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【第四章】いやらしいのは隣のキミ一人
【第三話】帰宅(十六夜・談)
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生まれて初めての飲み会が穏便に終わり、今は叔母が帰る前までには家に戻ろうと急いで帰宅している最中だ。だが、お酒のせいか体がちょっとふわっとしてしまい、思ったよりも早くは歩けていない気がする。だけど別に一人では帰れないって程でもないし、飲んだ場所から家までの距離はせいぜい徒歩でも十五分程度なので、タクシーは使わなかった。
マンションの外観が見え始めたので鞄から鍵を取り出しつつ、ふわふわした気分のまま先程の飲み会を振り返る。
——四名以上からが条件の割引券を使いたいからと、私はその四人目として友人に『飲もう!』と誘われた。なのに、いざ現地に行ってみると既に六名が座っていた。『——え?』と思いながらも空いている席に着くなり『アプリのメッセージ見た?』と隣の友人に小声で訊かれ、慌ててすぐにチェックする。するとそこにはちゃんと、急遽面子が増えてしまった件とその理由。他には平謝りした謝罪文が送信済だった。私が着信音に気が付いていなかっただけで、ちゃんと予定の変更があってすぐに教えてくれていたから『話が違うから帰る』とは言わずにそのまま参加する事に。
友人が私に電話した時。
彼女達は大学の敷地内にあるカフェの一角を陣取って片っ端から順々に知り合いへ連絡していたそうだ。あくまでも割引券を使ってでの飲み食いが目的であり、合コンでは無かったので女子を最優先に。四苦八苦の末に四名目として私が決まり、『十六夜が来られるって!』と喜んで他の二人に報告すると、たまたま側を通り掛かった男子三人がそれを聞き、『星さんが来るなら俺達も行きたい!』とお願いされたらしい。
『合コンじゃないから駄目』と、私には誰とも交際する意思が無い事を知っている友人達は即座に断ってくれたそうだ。なのに彼らには『ただ話してみたいだけだから』と言われたそうだ。『いいや、それでも流石に——』と、淡い期待はどうせ徒労に終わるだけだからと断っているうちに、どうやらこのメンバーの中に両片思い同士の者がいるらしい事が発覚。
『彼女の方もコイツを好きなら、是非とも彼らの仲を近づけてあげたい!』
という男子側の思惑を察した友人は、渋々了承したそうだ。
そんな流れだったおかげか、噂で聞くような“いかにも”な合コンみたいな飲み会ではなく、本当にちゃんと、普段の友人達とする雑談の飲み物がお酒に変貌した程度の集まりになってくれたので随分と居心地が良かった。
『彼氏は欲しくないの?』とか『どんな人がタイプだったりする?』くらいは訊かれたが、全く答えずに笑って流したので、この先同じような集まりに誘われる事はもう無いだろう。
エレベーターに乗り込み、自分の居住階のボタンを押して瞼を閉じる。初めて飲むお酒は美味しかったが、アルコールや油っぽい臭いやらなんやらで何だか体が臭い気がする。エレベーターみたいな個室だと余計に気になるなと思っていると扉が開き、目的の階で降りたのだが『…… あれ?』と私は首を傾げる羽目になった。
…… ま、まさか——
嫌な予感を抱きつつ、自然と小走りになる。ウチの部屋の前にちょっと大きめな人が立っていて、ぼぉと夜空を見上げているのだが、その人物が遠目だろうがハデス君にしか見えなかったからだ。
ふらつく足をどうにか動かして近づき、「ハデス君?」と声をかけると、彼はこっちを向いて相好を崩した。
「十六夜さん。おかえり!」
今にも私の方に飛び付いて、ぎゅっと抱き締めてきそうな程の笑顔を浮かべている。
「ただいま。——じゃなくって、いつから居たの?ま、まさか、学校から帰って来てからずっととか言わないよね?」
アルコールで赤くなっていた頬が一気に冷えていく気がする。慌てて彼の手を掴むとすごく冷たくって、かなりの時間外に居たのだとわかった。
「ははは。まさか、今さっき出たばっかだよ。ちょっと室内が蒸し暑かったから夜風にでもと思ってね」
それならベランダに出ればいいのに、何故共有の廊下に?
いやいや待って。そもそも絶対にこの話は嘘だ。手は冷たく、制服姿のままだっていうのに私がそんな嘘に気が付かないとでも?
見え透いた嘘が気に入らずにムッとした顔で私が彼を見上げると、ハデス君の方も顔を顰めた。
「…… まさか、お酒飲んでんの?」
あー…… お酒臭いから、やっぱりすぐにバレたか。
元より飲んでいないと誤魔化すつもりはなかったが、こんなバレ方は年上としてなんだかちょっと恥ずかしい。
「うん。叔母さんが帰るまでちょっと時間あったから」
「ボクとは一緒に夕飯を食べなかったのに?叔母さんが帰れるんなら二人で食べるんだろうと思って、ボクがあれ以上何も言わなかったら、コレかよ」
さっきよりもより一層彼の表情が険しくなり、私の腕を掴んできた。
「私にだって、友人との付き合いがあるんだよ?」
見たこともない表情をする彼を前にして、たじろいでしまう。明るくて朗らかな彼しか見てこなかったからか、ハデス君がこんな顔をしても違和感しかない。
…… 溺愛してくれていた頃の“ハデス様”だったら、納得なのだが。
ちくっと痛む心から目を背けようと、私は顔を軽く横に振った。
そんな私の仕草に首を傾げ、ハデス君の眉間に皺が寄る。一息吐き出したかと思うと彼は急にパッと私の手を離し、今度はニコッといつもの笑顔を向けてきた。
「そうだよね。ごめんね?…… 今日も、十六夜さんと一緒にご飯食べたかったから、ちょっと拗ねただけ」
項垂れて謝る彼は普段通りで、さっきの不機嫌さは一体どこに消えたんだと不思議に思う程の変わり様だ。たったの数秒ですぐに気持ちを切り替えられたという事は、一緒に夕飯を食べ損ねた件は、言う程がっかりしていなかったのだろう。
ほっと安堵していると、今度はグゥと可愛らしい音がハデス君のお腹の方から聞こえてきた。
「え。…… 食べてないの?餃子は?」
「あんなん、一人じゃ作らないよ」と苦笑いするハデス君のお腹がまたグゥと、空腹をどうにかしたいと苦情を訴える。これは、高校から帰宅してずっと私の部屋の前に居たんだと悟り、何だかこっちが悪い事をしたような、申し訳ない気持ちになってきた。
いつから彼は、己を蔑ろにする子になったんだろうか?
最初は私の怠惰を心配してご飯を一緒に作るような子だったのに、今では私が居ないとご飯も食べない子になってしまっていたとは。
「早く家に帰って、ご飯食べなよ。材料はあるんだよね?餃子…… は、今からは面倒でも、同じ材料で他のを作るとかした方がいいよ」
ぽんぽんと腕を軽く叩いて帰るように促す。だけど彼は頭を横に振った。
「家には何も無い。スーパーに寄る前に、今夜は無理だってわかったから」
「そ、そっか…… 」
私の家になら、ハデス君と二人でお弁当用にと作り置きしてある料理が沢山ある。だから『じゃあ家で食べようか』と言うべきなのだろうが、もうすぐ叔母さんが帰って来る時間だ。どうしようかなとちょっと考えてすぐに、料理を持ち帰って自宅で食べて貰えばいいじゃないかと思い至る。
「そうだ。お弁当用の作り置きを持って帰って、温めて食べるとかはどうかな」
「あぁ、そうだね。そうしようかな」
今は夜だ。廊下でこのまま話し続けていても他の家に迷惑だし、それが良い。
「じゃあ、玄関でちょっと待っていてくれる?すぐに何個か見繕って持って来るから」
ドアの鍵を開けて室内に入り、彼に背を向けたままそう告げる。「うん、待ってるね」と返事をした彼の声と被るみたいに、今度は鞄の中からメールの着信音が響いた。このメロディーは叔母からの着信音だ。
スマホは後で確認しようと鞄を床に置き、短いホールを進んでリビングに入ろうとしたが、ハデス君に袖を掴まれて引き止められた。「ん?」とこぼして振り返ると、「確認しないの?」と暗い瞳で問い掛けられる。ただでさえ彼の瞳は漆黒の闇にも等しい色合いだというのに、まだ室内の電気を点けていないせいで暗い玄関ホールの中では、その闇がより一層深く感じられた。
「…… そ、そうだね。確認…… しよう、かな」
電気を点けると、いつも通りの彼がニコニコと笑った姿でそこに居た。妙に怖く感じたのは彼の瞳の色のせい…… だったみたいだ。
鞄の中からスマホを探してメールを確認する。叔母から送られてきた文面を読んで、私の顔に影が差した。
『ごめん!アシスタントの子のミスで、撮り直し入った(涙)。今から準備して現地に向かわないと朝からの撮影に間に合わなくなるから、今日は帰れなくなっちゃったの。明日の夜には絶対に帰るから!お土産沢山買って帰るね!』
「——叔母さんからだよね。何だって?」
可愛らしい仕草でハデス君が首を傾げる。
言うか言わないか一瞬迷ったが、彼はお隣さんだ。叔母が今夜は帰れなくなった事実を隠すのは無理だろう。
「…… 叔母さん、今日は帰れなくなったって」
寂しい気持ちが顔に出ている私の頬をハデス君がそっと触れてくる。さっきまで冷たかった彼の手はもう温かくって、死体が息を吹き返したみたいな印象だ。
「じゃあ、今夜も十六夜さんちに泊まれるね」
今までだってほとんど毎週泊まっていたのだ。にこやかに微笑んでそう言う彼に対し、『それは…… もうダメじゃないかな』だなんて、言えるわけが無かった。
マンションの外観が見え始めたので鞄から鍵を取り出しつつ、ふわふわした気分のまま先程の飲み会を振り返る。
——四名以上からが条件の割引券を使いたいからと、私はその四人目として友人に『飲もう!』と誘われた。なのに、いざ現地に行ってみると既に六名が座っていた。『——え?』と思いながらも空いている席に着くなり『アプリのメッセージ見た?』と隣の友人に小声で訊かれ、慌ててすぐにチェックする。するとそこにはちゃんと、急遽面子が増えてしまった件とその理由。他には平謝りした謝罪文が送信済だった。私が着信音に気が付いていなかっただけで、ちゃんと予定の変更があってすぐに教えてくれていたから『話が違うから帰る』とは言わずにそのまま参加する事に。
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彼女達は大学の敷地内にあるカフェの一角を陣取って片っ端から順々に知り合いへ連絡していたそうだ。あくまでも割引券を使ってでの飲み食いが目的であり、合コンでは無かったので女子を最優先に。四苦八苦の末に四名目として私が決まり、『十六夜が来られるって!』と喜んで他の二人に報告すると、たまたま側を通り掛かった男子三人がそれを聞き、『星さんが来るなら俺達も行きたい!』とお願いされたらしい。
『合コンじゃないから駄目』と、私には誰とも交際する意思が無い事を知っている友人達は即座に断ってくれたそうだ。なのに彼らには『ただ話してみたいだけだから』と言われたそうだ。『いいや、それでも流石に——』と、淡い期待はどうせ徒労に終わるだけだからと断っているうちに、どうやらこのメンバーの中に両片思い同士の者がいるらしい事が発覚。
『彼女の方もコイツを好きなら、是非とも彼らの仲を近づけてあげたい!』
という男子側の思惑を察した友人は、渋々了承したそうだ。
そんな流れだったおかげか、噂で聞くような“いかにも”な合コンみたいな飲み会ではなく、本当にちゃんと、普段の友人達とする雑談の飲み物がお酒に変貌した程度の集まりになってくれたので随分と居心地が良かった。
『彼氏は欲しくないの?』とか『どんな人がタイプだったりする?』くらいは訊かれたが、全く答えずに笑って流したので、この先同じような集まりに誘われる事はもう無いだろう。
エレベーターに乗り込み、自分の居住階のボタンを押して瞼を閉じる。初めて飲むお酒は美味しかったが、アルコールや油っぽい臭いやらなんやらで何だか体が臭い気がする。エレベーターみたいな個室だと余計に気になるなと思っていると扉が開き、目的の階で降りたのだが『…… あれ?』と私は首を傾げる羽目になった。
…… ま、まさか——
嫌な予感を抱きつつ、自然と小走りになる。ウチの部屋の前にちょっと大きめな人が立っていて、ぼぉと夜空を見上げているのだが、その人物が遠目だろうがハデス君にしか見えなかったからだ。
ふらつく足をどうにか動かして近づき、「ハデス君?」と声をかけると、彼はこっちを向いて相好を崩した。
「十六夜さん。おかえり!」
今にも私の方に飛び付いて、ぎゅっと抱き締めてきそうな程の笑顔を浮かべている。
「ただいま。——じゃなくって、いつから居たの?ま、まさか、学校から帰って来てからずっととか言わないよね?」
アルコールで赤くなっていた頬が一気に冷えていく気がする。慌てて彼の手を掴むとすごく冷たくって、かなりの時間外に居たのだとわかった。
「ははは。まさか、今さっき出たばっかだよ。ちょっと室内が蒸し暑かったから夜風にでもと思ってね」
それならベランダに出ればいいのに、何故共有の廊下に?
いやいや待って。そもそも絶対にこの話は嘘だ。手は冷たく、制服姿のままだっていうのに私がそんな嘘に気が付かないとでも?
見え透いた嘘が気に入らずにムッとした顔で私が彼を見上げると、ハデス君の方も顔を顰めた。
「…… まさか、お酒飲んでんの?」
あー…… お酒臭いから、やっぱりすぐにバレたか。
元より飲んでいないと誤魔化すつもりはなかったが、こんなバレ方は年上としてなんだかちょっと恥ずかしい。
「うん。叔母さんが帰るまでちょっと時間あったから」
「ボクとは一緒に夕飯を食べなかったのに?叔母さんが帰れるんなら二人で食べるんだろうと思って、ボクがあれ以上何も言わなかったら、コレかよ」
さっきよりもより一層彼の表情が険しくなり、私の腕を掴んできた。
「私にだって、友人との付き合いがあるんだよ?」
見たこともない表情をする彼を前にして、たじろいでしまう。明るくて朗らかな彼しか見てこなかったからか、ハデス君がこんな顔をしても違和感しかない。
…… 溺愛してくれていた頃の“ハデス様”だったら、納得なのだが。
ちくっと痛む心から目を背けようと、私は顔を軽く横に振った。
そんな私の仕草に首を傾げ、ハデス君の眉間に皺が寄る。一息吐き出したかと思うと彼は急にパッと私の手を離し、今度はニコッといつもの笑顔を向けてきた。
「そうだよね。ごめんね?…… 今日も、十六夜さんと一緒にご飯食べたかったから、ちょっと拗ねただけ」
項垂れて謝る彼は普段通りで、さっきの不機嫌さは一体どこに消えたんだと不思議に思う程の変わり様だ。たったの数秒ですぐに気持ちを切り替えられたという事は、一緒に夕飯を食べ損ねた件は、言う程がっかりしていなかったのだろう。
ほっと安堵していると、今度はグゥと可愛らしい音がハデス君のお腹の方から聞こえてきた。
「え。…… 食べてないの?餃子は?」
「あんなん、一人じゃ作らないよ」と苦笑いするハデス君のお腹がまたグゥと、空腹をどうにかしたいと苦情を訴える。これは、高校から帰宅してずっと私の部屋の前に居たんだと悟り、何だかこっちが悪い事をしたような、申し訳ない気持ちになってきた。
いつから彼は、己を蔑ろにする子になったんだろうか?
最初は私の怠惰を心配してご飯を一緒に作るような子だったのに、今では私が居ないとご飯も食べない子になってしまっていたとは。
「早く家に帰って、ご飯食べなよ。材料はあるんだよね?餃子…… は、今からは面倒でも、同じ材料で他のを作るとかした方がいいよ」
ぽんぽんと腕を軽く叩いて帰るように促す。だけど彼は頭を横に振った。
「家には何も無い。スーパーに寄る前に、今夜は無理だってわかったから」
「そ、そっか…… 」
私の家になら、ハデス君と二人でお弁当用にと作り置きしてある料理が沢山ある。だから『じゃあ家で食べようか』と言うべきなのだろうが、もうすぐ叔母さんが帰って来る時間だ。どうしようかなとちょっと考えてすぐに、料理を持ち帰って自宅で食べて貰えばいいじゃないかと思い至る。
「そうだ。お弁当用の作り置きを持って帰って、温めて食べるとかはどうかな」
「あぁ、そうだね。そうしようかな」
今は夜だ。廊下でこのまま話し続けていても他の家に迷惑だし、それが良い。
「じゃあ、玄関でちょっと待っていてくれる?すぐに何個か見繕って持って来るから」
ドアの鍵を開けて室内に入り、彼に背を向けたままそう告げる。「うん、待ってるね」と返事をした彼の声と被るみたいに、今度は鞄の中からメールの着信音が響いた。このメロディーは叔母からの着信音だ。
スマホは後で確認しようと鞄を床に置き、短いホールを進んでリビングに入ろうとしたが、ハデス君に袖を掴まれて引き止められた。「ん?」とこぼして振り返ると、「確認しないの?」と暗い瞳で問い掛けられる。ただでさえ彼の瞳は漆黒の闇にも等しい色合いだというのに、まだ室内の電気を点けていないせいで暗い玄関ホールの中では、その闇がより一層深く感じられた。
「…… そ、そうだね。確認…… しよう、かな」
電気を点けると、いつも通りの彼がニコニコと笑った姿でそこに居た。妙に怖く感じたのは彼の瞳の色のせい…… だったみたいだ。
鞄の中からスマホを探してメールを確認する。叔母から送られてきた文面を読んで、私の顔に影が差した。
『ごめん!アシスタントの子のミスで、撮り直し入った(涙)。今から準備して現地に向かわないと朝からの撮影に間に合わなくなるから、今日は帰れなくなっちゃったの。明日の夜には絶対に帰るから!お土産沢山買って帰るね!』
「——叔母さんからだよね。何だって?」
可愛らしい仕草でハデス君が首を傾げる。
言うか言わないか一瞬迷ったが、彼はお隣さんだ。叔母が今夜は帰れなくなった事実を隠すのは無理だろう。
「…… 叔母さん、今日は帰れなくなったって」
寂しい気持ちが顔に出ている私の頬をハデス君がそっと触れてくる。さっきまで冷たかった彼の手はもう温かくって、死体が息を吹き返したみたいな印象だ。
「じゃあ、今夜も十六夜さんちに泊まれるね」
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