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【それぞれの見地・お互いの兄姉に今後の為インタビュー的行為をしてみた】
恋に対して思う事【奏の場合】
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“恋”とは自分にとって、対岸で開催されている祭りみたいなものである。
自分の目の前にある大きな川に橋はなく、冥府のカロンの様な橋渡し役も存在しない。ただただ祭りを楽しんでいる人達を遠く遠くからぼんやりと眺め、『楽しそうだな』と思うだけの、参加不能なイベントでしかないのだ。
◇
初めての兄弟の対面から数週間経ったある日の事。
奏は義妹になる予定の青鬼明に呼び出され、お茶を一緒に飲む事になった。家族が増えるのだ、長女らしく姉っぽい事をせねば。でも何を?と思い悩んでいながらも、結局は普段通り仕事に没頭する日々だったので、明からのお誘いは奏にとっても渡りに船だった。いつかは女同士での一緒にお出かけをしてみたいが、義姉からの誘いなんか重たいだろうか?と気を揉んだりしていた気持ちも、相手から誘ってもらえたおかげで今回はほとんど考えずに済んだからだ。
待ち合わせの時間を決めたまではいいが、じゃあどこのカフェで話そうか。
困った事に明も奏もそういった時にオススメの店を知らない。だが事前にそうである事を熟知している弟の圭が全てを整えてくれたおかげで、今日無事に彼女達はちゃんと待ち合わせの店で合流する事ができ、今に至る。
「——質問…… ですか?」
「あぁ。今後の兄弟付き合いの参考になるかと思って。答え難いと思ったのなら答えなくてもいいので、どうだろうか。もちろん他には話さな…… あ、すまない。圭には伝えると思う」
「構いませんよ。圭君に知られて困る程の事は何も無いので」
「ありがとう。じゃあ早速——」と言って、明が鞄を漁り、中からメモ帳とペンを取り出した。
「…… 本格的ですね。まるでインタビューみたいで、ちょっと緊張してきました」
「あ、まずかったか?」
「いいえ。平気です。大丈夫」
コレも姉妹の交流!と己に言い聞かせ、奏が注文したコーヒーを一口飲む。喉を潤せたおかげかちょっとだけ気持ちは落ち着いたが、一体何を訊かれるのだろうか、答えられる範囲だといいのだけど。難しい話では無いといいのですが…… とは、どうしたって考えてしまう。
そんな事を考えているせいか、普段以上に無表情になってしまっている奏を前にして、明の方が緊張してきた。本当に訊くのか?今後の為とはいえ失礼ではないか?コレをきっかけにして私達の間に最速で亀裂が入ったらどうする気なんだ?圭は!と、こちらはこちらで少しパニックになりそうだ。
「えっと、さぁどうぞ。何なりと。でも、お手柔らかにお願いします」
「え!あ、はい。すまない、黙ってしまって」
あわあわとしながら、明がメモ帳を開く。少し慌ててしまったせいで膝にペンを落としてしまったが、そんな姿が妹感たっぷりで、奏の心はちょっとだけ解れたのだった。
「逃げたりしませんから、ゆっくりでいいですよ」
表情は変わらぬままなのに、ほんわかとした雰囲気が奏から漂い始めたおかげで明がほっと安堵の息を吐いた。
(大丈夫。圭のお姉さんなんだし、取って食われる訳でもなし!)
そう言い聞かせ、明がキリッとした眼差しを奏へと向ける。手にはメモ帳とペンを持ち、準備は完璧だ。
「私達の結婚についてだが、正直どうお考えで?」
この訊き方はまるで本当に新聞記者だ。本物は知らないけど、ドラマではこんな感じだった、と奏は思った。
「そうですね…… 圭君は大学を出たばかりだし、まだまだ先の話だと思っていたので正直驚きました。でも、これで自分がこのまま結婚しなくても問題無いなとも思ったので、本当に嬉しいですよ。妹も欲しかったですしね。揃いも揃って仕事の虫ばかりで家族の絆が薄い家庭ですが、それでも可愛い妹というのは憧れていたので。あ、もちろん、圭君もとっても可愛いと思っていますけどね。たまに『あれ?圭君って弟じゃなかったでしょうか。いいや、実は妹だったのかな?』と思う事もあったんで、積極性な願望という程ではなかったですけど」
予想外に沢山語ってくれた事で、明がキョトンとしてしまった。
奏にはあまりにも表情がなく、パッと見た感じ、多くを語りません風な雰囲気を纏っているからだ。だが、『そういえば初めて会った日も質問攻めだったか。一つ一つは短かったけど』と思い出し、明は気を取り直した。
「圭はずっぴんでもラフな格好でも可愛いもんな、同感だ」
「ですよね」
弟を褒められ、奏の口元が少しだけ緩む。
圭君は、見る目のある素敵な彼女さんをゲットしましたね!と有頂天にもなったが、やっぱり表情はほぼ変わらなかった。
「じゃあ…… 」と言い、明が一呼吸置く。ここからが本題だ。こちらに気を遣って、本心を聞き出せない気がしてならないが、同性だからこそ言える話もあるはず!と意を決して彼女は口を開いた。
「ウチの兄、陽の事はどうだろうか?もちろん本人に話す気は微塵も無いので安心して欲しい。ただその…… 奏さんに対し好意的な感じがするので、そちらはどうなのか?と思って」
「…………」
奏が黙ってしまった。
彼女の目が心持ち大きく開いた気がする。どう答えたらいいのか、必死に考えているのだろうか?と明は思った。
「上司だな、と」
「それだけ⁈」
あまりの短さに、ついつっこんでしまう。
「あ、すみません。えっと…… 会話、会話。単発はダメ、えっと…… 」
奏が慌て出した事で、明はちょっと共感してしまった。もしかして自分達は似た者同士なのかな?とも。
「えっと、世間一般的にはカッコイイ人なのではないでしょうか。背も高くて、真面目な雰囲気ですよね。仕事に関してはもう、十二分過ぎる程の努力家ですし」
やはり答えが短い。そして、どうも他人事っぽい感が否めない。
「えっと、後は、青鬼さんが自分の義弟になるというのは、何というか…… 正直どう接していいのか悩んでいます」
やっと奏から本心が出てきた。
直属ではなくても、上役が義弟というのはどうしたって複雑な心境の様だ。何かあるたびに『クビにされたらどうしよう?』と不安になり、強くも出られない。機嫌を損ねないよう言葉を選んでしまうし、どうやら自分を兄だと思っている。きちんと訂正しても、してもしても!何故か一向に改善されないので、もういっそこのままでもいいのではないだろうか。こちらは嘘をついてはいないし、兄のままでもこの先困る事もないだろう、とも奏は思い始めている。
「あ、もちろん義弟になる方という点を抜きにしても、嫌いではないです。明るいし、表情が豊かな方ですよね。いつも香油のいい香りがすると、職場でも評判らしいですよ」
「匂いに関しては兄さんもかなり五月蝿いので、こだわっているんだろうな。好評な様でよかった」
無難に返事をしつつも、明はそっと肩を落とした。
どうやら奏は、兄の陽に対して全く恋愛感情を抱いてはいないみたいだからだ。向こうはどのくらい本気そうなのかといった探りを入れてくる気配も無いし、あるのは困惑だけっぽい。だが、それを第三者の感想を混ぜて誤魔化している感じがする。
奏の事を兄だと思い込んでいるうえに、自分はゲイだとも考えている陽は、彼女を射落とす気満々だ。だがしかし、実は姉ですと知った時、兄がどう反応するのか明には想像も出来ない。兄ではないのならと掌返しをして、距離を取る可能性だってありそうだ。
そう考えると、このまま『好意的だ』だけに留め、『兄はどうやら奏さんに惚れているみたいなのだが、そういった面では兄をどう思う?』とは訊かない方がいい気がしてきた。
「他にも何かありましたか?」
奏に声をかけられ、明がハッと我に返った。
「あ、いえ。こんなところでいい、かな」
メモ帳にはまだいくつか訊きたい事が書いてあったのだが、どれも無駄な気がしてきたので先ほど訊いた事だけを箇条書きで書き留める事にした。
「…… あとはもう、普通にお茶でもしようか」
苦笑に近い笑みを浮かべ、そう言った明に対して奏が頷いて答える。
「あ、じゃあ。実は自分、調香に興味がありまして、色々教えてはもらえませんか?今までは薬学ばかりを勉強してきましたけど、ちょっと通ずるものがあると思うんですよ」
「そうなのか?それは是非!」
好きな話題を振られ、明がコロッと奏に堕ちた。本題もそこそこに、ここからはもう完全に結婚や恋とは無関係は話で盛り上がり、最後は夕食も一緒に食べてから帰る流れに。そもそもが恋愛脳ではない二人なので、こうなったのは必然だったのだろう。
一日の終わりに『今日は良い一日を過ごせたな』と、互いがそう思える半日を過ごせたのだが、明のメモ帳の中身だけは最後までスカスカなままだった。
自分の目の前にある大きな川に橋はなく、冥府のカロンの様な橋渡し役も存在しない。ただただ祭りを楽しんでいる人達を遠く遠くからぼんやりと眺め、『楽しそうだな』と思うだけの、参加不能なイベントでしかないのだ。
◇
初めての兄弟の対面から数週間経ったある日の事。
奏は義妹になる予定の青鬼明に呼び出され、お茶を一緒に飲む事になった。家族が増えるのだ、長女らしく姉っぽい事をせねば。でも何を?と思い悩んでいながらも、結局は普段通り仕事に没頭する日々だったので、明からのお誘いは奏にとっても渡りに船だった。いつかは女同士での一緒にお出かけをしてみたいが、義姉からの誘いなんか重たいだろうか?と気を揉んだりしていた気持ちも、相手から誘ってもらえたおかげで今回はほとんど考えずに済んだからだ。
待ち合わせの時間を決めたまではいいが、じゃあどこのカフェで話そうか。
困った事に明も奏もそういった時にオススメの店を知らない。だが事前にそうである事を熟知している弟の圭が全てを整えてくれたおかげで、今日無事に彼女達はちゃんと待ち合わせの店で合流する事ができ、今に至る。
「——質問…… ですか?」
「あぁ。今後の兄弟付き合いの参考になるかと思って。答え難いと思ったのなら答えなくてもいいので、どうだろうか。もちろん他には話さな…… あ、すまない。圭には伝えると思う」
「構いませんよ。圭君に知られて困る程の事は何も無いので」
「ありがとう。じゃあ早速——」と言って、明が鞄を漁り、中からメモ帳とペンを取り出した。
「…… 本格的ですね。まるでインタビューみたいで、ちょっと緊張してきました」
「あ、まずかったか?」
「いいえ。平気です。大丈夫」
コレも姉妹の交流!と己に言い聞かせ、奏が注文したコーヒーを一口飲む。喉を潤せたおかげかちょっとだけ気持ちは落ち着いたが、一体何を訊かれるのだろうか、答えられる範囲だといいのだけど。難しい話では無いといいのですが…… とは、どうしたって考えてしまう。
そんな事を考えているせいか、普段以上に無表情になってしまっている奏を前にして、明の方が緊張してきた。本当に訊くのか?今後の為とはいえ失礼ではないか?コレをきっかけにして私達の間に最速で亀裂が入ったらどうする気なんだ?圭は!と、こちらはこちらで少しパニックになりそうだ。
「えっと、さぁどうぞ。何なりと。でも、お手柔らかにお願いします」
「え!あ、はい。すまない、黙ってしまって」
あわあわとしながら、明がメモ帳を開く。少し慌ててしまったせいで膝にペンを落としてしまったが、そんな姿が妹感たっぷりで、奏の心はちょっとだけ解れたのだった。
「逃げたりしませんから、ゆっくりでいいですよ」
表情は変わらぬままなのに、ほんわかとした雰囲気が奏から漂い始めたおかげで明がほっと安堵の息を吐いた。
(大丈夫。圭のお姉さんなんだし、取って食われる訳でもなし!)
そう言い聞かせ、明がキリッとした眼差しを奏へと向ける。手にはメモ帳とペンを持ち、準備は完璧だ。
「私達の結婚についてだが、正直どうお考えで?」
この訊き方はまるで本当に新聞記者だ。本物は知らないけど、ドラマではこんな感じだった、と奏は思った。
「そうですね…… 圭君は大学を出たばかりだし、まだまだ先の話だと思っていたので正直驚きました。でも、これで自分がこのまま結婚しなくても問題無いなとも思ったので、本当に嬉しいですよ。妹も欲しかったですしね。揃いも揃って仕事の虫ばかりで家族の絆が薄い家庭ですが、それでも可愛い妹というのは憧れていたので。あ、もちろん、圭君もとっても可愛いと思っていますけどね。たまに『あれ?圭君って弟じゃなかったでしょうか。いいや、実は妹だったのかな?』と思う事もあったんで、積極性な願望という程ではなかったですけど」
予想外に沢山語ってくれた事で、明がキョトンとしてしまった。
奏にはあまりにも表情がなく、パッと見た感じ、多くを語りません風な雰囲気を纏っているからだ。だが、『そういえば初めて会った日も質問攻めだったか。一つ一つは短かったけど』と思い出し、明は気を取り直した。
「圭はずっぴんでもラフな格好でも可愛いもんな、同感だ」
「ですよね」
弟を褒められ、奏の口元が少しだけ緩む。
圭君は、見る目のある素敵な彼女さんをゲットしましたね!と有頂天にもなったが、やっぱり表情はほぼ変わらなかった。
「じゃあ…… 」と言い、明が一呼吸置く。ここからが本題だ。こちらに気を遣って、本心を聞き出せない気がしてならないが、同性だからこそ言える話もあるはず!と意を決して彼女は口を開いた。
「ウチの兄、陽の事はどうだろうか?もちろん本人に話す気は微塵も無いので安心して欲しい。ただその…… 奏さんに対し好意的な感じがするので、そちらはどうなのか?と思って」
「…………」
奏が黙ってしまった。
彼女の目が心持ち大きく開いた気がする。どう答えたらいいのか、必死に考えているのだろうか?と明は思った。
「上司だな、と」
「それだけ⁈」
あまりの短さに、ついつっこんでしまう。
「あ、すみません。えっと…… 会話、会話。単発はダメ、えっと…… 」
奏が慌て出した事で、明はちょっと共感してしまった。もしかして自分達は似た者同士なのかな?とも。
「えっと、世間一般的にはカッコイイ人なのではないでしょうか。背も高くて、真面目な雰囲気ですよね。仕事に関してはもう、十二分過ぎる程の努力家ですし」
やはり答えが短い。そして、どうも他人事っぽい感が否めない。
「えっと、後は、青鬼さんが自分の義弟になるというのは、何というか…… 正直どう接していいのか悩んでいます」
やっと奏から本心が出てきた。
直属ではなくても、上役が義弟というのはどうしたって複雑な心境の様だ。何かあるたびに『クビにされたらどうしよう?』と不安になり、強くも出られない。機嫌を損ねないよう言葉を選んでしまうし、どうやら自分を兄だと思っている。きちんと訂正しても、してもしても!何故か一向に改善されないので、もういっそこのままでもいいのではないだろうか。こちらは嘘をついてはいないし、兄のままでもこの先困る事もないだろう、とも奏は思い始めている。
「あ、もちろん義弟になる方という点を抜きにしても、嫌いではないです。明るいし、表情が豊かな方ですよね。いつも香油のいい香りがすると、職場でも評判らしいですよ」
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奏の事を兄だと思い込んでいるうえに、自分はゲイだとも考えている陽は、彼女を射落とす気満々だ。だがしかし、実は姉ですと知った時、兄がどう反応するのか明には想像も出来ない。兄ではないのならと掌返しをして、距離を取る可能性だってありそうだ。
そう考えると、このまま『好意的だ』だけに留め、『兄はどうやら奏さんに惚れているみたいなのだが、そういった面では兄をどう思う?』とは訊かない方がいい気がしてきた。
「他にも何かありましたか?」
奏に声をかけられ、明がハッと我に返った。
「あ、いえ。こんなところでいい、かな」
メモ帳にはまだいくつか訊きたい事が書いてあったのだが、どれも無駄な気がしてきたので先ほど訊いた事だけを箇条書きで書き留める事にした。
「…… あとはもう、普通にお茶でもしようか」
苦笑に近い笑みを浮かべ、そう言った明に対して奏が頷いて答える。
「あ、じゃあ。実は自分、調香に興味がありまして、色々教えてはもらえませんか?今までは薬学ばかりを勉強してきましたけど、ちょっと通ずるものがあると思うんですよ」
「そうなのか?それは是非!」
好きな話題を振られ、明がコロッと奏に堕ちた。本題もそこそこに、ここからはもう完全に結婚や恋とは無関係は話で盛り上がり、最後は夕食も一緒に食べてから帰る流れに。そもそもが恋愛脳ではない二人なので、こうなったのは必然だったのだろう。
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