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最終章
【第十話】ただ一つ、願いが叶うなら貴女は②
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…… セフィルさんのおかげで、今日も素敵な誕生日になりそうだな。
笑いながらそう感じる柊華の横で、セフィルは少し緊張感を持った顔にスッと戻ってしまった。
(でも…… さっきからセフィルさんの表情が固いけど、いったいどうしたのだろう?)
柊華は不思議に思ったが、疑問をぶつけていいのか迷ってしまう。気のせいかもしれないし、そうでは無いかもしれない。セフィルから教えてくれるのを待つべきかなと柊華が考えていると、彼の方から柊華の方へ顔を向けて、一呼吸置き、口を開いた。
「…… 柊華さんは、誕生日ケーキのロウソクを一呼吸で消す事が出来たなら、願いが叶うという話を覚えていますか?」
「はい、もちろんですよ。私が子どもの頃、セフィルさんが教えてくれた話ですもん」
「そうですね。その話をした事は、私も忘れてはいません。あれは柊華さんが約六歳になった誕生日の——…… と、今は脱線してはいけませんね」
苦笑しながら頷き、セフィルがしんみりとした顔で瞳を閉じた。
少しの時間が、二人の間に流れる。
セフィルが想い出に浸るような表情をし、柊華はただ黙ってその顔を見守った。整った顔立ちは美しく、芸術品でも鑑賞するような気分になる。
『いつか突然時が止まるなんて事があるならば、今この瞬間がいいな——』
そう思ってしまう程、柊華は彼の表情に心惹かれた。
沈黙を破り、「もし、もしですよ——」と言いながら、セフィルが瞼を開き、不安げに揺れる瞳と柊華に向ける。その視線を受けて、柊華が少し不安な気持ちになってきた。
「どんな願い事でも、必ず、絶対に、現実では不可能かと思われるような事ですらも、ロウソクに願えば叶うと言われたら、柊華さんは…… どんな事を願いますか?」
「どんな…… 事でも?」
「はい」
「でも、言ったら願いが叶わなくなるんですよね?なら、セフィルさんに教えちゃダメじゃ無いですか」
くすくすと柊華が笑った。だけど、真剣な顔のままのセフィルに釣られ、柊華がすぐに顔を引き締める。笑ってこの話題はお終いなんて、雰囲気じゃなかった。
もし願いが叶うなら——か。
ぽつぽつと思い浮かぶ事はあるが、どれも努力でどうにかなりそうなものだったり、本心か?と問われるとなんとも微妙な、いい子ちゃん回答ばかりで、きっとセフィルはこんな事を聞きたいわけではないんだろうなと、柊華は自粛した。
かといって、忖度した願いを言ってもきっと彼は喜ばない。心からの願いが何なのか、それを知りたくって今こうして、柊華の手を握ったままなのだろう。
体温の無い手に汗が滲み、セフィルが珍しく緊張している事が柊華にも伝わる。ならば自分も真面目に、心からの願いを掴みとらなければ。
柊華はそう考え、そっと瞼を閉じ、無心になった。
欲しいもの、変わって欲しいこと、変わらずにいて欲しいこと——
「セフィルさんと…… ずっと一緒に居られたらいいなぁ」
ボソッとこぼした柊華の一言を聞き、セフィルの目が大きく見開かれる。
「あ、別に気を使ったとかでは無いですよ?ただちょっと、そう思っただけです」
無意識で出た言葉だったからか、柊華はちょっと照れくさい気持ちになってしまった。
彼とは、生きる時間に差がある事を、柊華は何となくだが感じている。
いつまでも若いままであったり、少年に近い姿で抱かれたりしていれば、嫌でも体感してしまうからだ。
そんな彼と……今の自分のままで共に居られたら——きっと、過去世の自分とらやに嫉妬みたいな感情を抱かなくて済むのになぁ…… 。ふとそう思った時、さっきの言葉がぽろりと口から出ていた。
『セフィルが言って欲しいに違いない言葉はコレ!』なんて感情は無く、願った言葉だ。
…… 絶対に不可能な願い。まさに、これ以上ない回答だろう。
「だ、黙られると、困るんですが…… 迷惑でしたか?」
おろおろとし、セフィルの顔を覗き込んで——柊華は驚いて言葉を失った。
彼の美しいグレーをした瞳から、大粒の涙がボロボロと零れ落ち始めたからだ。
「どうしたんですか?な、何で泣くんですか?」
優しく抱き締めたい気持ちになったが、セフィルが強く握って手を離してくれず、柊華は慌てることしか出来ない。
「セフィルさん?私、何か困らせる事言いました?」
いくらなんでも無茶な話をしてしまっただろうか。あまりに非現実的な願いをしたせいで、返って切ない気持ちにでもさせてしまったのでは?
柊華が心配していると、セフィルが彼女の頭に頰を擦り寄せてきた。
「…… 柊華さんなら、その言葉贈ってくれるはずと…… 信じ…… いえ、ずっと願っていました」
涙声で言われ、柊華が一度は開いた口を閉じた。声をかけていいタイミングではないと感じたのだ。
「さぁ、柊華さん。ロウソクを消してくれますか?」
そう言って、セフィルは顔をあげ、柊華に向かい笑顔を見せる。
涙がまだ零れ落ちたままだが、端正な顔から流れ出るそれがとても綺麗で、柊華は心を奪われた。ロウソクの灯りが涙の粒にあたり、輝いて見える。
どんな宝石でも、セフィルの涙には敵わない。
そう彼女に思わせる程、その涙は美しかった。
「じゃ、じゃあ、消しますね」
「えぇ」
互いに頷きあい、柊華がケーキの置かれたテーブルに顔を向ける。
『セフィルさんと、生涯を共に——』
心の中だけでそう願い、ふぅーとロウソクへ息を吹きかける。長かったと思われる細いロウソクはもう部屋に来たばかりの時よりも半分くらいまで減っていて、十八本もあるせいで一息で消すのはちょっと大変だったけど、何とか全て消す事が出来た。
やり遂げましたよ!と嬉しさでセフィルの顔を見ると、彼はもう泣き止んでいて、満面の笑みを浮かべている。
ロウソクに細工がされていて願いが叶った!といった事は流石に無かったが、セフィルのこの笑顔が見られてだけでも柊華は満足した気持ちになれた。
笑いながらそう感じる柊華の横で、セフィルは少し緊張感を持った顔にスッと戻ってしまった。
(でも…… さっきからセフィルさんの表情が固いけど、いったいどうしたのだろう?)
柊華は不思議に思ったが、疑問をぶつけていいのか迷ってしまう。気のせいかもしれないし、そうでは無いかもしれない。セフィルから教えてくれるのを待つべきかなと柊華が考えていると、彼の方から柊華の方へ顔を向けて、一呼吸置き、口を開いた。
「…… 柊華さんは、誕生日ケーキのロウソクを一呼吸で消す事が出来たなら、願いが叶うという話を覚えていますか?」
「はい、もちろんですよ。私が子どもの頃、セフィルさんが教えてくれた話ですもん」
「そうですね。その話をした事は、私も忘れてはいません。あれは柊華さんが約六歳になった誕生日の——…… と、今は脱線してはいけませんね」
苦笑しながら頷き、セフィルがしんみりとした顔で瞳を閉じた。
少しの時間が、二人の間に流れる。
セフィルが想い出に浸るような表情をし、柊華はただ黙ってその顔を見守った。整った顔立ちは美しく、芸術品でも鑑賞するような気分になる。
『いつか突然時が止まるなんて事があるならば、今この瞬間がいいな——』
そう思ってしまう程、柊華は彼の表情に心惹かれた。
沈黙を破り、「もし、もしですよ——」と言いながら、セフィルが瞼を開き、不安げに揺れる瞳と柊華に向ける。その視線を受けて、柊華が少し不安な気持ちになってきた。
「どんな願い事でも、必ず、絶対に、現実では不可能かと思われるような事ですらも、ロウソクに願えば叶うと言われたら、柊華さんは…… どんな事を願いますか?」
「どんな…… 事でも?」
「はい」
「でも、言ったら願いが叶わなくなるんですよね?なら、セフィルさんに教えちゃダメじゃ無いですか」
くすくすと柊華が笑った。だけど、真剣な顔のままのセフィルに釣られ、柊華がすぐに顔を引き締める。笑ってこの話題はお終いなんて、雰囲気じゃなかった。
もし願いが叶うなら——か。
ぽつぽつと思い浮かぶ事はあるが、どれも努力でどうにかなりそうなものだったり、本心か?と問われるとなんとも微妙な、いい子ちゃん回答ばかりで、きっとセフィルはこんな事を聞きたいわけではないんだろうなと、柊華は自粛した。
かといって、忖度した願いを言ってもきっと彼は喜ばない。心からの願いが何なのか、それを知りたくって今こうして、柊華の手を握ったままなのだろう。
体温の無い手に汗が滲み、セフィルが珍しく緊張している事が柊華にも伝わる。ならば自分も真面目に、心からの願いを掴みとらなければ。
柊華はそう考え、そっと瞼を閉じ、無心になった。
欲しいもの、変わって欲しいこと、変わらずにいて欲しいこと——
「セフィルさんと…… ずっと一緒に居られたらいいなぁ」
ボソッとこぼした柊華の一言を聞き、セフィルの目が大きく見開かれる。
「あ、別に気を使ったとかでは無いですよ?ただちょっと、そう思っただけです」
無意識で出た言葉だったからか、柊華はちょっと照れくさい気持ちになってしまった。
彼とは、生きる時間に差がある事を、柊華は何となくだが感じている。
いつまでも若いままであったり、少年に近い姿で抱かれたりしていれば、嫌でも体感してしまうからだ。
そんな彼と……今の自分のままで共に居られたら——きっと、過去世の自分とらやに嫉妬みたいな感情を抱かなくて済むのになぁ…… 。ふとそう思った時、さっきの言葉がぽろりと口から出ていた。
『セフィルが言って欲しいに違いない言葉はコレ!』なんて感情は無く、願った言葉だ。
…… 絶対に不可能な願い。まさに、これ以上ない回答だろう。
「だ、黙られると、困るんですが…… 迷惑でしたか?」
おろおろとし、セフィルの顔を覗き込んで——柊華は驚いて言葉を失った。
彼の美しいグレーをした瞳から、大粒の涙がボロボロと零れ落ち始めたからだ。
「どうしたんですか?な、何で泣くんですか?」
優しく抱き締めたい気持ちになったが、セフィルが強く握って手を離してくれず、柊華は慌てることしか出来ない。
「セフィルさん?私、何か困らせる事言いました?」
いくらなんでも無茶な話をしてしまっただろうか。あまりに非現実的な願いをしたせいで、返って切ない気持ちにでもさせてしまったのでは?
柊華が心配していると、セフィルが彼女の頭に頰を擦り寄せてきた。
「…… 柊華さんなら、その言葉贈ってくれるはずと…… 信じ…… いえ、ずっと願っていました」
涙声で言われ、柊華が一度は開いた口を閉じた。声をかけていいタイミングではないと感じたのだ。
「さぁ、柊華さん。ロウソクを消してくれますか?」
そう言って、セフィルは顔をあげ、柊華に向かい笑顔を見せる。
涙がまだ零れ落ちたままだが、端正な顔から流れ出るそれがとても綺麗で、柊華は心を奪われた。ロウソクの灯りが涙の粒にあたり、輝いて見える。
どんな宝石でも、セフィルの涙には敵わない。
そう彼女に思わせる程、その涙は美しかった。
「じゃ、じゃあ、消しますね」
「えぇ」
互いに頷きあい、柊華がケーキの置かれたテーブルに顔を向ける。
『セフィルさんと、生涯を共に——』
心の中だけでそう願い、ふぅーとロウソクへ息を吹きかける。長かったと思われる細いロウソクはもう部屋に来たばかりの時よりも半分くらいまで減っていて、十八本もあるせいで一息で消すのはちょっと大変だったけど、何とか全て消す事が出来た。
やり遂げましたよ!と嬉しさでセフィルの顔を見ると、彼はもう泣き止んでいて、満面の笑みを浮かべている。
ロウソクに細工がされていて願いが叶った!といった事は流石に無かったが、セフィルのこの笑顔が見られてだけでも柊華は満足した気持ちになれた。
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