いつか殺し合う君と紡ぐ恋物語

月咲やまな

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第三章

【第十一話】酔っ払いな二人と今後の行方

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 宿屋の部屋で焔達が酒を飲み始めてから、かれこれ二十分程度は経過しただろうか。その間二人は色々な話をし続けていて、今は丁度拠点を造った時の話をしている所だ。

「——何だ、あの天地なんたらとかいう御大層な名前のスキルは、等価交換じゃなかったのか」
「はい。あ、でも、周辺にある材料をちゃんと使って造った方が魔力の節約になって圧倒的に楽なので、拠点を造るのに使ったのはほぼ周囲の素材ですけどね」
「なるほど、納得した。じゃあ新しい台所は相当魔力を消費しただろう?最終的には、あんな、世界観を超越した様なシステムキッチンを設置したんだからな」
「えぇ、そりゃもう」とリアンがニッコリ笑う。
 だが、魔力を大量消費すれば補充行為が待っているからちっとも嫌じゃない。もうバンバン使って、バンバン焔から精液を頂きたいくらいの心境だ。


 借りた室内にはシングルのベッドが二つ。小さなテーブルと椅子が二脚、あとは狭いトイレがあるだけの質素で小さな部屋だ。
 それぞれ別々のベッドを椅子がわりに腰掛けて、焔はゴクゴクとハイペースで酒を煽っているが、リアンの方は上品に少しずつ味わっている。彼は別に酒に弱いわけではないのだが、この後の事を考えると焔の様なペースで飲む気にはどうしてもなれない。それこそ、アレの勃ちが悪くなっては大問題だ。

「ログハウスの一部には木が埋まっているし、室内は木製の物ばかりだったから、俺らはてっきり、あのスキルは周囲にある素材を思い通りに組み立てる魔法だと思っていたぞ」
「その類のスキルだったら拠点の窓にガラスを使うのまでは無理でしたね。あの周辺にはガラスの材料となる物までは無かったですから。それこそ、ソフィアさんが見付けた洞窟まで素材を取りに行かないと」
「『硝子の素材はいったいどうしたんだろうな?』とは思いつつも、違う世界だし、何だってありえるかと勝手に自己完結していたんだ」
「気になっていた事があるのならその場で訊いてくだされば良かったのに。何だって、いつでもお教えしますよ」

(魔王の正体以外なら、ね——)

 とは、心の中だけで呟く。
「あぁ、わかった。今度何か不思議に思ったら、その時はそうする」
 そう言って笑みを浮かべる焔に対して、リアンは頷いてみせた。

「そういえば、私も焔様に訊きたい事が一つあるんですが、よろしいですか?」
「何だ?いいぞ、何でも訊いてくれ」
 短時間に好物の酒を飲んだ事で機嫌の良くなっている焔が、ぐいっとまた一杯リアンの買ってきた地酒を飲み干し、コップにまた酒を注ぎ入れる。そして、さぁ何でも訊いてくれと言わんばかりに、自分の胸を軽くトンッと叩いた。

「元の世界では、焔様は何をしていたお人なのですか?」
「縁結び、だな」

「…… 縁結び、ですか」
「あぁ」
「へぇ…… 」
「…… 」
「…… 」

 リアンが話の続きを待つ。
 だが、続きがこない。
 黙ったままいつまでも話の続きを待っても、それ以上の説明はどうやら無いようだ。そのせいで内容が大雑把で漠然とし過ぎていて、どんな仕事だったのかよくわからない。仕方なく、『縁結びとは、結婚相談員とかの事だろうか?』と、リアンは思うことにした。

「じゃあ、プログラマーのような、ゲームに関わる仕事をしていたわけでは、無いと」

 鬼の容姿。
 他には無い、ソフィアの様な洋書の存在。
 異世界から来た者達は、揃って元の世界の能力や経験を数値化したものをベースとしたスタートのはずなのに、『お前は流行りの最強系か』とツッコミたくなる程の過剰な初期値。

 企画書には無かった仕様でスタートしている彼らに対し、『コイツはチーターでは?』と思う気持ちがまだ数ミリくらいは残っていたものを、もうこの流れで解消してしまおうと思っての質問だった。
「二つ目じゃないか、一つと言っていたのに。あははっ」
 そう言って焔が大笑いをしたが、どこが楽しかったのかリアンには理解出来ない。

(…… この酔っ払いが。でも可愛いから許すんだけどな)

 ツッコミを入れぬまま「で?」と答えを促す。
「あぁ、全然違うな。何だったか、えっと…… ぷろぐらまぁが何かも知らん。誰だって、知らん者にはなれんだろう?」
 嘘をついている感じは無いので、「それもそうですね」とリアンが納得した。だがそうなると…… 何故彼は鬼の容姿をしているんだ?と頭を傾げてしまう。

「じゃ…… じゃあ、元の世界では、貴方はどんな容姿だったのですか?」
「三つ目ときたか、まぁ良いだろう。——俺はこのままの容姿だよ」
「そんなわけがないですよね?だって、焔様はどう見ても…… 」
 鬼にしか見えないのに?と続けたい言葉は、言う前に喉の奥で溶けて消えた。

「鬼さ。見たまま、この通りのな」

 ニッと焔が笑い、空っぽになったコップをテーブルに置いて、リアンの胸をトンッと軽く指先で突いた。酔っているせいなのか、呆気に取られているリアンの顔を見るのがやたらと楽しくてならない。
「何だ?その顔は。まさか今の今まで、俺が鬼だと微塵も思っていなかったのか?んなゲームみたいな世界に住んでいて、此処とは違う世界がある事も知っていて?なのに、この世には妖怪や八百万の神々はおらんと?」
 腹を抱えて笑っていた焔の顔が、急にスッと真顔になる。

「——笑わせるな。あまりふざけた事を信じ込んでいると、お前だろうがくびり殺すぞ?」

 酔っているからなのか、なんなのか。
 明らかにキレている焔が額に血管を浮かばせながらリアンの胸ぐらを掴んで目隠しをした目元のまま、彼を下から睨みつけた。鬼である自分自身の存在を全面否定されたみたいでやたらとムカつく。普段ならばサラッと流せるのに、全てが全て、酒のせいだった。

「今日はやけに、ふ、沸点が低くないですか?」

 急に態度の変わった焔を前にして、リアンの背中に冷や汗が伝う。
「一部の者以外には、見えないモノへの恐怖心や信心を持たん奴らが増えたせいで、俺らがどれだけ迷惑を被っているのか、異世界生まれのお前にはわからんだろうな」
「いや、あの…… すみません」
 訳も分からぬままリアンが謝る。急にキレられても、焔の愚痴の内容がまずなんとなくしか理解出来ない。出来ないが、謝らねばならん気がしてならない。

 酒なんか飲ませなければよかった。

 この世界では最強である魔王リアンをここまでビビらせる事が出来るのは、きっと今目の前に居る酔っ払った焔だけだろう、と当のリアン本人が思う。
「おい、無意味な謝罪はするな」
「…… あ、はい」

(——は?ならば俺にどうしろと⁉︎酔っぱらい、こえぇな!)

「あーいや…… こっちこそ悪かった。異世界の住人であるお前には、無関係な話だったな」
 すぐちょっとだけ焔が冷静になり、パッと胸元から手を離す。ベッドの上に座り直し、「んで?」と焔が言いながら、少し首を傾けた。
「俺が鬼だって、納得は出来たか?」

(や!まっ!今までの流れのどこに、納得出来る要素が?)

 流石は酔っ払いだ。言っている事に脈略が無い。
「えっと…… は、はい。あ…… でも、その…… 」
「何だ?」
「その角に、触っても?」
「あぁいいぞ。俺が鬼だと納得出来るなら、どんどん触れ」
 さぁこい!と、焔がぺたんっと子供みたいに座って、リアンの方へ少しだけ顔を近づけてくる。それがまるでキス待ちをしているみたいで、ドキドキとリアンの胸が高鳴った。

「で、では、失礼しますね」

 焔の座ってる側のベッドにリアンも座り、手を伸ばして、そっと額にある一本の小さな角に触れてみた。今は変装も兼ねて狐耳にする為に大きな黒い角を隠しているが、魔王としての自分にだって角は生えているのに、目の前にある彼の角が特別なモノの様に思えてくる。
 普段から魔物や竜人やらといった魔族達に囲まれていたけれど、彼らは元の世界に戻れば人間だ。…… の、はずだ。なので、まさか本物の鬼が世の中には居るだなんて思った事もなかったので、今からそんな彼の角に触れるのだと思うと、それだけで緊張してしまう。

 自分の作った企画書を元に、何者かが勝手に創った世界に居るくせに、まだちょっと鬼の存在を信じられずにいる自分をリアンは少し笑いたくなった。

「…… すべすべしていますよね」
「そうか?自分ではあまり触らんからなぁ」
「…… 美味しそう」
「——は?」
 肩に両手を置き、焔の小さな角をリアンがパクッと口に含んだ。
「んなっ。角を舐めるな、離せっ」
 慌てて焔がリアンの胸をぐぐっと押したが、酒のせいか力が入らない。彼は酒豪の部類に入るとはいえ、ハイペースで飲み過ぎたみたいだ。

「やっぱり、美味しいですね…… 焔様の、大事なところ…… だから、かな?」

「あぁぁ、あ、怪しい言い方をするな」
 動揺からか焔が吃る。
「でも、本当の事でしょう?」
 べろっと額から先端に向かって、愛撫でもするみたいに真っ赤な舌先で優しく舐める。リアンも少し酔っていて、この程度の行為だけで下っ腹の奥が少し重たくなってきた。

「焔様はお酒に弱そうですねぇ」
「弱くないぞ」

「でも全然力が入っていませんよ?——ほら」と言って、リアンがトンッと焔の胸元を押す。ちょっとの力だったのに、彼の体は難無く倒れ、寝っ転がる状態になってしまった。
「ね?きっと此処の地酒はアルコール度数が高いのでしょう。何でしたっけ?“鬼殺し”とかいうお酒が確か、元の世界にありますよね。このお酒には、アレみたいな名前がお似合いだとでも進言しておきましょうか。本物の鬼である焔様を潰すくらいなんですから」

「…… 何で知ってる?お前は、此処の生まれじゃないのか?」

 倒れたままの焔が不思議そうな顔をしている。『あ、やばっ』と一瞬思うも、リアンは酔った勢いか、隠しておく為に誤魔化すのは面倒だなと思った。

「あーまぁ…… いいか。それはですね、私も貴方と同じ、異世界転移者だからですよ」

 焔の上から腕を立てたまま覆い被さり、真実を告げる。このくらいならばきっと支障は無いだろうという判断くらいは出来ての決断だ。
「ソフィアは、『リアンは召喚魔だからこの世界の生まれだろう』と推察していたんだが、違うのか」
「古参組の私は違いますね。最近ではそういった者も増えてはきましたけど」
「そうか、お前も同じく転移者なのか。だからあんな台所を造ったり出来るわけだ」
 納得し、うんうんと二、三度焔が頷く。ベッドの上で押し倒されている危機的状況である事は、どうやら理解していないっぽい。
「転移者は全て人間側につく訳ではないのだな」
「あー…… 」

(やっぱりソコ、気が付くよなぁ)

 本来ならば焔の言う通り、転移者は人間側に。転生者は魔族の一員となって互いが対立する構図なのだが、リアンは自分自身がどっちのパターンで此処へ来てしまったのか、記憶が曖昧でわからない。たまたま最初に会った生き物が魔族だったから、魔王として君臨しているのだが、さて…… その辺は何と言って誤魔化すか——

「知りません!」

 仄かに酔っているせいですぐに面倒くさくなり、リアンは考える事を早々に放棄した。
「そんな事よりもぉ、そろそろ魔力の補充をさせてもらってもいいですか?」
 うふふっとちょっと笑いながら、リアンが訊く。
「いや、連日なんかしなくていいだろ。俺は寝る」

 …… 即答だった。

「大きな獣に変化して、しかも全力で此処まで走って来たので全然もう体力も魔力も無いのにですか⁉︎ひ、酷いっ」
「…… 勃たないぞ?多分」
「まさか、そのために…… 勢いよく飲んだのですか?」
「…… 」
 図星だった。

(今日こそはあんな恥ずかしい思いをせずに、ゆっくり眠る事は出来ないか)

 そんな中、『酒を飲むと勃ちが悪くなる』だなんだの話題が出る。
 ——そっか、飲めばいいのか!

 といった流れで、短時間の一点集中で焔は酒を浴びるみたいに飲んでいたらしい。
「じゃあ、今日は私だけ楽しむ感じでいきましょう」
 少しだけムッとした顔をし、リアンが焔の着ているローブの中に手を入れ、太腿を撫で上げる。今日の下着は褌ではなく、ボクサーパンツっぽいデザインをした物を穿いてくれていたおかげで、下へ引っ張るだけで難無く脱がせる事に成功した。

「ちょ、まっ、待て。それだと魔力の回復にならんだろうが」

 這って逃げるように焔が手足を動かしたが、リアンが覆い被さってくるせいで逃げられない。焔の股間に膝を置き、軽く突き上げるようにしながら陰部を刺激してくる。
「でも、気力は回復すると思うんですよねぇ」
「そんなパラメーター無いだろうがっ」
「よくそんな言葉を覚えていいましたね、横文字ですのに」
「あのな、馬鹿ではないんだぞ?俺は。発音がちょっと苦手な言葉があるくらいで」
「知っていますよ、うんうん」

(純真でちょろいだけですもんねぇーあはははっ)

 焔の事を酔っ払い扱いしている彼も所詮は酔っ払いであり、肌に触れた事で興奮してきたせいで、テンションがおかしくなってきた。
「眠いのでしたら、焔様は眠ったままでいいですよ」
「言うがまま眠ったら、お前…… 絶対に最後までヤル気だろうが」
「もちろんですよ。ココまで我慢してきたのですから、今夜こそは。ちゃんとゆっくりいたしますから、いいですよね?」
「いいワケがないだろうが」
「前々から思っていたのですが、何故ですか?好きなら最後までと思うのは自然な流れだと思うのですが」
 どうせ『好感度からくる感情なんか——』だなんだとまた言われるのかとリアンは思ったのだが、「それは…… 」と言って焔は顔をスッと横に逸らす。

「…… 」
「焔…… 様?」

 即答してもらえないせいで心がざわつく。嫌な予感しかせず、軽い気持ちで訊いた事を後悔した。

「…… まさか、元の世界に禊を立てたい相手がいる…… とか?」

 いやいや、そんなはずは——と思いながらも、はははっと笑う声が乾いている。無い無いと自分へ言い聞かせつつも気持ちが落ち着かない。

「…… いる——」

 と焔に言われただけで、ドクンッとリアンの心臓が激しく跳ね、ほろ酔いなんぞ一気に醒めてしまう。シーツについた手が震え、涙を零しそうになるのを必死に堪えた。

「——…… 気がしなくも無いんだが、確信は無いな。その辺の記憶が古過ぎて曖昧で、ちゃんと思い出せないんだ」

 そう続いた言葉は、リアンの耳には届いていない。彼の耳の奥でカチッと今後の展開ルートを確定する音が鳴った気がしたが、そんなのはこれ以上不快な話を聴きたくないリアンの脳が無意識に作りあげた、ただの幻聴だ。

(元の世界へなんか、帰してなるものか——)

 この先どんなにハッピーエンドへと向かうフラグを焔が回収出来ようが、もうリアンの中では“メリーバッドエンド”のみへと続くフラグが立ってしまった瞬間だった。
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