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第ニ章

【第二話】助け合いは旅の基本ですよね

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 “純なる子”は元々、“純真で無垢なる魂を持つ子”と呼ばれてた。人を疑わず、根っから純粋で、無垢な魂を持つ者。物事を良い方向に考え、好転させていく事が出来る力を持つとされ、強運でもあるのだとか。この世界のことわりの影響を受けぬ、不純物の無い真白き力で、呪いの力を無効化している——らしい。
 己の腕の中で、くぅぅっと寝息をたてて熟睡している柊也の顔を見ながら、ルナールはそんな事を思い出していた。
 知識とはアテにならぬ事も有るものだ、“純真で無垢なる魂を持つ子”だと言えば聞こえは良いが、ようは『深く考えない、天然のお馬鹿さん』じゃないか。柊也でこれでは、最適解とやらの“純なる子”がこの世界へ来ていた場合、いったいどれだけ世間知らずの箱入りだったのだろうと思うと、少しだけゾッとした。
(転移者が、今回の純なる子が、トウヤ様で良かった……)
 無防備な寝顔を晒す柊也に、ルナールがほっこりとした気持ちになる。小さな体はとても軽く、彼を抱えていてもルナールの歩く速度はとても早い。本来の世界では別に小さいわけでも、痩せ過ぎているわけでもないのだが、この世界の者達の体格が大き目な為ルナールに抱えられている柊也はまるで子供だ。
 スライムとの一戦で時間を浪費してしまったので、予想よりもレーヌ村への移動が遅れている。戦闘外での時間消費は相当痛かった……が、ルナールに悔いは無い。あの一時は眼福過ぎて、思い出しただけで端正な顔が嬉しさで崩れていく。
 暗くなる前に村に着かねば、夜はこの辺の森でも少し強い魔物や夜行性の肉食獣が活動を始めるので、戦闘能力の無い柊也の事を考え、ルナールは少しでも早く前へ前へと急いだ。

       ◇

「——はっ、はっ、は」
 息をする音すらたてたく無いのに、恐怖から体が強張り何度も浅い呼吸を繰り返してしまう。心臓はバクバクと激しく跳ね、額からは汗がダラダラと流れ出ている。木の根元にあるくぼみっぽい場所に男が一人逃げ込んだのだが、今の彼にそれを確かめる術は無い。
 口元を両手で押さえて呼吸音が相手に聞こえぬ様男は少しでも気を付けてみたが、彼を追う野犬は嗅覚が鋭い為全くの無駄だ。
 相手の足音は無い。だが、男の耳には野犬が臭いを辿って近づいて来る息遣いが届いていた。
(怖い、どうしよう。あの程度の相手なら、万全の状態ならば容易く倒せるのに!)
 悔しさで一杯になりながら、男は強く瞼を閉じた。
 誰か、誰か助けて!そう願っても、誰も来ないだろう事を男はわかっている。もう時間も遅くなってきているから、森を歩く者は居ない。夜は村から出る者も、村に向かう者もいないのは常識だ。
(あぁ……ここで、こんな理由で自分は終わるのか)
 諦めきれない思いから、涙が男の眦からボロボロと零れ出る。
 じっと男が木のくぼみであろう場所で身を潜めていると、野犬の気配が、肌で感じられるまで近くなってきた。
 ジリジリと、様子を伺いながら男の方へ野犬が一歩、また一歩と近づいて来る。
(もう、ダメだ——)
 野犬の気配に男が覚悟を決めた時、『ギャウンッ!』という獣の悲鳴と「うわぁぁぁぁ!」と言う人の叫び声が男の周囲で響き渡った。
 それは、獣の気配に気が付き、ルナールが大きな荷物を二つと、柊也を腕に抱えたまま、男を追っていた野犬に回し蹴りを喰らわした結果により響いた音だった。それにより野犬は叫び声をあげながら体が吹き飛び、大木に全身を殴打した。ゴキッとイヤな音がして、少しの間の後、地面に野犬の体がドサッと落ちていく。もう、野犬に男を狩る力は無くなったみたいだ。
「頼むから、次は僕を下ろしてから倒して!」
「すみません、急だったもので」
 状況が男が、耳から入ってくる情報に集中する。追って来ていた野犬の気配はもう虫の息の様な呼吸音だけで、人の話声がすぐ側で聞こえてきた。
(助かった……のか?嘘だろ……あぁ、神様感謝します!)
 男は隠れている場所から移動する事なく、その場で感謝の祈りを捧げた。
「あ、居た。大丈夫ですか?お怪我は無いですか?」
「ひあ!あ、は、はい!概ね、大丈夫です!」
 突然話しかけられ、男の体が驚きによりビクッと跳ねた。
 焦点の全く合わぬ顔を柊也に向け、「貴方が助けてくれたんですか?」と男が訊く。
「いいえ、僕は何も。あちらの彼が倒してくれたんですよ。ね?ルナール」
「トウヤ様の指示があったからですよ。なので、助けたのはトウヤ様と言っても過言ではないでしょう。なので、感謝ならトウヤ様へどうぞ」
 荷物を足元に下ろし、ルナールは男の顔も見ていない。もう少しで森を抜けられるというのにとんだ邪魔が入ったものだ、と不機嫌だった。
「大丈夫ですか?そこから出られますか?」
 柊也が男へ手を差し伸べたが、彼がその手を取る気配は無い。そもそも、差し出されている事に気が付いておらず、周囲をベタベタと触って、運良く入れた木のくぼみから這う様にして出て来た。
「……もしかして、目を怪我したんじゃ?」
「あ、いえ!違うんです、コレは野犬にやられたとかじゃなくって、森に出た途端何か急に全く何も見えなく……もしかしたら、とうとう俺も……」
 男はそう言うと、顔を青くして項垂れた。地面にべタンと座り、プルプルと体が震える。病気や怪我なら治る可能性があるが、見えなくなった原因が蔓延し続けている呪いのせいならば絶望的だ——と男は思った。
「もしかして、それって」
「トウヤ様のお察しの通り、彼の失明は呪いのせいですね」
「ルナール、わかるの?」
「えぇ、まぁ。彼の眼球に刻印が浮かんでいますので間違いないです」
 ルナールの発言に、男が驚いた顔をした。そんなものが浮かんでいるなんて初耳だ。呪われた者に今まで沢山会ってきたが、そんなもの見えた事などないからだ。
「……刻印なんか見えないよ?僕が違うとこから来たから?」
 柊也が首を傾げたが、ルナールの瞳にはハッキリと男の眼球に浮かぶ楔形形文字に似た紅い刻印が見えている。
「見える者の方がかなり稀なので、トウヤ様の出身とは無関係ですよ」
「で……ですよね!俺も初めて聞きました、そんな人がいるなんて」
 ルナールの説明聞き、男がほっと息を吐き出した。だが、すぐに心が不安でいっぱいになる。呪いだと確定してしまっては、どうしていいのかわからない。どうせ呪われるなら、人間体になる程度を期待していた分、男の落胆は大きかった。無理も無い、呪いが蔓延し始めてからもう二十六年も経過している。純なる子が転移してきたという噂も皆無だし、そもそもそんな者はただのお伽話で、本当は存在すらしないのでは?と民衆は思い始めていた。
「よぉーし、それなら僕の出番だ!今治しますねー」
「……はい?」
 柊也の言葉が聞こえ、男から素っ頓狂な声が出た。
 ゴソゴソと正面から音が聞こえたかと思ったら、男の視界を覆っていた漆黒が突然一気に消えた。世界に色が戻り、眼球が輪郭を感知し、奥行きを見て取れる。
「……え?何で?だって、これって……呪いだったんじゃ?」
 状況が受け止められず、男が柊也とルナールを交互に見ている。子供みたいな小柄な黒髪の少年と、キツネっぽい耳と尻尾のある不機嫌そうな男が居るだけだが……何故呪いが消えたんだろうか?と不思議でならない。
「貴方の目の前に居るお方は“純なる子”ですよ。運が良かったですね」
 ルナールがそう告げた途端、男は歓喜に震え「あ、あ、あああ!ありがとぉぉぉございますぅ!」と叫びながら、柊也に抱きついた。その弾みで柊也が持っていた銀色のブレスレットが地面にカランと転がり、男の重さを支えきれなかった柊也が土の上に「うおっ!」と声をあげながら倒れこむ。
「……もう一回、失明しますか?」
 周囲の空気が一気に冷たくなり、氷の様な声がルナールの口から溢れ出た。

       ◇

「……先程は本当に、ほんとーぉに!大変失礼をいたしました!」
 男が深々と頭を下げ、柊也達に向かい木製の床で土下座をしている。ルナールから漂う理不尽な空気の冷たさに男は、野犬に追われていた時より蒼白になり、ブルブルと震えている。
「まぁまぁ、もう顔を上げて下さい。こうやってお宅にお邪魔させて頂けてこちらはとても助かっているんですから」
 柊也は男の肩をぽんぽんと叩き、立つ様に促す。
 ルナールは室内を見渡しており、男の謝罪などどこ吹く風といった様子で真面目に聞いていない。
「えっと、今更ですけど俺、トラビスっていいます。この森で狩人の仕事をしていて、この小屋は休憩に使う場所なんで、古いしあまり広くは無いんですけど、寝泊まり出来る物は揃ってるんでどうぞ自由に使って下さい!」
 茶色くてふわふわした髪の中に丸っぽい獣耳の生えたトラビスが、やっと自己紹介をした。細長い尻尾がゆらゆらと揺れているので、この人はネズミタイプの獣人かな?と柊也は思った。
「ありがとうございます、トラビスさん。僕は九十九柊也。そちらの彼はルナールです。トラビスさんと同じ狩人なので、話が合うかもしれませんね」
「え……」
 トラビスが言葉を詰まらせ、ちらりとルナールの方を見た。話す余地がある気配がまるで無い。純なる子である柊也に歓喜のあまり抱きついた事をまだ怒っているのがありありとわかり、トラビスが慌てて視線を柊也に戻した。
 二人の間に漂う空気を、柊也が『参ったなー』という目で見ている。だがすぐにその視線は部屋の方へ向き、柊也はちょっとワクワクしてきた。
 今三人が居るこの木造の小屋は、暖炉のある居間と水回りが大きめの部屋の中にあり、続き部屋には簡素なベットが一つと小さな棚が置いてある。壁には動物の皮が飾ってあって、剥製化された鳥の姿も何個かあった。猟銃や剣なども部屋の隅で綺麗に並べて置いていて、室内はとても片付いている。居間の真ん中には四人掛けのテーブルセットが設置され、先程淹れてくれたお茶の入るカップからはまだ湯気がたっている。一緒に出してくれたパンは少し固そうだが、時間が遅いせいか見ているだけで柊也はお腹が空いてきた。
「……あ」
 荷物を部屋の隅に二つ置いた途端、ルナールがボソッと声をこぼした。
「すみませんトウヤ様、急に眠気が——」
 言葉が途中で途切れ、ルナールが直立のままその場でドンッと倒れた。幸い周囲に物は無く、床に全身を強打するだけで済んだが、痛そうである事には変わりない。
「ルナール⁉︎」
 突然の事に柊也が慌ててルナールに駆け寄る。『眠気が』と言った声は聞こえていたが、眠りへの入り方が急だった為、驚きを隠せない。
「ど、どうかしましたか!」
 柊也が周囲を見ている間に、寝室スペースを整えていたトラビスが慌てて居間の方へ戻って来た。
「ルナール様⁈え?どうしたんですか?何があったので?」
 床に倒れているルナールを見て、トラビスも驚きを隠せない様だ。説明を求める顔を柊也に向けたが、『わかんない!』と首を横に振られてしまい、トラビスは心底困った。
(純なる子の一行に何かあったら、俺……村のみんなから刺されるぞ⁈)
 どうしていいのかわからず、柊也がルナールの顔に近づき呼吸を確認する。安定した呼吸は宣言通り寝ているだけっぽく、腕を持ち上げて離してみると、力無く一気に落ちる。寝ているというより、魂が抜け出ているといった印象を感じる程、ルナールの体は刺激に対して反応が無い。
 でも……心配はいらない、のかな?確信は無いが、辛そうでは無い以上そう思うより他は無い。
「えっと、すみませんトラビスさん。ルナールを寝かせる場所を用意してもらってもいいですか?」
「そうですね!そうしましょう」
 準備中だった寝室スペースにトラビスが慌てて戻り、床に厚手の布を敷く。
「トウヤ様。大変申し訳ないんですが、一緒に運んで頂いてもいいですか?ルナール様デカイんで、俺だけじゃ持ち上げられないと思うんで」
「もちろんです」
 柊也は腕まくりをし、トラビスと一緒にルナールを寝室へと運び、二人で敷布の上へと寝かせた。
「ルナール様、起きる気配が無いですね」
「そうですね。動かしたら起きるかなと思ったのに……疲れが出たのかな」
 借りた掛け布をルナールの体にかけて、柊也がルナールの頭をそっと撫でた。
「『急に眠気が』って言ったと思ったら急に倒れちゃって。んでも、今日はホント色々あったし、休憩も無しでずっと動いてくれたから……」
「怪我をした様子もありませんし、忙しかったのなら疲労がピークに達したと思って大丈夫そうですね。朝になってもこのままだったら、村から医者を呼んできましょう」
「是非お願いします」
 柊也がトラビスに向かい頭を下げると、彼が困った顔をした。
「頭を上げて下さい!純なる子をこんな場所にお迎え出来ただけで俺にはたいへん名誉な事なんで、そこまでされると、もうどうしていいのかわかんなくなるんで!」
「別にそんな、ありがたがるようなもんじゃないですよ?僕は」
 ただそこに居るだけで呪いを消す効力がある為、未だに解呪出来ている事を実感出来ていない柊也が軽く頭を傾げる。助けてもらった身であるトラビスはその姿を見て、とても謙虚な子なのだなと思った。
「もう夜ですし、トウヤ様もお疲れでしょうから是非お休み下さい。そちらのベットで、是非!」
 それよりもお腹空いたなぁ……の一言は、トラビスの好意が嬉しくって柊也は黙っておく事にした。
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