止まりににぶち当たり、“カウンセリングルーム”と掠れた文字で書かれた部屋の前に辿り着いた。
(嫌な予感しかしない響きの部屋だな)
プレートを見上げながらそんな事を思うが、口にはしにくい。
此処までのルートは全て潰してきて、もう未開拓の場所はこの部屋くらいなものだ。隠し要素があれば別だが、そういった部屋があるような気配はひとまず感じられなかったので、多分最後の一枚はこの部屋の中にあるのだろう。
「カウンセリングとは、何だ?」
「そうですねぇ…… 悩みや心の痛みを抱えた人の相談に応じ、医学的視点から助言や指導をする行為といった言った感じでしょうか」
「…… 俺には関係無い部屋だな。だって、心の痛みなんか何にも覚えていないんだから、そんなものは無いのと同義だろう?」
部屋に書かれた文字を見上げつつ、焔がポツリと小さな声でこぼした。ただでさえ目隠しのせいで感情が読み取り難いのに、スンッと冷めた顔をされてしまい拍車がかかる。
「…… もしかして、怖いんですか?この部屋に入るのが」
「——は⁉︎何でそうなる」
「感情を押し殺しているみたいに感じ取れたので」
“心の痛みなんか無い”ではなく、“何も覚えていないから、無い”という言い回しをした事も気になる。本当は“ある”気がするのに、思い出せないから“無い”事にして、根深い痛みに蓋をしている様な感じがした。
「大丈夫ですよ、焔様」と声を掛け、リアンが焔の手を取り、ぎゅっと繋ぐ。
「一緒に入れば平気です。今は廃墟なんですから、どうせただの寂れた部屋ですよ。もし何かあっても、カウンセリングをするみたいに、二人で解決していきましょうね」
「…… ははっ。医者の格好をした奴に言われると、妙に説得力があるのが恐ろしいな」
「服装の持つ力って、案外馬鹿に出来ないものがありますよね」
「確かに」
ゆっくり頷き、「よし、開けるぞ」と言って、焔がドアノブに手を掛けた。扉が開き、中を覗くと、机とリクライニングチェアーがあるだけのシンプルな部屋が広がっている。他がボロボロだった割にこの部屋は綺麗で、まだ普通に使えそうな雰囲気だ。何だかちょっと落ち着いた匂いも立ち込めており、リラックス効果のあるお香が焚かれ続けているみたいだった。
「…… 誰かいるのか?他と違って此処まで綺麗だと、かえって不自然じゃないか?」
「あからさまに罠って感じですよね。最後のアイテムの在処は此処ですよと言っているみたいに」
「この部屋も“〇〇をしないと出られない部屋”だったりはしないか…… 」
「あれ、もしかして期待してます?あの椅子でしたりとか、ちょっと憧れますよね」
「するわけがないよな?」と言い、焔がリアンの胸倉を掴む。でもちょっと想像してしまったのか、頬がほんのりと赤くなっている事をリアンは見逃さなかった。
「本当にいいんですか?私喜んでお付き合いしますけども」
「馬鹿か、まったく…… 」
呆れつつ、パッと手を離して先へ進もうとする。そんな焔の手を再び掴んで室内に二人が入ると、次の瞬間——
リアンは神社の境内に一人で立っていた。
『こんなものではないでしょうか。左側の棟は外観から察するにこちらよりも広かったですし、先程ケイトさんとの件の流れでチラッと通った限りでは地下もあるみたいでしたし』
「あの二人なら即見付けてきて、『遅いぞ、お前ら。さあ行くか』なーんて言って此処には自分達よりも先に到着してるかも?くらいに、最初は思ってたんすけどねぇ」
『…… まぁ、そうですね。でもいいじゃないですか、ゆっくりのんびりこうやって過ごすのも』
「ここが廃墟じゃなく、カフェテリアの一角とかだったら自分も同意見なんすけどねぇ」と五朗がこぼし、瓦礫に座りながら頬杖をついている。ソフィアはそんな彼のすぐ隣でふんわりと浮いていて、ちょっと暇そうだ。
さっきまで二人は、当初の予定通り右棟側を一緒に探索していた。ケイトの出現で遅れをとったものの、その後は敵を事前に察知して罠を仕掛けたり、ゴミしか入っていない箱を多数開けたりしながら先へ先へと進み、無事セキュリティーキーを二枚手に入れてみせた。こんな、いかにもクエストですよ的な経験を生身でやったのは初めてだったので、まだクリア出来たわけでもないのに感慨深い気持ちになってしまい、アイテム入手時には思わず五郎はソフィアに抱きついてしまった。小芝居の後だったので『浮気しないでよかったぁぁ!初めての共同作業ってやつっすね!』何て言ってドン引きされてはしまったが、今はきちんとお互いに『アレはケイトさんの前だけでやったお芝居ですよ』と確認し合い、現在に至る。
「しっかし、ソフィアさんがあんなに演技上手だとは思わなかったっすよ。自分、あの瞬間は完全に騙されてしまいましたからね」
(リアリティの欠片も無かったのに、何故?)
そう思いつつも、ソフィアは普通に会話を続けた。
『いえいえ。ただ単に、今のワタクシには表情が無いおかげでしょう。まぁ元の体に戻っても所詮は人形なので、表情豊かとは言えませんが』
「日本人形だって言ってましたよね。きっと綺麗な黒髪に、色白な肌が美しいんだろうなぁ」
『想像しないで下さいね、気持ち悪いので』
「容赦無いっすねぇ、でもそこがまた可愛い!」
『…… はぁ』
項垂れるみたいな角度になって、ソフィアが溜め息を吐く。
早く主人達は来てはくれないだろうか?と思うも、もしかして二人は今、きゃっきゃうふふな状況にあるのでは?と考えると、まだまだかかるのだろうなぁと諦めの境地が彼に襲い掛かる。
(まぁ、それでも良いのですけどね、ワタクシは。主人のお心が満たされているのであれば、ですけれども)
物思いに耽っているソフィアの横で、ペラペラと一人で勝手にどうでもいい話しを続けている五朗の額をカルテの角で軽く小突いて止める。
「…… へ?自分、何か変な事言っちゃいましたか?」
きょとん顔で叩かれた箇所を撫で、五朗がソフィアを見上げた。
『いいえ、何も。ただ、ワタクシと一緒の時は、そんなに焦って喋らなくてもいいんですよ?大人しく黙っていても、別に変に思ったり、何を考えているのかわからないと急き立てる様な真似はしませんので』
「…… ソ、ソフィアさん…… 」
『なので、もう黙っていて下さい』
ただただ純粋に煩いから、という理由だけで言った言葉だったのだが、五朗は今にも泣き出しそうなくらいに喜んでいる。
何か喋らないと場の空気を悪くしてしまうかもしれない。
黙っていたら『何を考えているかわからなくて気持ち悪い』と、過去に言われた言葉の針が、絆創膏だらけになっている五朗の心からスルッと抜け落ちていくような気がしたのだった。
◇
「このまますぐに彼らとは合流せず、まずはアイテム集めを優先しませんか?」
「大丈夫なんだろうか?それでも」
風、水、火の三属性の魔法を駆使して服も体もすっかり綺麗にした後の二人が、廃病院の廊下を警戒しながら歩いている。今現在付近に敵は一体もおらず、未回収のアイテムだけが転がっており、誰かがふらりと倒して放置していったみたいだ。
(ケイト、しかいないよなぁ…… )
リアンにとっては仲間に違いはないので、ありがたくアイテムを頂いていく。きっとその方がアイツも『魔王殿の役に立てるのなら』と言って喜ぶだろうと思っての行為でもあった。だがそれらの物は“幽霊の瞳”とか“魂の灰”といった合成用のアイテムばかりで、『こんなもん、何を造るのに使えるんだ?』と不思議には思いつつも。
「先程パーテーの状態確認をした限りでは誰も死亡はしていませんし、体力も減っていません。それに、現在彼らの居る地点は先程見付けた“関係者以外立ち入り禁止”と書かれた扉の前なので、もしかしたらもう右棟側のアイテムを回収し終わった後かもしれませんよ?そうなるとです、中途半端に合流して、またこちらに戻ってと二度手間になるよりは、集め終わってから会いに行った方がいいのでは?」
「そうか、なるほど。それもそうだな」
焔が納得し、「じゃあ探すか」と言って、歩いて来たルートを引き返す。しばらく二人が進んで行くと数体の敵と遭遇したが、即座に撃退し、奥へ奥へと進んで行く。するととうとう完全なる行き止まりににぶち当たり、“カウンセリングルーム”と掠れた文字で書かれた部屋の前に辿り着いた。
(嫌な予感しかしない響きの部屋だな)
プレートを見上げながらそんな事を思うが、口にはしにくい。
此処までのルートは全て潰してきて、もう未開拓の場所はこの部屋くらいなものだ。隠し要素があれば別だが、そういった部屋があるような気配はひとまず感じられなかったので、多分最後の一枚はこの部屋の中にあるのだろう。
「カウンセリングとは、何だ?」
「そうですねぇ…… 悩みや心の痛みを抱えた人の相談に応じ、医学的視点から助言や指導をする行為といった言った感じでしょうか」
「…… 俺には関係無い部屋だな。だって、心の痛みなんか何にも覚えていないんだから、そんなものは無いのと同義だろう?」
部屋に書かれた文字を見上げつつ、焔がポツリと小さな声でこぼした。ただでさえ目隠しのせいで感情が読み取り難いのに、スンッと冷めた顔をされてしまい拍車がかかる。
「…… もしかして、怖いんですか?この部屋に入るのが」
「——は⁉︎何でそうなる」
「感情を押し殺しているみたいに感じ取れたので」
“心の痛みなんか無い”ではなく、“何も覚えていないから、無い”という言い回しをした事も気になる。本当は“ある”気がするのに、思い出せないから“無い”事にして、根深い痛みに蓋をしている様な感じがした。
「大丈夫ですよ、焔様」と声を掛け、リアンが焔の手を取り、ぎゅっと繋ぐ。
「一緒に入れば平気です。今は廃墟なんですから、どうせただの寂れた部屋ですよ。もし何かあっても、カウンセリングをするみたいに、二人で解決していきましょうね」
「…… ははっ。医者の格好をした奴に言われると、妙に説得力があるのが恐ろしいな」
「服装の持つ力って、案外馬鹿に出来ないものがありますよね」
「確かに」
ゆっくり頷き、「よし、開けるぞ」と言って、焔がドアノブに手を掛けた。扉が開き、中を覗くと、机とリクライニングチェアーがあるだけのシンプルな部屋が広がっている。他がボロボロだった割にこの部屋は綺麗で、まだ普通に使えそうな雰囲気だ。何だかちょっと落ち着いた匂いも立ち込めており、リラックス効果のあるお香が焚かれ続けているみたいだった。
「…… 誰かいるのか?他と違って此処まで綺麗だと、かえって不自然じゃないか?」
「あからさまに罠って感じですよね。最後のアイテムの在処は此処ですよと言っているみたいに」
「この部屋も“〇〇をしないと出られない部屋”だったりはしないか…… 」
「あれ、もしかして期待してます?あの椅子でしたりとか、ちょっと憧れますよね」
「するわけがないよな?」と言い、焔がリアンの胸倉を掴む。でもちょっと想像してしまったのか、頬がほんのりと赤くなっている事をリアンは見逃さなかった。
「本当にいいんですか?私喜んでお付き合いしますけども」
「馬鹿か、まったく…… 」
呆れつつ、パッと手を離して先へ進もうとする。そんな焔の手を再び掴んで室内に二人が入ると、次の瞬間——
リアンは神社の境内に一人で立っていた。
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