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番外編
『もうしない』が少しづつ増えていく
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「かーなでさんっ」
とある休日の真昼間。陽が明るい声色と笑顔で、奏に声をかけた。
「どうしましたか?何だかとっても楽しそうですね」
陽の部屋のソファーに座り、奏の為にと用意されていた切り分け済みの羊羹を一切れ指で摘みながら、彼女は陽の方へいつもの無表情を返した。
「仕事部屋の掃除をしていたらね、こんな物が出てきたんだ」
奏とは結婚を前提に付き合っているのだ。いつか、いや——近日中には絶対に同棲する事を承諾させる気満々の陽は、ここ最近ずっと奏と一緒に居られない時間は部屋の片付けをしている。早速一番物の多い仕事部屋から始めたのだが、仕事仕事でほぼ住んでいないに等しい部屋なのに意外にも不用品が多い。奏の制服や写真以外は処分する物ばかりで、さぁどうしようかと困っていた中、ちょっと面白そうな物を一つ見付け、陽はソレを奏の前にそっと出してみた。
「…… ゴーグル、ですか?」
「うん、VRのゴーグルだよ」
「VR?」
「バーチャル・リアリティの略なんだけど、わかる?」
「もちろんです」と、奏が自信あり気に頷く。
「立体に見えるアレですよね。仮想現実を体験出来るとか、出来ないとか」
『イヤイヤ。出来なくしちゃダメでしょ』と思うも、よくわからないまま話をしてくれている感の漂う奏も可愛く思う。
「うん。最近だと不動産会社が部屋の内覧に使ったり、旅行会社では旅先の擬似体験をさせてくれるサービスもあったりするらしいよ。医療の現場でも使うとかって話もあるし、これからが楽しみな分野だよね」
「そうですね」と答えながら、で?と言いたげに奏が首を傾げた。何だかすごい物っぽいが、長期休暇なんてまだまだ先なので旅行に行く予定も無ければ、部屋探しもしていない自分には無関係な代物だなと思っている。
「実際に奏さんも体験してみない?」
「え?で、出来るんですか?もしかして…… 今、此処で?」
「うん。接続可能な据置のゲーム機も、ソフトもあるし。あ、そういえば友人から、VRを使って綺麗な景色を見られるだけのソフトももらっていたな」
「ゲームは難易度が高そうですけど、景色を見るだけのならちょっと興味があります」
そう答え、もぐもぐと摘んだままになっていた羊羹を頂く。奏が羊羹を口に含んだ瞬間、嬉しそうに口元だけが僅かに微笑んだ。
(あーもうっ!食べる瞬間に少しだけ見える奏さんの口内、何度見てもゾクゾクするなぁ。早くあの可愛らしいお口の中に突っ込んでみたいなぁ!ナニを、とは具体的に想像し始めちゃうから今回も言わないけれども!)
結婚を前提に交際を始められても、奏に対する陽の妄想癖は相変わらずみたいだ。
「今から用意するからさ、ちょっとやってみようか」
「はい」
何が起こるかよくわかっていないままだったが、羊羹を次々と食べ続けながら、奏はこくりと頷いたのだった。
「——えっと、このゴーグルを目元につけるんですね?」
そう言って、VR用のゴーグルを持ち上げる。思っていたよりも重く、長い時間着けると首が痛くなりそうだなぁと奏は思った。
「スマホを使ってVR体験が出来るゴーグルもあるそうだから、もしコレが気に入ったら、そっちも今度用意しておくよ。VR対応アプリとかも色々あるしね」と言いながら陽が奏の手伝いをする。少しくらい動いてもズレない様にちゃんとゴーグルを奏に着けさせると、もらったソフトをスタートさせた。
「…… わっ!」
目の前に表示された映像に驚き、ソファーに座ったままだった奏の体がビクッと跳ねる。
「どうかな?」
「ものすごくリアルですね。…… 頭が重いですけど」
首の力が弱いのか、奏の頭が随分フラフラとしている。『そんなふうになるなんて何でだろう?流石にそこまでは重くないと思うけど』と陽は思ったが、そんな彼女も——以下略。
「あはは!まぁその点はまだ仕方ないよね。この先もっと軽量化されていくんだろうから、その時はまた別のが欲しいなぁ」
買ってから一度も使っておらず、タンスの肥やしでしかなかった物なのに新しい物はちょっと手に入れたくなってしまうみたいだ。
「わぁ、すごい。上を向いたらちゃんと空が見えるんですね。あ、地面もあるし…… 遠くの街の様子とかも、とっても綺麗です」
上下に頭を動かし、左右も見て奏が感想を述べる。どんな景色を見ているのかわからない陽からしてみれば、ちょっと滑稽な姿だった。
「おぉ、お月様もすっごくリアルです!」
奏の言葉で、陽の耳がピクッと動いた。「…… 月?」と呟き、ソフトの入っていたパッケージを再確認する。このソフトは、どうやら夜景からスタートする作品らしい。
「へぇ…… 夜、なんだ」
「はい、夜ですね。夜景がとっても綺麗ですよ。これってCGなんですかね?それとも本物の夜景を撮影しているんですか?暗いせいもあってか、区別が出来ないレベルです」
「えっとね、実際の街の風景を撮影した物らしいよ」と話しかけながら、陽がソファーの前に置かれているテーブルをずらす。そして奏の正面に立つと、そっと彼女の手を取った。
「わぁ!え?あ…… これは陽さんの、手ですか?」
「うん、そうだよ」
奏からは自分が見えていないとわかっていても、大好きな彼女にとびきりの笑顔を向ける。まるで目隠しをしている人を相手にしているみたいで、陽の胸の奥に悪戯心が生まれ始めた。
「私の目の前には今、暗い芝生くらいしか無いのでちょっと変な感じがします」
「暗いんだ…… へぇ。周りには誰も居ないの?」
「はい。本当に風景のみです。街まで行くとどうなんでしょうね?そもそも行けるんでしょうか」
「んー街までは対応していないだろうけど、周囲を少し歩くくらいは出来るかもしれないよ。試してみようか」
掴んでいる手を少し引っ張り、奏をその場に立たせる。
「前に進んでみて」
「はい。…… あ、でも足踏みしてるだけっぽい感じが」
「あ、そっか。コントローラーを使わないと、歩くとかは出来ないか」と言いつつ、なおも陽は奏の手を引いて歩かせ続ける。立った事で視点は高くなったが、歩いても歩いても見える景色は前に進まないので変な感じしかしなかった。
「此処に座って、奏さん」
そうは言われても、背後に目をやっても彼女の視界には何も無く、このまま座っても尻餅をついてしまいそうだ。
「座る?此処にですか?で、でも…… 」
「平気だよ、ちゃんとこっちには座れる場所があるからね」
「…… わかりました。じゃぁ、座ってみますね」
こくりと頷き、少しだけ感じる怖さのせいで唾をごくりと飲み込む。促されるまま腰を落とすと、何も無いはずの位置で座れてしまった事で、奏は「うあ!」と変な声をあげてしまった。
「ほ、本当に座れました!」
「ね?大丈夫だったでしょ」
陽からしてみればとても当たり前の事で、それを喜んでいる奏が可愛くって仕方がない。しかも今彼女が居る部屋は彼の寝室で、座っているのはベッドなので、にやけてしまう顔を真顔に戻す事すら出来そうに無かった。
「…… でも、あの、此処はどこですか?」
手を掴んだままなので、何となくではあるが、陽の位置を察してそちらに向かい顔を向ける。何もわかっていない奏の様子を見て、陽がニヤッと暗い笑みを口元に浮かべた。
「さぁ、どこだと思う?」
そう言いながら手を離し、陽が奏の肩を軽くトンッと押した。
「え?」
ぽすんっと音をたて、奏の体がベッドの上に横たわる。視界いっぱいに星空が広がり、あぁ綺麗だなと思いながらも、やっと此処がベッドの上だということに気が付く事が出来た。
「あ、あの…… 陽さ——」
奏は体を起こそうとしたが、再び肩を押され、ベッドに倒れてしまう。
陽は自分の首につけてある特注品のネックレスを外すと、ソレを奏のしているチョーカーに通し、両手首のブレスレットに繋げて彼女の自由を瞬時に奪った。
「え?なっ」
「あ、無理に鎖を引っ張らないでね、お揃いの素材で作った私のネックレスが壊れちゃうから」
その言葉を聞き、奏の動きがピタリと止まる。拘束されている事に対して抵抗感はあるが、人が大事にしている物を壊す事は気が引けてしまった。
「まだ、昼間…… ですよ?」
陽が居るはずだと思う方向へ顔を向け、恐る恐る指摘する。陽が何をしたいのか、拘束された時点で流石に奏でも全て想像がついてしまった。
「んー…… でも、奏さんの視界は、夜景なんだよね?」
「…… えぇ、まぁ」
「じゃあ今は夜も同義だ」
(何というこじつけですか!)
——とは思うも、スカートの中にスルッと手が入ってきた事で、奏は言葉が喉に詰まってしまった。
「こんな短いスカートをウチへ穿いてきた時点で、もう『もしかして、誘ってくれているのかな?』って期待しちゃっていたんだよねぇ」
温かな掌が奏の太腿に触れ、ゆっくりその手が内腿側へと移動していく。
「『今はまだ昼間だから』って、玄関で襲わなかった私を褒めて欲しいくらいだよ」
「んぐっ」
声を押し殺し、奏が横向きに上半身を捻って咄嗟にベッドのシーツを掴む。何も無いはずの空間を掴めてしまい、変な感じがした。
「夜は私のペースでのお付き合いをする約束なんだし、いいよね?このままシテも」
こじつけた理由で襲われては堪ったもんじゃない。彼の事はちゃんと大好きだが、昼間からは止めて欲しかった。
「こ、これ、もう外しましょう!」
自由のきかない手をゴーグルの方へ伸ばしたが、両手首を鎖などで拘束されている為途中で引っ掛かってしまう。指先はゴーグルに触れる事が出来たのに、それを外すまでには至らなかった。
「だーめだよ。ソレを外して視界が昼間に戻ったら、途中で止めないといけなくなっちゃうじゃないか」
(その為に、外そうとしているんです!)
ただでさえ陽は行為が始まるとしつこいうえにひたすら長い。なので、昼間からだなんて、とてもじゃないが身が持たない。明日も休みなので『今夜は下手したら朝までコースなのだろうなぁ』と心の隅で覚悟しながら陽の部屋に遊びに来てはいたが、こんな真昼間からだなんて想定外だ。
「ちゃんと奏さんの負担にならない程度にするから、ね?」
明るい室内でベッドに横になって、スカートの捲り上がったままになっている奏の姿にひどく興奮しながら、実現不可能な事を陽が口走る。高揚し始めた時に男の言う『ちょっとだけだから』『嫌だったら言ってね、止めるから』や『先っちょだけだからさ』などという言葉の、何と信用ならない事か。ソレと同等な台詞をお尻を撫でながら言われても、『絶対にこの人はいつも通りにするつもりしか無い!』と奏は思った。
「駄目ですよ、そんな…… んっ」
「駄目?駄目なの?…… またまた、そんな事言って」
温かな陽の手が、奏のショーツの中に入っていく。白くて柔らかな双丘を直接撫で、軽く揉み、はずみで陰部付近からくちゅりと音が少し鳴った途端、陽はニヤリと笑った。
「あぁ…… やっぱり。奏さんが駄目って言うのってさ、本当は止めて欲しくない気持ちを隠している時っだって、知ってた?」
「ち、ちが——」と奏が否定しようとしたが、「違わないよね?」と彼の長い指が陰部の中へ難なくツプンッと侵入していく。
「んくっ」
「わぁ…… 奥まで一気に挿入出来ちゃったね。コレって、奏さんがこの先を期待して、興奮して濡れ始めちゃっているからだよね」
奏がブルブルと必死に首を横に振った。陽の姿が全く見えないのに、彼の指をナカに感じる事に違和感を覚える。これではまるで、透明人間にでも襲われているみたいだ。
「こ、コレ…… だ、だめぇ」
「ほらまた、『駄目』だなんてさ。すごく気持ちいい時って、奏さんは『嫌だ』って言わないよね」
(奏さんが本気で嫌がるなら、私だってちゃんと…… 多分、きっとすごく頑張って止めるのに。本心としては、止めたくないけど…… 止めたくはないけれども!)
陽が指を少し乱暴に動かし、くちゅくちゅと水音をわざと鳴らす。その過程で膣壁の敏感な部分を撫でられ、奏の腰が大きく跳ねた。
「はうっ」
「わぁ…… えっちな蜜が奥から沢山溢れてくるから、イヤラシイ音がすごいね。んー良い香りだぁ。男を…… 違うね、私を誘う、特別な匂いがするよ」
ベッドに座り、露わになっている奏のお尻に頰を擦り寄せる。スンッと何度も匂いを嗅がれ、奏の膣壁がキュッと締まった。
「私に匂いを嗅がれるの、好きなんだ?指締め付けちゃって…… ホント、奏さんは可愛いなぁ」
「ちがっ」
恥ずかしそうに頰を染め、引き結んだ口元を震わせているが図星だった。香りに敏感な人に褒められて、嬉しくないはずがない。しかも嗅ぐたびにとてもうっとりとした、溶けた表情を毎度してくれている事を思い出し、そのせいで奏まで興奮してきてしまい、つい雰囲気に流されていく。
「好きだよ、奏さん…… 好き、この体躯に見合った狭隘でえっちなココも、誘いをかける美味しそうな匂いも、素直じゃないお口も…… 全部が愛おしいよ」
チュッと真白な奏のお尻にキスをして、いっそ噛み跡残してしまいたい気持ちをグッと堪えながら軽く甘噛みをする。何度も何度も位置を変えて同じ事をされ、膣壁内も指で撫でられ続けたせいで、彼女の体がビクンッと震えた。
「…… イッたでしょ。もうわかるよ、沢山沢山奏さんの痴態を見させてもらったからね」
ふふっと笑われ、奏がシーツに顔を埋めようとする。でも目元にゴーグルがされたままだし、両手は首元近くで固定されているせいで、見た目はとても滑稽なままだった。
「そういえば…… 初めての時は、本当にごめんね?何度も何度もイッてくれていたのに、女性の体の事ほとんど知らなかったせいで、ヤリ過ぎちゃったよねぇ」
(でも…… 最高だったなぁ、金曜から月曜の朝まで、ベッドやソファーや風呂場とか、場所を変えながら何度も何度も奏さんを抱けたし!長年童貞だった自分が、大好きな人相手に初めてを経験出来るだなんて、これ以上の幸せはないよねぇ。しかも、奏さんまで初めてとか!)
達したばかりの膣内を丁寧に弄り続けながら、初めてこの部屋で奏を抱いた日の事を思い出し、感動に浸る。
一度絶頂を迎えた奏の中はとても狭くなっており、陽の指を締め付けて離そうとしない。しかもとても体が敏感になっており、「あ、あんっ…… んくっ」と甘い声を堪えきれずに何度もこぼしている。彼女も完全にスイッチが入ってしまったみたいで、もっともっと気持ちよくと言う様に腰が勝手に微かに動き始めた。
「好き?ココを撫でられるの」
「す、好きぃ…… っ」
「あはは…… 正直だね。私の姿が見えていないから、かな?」
何とも言えず、奏が返答に困る。
声だけの存在に弄られるのは嫌なはずなのに、その声が大好きな人のもので、しかもその手がとても優しいとなると、争い難いモノを感じる事は否定出来ない。普段とは違うシチュエーションという事で、ちょっと奏も興奮気味みたいだ。
「キス、しよっか。こっちを向いて、奏さん」
そう言って、陽が奏の顔に近づいていく。ナカを弄られ続けられながらだった為か、奏は素直に顔を声のする方へと向けてみた。だが当然奏の視界に彼の姿は映らず、ただ真っ暗な景色が広がるだけだ。なのに、ふにゅっと柔らかな感触が不意に唇に触れ、異質な状況にぞくりと体が震えた。
「んあ…… は、んんっ…… いぃ…… 」
体が勝手に彼を欲し、舌を突き出す。求め、求められるままに互いの舌を絡ませたので、激しさから唾液が口元から流れ落ちた。
「うわぁ…… えっちだなぁ。首元まで垂れてる」
流れ落ちる唾液を指先でなぞられ、体が震える。奏はもう、『昼だ』とか『夜じゃない』とか、どうでもよくなってきた。
「陽さ…… んっ…… も、また、わ、私…… 」
「なぁに?奏さん」
「…… も、もう…… 」
「うん?何?…… ちゃんと、そのお口で言って欲しいなぁ」
そう言って、ぐるんっと優しく膣壁を撫でる。もうソレだけで奏の体はまた跳ねて、絶頂を向入れてしまった。
「んあ!あぁ…… あっ」
くたりとベッドに体を預け、びくびくっと震える姿を見て、陽がごくっと唾を飲み込む。もうずっと前から下腹部が苦しく、痛いくらいに疼いている。
「今挿れたら、きっともっとすごく気持ちいいよ?とろっとろなココ、もっと気持ちよくなりたくない?」
耳元で囁き、かぷりと耳朶を甘噛みする。そして奏の耳を丁寧に舐めると「…… 言って、奏さん。『欲しい』って、さ」と、切なげな声色で懇願した。
「ほ、しぃ…… ですぅ…… 」
泣き声に近い声で、ぼそっと奏が呟く。
すると陽はとっても嬉しそうに微笑み、「ありがとう、奏さん」と礼を言いながら膣内から指をゆっくり引き抜いた。
蜜でドロドロになっている指を舐め、「美味しい…… 後で直接味あわせてね。本当なら今ちゃんと味わってあげるべきなんだろうけど、もう無理だ。ごめんね?」とこぼしつつ、ベルトを外して穿いているズボンの前を緩める。ギンギンに滾る剛直をボクサーパンツの中から剥き出しすると、ベッドでうつ伏せ気味になっている奏の脚へと跨がった。
「コレって寝バックって言うんだっけ?…… お尻の穴まで見えちゃうから、変な気分になってくるな」
そっと双丘奥の蕾を撫でられ、「ぃやっ!」と奏が体を強張らせる。その様子と言葉を聞き、陽はちょっと残念そうに指を離すと、先走りで濡れる剛直の先をお尻に擦り付け始めた。
「えっと…… 間違えないから、安心して?ドロドロにココ、溶けてるから間違えようもないけどね、ふふふっ」
(いつかコッチも開発したいなー。猫みたいな尻尾のついたココ用の玩具、もうウチにあるんだよねぇ)
表情を見られない事を良い事に、ニヤニヤと笑いながら双丘の蕾を陽がじっと見詰める。愛しい人の痴態はどこもかしこも美味しそうにしか見えず、またごくっと唾を大量に飲み込んだ。
「陽さぁぁ…… んっ」
切なげに名前を呼ばれ、陽の体がブルッと快楽に震える。もうこの声だけで達してしまいそうなくらいに心までもが打ち震え、心底嬉しかった。
「じゃあ、奏さんの欲しいモノ…… ちゃんとあげようか」
彼の言葉を聞き、奏がこくりと頷く。耳まで赤くしながら、口で呼吸をし、腰まで浮かせておねだりされ、陽の中でプツンッと理性という名のか細い糸が切れてしまった。
ずんっ!と一気に最奥まで挿れられた事で、ゴーグルの奥に隠れる眦に涙を浮かべながら「ひうっ!」と奏が大きな声をあげる。甘い声というよりは、悲鳴に近い。体躯の差や、それを抜きにしても立派な剛直のせいで膣壁が押し開かれていく感覚が体を駆け巡る。濡れに濡れ、よく解れていてもそれだけはどうにもならなかった。
口をぱくぱくとさせ、奏が雑な呼吸を繰り返す。何度経験しても挿入直後は体に無駄な力が入ってしまう。そのせいで、毎度毎度この瞬間陽は達してしまわない様に耐える事に精一杯で、すぐに動く事が出来なかった。
「きつぃ…… お願いだから、もっと力抜いて」
無理!と何度も奏が首を横に振る。
毎回このやり取りをしている気がするが、その度に同じ事を互いに思うので、仕方がなかった。
「…… 動いて、いい?」
「…… 」
横にばかり振られていた頭が、微かにだが縦に動く。甘い声を出してしまうのが恥ずかしいのか、奏が腕を噛んでいた。
「噛んじゃ駄目だよ、奏さん」
奏の腕を口元から離し、「噛むなら私の手にしようか」と言って彼女の口に指を入れる。それを迷わずに奏が噛んだせいで、陽の指先から軽く血が滴った。
歯が食い込むせいで手が痛いけど、その痛みすらも気持ちよくしか感じられない。もう奏にされる事ならば、何もかもが快楽でしかない様だ。
「あぁ…… 一生残る跡になるといいな…… そうしたら、責任を取って私を早くお婿さんにしてね?」
返事をする余裕もなく、奏が動いてと催促をするみたいに腰を緩く動かす。
「あ、ごめんね。奏さんも気持ちよくなりたかったね」
柔らかな髪を軽く撫で、真っ赤な耳や首にキスをする。この先はもう本能の赴くまま、今夜も見事に抱き潰されてしまったのだった。
◇
チュンチュンッ…… チュンッ——
雀の鳴き声で目が覚めた奏の顔に、カーテン越しの朝日が当たる。ぐったりとした状態でベッドに横たわっており、彼女のお腹が空腹を訴えてぐうっと鳴った。
(羊羹、沢山食べておいて正解でした。まさか予想通り明け方コースになるとは)
そんな事を思いながらチラッと隣を見てみたが、彼はもういなかった。良い香りが微かにするので、もしかしたら朝ご飯を作ってくれているのかもしれない。
「おはよう!奏さん。朝ご飯が出来たんだけど食べられる?」
寝室の扉が開くと同時に、陽の元気な声が部屋中に響く。
「あ、はい。頂きます」
起きているかを確認する事も無く、起きていると知っている事をちょっと不思議に思ったが、奏は返事を優先した。
「食べたらお風呂にでも入ろうか」
「…… 一人でいいのなら」と言った声は掠れていてる。
「うん、もちろん。今は朝だしね」
そう答えた陽の笑顔は朝日の様に眩しい。奏にとって一番大好きな表情だ。でも、そんな彼の素敵な笑顔を見詰めながら——
(もう絶対に、陽さんとVRのゲームはしないぞ)
と、奏は決意したのであった。
【終わり】
とある休日の真昼間。陽が明るい声色と笑顔で、奏に声をかけた。
「どうしましたか?何だかとっても楽しそうですね」
陽の部屋のソファーに座り、奏の為にと用意されていた切り分け済みの羊羹を一切れ指で摘みながら、彼女は陽の方へいつもの無表情を返した。
「仕事部屋の掃除をしていたらね、こんな物が出てきたんだ」
奏とは結婚を前提に付き合っているのだ。いつか、いや——近日中には絶対に同棲する事を承諾させる気満々の陽は、ここ最近ずっと奏と一緒に居られない時間は部屋の片付けをしている。早速一番物の多い仕事部屋から始めたのだが、仕事仕事でほぼ住んでいないに等しい部屋なのに意外にも不用品が多い。奏の制服や写真以外は処分する物ばかりで、さぁどうしようかと困っていた中、ちょっと面白そうな物を一つ見付け、陽はソレを奏の前にそっと出してみた。
「…… ゴーグル、ですか?」
「うん、VRのゴーグルだよ」
「VR?」
「バーチャル・リアリティの略なんだけど、わかる?」
「もちろんです」と、奏が自信あり気に頷く。
「立体に見えるアレですよね。仮想現実を体験出来るとか、出来ないとか」
『イヤイヤ。出来なくしちゃダメでしょ』と思うも、よくわからないまま話をしてくれている感の漂う奏も可愛く思う。
「うん。最近だと不動産会社が部屋の内覧に使ったり、旅行会社では旅先の擬似体験をさせてくれるサービスもあったりするらしいよ。医療の現場でも使うとかって話もあるし、これからが楽しみな分野だよね」
「そうですね」と答えながら、で?と言いたげに奏が首を傾げた。何だかすごい物っぽいが、長期休暇なんてまだまだ先なので旅行に行く予定も無ければ、部屋探しもしていない自分には無関係な代物だなと思っている。
「実際に奏さんも体験してみない?」
「え?で、出来るんですか?もしかして…… 今、此処で?」
「うん。接続可能な据置のゲーム機も、ソフトもあるし。あ、そういえば友人から、VRを使って綺麗な景色を見られるだけのソフトももらっていたな」
「ゲームは難易度が高そうですけど、景色を見るだけのならちょっと興味があります」
そう答え、もぐもぐと摘んだままになっていた羊羹を頂く。奏が羊羹を口に含んだ瞬間、嬉しそうに口元だけが僅かに微笑んだ。
(あーもうっ!食べる瞬間に少しだけ見える奏さんの口内、何度見てもゾクゾクするなぁ。早くあの可愛らしいお口の中に突っ込んでみたいなぁ!ナニを、とは具体的に想像し始めちゃうから今回も言わないけれども!)
結婚を前提に交際を始められても、奏に対する陽の妄想癖は相変わらずみたいだ。
「今から用意するからさ、ちょっとやってみようか」
「はい」
何が起こるかよくわかっていないままだったが、羊羹を次々と食べ続けながら、奏はこくりと頷いたのだった。
「——えっと、このゴーグルを目元につけるんですね?」
そう言って、VR用のゴーグルを持ち上げる。思っていたよりも重く、長い時間着けると首が痛くなりそうだなぁと奏は思った。
「スマホを使ってVR体験が出来るゴーグルもあるそうだから、もしコレが気に入ったら、そっちも今度用意しておくよ。VR対応アプリとかも色々あるしね」と言いながら陽が奏の手伝いをする。少しくらい動いてもズレない様にちゃんとゴーグルを奏に着けさせると、もらったソフトをスタートさせた。
「…… わっ!」
目の前に表示された映像に驚き、ソファーに座ったままだった奏の体がビクッと跳ねる。
「どうかな?」
「ものすごくリアルですね。…… 頭が重いですけど」
首の力が弱いのか、奏の頭が随分フラフラとしている。『そんなふうになるなんて何でだろう?流石にそこまでは重くないと思うけど』と陽は思ったが、そんな彼女も——以下略。
「あはは!まぁその点はまだ仕方ないよね。この先もっと軽量化されていくんだろうから、その時はまた別のが欲しいなぁ」
買ってから一度も使っておらず、タンスの肥やしでしかなかった物なのに新しい物はちょっと手に入れたくなってしまうみたいだ。
「わぁ、すごい。上を向いたらちゃんと空が見えるんですね。あ、地面もあるし…… 遠くの街の様子とかも、とっても綺麗です」
上下に頭を動かし、左右も見て奏が感想を述べる。どんな景色を見ているのかわからない陽からしてみれば、ちょっと滑稽な姿だった。
「おぉ、お月様もすっごくリアルです!」
奏の言葉で、陽の耳がピクッと動いた。「…… 月?」と呟き、ソフトの入っていたパッケージを再確認する。このソフトは、どうやら夜景からスタートする作品らしい。
「へぇ…… 夜、なんだ」
「はい、夜ですね。夜景がとっても綺麗ですよ。これってCGなんですかね?それとも本物の夜景を撮影しているんですか?暗いせいもあってか、区別が出来ないレベルです」
「えっとね、実際の街の風景を撮影した物らしいよ」と話しかけながら、陽がソファーの前に置かれているテーブルをずらす。そして奏の正面に立つと、そっと彼女の手を取った。
「わぁ!え?あ…… これは陽さんの、手ですか?」
「うん、そうだよ」
奏からは自分が見えていないとわかっていても、大好きな彼女にとびきりの笑顔を向ける。まるで目隠しをしている人を相手にしているみたいで、陽の胸の奥に悪戯心が生まれ始めた。
「私の目の前には今、暗い芝生くらいしか無いのでちょっと変な感じがします」
「暗いんだ…… へぇ。周りには誰も居ないの?」
「はい。本当に風景のみです。街まで行くとどうなんでしょうね?そもそも行けるんでしょうか」
「んー街までは対応していないだろうけど、周囲を少し歩くくらいは出来るかもしれないよ。試してみようか」
掴んでいる手を少し引っ張り、奏をその場に立たせる。
「前に進んでみて」
「はい。…… あ、でも足踏みしてるだけっぽい感じが」
「あ、そっか。コントローラーを使わないと、歩くとかは出来ないか」と言いつつ、なおも陽は奏の手を引いて歩かせ続ける。立った事で視点は高くなったが、歩いても歩いても見える景色は前に進まないので変な感じしかしなかった。
「此処に座って、奏さん」
そうは言われても、背後に目をやっても彼女の視界には何も無く、このまま座っても尻餅をついてしまいそうだ。
「座る?此処にですか?で、でも…… 」
「平気だよ、ちゃんとこっちには座れる場所があるからね」
「…… わかりました。じゃぁ、座ってみますね」
こくりと頷き、少しだけ感じる怖さのせいで唾をごくりと飲み込む。促されるまま腰を落とすと、何も無いはずの位置で座れてしまった事で、奏は「うあ!」と変な声をあげてしまった。
「ほ、本当に座れました!」
「ね?大丈夫だったでしょ」
陽からしてみればとても当たり前の事で、それを喜んでいる奏が可愛くって仕方がない。しかも今彼女が居る部屋は彼の寝室で、座っているのはベッドなので、にやけてしまう顔を真顔に戻す事すら出来そうに無かった。
「…… でも、あの、此処はどこですか?」
手を掴んだままなので、何となくではあるが、陽の位置を察してそちらに向かい顔を向ける。何もわかっていない奏の様子を見て、陽がニヤッと暗い笑みを口元に浮かべた。
「さぁ、どこだと思う?」
そう言いながら手を離し、陽が奏の肩を軽くトンッと押した。
「え?」
ぽすんっと音をたて、奏の体がベッドの上に横たわる。視界いっぱいに星空が広がり、あぁ綺麗だなと思いながらも、やっと此処がベッドの上だということに気が付く事が出来た。
「あ、あの…… 陽さ——」
奏は体を起こそうとしたが、再び肩を押され、ベッドに倒れてしまう。
陽は自分の首につけてある特注品のネックレスを外すと、ソレを奏のしているチョーカーに通し、両手首のブレスレットに繋げて彼女の自由を瞬時に奪った。
「え?なっ」
「あ、無理に鎖を引っ張らないでね、お揃いの素材で作った私のネックレスが壊れちゃうから」
その言葉を聞き、奏の動きがピタリと止まる。拘束されている事に対して抵抗感はあるが、人が大事にしている物を壊す事は気が引けてしまった。
「まだ、昼間…… ですよ?」
陽が居るはずだと思う方向へ顔を向け、恐る恐る指摘する。陽が何をしたいのか、拘束された時点で流石に奏でも全て想像がついてしまった。
「んー…… でも、奏さんの視界は、夜景なんだよね?」
「…… えぇ、まぁ」
「じゃあ今は夜も同義だ」
(何というこじつけですか!)
——とは思うも、スカートの中にスルッと手が入ってきた事で、奏は言葉が喉に詰まってしまった。
「こんな短いスカートをウチへ穿いてきた時点で、もう『もしかして、誘ってくれているのかな?』って期待しちゃっていたんだよねぇ」
温かな掌が奏の太腿に触れ、ゆっくりその手が内腿側へと移動していく。
「『今はまだ昼間だから』って、玄関で襲わなかった私を褒めて欲しいくらいだよ」
「んぐっ」
声を押し殺し、奏が横向きに上半身を捻って咄嗟にベッドのシーツを掴む。何も無いはずの空間を掴めてしまい、変な感じがした。
「夜は私のペースでのお付き合いをする約束なんだし、いいよね?このままシテも」
こじつけた理由で襲われては堪ったもんじゃない。彼の事はちゃんと大好きだが、昼間からは止めて欲しかった。
「こ、これ、もう外しましょう!」
自由のきかない手をゴーグルの方へ伸ばしたが、両手首を鎖などで拘束されている為途中で引っ掛かってしまう。指先はゴーグルに触れる事が出来たのに、それを外すまでには至らなかった。
「だーめだよ。ソレを外して視界が昼間に戻ったら、途中で止めないといけなくなっちゃうじゃないか」
(その為に、外そうとしているんです!)
ただでさえ陽は行為が始まるとしつこいうえにひたすら長い。なので、昼間からだなんて、とてもじゃないが身が持たない。明日も休みなので『今夜は下手したら朝までコースなのだろうなぁ』と心の隅で覚悟しながら陽の部屋に遊びに来てはいたが、こんな真昼間からだなんて想定外だ。
「ちゃんと奏さんの負担にならない程度にするから、ね?」
明るい室内でベッドに横になって、スカートの捲り上がったままになっている奏の姿にひどく興奮しながら、実現不可能な事を陽が口走る。高揚し始めた時に男の言う『ちょっとだけだから』『嫌だったら言ってね、止めるから』や『先っちょだけだからさ』などという言葉の、何と信用ならない事か。ソレと同等な台詞をお尻を撫でながら言われても、『絶対にこの人はいつも通りにするつもりしか無い!』と奏は思った。
「駄目ですよ、そんな…… んっ」
「駄目?駄目なの?…… またまた、そんな事言って」
温かな陽の手が、奏のショーツの中に入っていく。白くて柔らかな双丘を直接撫で、軽く揉み、はずみで陰部付近からくちゅりと音が少し鳴った途端、陽はニヤリと笑った。
「あぁ…… やっぱり。奏さんが駄目って言うのってさ、本当は止めて欲しくない気持ちを隠している時っだって、知ってた?」
「ち、ちが——」と奏が否定しようとしたが、「違わないよね?」と彼の長い指が陰部の中へ難なくツプンッと侵入していく。
「んくっ」
「わぁ…… 奥まで一気に挿入出来ちゃったね。コレって、奏さんがこの先を期待して、興奮して濡れ始めちゃっているからだよね」
奏がブルブルと必死に首を横に振った。陽の姿が全く見えないのに、彼の指をナカに感じる事に違和感を覚える。これではまるで、透明人間にでも襲われているみたいだ。
「こ、コレ…… だ、だめぇ」
「ほらまた、『駄目』だなんてさ。すごく気持ちいい時って、奏さんは『嫌だ』って言わないよね」
(奏さんが本気で嫌がるなら、私だってちゃんと…… 多分、きっとすごく頑張って止めるのに。本心としては、止めたくないけど…… 止めたくはないけれども!)
陽が指を少し乱暴に動かし、くちゅくちゅと水音をわざと鳴らす。その過程で膣壁の敏感な部分を撫でられ、奏の腰が大きく跳ねた。
「はうっ」
「わぁ…… えっちな蜜が奥から沢山溢れてくるから、イヤラシイ音がすごいね。んー良い香りだぁ。男を…… 違うね、私を誘う、特別な匂いがするよ」
ベッドに座り、露わになっている奏のお尻に頰を擦り寄せる。スンッと何度も匂いを嗅がれ、奏の膣壁がキュッと締まった。
「私に匂いを嗅がれるの、好きなんだ?指締め付けちゃって…… ホント、奏さんは可愛いなぁ」
「ちがっ」
恥ずかしそうに頰を染め、引き結んだ口元を震わせているが図星だった。香りに敏感な人に褒められて、嬉しくないはずがない。しかも嗅ぐたびにとてもうっとりとした、溶けた表情を毎度してくれている事を思い出し、そのせいで奏まで興奮してきてしまい、つい雰囲気に流されていく。
「好きだよ、奏さん…… 好き、この体躯に見合った狭隘でえっちなココも、誘いをかける美味しそうな匂いも、素直じゃないお口も…… 全部が愛おしいよ」
チュッと真白な奏のお尻にキスをして、いっそ噛み跡残してしまいたい気持ちをグッと堪えながら軽く甘噛みをする。何度も何度も位置を変えて同じ事をされ、膣壁内も指で撫でられ続けたせいで、彼女の体がビクンッと震えた。
「…… イッたでしょ。もうわかるよ、沢山沢山奏さんの痴態を見させてもらったからね」
ふふっと笑われ、奏がシーツに顔を埋めようとする。でも目元にゴーグルがされたままだし、両手は首元近くで固定されているせいで、見た目はとても滑稽なままだった。
「そういえば…… 初めての時は、本当にごめんね?何度も何度もイッてくれていたのに、女性の体の事ほとんど知らなかったせいで、ヤリ過ぎちゃったよねぇ」
(でも…… 最高だったなぁ、金曜から月曜の朝まで、ベッドやソファーや風呂場とか、場所を変えながら何度も何度も奏さんを抱けたし!長年童貞だった自分が、大好きな人相手に初めてを経験出来るだなんて、これ以上の幸せはないよねぇ。しかも、奏さんまで初めてとか!)
達したばかりの膣内を丁寧に弄り続けながら、初めてこの部屋で奏を抱いた日の事を思い出し、感動に浸る。
一度絶頂を迎えた奏の中はとても狭くなっており、陽の指を締め付けて離そうとしない。しかもとても体が敏感になっており、「あ、あんっ…… んくっ」と甘い声を堪えきれずに何度もこぼしている。彼女も完全にスイッチが入ってしまったみたいで、もっともっと気持ちよくと言う様に腰が勝手に微かに動き始めた。
「好き?ココを撫でられるの」
「す、好きぃ…… っ」
「あはは…… 正直だね。私の姿が見えていないから、かな?」
何とも言えず、奏が返答に困る。
声だけの存在に弄られるのは嫌なはずなのに、その声が大好きな人のもので、しかもその手がとても優しいとなると、争い難いモノを感じる事は否定出来ない。普段とは違うシチュエーションという事で、ちょっと奏も興奮気味みたいだ。
「キス、しよっか。こっちを向いて、奏さん」
そう言って、陽が奏の顔に近づいていく。ナカを弄られ続けられながらだった為か、奏は素直に顔を声のする方へと向けてみた。だが当然奏の視界に彼の姿は映らず、ただ真っ暗な景色が広がるだけだ。なのに、ふにゅっと柔らかな感触が不意に唇に触れ、異質な状況にぞくりと体が震えた。
「んあ…… は、んんっ…… いぃ…… 」
体が勝手に彼を欲し、舌を突き出す。求め、求められるままに互いの舌を絡ませたので、激しさから唾液が口元から流れ落ちた。
「うわぁ…… えっちだなぁ。首元まで垂れてる」
流れ落ちる唾液を指先でなぞられ、体が震える。奏はもう、『昼だ』とか『夜じゃない』とか、どうでもよくなってきた。
「陽さ…… んっ…… も、また、わ、私…… 」
「なぁに?奏さん」
「…… も、もう…… 」
「うん?何?…… ちゃんと、そのお口で言って欲しいなぁ」
そう言って、ぐるんっと優しく膣壁を撫でる。もうソレだけで奏の体はまた跳ねて、絶頂を向入れてしまった。
「んあ!あぁ…… あっ」
くたりとベッドに体を預け、びくびくっと震える姿を見て、陽がごくっと唾を飲み込む。もうずっと前から下腹部が苦しく、痛いくらいに疼いている。
「今挿れたら、きっともっとすごく気持ちいいよ?とろっとろなココ、もっと気持ちよくなりたくない?」
耳元で囁き、かぷりと耳朶を甘噛みする。そして奏の耳を丁寧に舐めると「…… 言って、奏さん。『欲しい』って、さ」と、切なげな声色で懇願した。
「ほ、しぃ…… ですぅ…… 」
泣き声に近い声で、ぼそっと奏が呟く。
すると陽はとっても嬉しそうに微笑み、「ありがとう、奏さん」と礼を言いながら膣内から指をゆっくり引き抜いた。
蜜でドロドロになっている指を舐め、「美味しい…… 後で直接味あわせてね。本当なら今ちゃんと味わってあげるべきなんだろうけど、もう無理だ。ごめんね?」とこぼしつつ、ベルトを外して穿いているズボンの前を緩める。ギンギンに滾る剛直をボクサーパンツの中から剥き出しすると、ベッドでうつ伏せ気味になっている奏の脚へと跨がった。
「コレって寝バックって言うんだっけ?…… お尻の穴まで見えちゃうから、変な気分になってくるな」
そっと双丘奥の蕾を撫でられ、「ぃやっ!」と奏が体を強張らせる。その様子と言葉を聞き、陽はちょっと残念そうに指を離すと、先走りで濡れる剛直の先をお尻に擦り付け始めた。
「えっと…… 間違えないから、安心して?ドロドロにココ、溶けてるから間違えようもないけどね、ふふふっ」
(いつかコッチも開発したいなー。猫みたいな尻尾のついたココ用の玩具、もうウチにあるんだよねぇ)
表情を見られない事を良い事に、ニヤニヤと笑いながら双丘の蕾を陽がじっと見詰める。愛しい人の痴態はどこもかしこも美味しそうにしか見えず、またごくっと唾を大量に飲み込んだ。
「陽さぁぁ…… んっ」
切なげに名前を呼ばれ、陽の体がブルッと快楽に震える。もうこの声だけで達してしまいそうなくらいに心までもが打ち震え、心底嬉しかった。
「じゃあ、奏さんの欲しいモノ…… ちゃんとあげようか」
彼の言葉を聞き、奏がこくりと頷く。耳まで赤くしながら、口で呼吸をし、腰まで浮かせておねだりされ、陽の中でプツンッと理性という名のか細い糸が切れてしまった。
ずんっ!と一気に最奥まで挿れられた事で、ゴーグルの奥に隠れる眦に涙を浮かべながら「ひうっ!」と奏が大きな声をあげる。甘い声というよりは、悲鳴に近い。体躯の差や、それを抜きにしても立派な剛直のせいで膣壁が押し開かれていく感覚が体を駆け巡る。濡れに濡れ、よく解れていてもそれだけはどうにもならなかった。
口をぱくぱくとさせ、奏が雑な呼吸を繰り返す。何度経験しても挿入直後は体に無駄な力が入ってしまう。そのせいで、毎度毎度この瞬間陽は達してしまわない様に耐える事に精一杯で、すぐに動く事が出来なかった。
「きつぃ…… お願いだから、もっと力抜いて」
無理!と何度も奏が首を横に振る。
毎回このやり取りをしている気がするが、その度に同じ事を互いに思うので、仕方がなかった。
「…… 動いて、いい?」
「…… 」
横にばかり振られていた頭が、微かにだが縦に動く。甘い声を出してしまうのが恥ずかしいのか、奏が腕を噛んでいた。
「噛んじゃ駄目だよ、奏さん」
奏の腕を口元から離し、「噛むなら私の手にしようか」と言って彼女の口に指を入れる。それを迷わずに奏が噛んだせいで、陽の指先から軽く血が滴った。
歯が食い込むせいで手が痛いけど、その痛みすらも気持ちよくしか感じられない。もう奏にされる事ならば、何もかもが快楽でしかない様だ。
「あぁ…… 一生残る跡になるといいな…… そうしたら、責任を取って私を早くお婿さんにしてね?」
返事をする余裕もなく、奏が動いてと催促をするみたいに腰を緩く動かす。
「あ、ごめんね。奏さんも気持ちよくなりたかったね」
柔らかな髪を軽く撫で、真っ赤な耳や首にキスをする。この先はもう本能の赴くまま、今夜も見事に抱き潰されてしまったのだった。
◇
チュンチュンッ…… チュンッ——
雀の鳴き声で目が覚めた奏の顔に、カーテン越しの朝日が当たる。ぐったりとした状態でベッドに横たわっており、彼女のお腹が空腹を訴えてぐうっと鳴った。
(羊羹、沢山食べておいて正解でした。まさか予想通り明け方コースになるとは)
そんな事を思いながらチラッと隣を見てみたが、彼はもういなかった。良い香りが微かにするので、もしかしたら朝ご飯を作ってくれているのかもしれない。
「おはよう!奏さん。朝ご飯が出来たんだけど食べられる?」
寝室の扉が開くと同時に、陽の元気な声が部屋中に響く。
「あ、はい。頂きます」
起きているかを確認する事も無く、起きていると知っている事をちょっと不思議に思ったが、奏は返事を優先した。
「食べたらお風呂にでも入ろうか」
「…… 一人でいいのなら」と言った声は掠れていてる。
「うん、もちろん。今は朝だしね」
そう答えた陽の笑顔は朝日の様に眩しい。奏にとって一番大好きな表情だ。でも、そんな彼の素敵な笑顔を見詰めながら——
(もう絶対に、陽さんとVRのゲームはしないぞ)
と、奏は決意したのであった。
【終わり】
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最後まで読みました…!!!!最高でした…………(両手で顔を覆い天を仰ぎながら)
普段あまり現代を題材にしたものは読まないのですが、この作品は面白くてどんどん読んてしまいました。休憩時間と帰宅までが待ち遠しかったです。
なかなか陽さんの思惑に気づかない兄(ねえ)さん、もどかしくも慣れてない鈍感さんで可愛いなぁー!!と終始にこにこが止まりませんでした。それを傍観するモブも面白かったです。
そして頑なにお互い勘違いをし続ける様子も最高に面白かったです。
番外編も最後まで楽しませていただきました。素敵な作品をありがとうございます!
感想ありがとうございます!読破して頂いたみたいでとても嬉しいです。しかも普段は読まない題材の作品と!だなんて、益々嬉しい限り。創作の励みになるのでとてもテンションが上がります。
言葉のミスも教えて頂きありがとうざいました!
近況ボードの方でも修正の報告を書きましたが、完全に思い込みと勘違い(私生活でもこれでよく失敗を…… )で『数ヶ月』を使っていたので、ご教授に深く感謝致します。普段使わない言葉、馴染みのない単語、意味をうろ覚えの場合はきちんと調べてから言葉を使う様に気を付けたりしていますが、馴染みある単語ってそのまま勘違いして使用してしまうので、指摘して貰えて助かりましたm(_ _)m。すぐに修正しましたので、今後は違和感なく読めるかと。
一つ前の感想欄に書いて頂いたご指摘に関しては、勿体無いですけどこのまま承認せずに消しておきますね。
改めまして、感想を書いて頂きありがとうございました。今後も、少しでも心の琴線に触れる作品を書ければと願いつつマイペースで創作を続けていこうと思います(*ノωノ)。
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この、二人の未来が末恐ろしい(笑)
感想ありがとうございます!
そしてここまでお付き合い頂き、ありがとうございました(*ノωノ)。
きっと大丈夫!陽さんは思い込みが激しくって突っ走っちゃうけど空気読める子だし、全てから遮断して彼女の閉じ込め、『私だけを見ていないと許さないよ』タイプに走りそうになっても、何だかんだで奏さんの姉気質に宥められ、義姉の言う事を聞いちゃう甘々な子なので
(*´꒳`*)。
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落ち着けわたし!(笑)
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おちつくんだー無理やりダメ絶対!
やっと繋がりましたねー勘違いからじれじれよじれてここから挽回たのしみにしてます。
感想ありがとうございます!(*ノωノ)
沢山コメントを下さりホント嬉しいです♪
創作の励みになりますー(*´꒳`*)
ヤンデレの片鱗は今までにも散りばめてはいたので(監禁婚発言などなど)やっと本性を出せたぜ!といった感じです・:*+.\(( °ω° ))/.:+。
書き手な私がヤンデレスキーなので、どうしてもそっち系に流れていく傾向が…… 。
あともう少しで完結しますので、もうちょっとこの作品にお付き合い頂けると幸いに思います♪( ´▽`)。