こうして、世界は再び色を持つ

【第６話】

「んくっ」
　葵は下唇を噛んで、変な声が出てしまうのを堪えようと必死だ。
　匡は葵の秘部の肉芽を指先で無理矢理顕にすると、舌先で優しくぺろっと舐め、勃起を促すみたいにじゅっと吸い上げた。情けない声を出すまいと耐えに耐えても、「ああっ！」と葵が大きく喘いでしまった。必死に身じろいでも快楽からは逃げられず、彼女はもう息も絶え絶えだ。
　ニヤッと匡が微笑み、ぷっくりと露出した真っ赤な肉芽をしつこく責めると、葵が堪えられずに何度も甘い声をあげた。それと同時に膣の中に入る二人の指がどんどん奥へと入っていく。軽く抜く度に指に血がつき、純潔であったそこは、二人の手でどんどん汚れていった。

「狭いね」
「まだ小さいから仕方ないよ」

そう話しながら、奥へ奥へと二人が指を押し入れる。
「もう…… やめ、おね、が…… あぁぁっ」
　葵が何度もそう懇願した。だが二人は止めず、葵のナカで不規則に指を動かし、まだ幼い箇所へ強制的に快楽を与えた。

「——んんっ！」と、一際大きな声をあげたかと思うと、二人の指を葵の狭隘な膣壁がギュギュと締め上げ、全身を痙攣するように振るわせた。腰は跳ね、足の指先に力が入っている。そしてドロッと奥から蜜が流れ出て、二人の指をより潤した。
「「…… 今の、何？」」
　ゆっくりと葵の全身から力が抜けていき、すっかり無抵抗になった姿を見ながら、匡と涼が不思議そうな顔で呟いた。

「もしかして、イッたんじゃないかな？」
「わぁ…… 。す、すごいな。あんなに締め付けてくるんだ。今でも充分過ぎるくらいにキツイのに」
　興奮気味に匡と涼がそう言い、葵の頬に嬉しそうにキスをした。

「葵は最高だね。すごいよ、本当に」

　二人は葵のナカから同時に己の指を引き抜くと、彼女が半端に着ていた制服を脱がし、投げるように部屋の隅へやった。力なく、全裸で天井を見詰める葵の体を嬉しそうに二人が撫で回す。何をしても抵抗は無駄だと悟った葵は二人のされるがままになり、目の焦点は合っていない。
「んあっ…ぁぁぁ」
　涼に胸を揉まれ、葵が声を洩らす。その姿を興奮気味に匡が見詰め、制服のジャケットを脱ぎ捨て、ベルト外して彼はズボンのファスナーを下げた。そして穿いているボクサーパンツを無造作にずり下げ、粗い息を吐き出しながら、熱く滾るモノを葵の前に曝す。
　ソレが視界に入り、葵がビクッと体を強張らせた。赤黒く、つるりとした切先は蜜液ですっかりしとどに濡れている。
「…… そ、それ…… な、なに？」
　怖いのに目が離せず、問い掛ける声が震えている。
「学校で習わなかった？男性器だけど」
　葵の胸を揉みながら涼が答える。それを聞き、葵は必死に体を捻り、畳の上を這うようにして二人から逃げ出した。もう抵抗を止めたと思っていた二人は一瞬葵を腕から逃してしまったが、直様彼女の足首を捕まえ、引きずるようにして自分達の元に連れ戻す。

「逃げれないよ？もうこの先、一生放さないんだから」
　葵の薄っぺらい背中にキスを落としながら、匡が言う。

「ずっと側に居てあげる。だからもう、寂しくないよね」
　柔かい髪をそっと撫でながら涼が言った。

　涼もズボンのファスナーも下ろし、自らの滾るモノを出すと、うつ伏せのままになっている葵の顎を手で掴み、自分達によく似た顔をグッと持ち上げた。
　眼前にある異物を前にして、震えながら「や…… 何、を？」と、葵が小さな声でこぼす。
「歯、立てないでね」と言い、涼は葵の頬を両側から強く押して無理矢理口を開かせると、熱を持って滾る己の剛直を彼女の狭い口内へと押し込んだ。
「んんっ！！」
　苦しそうに声をあげ、口に涼のモノを咥える葵の姿を前にして、恍惚とした顔で匡が見惚れている。羨ましい気持ちで瞳が潤み、彼の剛直からは先走りが滴り落ちた。
「すごい、柔いし、温かくて…… めちゃくちゃ気持ちいいっ」
　葵の黒髪を撫でながら涼が言う。
「手も使ってあげて」
　匡が葵の手を取り、涼の剛直の根本をに添えさせる。そしてその手に自分の手を重ねると、しばらく『こうしてあげるといいよ』と教えるみたいに一緒に扱いた。
「んっ、あぁっ！」
　甘い声を涼がこぼす。このままでは、気持ちよくて腰が勝手に動き、葵の口を性具みたいに扱ってしまいそうだ。
　添えていた手を離し、匡は葵の腰を持ち上げ、猫が背伸びするような姿勢にさせる。そして彼女の後方を陣取ると、匡は葵の秘部に舌を添え、優しく丹念に舐め始めた。
「ふぐっ」
　ボロボロと涙を零し、一人ではどうしたらいいかわからずに葵が涼を見上げる。
「うあっ…… えっろ」
　興奮で息を荒げながら、「舐めたり、出し入れしたりしてくれると嬉しいな」と、涼が葵の髪を撫でながら言った。『そんな事を言われても…… 』と思っていそうな、心底困ったという表情を涼のモノを咥えながら葵がする。
「ごめん、言われてもすぐになんか出来ないよね」
　そう言って、涼は自分から腰を動かし始めた。
「んふぅっ！うぐぅっ！」
　涼が腰を動かすたび呼吸を奪われ、喉奥に感じる苦しさのせいで葵が声をあげる。片手ではもう体を支えきれず、葵は涼の剛直から手を離した。
　湿り気を分け与えるみたいに舐めていた秘部から舌を離し、匡が葵の秘裂に、熱く滾るモノを当てがった。その異変に気が付いた葵が涼のモノを口を抜き取り、慌てて後ろを振り向く。が、それと同時に匡が葵の蜜口へ、どちゅっとぬるついた音と共に押し挿入ってきた。
「きゃああああ！」
　驚き、焦り、そして急激にナカを広げられた事で走る痛みとがぐちゃぐちゃに混じった悲痛な悲鳴をあげる葵の上半身を、涼がギュッと強く抱き締める。髪をあやすように撫で、何度も何度も葵の唇に甘いキスを贈った。
　後ろから葵の肉壁を、匡の情炎により硬くなった剛直で何度も突く。葵の小さな体では最奥まで押し込んでも匡の全てを受け入れきれていない。それでも必死に、無自覚に、逃すまいと言うみたいにぎゅぎゅっときつく肉塊を締め上げていた。
「ん、くっ…… ！」
　少し動くだけで今にも持っていかれそうになり、匡の動きが何度も止まる。
「気持ちいい？」
「…… 言うまでも、なく」
　額から汗をこぼし、涼の問いに対して匡が頷く。
「よかった。匡が嬉しそうで、僕もすごく嬉しいよ」
　熱っぽい瞳を柔らかく細めて涼が笑った。

「あああっ！やっ、ぃやぁぁ」
　泣きながら叫ぶ葵に反して、二人はとても幸せそうだ。
「ねぇ葵。もう一回、僕のも咥えてもらえる？」と言い、返事を待つ事なく葵の口中に涼の剛直が再び入る。唾液と愛液でドロドロになっている秘部も、口も…… 二人の熱く滾ったモノを押し込まれ苦しくってしょうがない。細く小さな体で、背の高い部類に入る匡と涼を同時に受け入れ、葵の体はもうすぐにでも壊れそうだ。

　グチュグチュと、両の口から激しい水音をたてる葵の体を、興奮した状態の二人が犯し続ける。腰をグッと掴んでいた手を一時離し、肌の上で滑るように移動させ、普段は双丘に隠されている孔を匡がくいっと指先で撫でると、「んんっ」と言いながら葵が背を反らした。
「あ、ごめんね、ビックリした？大丈夫だよ、ここは色々難しいから。今はちょっと触るだけ」
　匡が軽く撫でながらそう言い、涼の方へと少し顔を近づけた。応える様に涼も顔を近づけると、互いの唇を二人が重ねる。舌を絡ませ、深くキスをする二人の様子は葵には何も見えていなかったが、なんとなく雰囲気でわかった。

（…… この人達は、互いが好きなんだ）

　そう思うと、葵の心がズキッと痛んだ。
　この行為は『私』を求めてのものでは無いのだと悟ったからだ。

「「葵、ごめん…… もう無理っ」」
「一回、いい？」と言ったかと思うと、二人の動きが激しくなり、葵の体が苦しさに悲鳴をあげる。
　ビクッビクッと激しく三人が体を震わせた。膣壁が容赦なく匡の剛直を締め上げ、その快楽に耐え切れず、彼は「うあっ」と甘い声をこぼす。葵の口中には涼の、蜜口の最奥には匡の白濁とした液体を注がれてしまった。
　あまりの苦さに剛直から口を離し、畳の上に、激しく咳き込みながら葵が白濁液を吐き出す。真っ赤な秘裂からは赤い血の混じった白濁液がごぽっと溢れ出し、細い太股を伝い落ちて畳の上に水溜りを作った。

　全てを口から吐き出し、葵が倒れるようにして畳の上で横になった。全身からは汗が流れ出て、口元と秘部を白濁液まみれにしながら肩で息をし、虚な瞳からは涙を流している。
　匡が葵の上半身を起こして前から抱きしめ、涼は彼女の腰に抱きつく。

「「…… すごくよかった…… 」」

　同時にそう言うと、匡が葵の唇にキスをする。涼は葵の脚を持ち上げると、匡が出した白濁液がまだ大量に残る秘部を丹念に舐め出した。
「ねぇ、葵。僕達さ、この先、ずっと、ずーっと一緒に居ようよ」
　匡が子供っぽい笑顔を葵に向けた。だが、二人からされた事が事だ。葵が返答に酷く困っていると、涼が葵の秘裂を指先で優しく開き、残る白濁液を潤滑液代わりにしながら指を入れ、グチュグチュッとわざと大きな音をたてながら再びナカを愛撫しだした。
「んあぁぁぁっ！」
　達したばかりでまだ敏感な箇所を涼に弄られ、快楽が葵の全身を駆ける。
「ずっと、こうしててあげるから。ね？」
　優しく微笑みながら、涼が葵の太股を舐めた。

「…… ねぇ、涼」
「ん？」
「…… ごめん、僕…… 」とまで言い、匡が言い淀んだ。

「わかってるよ、匡。僕もだから」
「よかった…… 」

　言葉数が少な過ぎて二人だけにしか意味がわからない。そのせいで葵は困惑していたのだが、再び固さを持った剛直を軽く持ちながら涼が、彼女の秘裂にソレを当てがった。
　目の前でその様子を見た葵の顔が強張る。

「…… うそ、だって、さっき——」
「『終わったはずなのに、また』って？」

　涼に訊かれ、葵がコクコクと頷く。
「ゴメンネ、若くってさ」
　場違いに可愛く笑うと、匡の白濁液の残るままの秘裂に硬く滾ったモノを、涼が押し込もうとする。「やだ！やぁぁっ！」と叫ぶ葵の体を、匡が後ろから抱き締めた。
　目の前で、自分の秘裂が割開かれ、肉壁を剛直が擦り上げていく。最初はゆっくりと、次第に少しづつ動きが早くなる。何度も出し入れされる涼のモノから不思議と視線をそらす事が出来ないまま、葵が苦しそうな喘ぎ声をあげた。
　情けないくらいボロボロと涙を零し、一人ではどうしたらいいかわからずに葵が背後から抱きついている匡を見上げたが、助けてくれる気配は勿論ない。
　葵の薄い胸を揉み、後ろから首筋を舐め、抽挿を繰り返す涼と秘裂をひくつかせている葵の姿を、熱を持った視線で匡が見詰めた。

「凄いだろ？自分の体のナカに他の人間が挿入るって。怖いのに、最初はあんなに痛かったはずなのに今はもう気持ちよくって、本能が刺激されて目が離せなくなっちゃうよね」

「ぅぅぅぅっ」
　耳元で囁く匡の声で葵がその身を震わせる。図星を突かれた恥ずかしさを誤魔化すみたいに下唇を噛み、葵は目をきつく瞑った。
「全部は挿入らないけど、充分イイだろ？」
「うん…… 。すごいよ、葵のナカ。狭くって、熱くって、でもすっごくとろとろで、なのにぎゅっていっぱい抱いてくれてるっ」
　水音をたてながら涼の腰が動き続ける。強制的に与えられる快楽で二度も達したせいか、葵の体が敏感に反応してしまう。
　お互いの肌がぶつかる音は、当然、いくら瞼を閉じたってどうにもできない。白濁液と愛液と先走りとが混じり合った水音もうるさいし、子宮口をごちゅごちゅと突かれるたびに否応なしに与えられる快楽とで、葵の頭の中が真っ白になる。

　無理矢理なのに、初めてだったのに、知らない人なのに。

　沢山思うことはあるけれど、快楽の前では簡単に屈してしまう。背中を包んでくれる匡の体温も心地いいし、両胸の先端をぎゅむっと掴まれると膣壁がぎゅっと締まって涼の快楽が増し、彼の剛直が今よりもっと大きくなる。そんな悪循環から抜け出せぬまま、容赦ない淫楽が続き、葵はまた容易く達してしまった。その締め付けに耐えられず、涼も引っ張られるみたいに絶頂を迎える。小刻みに体を震わせ、「うぁ、止まんない、めちゃくちゃ出てるっ」と苦しそうに呟いた。

「あ…… あぁぁっ…… ぁっ！」

　ビクッ、ビクッと何度も体を震わせる葵の髪を、匡が優しく撫でる。だが少し落ち着いてきた頃合いを見て、「ねぇ…… 次は、僕も口でして欲しいな」と耳元で匡に囁いかれ、葵は目の前がぐらりと揺れた気がした。