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【幕間の物語・②】
ツリーハウス(メンシス・談)
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まだ朝も早く、カーネはベッドで休んでいる。彼女が眠っている今のうちに朝食の用意でも済ませておこうかと思っていると、音もなくララがキッチンまでやって来た。
『あのねぇトト様、お願いがあるノ』
猫撫で声でそう言い、足元近くでちょこんと座ってララが私を見上げて赤い瞳をキラキラと期待に輝かせている。
「お願いか。どんな事だい?」
一度は手に持ったエプロンを作業台の上に無造作に起き、私がその場にしゃがむと、黒い尻尾を揺らしながらロロも何処からともなくやって来た。
『『あノネ、此処の庭に“ツリーハウス”を作って欲しイノ!』』
声を重ね、二匹が同じ事を言う。この子達が欲しい物の話をするのはとても珍しいので是非とも叶えたい所だが、何故“ツリーハウス”なのだろうか?
「ツリーハウス、か。別に構わないが、でもどうしてだい?もしかして、このシェアハウスは気に入らなかったのか?」
『気に入っているワ。自然が多い感じがして素敵だと思うもノ』
『手作りの野菜も美味しそうだシネ』
これでもかってくらいにアイビーに囲まれた建物とセレネ公爵邸が窓からは見えないようにと裏手にずらりと並び立つ巨木、小さな菜園などを気に入って貰えてとても嬉しい。じゃあなんで、尚更そんな物を作って欲しいのかやっぱりわからない。
『ボクらがあまりに一緒に居ルト、トト様がボクらの体を作れないでショウ?』
またド直球な事をいきなりロロに言われ、額に手を当て俯く。ちょっとだけその状況を想像もしてしまったせいで少し頬が熱い。
「や、まぁ、そうだけどな。そうなんだけど、残念ながらカーネとはまだ何も…… 」
言っていてちょっと凹みそうになってきた。ロロもララもこの姿になってからが長いから耳年増でも仕方が無いのだが、何を何処まで理解しての発言であるのかがイマイチ読めず、この手の会話は毎度返答に困る。
(…… この子らが望むがままに、早々に子供でも出来てしまえばカーネは絶対に私から逃げられなくなるだろう。発情期が無いヒト族は、ルーナ族よりもずっと貞操観念が強い。未婚のまま貞操を失い、尚且つ双子の子供が胎に宿れば今後への不安も相待って——)
そう考えて、首を緩く振って自分の考えにそっと蓋をした。駄目だ、もっと確実に、心まで全て捕えてから私の元に堕とすべきだ。これが幸せなのだと信じ込み、心から微笑み、喜びながら子供をその手に抱いて欲しい。
その為にも、このままじわじじわと外堀を埋めていこう。
『『——トト様?』』と声を重ねて呼ばれ、はっと我に返った。思考の海から引き上げられ、「——あ、ごめん」と慌てて謝罪をする。
「えっと、ツリーハウスが欲しいんだったよな」
『うン。いつもトト様に都合良くアタシが消えていると、カカ様も不思議に思うかもでしょウ?ならいっソ、アタシの定位置があった方がいいとも思うノ』
「成る程。確かにそれは一理あるな」
『外ならボクも気兼ねなくララと休めルシ、丁度いいでショウ?』
「わかった。そういう事ならすぐにでも用意しようか」
私の言葉を聞き、二匹がパァと明るい笑顔を浮かべた。カーネの側に居るのは嬉しくとも、それでもやっぱり、二人は今までほとんど一緒に居たから共に過ごす時間も欲しいのだろうな。
◇
彼らと共にこっそり庭に出て、何処がいいかと周囲を探す。
『——ネェ。庭の奥の方にだったら目立たなイシ、丁度良くナイ?カカ様も気が付きにくいヨネ』
『そうネ。庭の掃除をしていたとしてモ、上を見上げないとなかなか気が付かないかもネ』
ロロに賛同し、ララも木を見上げる。
「じゃあ、あの木にしようか」と言い、奥にある一本の木を指差す。木材も工具も何も用意はしていないのに、どうやって造るのかと指摘する者は誰もいない。
『いいわネ。隅の方で目立たないシ、でモ、日当たりは抜群だワ』
ララに続き、『そうダネ、そうダネ』とロロも頷く。
「よし。じゃあ決まりだな」
袖を捲り、瞼を閉じる。両手を軽く前に出すと、私は手のひらのに神力を集め始めた。そしてロロとララが好みそうなログハウスの外観や内装をイメージしていく。そのイメージを呼び水とし、無数の細い光の帯が木を覆い、徐々に形創られていく様子を薄目で確認した。何度見ても、自分が行なっていても、この力を行使する行為は圧巻の一言である。
祝福持ちの者が扱う“神力”はまさに『神の力』と呼ぶに相応しい。
だが、“祝福”も“加護”も無い者の扱う“神力”ではせいぜい治療行為程度しか出来ない。それでも充分重宝される能力ではあるのだが、魔法も発展している今の時代ではそれ程物珍しい能力では無くなった。だけど私の扱うこの力は相変わらず別格なままだ。“本来あるべき姿”となった今のカーネも扱い方を学べば私と同じ力がいずれは扱える様にもなるはずだ。
(…… が、此処までの力を今の彼女は望んでいるのだろうか?)
そうこう考えているうちに、彼らが望んでいたログハウスが完成した。太い木に沿ってぐるりと小さな階段があり、それを登って行くと狭いベランダに辿り着く。ログハウス風の扉を開けた先には一部屋だけで、背の高い私では立つ事が出来ず常に前屈みになってしまいそうだ。
『素敵!可愛いワ!ネ?ロロ』
『そうダネ!広イネ、最高ダネ!』
早速室内に入り、ロロとララが走り回ってはしゃいでいる。猫の姿であるこの子らにとっては充分の広さがあるからとても楽しそうだ。
「クッションとラグマットもあった方がくつろげそうだね」
『猫のが欲しいワ!』とララが目を輝かせる。「了解」と答えてすぐに神力で創り出してやると、直様そのクッションに顔面から突っ込んで行った。ロロも真似して飛び込んで行く。大・小の体で尻尾を揺らし、ふわふわ感を堪能している。
『『ありがトウ、トト様!』』
「どういたしまして」
『…… それにしテモ、随分と大きめに創ったんダネ』
ロロがクッションから顔を上げ、天井を見上げる。彼は猫としてはかなり大きいが、人の子供くらいなら三人程度がそれなりには玩具を広げて遊べそうな空間サイズを用意してあるから不思議でならないみたいだ。
「そのうち肉体を持って生まれても、この広さなら引き続き此処で遊べるだろ?」
最初はきょとんとした顔をしていたが、すぐにロロとララが破顔した。
『『トト様、大好キ!!』』と叫び、私の胸に飛び込んで来る。両腕でそれを受け止め、体を優しく撫でてやった。この子達にちゃんとした体を与えてやれる日が本当に待ち遠しい。
(…… どうしたら、カーネは『僕』を愛してくれる様になるだろうか?)
早く、早く早く——
心にも、体にも。早く触れたいと焦る気持ちを宥めるみたいに、ロロとララを抱きしめる。
「さて、そろそろご飯を用意して、カーネを起こそうかな」
『ボクは此処で遊ブー!』
『アタシもまだ此処に居るワ』
「そっか。じゃあまた後で」と声を掛け、軽く前屈みになりながら小さな階段を慎重な足取りで降りて行く。
後日カーネがこのログハウスに気が付いたみたいだが、『元々此処にあった施設である』と思ってくれて助かった。
ララが気に入って、在宅中はあそこに入り浸るつもりだと話しているやり取りが私にも聞こえてはいたが、いつも通り、ララの発言は何も聞こえないフリをしておいた。
『あのねぇトト様、お願いがあるノ』
猫撫で声でそう言い、足元近くでちょこんと座ってララが私を見上げて赤い瞳をキラキラと期待に輝かせている。
「お願いか。どんな事だい?」
一度は手に持ったエプロンを作業台の上に無造作に起き、私がその場にしゃがむと、黒い尻尾を揺らしながらロロも何処からともなくやって来た。
『『あノネ、此処の庭に“ツリーハウス”を作って欲しイノ!』』
声を重ね、二匹が同じ事を言う。この子達が欲しい物の話をするのはとても珍しいので是非とも叶えたい所だが、何故“ツリーハウス”なのだろうか?
「ツリーハウス、か。別に構わないが、でもどうしてだい?もしかして、このシェアハウスは気に入らなかったのか?」
『気に入っているワ。自然が多い感じがして素敵だと思うもノ』
『手作りの野菜も美味しそうだシネ』
これでもかってくらいにアイビーに囲まれた建物とセレネ公爵邸が窓からは見えないようにと裏手にずらりと並び立つ巨木、小さな菜園などを気に入って貰えてとても嬉しい。じゃあなんで、尚更そんな物を作って欲しいのかやっぱりわからない。
『ボクらがあまりに一緒に居ルト、トト様がボクらの体を作れないでショウ?』
またド直球な事をいきなりロロに言われ、額に手を当て俯く。ちょっとだけその状況を想像もしてしまったせいで少し頬が熱い。
「や、まぁ、そうだけどな。そうなんだけど、残念ながらカーネとはまだ何も…… 」
言っていてちょっと凹みそうになってきた。ロロもララもこの姿になってからが長いから耳年増でも仕方が無いのだが、何を何処まで理解しての発言であるのかがイマイチ読めず、この手の会話は毎度返答に困る。
(…… この子らが望むがままに、早々に子供でも出来てしまえばカーネは絶対に私から逃げられなくなるだろう。発情期が無いヒト族は、ルーナ族よりもずっと貞操観念が強い。未婚のまま貞操を失い、尚且つ双子の子供が胎に宿れば今後への不安も相待って——)
そう考えて、首を緩く振って自分の考えにそっと蓋をした。駄目だ、もっと確実に、心まで全て捕えてから私の元に堕とすべきだ。これが幸せなのだと信じ込み、心から微笑み、喜びながら子供をその手に抱いて欲しい。
その為にも、このままじわじじわと外堀を埋めていこう。
『『——トト様?』』と声を重ねて呼ばれ、はっと我に返った。思考の海から引き上げられ、「——あ、ごめん」と慌てて謝罪をする。
「えっと、ツリーハウスが欲しいんだったよな」
『うン。いつもトト様に都合良くアタシが消えていると、カカ様も不思議に思うかもでしょウ?ならいっソ、アタシの定位置があった方がいいとも思うノ』
「成る程。確かにそれは一理あるな」
『外ならボクも気兼ねなくララと休めルシ、丁度いいでショウ?』
「わかった。そういう事ならすぐにでも用意しようか」
私の言葉を聞き、二匹がパァと明るい笑顔を浮かべた。カーネの側に居るのは嬉しくとも、それでもやっぱり、二人は今までほとんど一緒に居たから共に過ごす時間も欲しいのだろうな。
◇
彼らと共にこっそり庭に出て、何処がいいかと周囲を探す。
『——ネェ。庭の奥の方にだったら目立たなイシ、丁度良くナイ?カカ様も気が付きにくいヨネ』
『そうネ。庭の掃除をしていたとしてモ、上を見上げないとなかなか気が付かないかもネ』
ロロに賛同し、ララも木を見上げる。
「じゃあ、あの木にしようか」と言い、奥にある一本の木を指差す。木材も工具も何も用意はしていないのに、どうやって造るのかと指摘する者は誰もいない。
『いいわネ。隅の方で目立たないシ、でモ、日当たりは抜群だワ』
ララに続き、『そうダネ、そうダネ』とロロも頷く。
「よし。じゃあ決まりだな」
袖を捲り、瞼を閉じる。両手を軽く前に出すと、私は手のひらのに神力を集め始めた。そしてロロとララが好みそうなログハウスの外観や内装をイメージしていく。そのイメージを呼び水とし、無数の細い光の帯が木を覆い、徐々に形創られていく様子を薄目で確認した。何度見ても、自分が行なっていても、この力を行使する行為は圧巻の一言である。
祝福持ちの者が扱う“神力”はまさに『神の力』と呼ぶに相応しい。
だが、“祝福”も“加護”も無い者の扱う“神力”ではせいぜい治療行為程度しか出来ない。それでも充分重宝される能力ではあるのだが、魔法も発展している今の時代ではそれ程物珍しい能力では無くなった。だけど私の扱うこの力は相変わらず別格なままだ。“本来あるべき姿”となった今のカーネも扱い方を学べば私と同じ力がいずれは扱える様にもなるはずだ。
(…… が、此処までの力を今の彼女は望んでいるのだろうか?)
そうこう考えているうちに、彼らが望んでいたログハウスが完成した。太い木に沿ってぐるりと小さな階段があり、それを登って行くと狭いベランダに辿り着く。ログハウス風の扉を開けた先には一部屋だけで、背の高い私では立つ事が出来ず常に前屈みになってしまいそうだ。
『素敵!可愛いワ!ネ?ロロ』
『そうダネ!広イネ、最高ダネ!』
早速室内に入り、ロロとララが走り回ってはしゃいでいる。猫の姿であるこの子らにとっては充分の広さがあるからとても楽しそうだ。
「クッションとラグマットもあった方がくつろげそうだね」
『猫のが欲しいワ!』とララが目を輝かせる。「了解」と答えてすぐに神力で創り出してやると、直様そのクッションに顔面から突っ込んで行った。ロロも真似して飛び込んで行く。大・小の体で尻尾を揺らし、ふわふわ感を堪能している。
『『ありがトウ、トト様!』』
「どういたしまして」
『…… それにしテモ、随分と大きめに創ったんダネ』
ロロがクッションから顔を上げ、天井を見上げる。彼は猫としてはかなり大きいが、人の子供くらいなら三人程度がそれなりには玩具を広げて遊べそうな空間サイズを用意してあるから不思議でならないみたいだ。
「そのうち肉体を持って生まれても、この広さなら引き続き此処で遊べるだろ?」
最初はきょとんとした顔をしていたが、すぐにロロとララが破顔した。
『『トト様、大好キ!!』』と叫び、私の胸に飛び込んで来る。両腕でそれを受け止め、体を優しく撫でてやった。この子達にちゃんとした体を与えてやれる日が本当に待ち遠しい。
(…… どうしたら、カーネは『僕』を愛してくれる様になるだろうか?)
早く、早く早く——
心にも、体にも。早く触れたいと焦る気持ちを宥めるみたいに、ロロとララを抱きしめる。
「さて、そろそろご飯を用意して、カーネを起こそうかな」
『ボクは此処で遊ブー!』
『アタシもまだ此処に居るワ』
「そっか。じゃあまた後で」と声を掛け、軽く前屈みになりながら小さな階段を慎重な足取りで降りて行く。
後日カーネがこのログハウスに気が付いたみたいだが、『元々此処にあった施設である』と思ってくれて助かった。
ララが気に入って、在宅中はあそこに入り浸るつもりだと話しているやり取りが私にも聞こえてはいたが、いつも通り、ララの発言は何も聞こえないフリをしておいた。
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