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【それぞれの見地・お互いの兄姉に今後の為インタビュー的行為をしてみた】
恋に対して思う事【陽の場合】
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恋とは私にとって、テスト勉強で忙しい時期に押し付けられるゲームソフトみたいなものだ。『いやごめん、何言ってるかわかんないわ』と言われるかもしれないが、そうとしか例えようがない。
勉強だ何だと日々すごく忙しいっていうのに、好奇に満ちた面白そうなソフトを押し付けられる。欲は人並みにあるのだ、ゲーム内容に対して興味はもちろんある。やってみたい事だって盛り沢山な内容をきっとそのソフトは詰め込んでいるっぽいのに、何せ時間が足りない。二度言う程に、私の人生は本当に全く全然時間が足りないのだ。
高校時代まではずっと、家業である調香の勉強と学業、部活、委員会とに追われる毎日だった。
大学に進んでからは湯川さんと一緒に薬剤師の資格を取ろうと躍起になり、高校までの反動か、流石に遊びたい気持ちが爆発して余った時間は全て友人付き合いに注ぎ込み、彼との学生生活を存分に楽しむのに精一杯で誰かとの交際になど発展しなかった。
部屋の隅っこに積みゲーばかりが増えて、結局全て放置して終わってしまったのだ。
社会人になってからは、薬剤師の勉強しかしてこなかった身だったのに、『妻(予定)との時間が欲しいのですが、何とかなりませんか?』と甘えてくれた湯川さんの代わりに、彼の秘書という役目のまま、いきなり経営に携わる立場を意気揚々と引き受けてしまい、そこからは経営学の勉強だ仕事だに追われ、過労死するかと思う程忙しい代行業務に携わる日々の始まりだった。もちろん現在進行形で。
幸いにして、湯川家に大恩がある研究所主任の椿原さんがバックについてくれたので、秘書でしか無い私が代表取締役社長の代行をする事を全上役の面々に認めさせてくれたおかげで、社内からの批判で仕事にならないという目には合わずに済んだのが唯一の救いだろうか。
とまぁ、そんな私に恋などする暇があると?
んな暇あるわけねぇだろ。愚問だ。訊くな。眠いから寝かせろって感じだ。
『兄さんってさ、湯川さんが好きなんじゃないの?』的な事を弟の光くんから言われ、『あぁそうか。彼に尽したいと思うコレは、恋なのか』と、弟の言葉がストンと腑に落ち、そこからはもう恋というモノへの好奇心は微塵も無くなった。
だけど、奥さんを好きな湯川さんを、彼女から奪い取りたい気持ちなんか微塵も感じないし、むしろ彼の妻である那緒さんに対しては好意的な感情しか抱いていない。お二人とも好き合っていて可愛いなと思うし、邪魔もしたくない。幸せそうに寄り添う二人を見る事が、日々の糧になっていると言っても過言では無いだろう。
『この二人の幸せな時間を、私は作ってあげられている』
そう思うだけで、私のこの恋は完結してしまっているのだ。
なので、湯川さんを抱きたいとか、そういった感情すらもこれっぽっちも無いけれど、彼を好きだと思うってことはきっと自分はゲイなのだろう。他の同性にも興奮したことは無いけど、多分そうなんだ。だってウチの三兄弟で一番のしっかり者である光くんがそうだって言っているんだから。
二十七歳でこれとか…… でもまぁ、心が満たされているのならそれでいいか。
◇
青鬼と奏がお茶会をしている同時刻。
別の店で、圭と陽の二人が揃ってコーヒーを前にしソファーに座っている。陽はこの後また職場へ戻らないといけない為スーツ姿だが、圭の方は普段通りの“オトコの娘”スタイルだ。ちょっと前よりも大人になってきたので、濃紺色をしたタイトスカートにロングヘアーといた具合に、美少女感のある服ではなく、少しお姉さんっぽい雰囲気でまとめている。
「え、私に色々と質問したい?いいよ、楽しそうだね。兄弟の交流ってやつかな?」
バリバリ女性感たっぷりの格好にツッコミを入れる事なく、『君は誰?』といった反応も無く、挨拶もそこそこに普通に会話が始まった。
『流石、明のお兄さん!どっしりしっかり感が半端無いっす!』と椿原がそっと心の中で喜ぶ。そんな様子を察して陽の目がスッと細くなったが、すぐに笑顔に戻った。
「えっとですね、早速お訊きしますけど、ボク達の結婚を青鬼さんはどうお考えですか?」
「嬉しいよ。妹の事は大好きだし、大事だけど、恋愛事となると話は別だよね。よっぽどの相手なら全力で邪魔するし破断不可避だけど、君は椿原さんのところのお子さんだし、反対する理由なんか微塵も無いよ。まぁ、かなり驚きはしたけどね。明ちゃんはウチと椿原の関係を知らないはずだし、何で二人が出逢ったのかもわからなかったしさ」
「普通に学校です。明ちゃんとは同級生だったので」
「そっかそっか。いいねぇ学生時代かぁ。…… お兄さんの学生時代の写真とか、無いの?欲しいなぁ」
「えっと、今は流石に。でも今度、姉ちゃんの許可がおりれば」
「それって、貰えない気がするな」
「う…… 」と圭が声を詰まらせた。確かにその通りだ。返答に失敗した…… と少し焦り、手に変な汗が滲む。
「あ、気にしないでね。写真が手に入らないかもなのはすごく残念だけど、別に怒っている訳じゃないんだ。椿原主任は私の恩人だからね。そのお子さん達に何かしようとか、無いから大丈夫」
圭の家族は揃って、陽がほぼ経営していると言っても過言ではない湯川製薬に勤務しており、父親は主任研究員も務めている。椿原家の両親は湯川家に大恩があり、湯川の人間が好きに動ける手助けをしようとしている陽を見染め、彼の後ろ盾になってくれた椿原に対し、青鬼家は恩義を持っているのだが——ちょっとややこしいな、と圭は三家の関係性を思い出しながらちょっと思った。
「えっと、お渡し出来る様努力はします。その代わり、ボクにも明ちゃんの写真を頂けませんか?」
椿原がそう言った瞬間、陽の瞳がきらりと光った。この子は同類だ!と察したのだ。
「もちろんだよ。任せて」
これ以上は無いと言ってもいいくらい素敵な笑顔を向けられ、陽が眩し過ぎて圭はそっと目を閉じた。
「——えっと、次の質問です」
「うんうん。次は何かな?」
弟妹達の結婚についての質問から始まり、それからいくつか、誕生日やら好きな物やらを訊かれ、陽はちょっと楽しくなってきていた。学生時代にお巫山戯をしていた時の気持ちにも近く、答えていて楽しい。圭もまた両親や、彼の姉の奏と同じく、湯川製薬の社員になったばかりなので、完全に仕事抜きで椿原家の人と話せる事も嬉しくってしょうがない。敬語であり続ける点だけは少し気にはなったが、彼は社員でもある以上多くを求めまいと考え、口にする事はなかった。
「ウチの姉の奏についてどう思っていますか?その…… お見合いがどうのと初見で言っていたので、ちょっと気になってしまって」
「あぁ、そうか。気になるよね。もちろん好きだよ。小さくって可愛い人だよね、お兄さんって。明ちゃんから圭くんは“オトコの娘”だって事前に聞いてはいたけれど、兄弟揃ってとかって珍しいよね。タイプが違う感じがまた見事に共存出来ている感があって、いいと思うな」
(…… 姉ちゃんは“オトコの娘”じゃないんだけどなぁ)
そうは思うも、話に水を差す気がして圭は黙った。
「何でもしてあげたくなる感じの人だな。思いっ切り甘やかしてみたいけど、甘えてもみたいし、表情が読み取り辛いのもまた好奇心を唆るなぁ。今は何を考えているのかな?とか、いつも気になって気になって、つい監視カメラとか覗いちゃったり、休憩で移動したりしたらそこへ自分も行ってみたくなったり、お昼だけじゃ無くて出来れば夜とかも一緒に居たくなるよ。君達が入籍したら私とお兄さんは兄弟になるんだし、こっちも二人で同居したいなぁ」
うっとりと、語る瞳は完全に恋する乙女だ。内容は…… ほぼストーカーの思考回路ではあるが、奏と同じく圭にとっても彼は上役なので、直属のでは無くともツッコミ難い。そして何より、共感要素しか感じられず、圭も陽に対して『同類の匂いがする!』と感じ取ったのだった。
「じゃあ、最後の質問です。もし姉さんが“オトコの娘”ではなく、正真正銘の女性だったらとしたら、青鬼さんはどうします?」
「え、そりゃ当然この足ですぐに掻っ攫って来て、自宅で孕むまでずっと抱き倒すよ。安心してね、もちろん喜んで責任取って入籍するし。その為の孕ませ行為だし。あーぁ、兄さんさんが女性じゃなくってホント残念だよ。同性相手だと、無理にでも既成事実を作って結婚とか出来ないんだから。…… ねぇ、入籍はまだ?早く兄さんとちゃんと兄弟になりたいなぁ」
何んで当然の事を訊いてくるの?と言いたげな雰囲気で、陽が暗い笑みを浮かべながら圭に対し小首を傾げる。
「…… ち、近いうちに」
姉の貞操を守る為にも絶対にこのまま勘違いさせたままにしよう。自分から質問しておいて、圭はそう心に誓ったのだった。
◇
後日。互いが聞いた話を、圭と明の両名が持ち寄って、確認し合う。
実際に聞けた話の内容はきっと姉達が考えている事のほんの一部でしかなかったのだろうが、二人が出した結論はこうだ。
『このままでは、あの二人は恋愛関係とかじゃなく、ただの被害者と加害者になってしまう!』
決してそうはならない様、出来る限り兄の首に縄でもつけるくらいの気持ちでいよう。兄の方は周囲が状況を管理せんとヤバイ、という考えに落ち着いたのであった。
勉強だ何だと日々すごく忙しいっていうのに、好奇に満ちた面白そうなソフトを押し付けられる。欲は人並みにあるのだ、ゲーム内容に対して興味はもちろんある。やってみたい事だって盛り沢山な内容をきっとそのソフトは詰め込んでいるっぽいのに、何せ時間が足りない。二度言う程に、私の人生は本当に全く全然時間が足りないのだ。
高校時代まではずっと、家業である調香の勉強と学業、部活、委員会とに追われる毎日だった。
大学に進んでからは湯川さんと一緒に薬剤師の資格を取ろうと躍起になり、高校までの反動か、流石に遊びたい気持ちが爆発して余った時間は全て友人付き合いに注ぎ込み、彼との学生生活を存分に楽しむのに精一杯で誰かとの交際になど発展しなかった。
部屋の隅っこに積みゲーばかりが増えて、結局全て放置して終わってしまったのだ。
社会人になってからは、薬剤師の勉強しかしてこなかった身だったのに、『妻(予定)との時間が欲しいのですが、何とかなりませんか?』と甘えてくれた湯川さんの代わりに、彼の秘書という役目のまま、いきなり経営に携わる立場を意気揚々と引き受けてしまい、そこからは経営学の勉強だ仕事だに追われ、過労死するかと思う程忙しい代行業務に携わる日々の始まりだった。もちろん現在進行形で。
幸いにして、湯川家に大恩がある研究所主任の椿原さんがバックについてくれたので、秘書でしか無い私が代表取締役社長の代行をする事を全上役の面々に認めさせてくれたおかげで、社内からの批判で仕事にならないという目には合わずに済んだのが唯一の救いだろうか。
とまぁ、そんな私に恋などする暇があると?
んな暇あるわけねぇだろ。愚問だ。訊くな。眠いから寝かせろって感じだ。
『兄さんってさ、湯川さんが好きなんじゃないの?』的な事を弟の光くんから言われ、『あぁそうか。彼に尽したいと思うコレは、恋なのか』と、弟の言葉がストンと腑に落ち、そこからはもう恋というモノへの好奇心は微塵も無くなった。
だけど、奥さんを好きな湯川さんを、彼女から奪い取りたい気持ちなんか微塵も感じないし、むしろ彼の妻である那緒さんに対しては好意的な感情しか抱いていない。お二人とも好き合っていて可愛いなと思うし、邪魔もしたくない。幸せそうに寄り添う二人を見る事が、日々の糧になっていると言っても過言では無いだろう。
『この二人の幸せな時間を、私は作ってあげられている』
そう思うだけで、私のこの恋は完結してしまっているのだ。
なので、湯川さんを抱きたいとか、そういった感情すらもこれっぽっちも無いけれど、彼を好きだと思うってことはきっと自分はゲイなのだろう。他の同性にも興奮したことは無いけど、多分そうなんだ。だってウチの三兄弟で一番のしっかり者である光くんがそうだって言っているんだから。
二十七歳でこれとか…… でもまぁ、心が満たされているのならそれでいいか。
◇
青鬼と奏がお茶会をしている同時刻。
別の店で、圭と陽の二人が揃ってコーヒーを前にしソファーに座っている。陽はこの後また職場へ戻らないといけない為スーツ姿だが、圭の方は普段通りの“オトコの娘”スタイルだ。ちょっと前よりも大人になってきたので、濃紺色をしたタイトスカートにロングヘアーといた具合に、美少女感のある服ではなく、少しお姉さんっぽい雰囲気でまとめている。
「え、私に色々と質問したい?いいよ、楽しそうだね。兄弟の交流ってやつかな?」
バリバリ女性感たっぷりの格好にツッコミを入れる事なく、『君は誰?』といった反応も無く、挨拶もそこそこに普通に会話が始まった。
『流石、明のお兄さん!どっしりしっかり感が半端無いっす!』と椿原がそっと心の中で喜ぶ。そんな様子を察して陽の目がスッと細くなったが、すぐに笑顔に戻った。
「えっとですね、早速お訊きしますけど、ボク達の結婚を青鬼さんはどうお考えですか?」
「嬉しいよ。妹の事は大好きだし、大事だけど、恋愛事となると話は別だよね。よっぽどの相手なら全力で邪魔するし破断不可避だけど、君は椿原さんのところのお子さんだし、反対する理由なんか微塵も無いよ。まぁ、かなり驚きはしたけどね。明ちゃんはウチと椿原の関係を知らないはずだし、何で二人が出逢ったのかもわからなかったしさ」
「普通に学校です。明ちゃんとは同級生だったので」
「そっかそっか。いいねぇ学生時代かぁ。…… お兄さんの学生時代の写真とか、無いの?欲しいなぁ」
「えっと、今は流石に。でも今度、姉ちゃんの許可がおりれば」
「それって、貰えない気がするな」
「う…… 」と圭が声を詰まらせた。確かにその通りだ。返答に失敗した…… と少し焦り、手に変な汗が滲む。
「あ、気にしないでね。写真が手に入らないかもなのはすごく残念だけど、別に怒っている訳じゃないんだ。椿原主任は私の恩人だからね。そのお子さん達に何かしようとか、無いから大丈夫」
圭の家族は揃って、陽がほぼ経営していると言っても過言ではない湯川製薬に勤務しており、父親は主任研究員も務めている。椿原家の両親は湯川家に大恩があり、湯川の人間が好きに動ける手助けをしようとしている陽を見染め、彼の後ろ盾になってくれた椿原に対し、青鬼家は恩義を持っているのだが——ちょっとややこしいな、と圭は三家の関係性を思い出しながらちょっと思った。
「えっと、お渡し出来る様努力はします。その代わり、ボクにも明ちゃんの写真を頂けませんか?」
椿原がそう言った瞬間、陽の瞳がきらりと光った。この子は同類だ!と察したのだ。
「もちろんだよ。任せて」
これ以上は無いと言ってもいいくらい素敵な笑顔を向けられ、陽が眩し過ぎて圭はそっと目を閉じた。
「——えっと、次の質問です」
「うんうん。次は何かな?」
弟妹達の結婚についての質問から始まり、それからいくつか、誕生日やら好きな物やらを訊かれ、陽はちょっと楽しくなってきていた。学生時代にお巫山戯をしていた時の気持ちにも近く、答えていて楽しい。圭もまた両親や、彼の姉の奏と同じく、湯川製薬の社員になったばかりなので、完全に仕事抜きで椿原家の人と話せる事も嬉しくってしょうがない。敬語であり続ける点だけは少し気にはなったが、彼は社員でもある以上多くを求めまいと考え、口にする事はなかった。
「ウチの姉の奏についてどう思っていますか?その…… お見合いがどうのと初見で言っていたので、ちょっと気になってしまって」
「あぁ、そうか。気になるよね。もちろん好きだよ。小さくって可愛い人だよね、お兄さんって。明ちゃんから圭くんは“オトコの娘”だって事前に聞いてはいたけれど、兄弟揃ってとかって珍しいよね。タイプが違う感じがまた見事に共存出来ている感があって、いいと思うな」
(…… 姉ちゃんは“オトコの娘”じゃないんだけどなぁ)
そうは思うも、話に水を差す気がして圭は黙った。
「何でもしてあげたくなる感じの人だな。思いっ切り甘やかしてみたいけど、甘えてもみたいし、表情が読み取り辛いのもまた好奇心を唆るなぁ。今は何を考えているのかな?とか、いつも気になって気になって、つい監視カメラとか覗いちゃったり、休憩で移動したりしたらそこへ自分も行ってみたくなったり、お昼だけじゃ無くて出来れば夜とかも一緒に居たくなるよ。君達が入籍したら私とお兄さんは兄弟になるんだし、こっちも二人で同居したいなぁ」
うっとりと、語る瞳は完全に恋する乙女だ。内容は…… ほぼストーカーの思考回路ではあるが、奏と同じく圭にとっても彼は上役なので、直属のでは無くともツッコミ難い。そして何より、共感要素しか感じられず、圭も陽に対して『同類の匂いがする!』と感じ取ったのだった。
「じゃあ、最後の質問です。もし姉さんが“オトコの娘”ではなく、正真正銘の女性だったらとしたら、青鬼さんはどうします?」
「え、そりゃ当然この足ですぐに掻っ攫って来て、自宅で孕むまでずっと抱き倒すよ。安心してね、もちろん喜んで責任取って入籍するし。その為の孕ませ行為だし。あーぁ、兄さんさんが女性じゃなくってホント残念だよ。同性相手だと、無理にでも既成事実を作って結婚とか出来ないんだから。…… ねぇ、入籍はまだ?早く兄さんとちゃんと兄弟になりたいなぁ」
何んで当然の事を訊いてくるの?と言いたげな雰囲気で、陽が暗い笑みを浮かべながら圭に対し小首を傾げる。
「…… ち、近いうちに」
姉の貞操を守る為にも絶対にこのまま勘違いさせたままにしよう。自分から質問しておいて、圭はそう心に誓ったのだった。
◇
後日。互いが聞いた話を、圭と明の両名が持ち寄って、確認し合う。
実際に聞けた話の内容はきっと姉達が考えている事のほんの一部でしかなかったのだろうが、二人が出した結論はこうだ。
『このままでは、あの二人は恋愛関係とかじゃなく、ただの被害者と加害者になってしまう!』
決してそうはならない様、出来る限り兄の首に縄でもつけるくらいの気持ちでいよう。兄の方は周囲が状況を管理せんとヤバイ、という考えに落ち着いたのであった。
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