36 / 88
【第三章】
【第六話】契約とお買い物(メンシス・談)
しおりを挟む
何の迷いも無くカーネが契約書にサインをしてくれる。この書類は魔法契約書でもある為、これで契約内容は絶対的なものとなった。万が一彼女が契約を破ろうとしようものならペナリティーが発生する。何が起きるかは契約書を制作した者の裁量に任されているので、今回は睡眠魔法を付与しておいた。
例えばの話。もし私への報告も無しに敷地の外へ出た場合はその場で即眠りにつき、朝まで目を覚さない。いっそ発動して欲しい様な、約束を守って欲しいような…… 複雑な気分である。
「これで大丈夫ですか?」
羽ペンを持ったまま、カーネがこちらを見上げた。たったそれだけの事なのに心が躍り、今までその体ごと“ティアン”を壊してしまいたい衝動を耐えに耐えてきて本当に良かったなと心底思う。
書類を手に取り、中身を確認する。違反すると何が起きるのかなどは訊かれてもいないので話さなかった。
「はい、大丈夫ですよ。仕事は明日からでも大丈夫ですか?」
「問題ありません」と何の疑問も抱いていなさそうな顔でカーネが頷き返してくれる。もしかすると、魔法契約書である事にすら気が付いていないのかもしれない。
「仕事の合間を縫って、神力の扱い方などの練習をしていきましょうか」
「わかりました。よろしくお願いします」
「あ、そうそう、もし僕が規約違反をした場合は給料の三ヶ月相当に値する品物を貴女に贈りますね」
「え?」と驚く顔もとても可愛い。ついつい口元が緩んでしまう。
「指輪とかでどうですか?」
「い、頂けません!」
『あラ、素敵ネ。貰っちゃえばいいの二』
窓辺で寝転がっているララが揶揄うみたいな声で言う。私はララが見えていない体でいるのでさらりと無視をきめたが、カーネの方は『何を言ってるの⁉︎』とでも言いたそうな顔で困っていた。
「まぁ、そもそも違反する様な事はしませんけどね」
そう言うと、私の言葉を冗談だと受け取ったのか、ほっとした表情になった。綺麗な装飾品だって欲しい年頃だろうに、育ちのせいか、カーネには欲が無さ過ぎて残念だ。
「さて、と——」と口にし、契約書にもう一度目を落とす。“カーネ”とだけサインされた文字を見て複雑な気分になった。私の祖国の言語だと“カーネ”には“犬”という意味がある。そのせいで、最愛の女性を『犬』呼ばわりするみたいでどうも彼女の名前を口にしづらい。かといっていつまでも『貴女』呼びは不自然だ。姉とは不仲だったから、この先“ティアン”としては生きていかないという決断には納得出来ても、全く違う名前で新しい人生を歩む道を選ばなかった事が不思議でならない。今まで“カーネ”として碌な目に遭ってこなかったのに何故なんだろうか。
「えっと、この後何か予定はありますか?」
「いいえ、何も」
「じゃあ、僕と一緒に買い物にでも行きませんか?ついでに近所の案内も出来ますし、明日から着る仕事着なども用意してあげないとなので」
「是非お願いします。私も丁度、買いたい物が何点かあったので助かります」
「決まりですね。出たついでに、外でお昼ご飯も食べて来ちゃいましょうか。僕がご馳走しますよ」
「そういういうわけには」と断られたが、「仕事着を買いのがメインの用事なので、これからの時間は仕事の一環だと思って下さい。となると、食事代は僕が出すのは自然な事ですよね」と返すと、カーネはうぐっと声を詰まらせた。そこですかさずララが援護してくれる。
『あんまり断り過ぎるのも失礼ヨ。カカ様は少食デ、結局トト…… シス様にご馳走して貰ったとしてモ、結局はあの方が残りを食べるだろうから気にしなくてもいいんじゃないかしラ』
日差しの心地良さで気が緩んでいたのか、ララが“トト様”と言いかけて、名前を言い直した。そのせいで『ん?』と不思議そうな顔をカーネがしているが、「じゃあ、お言葉に甘えて」と言ってくれたので結果良ければと思っておこう。
◇
貴族達のタウンハウスを中心に栄えたウォセカムイ地区内にある、商店が多く並ぶ一帯までカーネと共に足を運んだ。ララももちろん一緒で、あの子はカーネの肩に乗っている。城下町でもあるカルム地区と比べるとこれといったランドマークも無く、華やかさには欠けるが、一通り何でも揃っているから彼女の欲しい物もきっとあるだろう。
(まぁ、無ければ創ればいいだけ、だけどな)
「先に買い物を済ませてしまおうかと思うんですが、お腹の空き具合的には大丈夫ですか?」
「はい、全然大丈夫です」
眼鏡をきらりと輝かせてカーネが頷く。人の多い通りは苦手かとも思っていたのだが、好奇心の方が優っているのか、何だかとても楽しそうだ。
「では、仕事着を先に選んでしまいましょうか。この通りを少し行った先に、仕事着の取り扱い数が多い店があるのでそこで選ぼうかと」
本心としては採寸から頼んできっちりした服を仕立ててあげたい所なのだが、明日から着るとなると私が創らねば間に合わない。だが自分でそこまで用意するとなると、欲望がダダ漏れな衣装になってしまいそうなので流石に既製品で済ませるつもりだ。
(最速脱がせたくなる様な服を仕事着として贈るわけにもいかないしな…… )
だけどちょっとその“欲望のままに仕立てた仕事着”を着ているカーネを想像してしまう。
短いスカート丈、フリル仕立てのガードルから続く長い脚と肌色の絶対領域、胸元は少し広めに肌が見えて、軽くかがむと谷間が見てるメイド服とか最高じゃないか?と真顔で考えていると、何かを察したララがジト目で見てきていることに気が付き、慌てて咳払いをしてやましい想像は打ち捨てた。
「この角の店で買おうかと」
この店は私の同族であるルーナ族の青年が家族と共に営んでいる店だ。そもそも此処ウォセカムイ地区はルーナ族が経営している店が多いのだが、ヒト族はそれを知らない。初代聖女の事件以降両種族は断交しており、セレネ公爵家以外とは些細な交易すらもしていない事になっているが、実際にはヒト族のフリをして働いているルーナ族は多数いる。皆私の配下であり、古くからの協力者なので、カーネに悪感情を向ける者はいないから利用するには最適な店ばかりだ。
「…… どうかしましたか?」
返事の無いカーネに改めて声を掛けると、彼女は少し前に通り過ぎた小さな露店を気にしていた。
「あ、すみません。あの店は何を売っているのかなと気になって」
「あぁ」と答えながら確認すると、複数種類の新聞を扱っている露店だった。
「新聞を売っているお店ですね」
「新聞、ですか」
存在は知っているみたいだが、実際には読んだ事が無いのだろう。興味津々といった眼差しでじっと見ている。
「買いましょうか?丁度僕も、今日の分は読んでいなかったですし」
「いいですね、そうしましょう」
ふわりと笑い、カーネが露店まで走って行く。何社もの新聞が並ぶ中、見出しとなっている記事をチラリと読んで欲しい物をカーネが一部手に取った。
「すみません。この新聞を一部下さい」
「あいよ」と短く返す店主にお金を渡して支払いを済ませる。自分が払うと言ったカーネの言葉はすぐに却下した。
「読み終わったら、僕にも見せて下さい。何だったら一緒に並んで読んでもいいですけど」
「あ、私は読むのが遅いので、お先にどうぞ」
ずいっと渡されたが、受け取らずに彼女に返した。
「シェアハウスに配送される新聞もあるので、僕は先にそっちを読もうかと」
「…… え?そ、そしたら別にこれは買わなくても良かったのでは?」
「いえいえ。定期購入している物とは違う社のものですから、ちゃんと買う価値はありますよ。大きな事件でもない限り、内容は結構違いますからね」
「新聞って、何種類も沢山あるんですね」
「情報は力ですからね。世論操作に使いたい貴族達が新聞社を経営していたりもしているので」
「なるほど」と頷くカーネの選んだ新聞は、セレネ公爵家が経営している新聞社のものだ。見出し部分には『公爵令嬢が乗る馬車が事故に』と書かれていたから、自分の関わった事故の真相がわかるかもと思って選んだのだろう。
「じゃあ次は仕事着を買いましょうか」
「すみません、脱線してしまって」
カーネが頭を下げて謝罪してくる。いつかやんわりと事故の真相を伝えねばと思っていたのでむしろ好都合だったのだが、そうとは直では言えないもどかしさを感じつつ、私達は衣裳店へと入って行った。
例えばの話。もし私への報告も無しに敷地の外へ出た場合はその場で即眠りにつき、朝まで目を覚さない。いっそ発動して欲しい様な、約束を守って欲しいような…… 複雑な気分である。
「これで大丈夫ですか?」
羽ペンを持ったまま、カーネがこちらを見上げた。たったそれだけの事なのに心が躍り、今までその体ごと“ティアン”を壊してしまいたい衝動を耐えに耐えてきて本当に良かったなと心底思う。
書類を手に取り、中身を確認する。違反すると何が起きるのかなどは訊かれてもいないので話さなかった。
「はい、大丈夫ですよ。仕事は明日からでも大丈夫ですか?」
「問題ありません」と何の疑問も抱いていなさそうな顔でカーネが頷き返してくれる。もしかすると、魔法契約書である事にすら気が付いていないのかもしれない。
「仕事の合間を縫って、神力の扱い方などの練習をしていきましょうか」
「わかりました。よろしくお願いします」
「あ、そうそう、もし僕が規約違反をした場合は給料の三ヶ月相当に値する品物を貴女に贈りますね」
「え?」と驚く顔もとても可愛い。ついつい口元が緩んでしまう。
「指輪とかでどうですか?」
「い、頂けません!」
『あラ、素敵ネ。貰っちゃえばいいの二』
窓辺で寝転がっているララが揶揄うみたいな声で言う。私はララが見えていない体でいるのでさらりと無視をきめたが、カーネの方は『何を言ってるの⁉︎』とでも言いたそうな顔で困っていた。
「まぁ、そもそも違反する様な事はしませんけどね」
そう言うと、私の言葉を冗談だと受け取ったのか、ほっとした表情になった。綺麗な装飾品だって欲しい年頃だろうに、育ちのせいか、カーネには欲が無さ過ぎて残念だ。
「さて、と——」と口にし、契約書にもう一度目を落とす。“カーネ”とだけサインされた文字を見て複雑な気分になった。私の祖国の言語だと“カーネ”には“犬”という意味がある。そのせいで、最愛の女性を『犬』呼ばわりするみたいでどうも彼女の名前を口にしづらい。かといっていつまでも『貴女』呼びは不自然だ。姉とは不仲だったから、この先“ティアン”としては生きていかないという決断には納得出来ても、全く違う名前で新しい人生を歩む道を選ばなかった事が不思議でならない。今まで“カーネ”として碌な目に遭ってこなかったのに何故なんだろうか。
「えっと、この後何か予定はありますか?」
「いいえ、何も」
「じゃあ、僕と一緒に買い物にでも行きませんか?ついでに近所の案内も出来ますし、明日から着る仕事着なども用意してあげないとなので」
「是非お願いします。私も丁度、買いたい物が何点かあったので助かります」
「決まりですね。出たついでに、外でお昼ご飯も食べて来ちゃいましょうか。僕がご馳走しますよ」
「そういういうわけには」と断られたが、「仕事着を買いのがメインの用事なので、これからの時間は仕事の一環だと思って下さい。となると、食事代は僕が出すのは自然な事ですよね」と返すと、カーネはうぐっと声を詰まらせた。そこですかさずララが援護してくれる。
『あんまり断り過ぎるのも失礼ヨ。カカ様は少食デ、結局トト…… シス様にご馳走して貰ったとしてモ、結局はあの方が残りを食べるだろうから気にしなくてもいいんじゃないかしラ』
日差しの心地良さで気が緩んでいたのか、ララが“トト様”と言いかけて、名前を言い直した。そのせいで『ん?』と不思議そうな顔をカーネがしているが、「じゃあ、お言葉に甘えて」と言ってくれたので結果良ければと思っておこう。
◇
貴族達のタウンハウスを中心に栄えたウォセカムイ地区内にある、商店が多く並ぶ一帯までカーネと共に足を運んだ。ララももちろん一緒で、あの子はカーネの肩に乗っている。城下町でもあるカルム地区と比べるとこれといったランドマークも無く、華やかさには欠けるが、一通り何でも揃っているから彼女の欲しい物もきっとあるだろう。
(まぁ、無ければ創ればいいだけ、だけどな)
「先に買い物を済ませてしまおうかと思うんですが、お腹の空き具合的には大丈夫ですか?」
「はい、全然大丈夫です」
眼鏡をきらりと輝かせてカーネが頷く。人の多い通りは苦手かとも思っていたのだが、好奇心の方が優っているのか、何だかとても楽しそうだ。
「では、仕事着を先に選んでしまいましょうか。この通りを少し行った先に、仕事着の取り扱い数が多い店があるのでそこで選ぼうかと」
本心としては採寸から頼んできっちりした服を仕立ててあげたい所なのだが、明日から着るとなると私が創らねば間に合わない。だが自分でそこまで用意するとなると、欲望がダダ漏れな衣装になってしまいそうなので流石に既製品で済ませるつもりだ。
(最速脱がせたくなる様な服を仕事着として贈るわけにもいかないしな…… )
だけどちょっとその“欲望のままに仕立てた仕事着”を着ているカーネを想像してしまう。
短いスカート丈、フリル仕立てのガードルから続く長い脚と肌色の絶対領域、胸元は少し広めに肌が見えて、軽くかがむと谷間が見てるメイド服とか最高じゃないか?と真顔で考えていると、何かを察したララがジト目で見てきていることに気が付き、慌てて咳払いをしてやましい想像は打ち捨てた。
「この角の店で買おうかと」
この店は私の同族であるルーナ族の青年が家族と共に営んでいる店だ。そもそも此処ウォセカムイ地区はルーナ族が経営している店が多いのだが、ヒト族はそれを知らない。初代聖女の事件以降両種族は断交しており、セレネ公爵家以外とは些細な交易すらもしていない事になっているが、実際にはヒト族のフリをして働いているルーナ族は多数いる。皆私の配下であり、古くからの協力者なので、カーネに悪感情を向ける者はいないから利用するには最適な店ばかりだ。
「…… どうかしましたか?」
返事の無いカーネに改めて声を掛けると、彼女は少し前に通り過ぎた小さな露店を気にしていた。
「あ、すみません。あの店は何を売っているのかなと気になって」
「あぁ」と答えながら確認すると、複数種類の新聞を扱っている露店だった。
「新聞を売っているお店ですね」
「新聞、ですか」
存在は知っているみたいだが、実際には読んだ事が無いのだろう。興味津々といった眼差しでじっと見ている。
「買いましょうか?丁度僕も、今日の分は読んでいなかったですし」
「いいですね、そうしましょう」
ふわりと笑い、カーネが露店まで走って行く。何社もの新聞が並ぶ中、見出しとなっている記事をチラリと読んで欲しい物をカーネが一部手に取った。
「すみません。この新聞を一部下さい」
「あいよ」と短く返す店主にお金を渡して支払いを済ませる。自分が払うと言ったカーネの言葉はすぐに却下した。
「読み終わったら、僕にも見せて下さい。何だったら一緒に並んで読んでもいいですけど」
「あ、私は読むのが遅いので、お先にどうぞ」
ずいっと渡されたが、受け取らずに彼女に返した。
「シェアハウスに配送される新聞もあるので、僕は先にそっちを読もうかと」
「…… え?そ、そしたら別にこれは買わなくても良かったのでは?」
「いえいえ。定期購入している物とは違う社のものですから、ちゃんと買う価値はありますよ。大きな事件でもない限り、内容は結構違いますからね」
「新聞って、何種類も沢山あるんですね」
「情報は力ですからね。世論操作に使いたい貴族達が新聞社を経営していたりもしているので」
「なるほど」と頷くカーネの選んだ新聞は、セレネ公爵家が経営している新聞社のものだ。見出し部分には『公爵令嬢が乗る馬車が事故に』と書かれていたから、自分の関わった事故の真相がわかるかもと思って選んだのだろう。
「じゃあ次は仕事着を買いましょうか」
「すみません、脱線してしまって」
カーネが頭を下げて謝罪してくる。いつかやんわりと事故の真相を伝えねばと思っていたのでむしろ好都合だったのだが、そうとは直では言えないもどかしさを感じつつ、私達は衣裳店へと入って行った。
0
お気に入りに追加
160
あなたにおすすめの小説
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【R18】純情聖女と護衛騎士〜聖なるおっぱいで太くて硬いものを挟むお仕事です〜
河津ミネ
恋愛
フウリ(23)は『眠り姫』と呼ばれる、もうすぐ引退の決まっている聖女だ。
身体に現れた聖紋から聖水晶に癒しの力を与え続けて13年、そろそろ聖女としての力も衰えてきたので引退後は悠々自適の生活をする予定だ。
フウリ付きの聖騎士キース(18)とはもう8年の付き合いでお別れするのが少しさみしいな……と思いつつ日課のお昼寝をしていると、なんだか胸のあたりに違和感が。
目を開けるとキースがフウリの白く豊満なおっぱいを見つめながらあやしい動きをしていて――!?
もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~
泉南佳那
恋愛
イケメンカリスマ美容師と内気で地味な書店員との、甘々溺愛ストーリーです!
どうぞお楽しみいただけますように。
〈あらすじ〉
加藤優紀は、現在、25歳の書店員。
東京の中心部ながら、昭和味たっぷりの裏町に位置する「高木書店」という名の本屋を、祖母とふたりで切り盛りしている。
彼女が高木書店で働きはじめたのは、3年ほど前から。
短大卒業後、不動産会社で営業事務をしていたが、同期の、親会社の重役令嬢からいじめに近い嫌がらせを受け、逃げるように会社を辞めた過去があった。
そのことは優紀の心に小さいながらも深い傷をつけた。
人付き合いを恐れるようになった優紀は、それ以来、つぶれかけの本屋で人の目につかない質素な生活に安んじていた。
一方、高木書店の目と鼻の先に、優紀の兄の幼なじみで、大企業の社長令息にしてカリスマ美容師の香坂玲伊が〈リインカネーション〉という総合ビューティーサロンを経営していた。
玲伊は優紀より4歳年上の29歳。
優紀も、兄とともに玲伊と一緒に遊んだ幼なじみであった。
店が近いこともあり、玲伊はしょっちゅう、優紀の本屋に顔を出していた。
子供のころから、かっこよくて優しかった玲伊は、優紀の初恋の人。
その気持ちは今もまったく変わっていなかったが、しがない書店員の自分が、カリスマ美容師にして御曹司の彼に釣り合うはずがないと、その恋心に蓋をしていた。
そんなある日、優紀は玲伊に「自分の店に来て」言われる。
優紀が〈リインカネーション〉を訪れると、人気のファッション誌『KALEN』の編集者が待っていた。
そして「シンデレラ・プロジェクト」のモデルをしてほしいと依頼される。
「シンデレラ・プロジェクト」とは、玲伊の店の1周年記念の企画で、〈リインカネーション〉のすべての施設を使い、2~3カ月でモデルの女性を美しく変身させ、それを雑誌の連載記事として掲載するというもの。
優紀は固辞したが、玲伊の熱心な誘いに負け、最終的に引き受けることとなる。
はじめての経験に戸惑いながらも、超一流の施術に心が満たされていく優紀。
そして、玲伊への恋心はいっそう募ってゆく。
玲伊はとても優しいが、それは親友の妹だから。
そんな切ない気持ちを抱えていた。
プロジェクトがはじまり、ひと月が過ぎた。
書店の仕事と〈リインカネーション〉の施術という二重生活に慣れてきた矢先、大問題が発生する。
突然、編集部に上層部から横やりが入り、優紀は「シンデレラ・プロジェクト」のモデルを下ろされることになった。
残念に思いながらも、やはり夢でしかなかったのだとあきらめる優紀だったが、そんなとき、玲伊から呼び出しを受けて……
我儘姫の二度目の人生は愛されちゅう?!
くま
恋愛
民衆達の前で私は処刑台に立たされた。
『この税金泥棒が!』
『悪魔な女王め!』
『優秀だったアルファス皇子を殺したのもその女だ!!』
反乱軍に攻められたのは‥‥こうなったのは、いつからだろうか。
アルカイド帝国、次期国王になるのではないかと期待されていた腹違いの優しい兄が亡くなり、勉強も政治もろくに分からない私を支えてくれたのは、憧れだったユウリ•ディアデム様。
物腰が柔らかく、私をいつも支えてくれた彼と婚約し、女王となった私を‥‥
そう、私を殺したのは‥
愛する婚約者だった。
『‥‥な、‥‥なんっ‥‥』
『ようやく、この国は私達のものになったよ』
私達?‥‥何を言ってるの?
彼の隣りにいたのは正教会で皆から、聖女と呼ばれ慕われている‥‥マリアだった。
マリアは私の方を見て涙を流がす。
『あぁ、可哀想に。最後に‥女王様に神のご加護をお祈り致します』
いや、何故貴女がいるの?何故‥‥
『革命だあ!これからは聖女マリア様とユウリ様がこの国の王と王妃だ!』
そう歓声をあげる民衆達に私は唖然する。
『ふふ、可哀想な我儘お姫様のまま。あの時私を婚約者に選ばなかった皇子様がいけないのよ。私と婚約すれば教会は後押しをし、確実に王位継承権を得られたのに、むかつくわ』
そう小さな声で話す彼女は笑う。兄を殺したのも、邪魔な奴を排除したのも、私を孤立させたのも、全てこの為だと嘲笑い‥‥
私は、処刑された。
「な、七代先まで呪ってやるぅー!!!え?あ?れ?首、あるわ‥‥」
目を覚ますと‥え!!?15歳!!?10年前に戻っている!?
しかも‥‥まだ、お兄様が生きている‥‥。
勉強も何もかも嫌で他人任せだった。
政治とか面倒だと、民の声を聞いてもいなかった。
お兄様が亡くなるのは、確か2年後‥‥だったかしら?
のどかな雰囲気だけれども、王宮内は既に腐敗しているのが今ならわかる。お兄様を無事王へと導く為に!
怠け者は少しお休みして、アイツらを見返してやる!!!そしてぎたんぎたんにしてやるわ!!
‥‥あー、でもどうすればよいのかしら?
面倒くさがりで勉強嫌い、民衆の事などまったく考えてない我儘お姫様が少しずつ、成長していくお話。
九月中には終わる予定のお話です。気の向くまま書いてるだけですので細かい設定など気になるかたはすいません!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる