僕ら・俺らのハメッぱデート!〜いちゃラブリバカップルであちこちテクテクビンビンDay〜

蛇の目浮泥子

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日常ストーリー

13話 風邪っぴきエッチ

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鎖原が熱を出した。三十八度八分の高熱で、尾餅がすり下ろしたリンゴがやっと食べられるほどの気力しかない。その日は一日看病をして、夜ベッドの中で尾餅は鎖原に心配そうに声をかけた。

「明日には熱、下がるといいな……」
「尾餅くん……風邪移っちゃうよ、同じベッドで寝ちゃダメ……」
「俺は大丈夫だ、身体だけは丈夫だからな。それよりも早く元気になってくれ」
「……うん……えへへ、看病してもらうのも悪くないかも……」
「バカ言え、俺はパートナーの元気がなくて気が気じゃないんだぞ」

鎖原の額に手を当ててみれば火が出るのではないかというほど火照っている。これでは喋るのも辛いだろうと尾餅はこんな時まで笑顔の鎖原のことを見直すと同時にやはり心配になってしまうのだった。熱い頬を何度も撫でて、汗に濡れた首筋をタオルで拭いてやる。しばらくすると規則正しい寝息が聞こえるようになった鎖原は無事に寝つけたようだった。自分はもう少し起きているべきだろうかと尾餅は鎖原の横で体勢を変えて残っている家事のことを考えた。だが鎖原が目覚めた時に一人だと寂しい思いをするかもしれない、やはり横にいてやろう。真っ赤に火照っている頬でふぅ、ふぅ、と寝息を立てる鎖原の顔を見つめる。こんなことを言うと不謹慎かもしれないがまるでセックスをしている時のような熱の上がり方で何だかエロ……。

「……勃った……」

最悪だ、と尾餅はこんな時まで健全な性欲をしている自分にげんなりした。風邪で苦しんでいるパートナーの横で自分は元気に勃起をしているだなんて最低もいいところだ。トイレに行って抜いてくるか、と考えたところで尾餅ははたと気づく。鎖原が自分の服のすそを掴んでいる。これで安心して眠ってくれるというなら何も文句を言うことはない行為なのだがこれは困った。尾餅はしばらく悩んだ後に、じんじんと疼くペニスの熱に負けて股間に手を伸ばした。

「……ふっ……ふーっ……ふっ……♡」

ペニスの先端をクチクチと親指で弄り、亀頭をクルクルと撫で回す。グングンと勃起してくるペニスを手のひら全体で包みこんでシュッシュッと扱き上げた。腹を丸めてなるべく身体がビクつかないように細心の注意をはらいながら自慰行為にふける。シャツの襟を噛んで息を殺してするオナニーはまだ学生の頃親に見つからないようにと隠れて行っていた背徳感を彷彿とさせて酷く興奮した。オカズにさせてもらおうと鎖原の顔を見たところで尾餅はビクリと身体を跳ねさせて固まる。鎖原が起きていた。

「……尾餅くん……ムラムラ?」
「あ、あー、すまない、こんなところで盛ったりして、お前が大変な時だっていうのは十分理解しているつもりなんだが、その、申し訳ない……」
「ふふ、なんで謝るの。いいよ、エッチする?」
「ダメだ!ただでさえしんどい思いをしているお前にそんなことは出来ない!俺は向こうに行くからお前はゆっくり休め」
「尾餅くんがいなくなっちゃう方が僕寂しいよ……それにほら、こんなになってる尾餅くんのチンポを放っておけないよ……♡」
「あ、あぅ……♡」

そそり立ったペニスの裏筋をツツツ、と下から上へ指でなぞり上げられて尾餅はキュウ、と足の指を丸め込んだ。そう言われるとすぐに済ませればいいのでは?などという悪い心が湧いてくる。そんなこといいわけがないというのに人間とはなんと愚かなものだろうか。だが尾餅はここで己に負けるほど落ちぶれてはいないと自分の頬を打った。いきなり自分の頬をビンタした尾餅に「尾餅くん!?どうしたの!?」と鎖原が慌てたような声をあげるが「なんでもない、自分に勝った」と尾餅は告げる。「セックスはしない」。尾餅が下した結論であった。

「……じゃあ……素股は?それならいいでしょ?」
「素股……?」
「うん、だって僕もムラムラしてきちゃったし……なんか刺激が欲しいな。ねぇ尾餅くん、お願いだよ……僕の太ももでチンポをコスコスして欲しいんだ……♡」
「……本当に入れないからな。辛かったらすぐに言えよ」

お互いのズボンと下着を取り去って、同じ方向を向いて尾餅は鎖原の太ももの隙間にペニスを突き入れた。もちもちとした弾力の肌にペニスがこすられて、何とも新感覚の快感が押し寄せてくる。フニフニの玉とピコンと立った鎖原のペニスも一緒にズリズリとこすればセックスとはまた違った熱が湧き上がってくるようだった。これではまた鎖原の熱が上がってしまうと心配した尾餅の予想通り、尾餅から見える鎖原のうなじは真っ赤に熱を持ってしまっている。そこに優しくキスを落とすと「ひぅ♡」と喉を震わせるような上擦った声が鎖原からあがった。それが可愛くて尾餅は何度も何度もキスを落とす。シャツの襟を下げて肩に至るまで、いくつものキスマークをつけていく。鎖原がクスクスと笑って「やぁ、尾餅くんってば♡」と困ったように身体を震わせた。

「くすぐったいよぉ……♡アッあ♡おチンポでグリグリしてもらうの気持ちいい……♡太もも、新しい性感帯になっちゃうかも……♡はぁ、あっつい……♡気持ちいい、好き、好き、尾餅くん大好き……♡」
「大丈夫か、鎖原……♡暑いな、あとでシャワーを浴びて汗を流そう♡射精手伝ってやろうな……♡」
「アンッ!?♡あっ、あっあっ、手コキ好き、尾餅くんの手コキ、おっきい手でいっぱいこすってもらうの好きぃ……♡」

前に回した手で鎖原のペニスをクチュクチュと扱く尾餅は自分も激しく腰を揺らして射精の体勢に入っていた。ずりゅっ♡ずりゅっ♡と太もものくぼみにペニスをはめ込んで亀頭やカリ首をいいところに引っかける。鎖原は自分で乳首を弄って朦朧とする頭で口の端からタラタラとよだれを垂らしていた。尾餅の手が鎖原のペニスの鈴口をグリグリと弄るとコプッ……♡と精液が溢れてくる。「あ゛~……♡あ゛~……♡」ととろけた声を出しながら射精をする鎖原の首筋に我慢出来ずガブリと噛みついた尾餅がグゥっと喉を鳴らした。獣のように腰を振って弱った鎖原を自分のものにしようという独占欲が湧いてくる。最後に「好きだ……!♡」と告白をしながら尾餅は粘っこい精子を鎖原の太ももに垂れ流した。ねちゃねちゃになった太ももは鎖原が足を動かすたびにいやらしい粘着質な音を立ててエロスを感じさせる。鎖原はくったりとしながらそのまま意識を失ってしまったようだった。後始末をしながらその晩を明かした尾餅と翌朝になったらすっかり回復していた鎖原の会話は以下のようである。

「治ってよかったな、鎖原……昨晩はあのまま殺したかと思って焦ったぞ」
「たくさん汗をかいたのと、射精するまで尾餅くんが身体を動かしてくれたから熱が上がりきったみたい。結果オーライだね」
「だけどまだ無理はするなよ?今日の家事は全部俺がやるからな、お前は座って俺が淹れたココアでも飲んでいてくれ」
「うん……」
「?なんだ、浮かない顔だな」
「本当にピンピンしてるね、こういうのって普通風邪をひく役が逆転するものじゃないの?」
「言っただろう、身体だけは丈夫だって。普段たくさん飯を食って運動していれば健康な身体が手に入るぞ、お前も菓子の食い過ぎはやめろ」
「お母さんじゃないんだから。じゃなくてさ、僕も尾餅くんの看病してあげられたらもっと好きになってもらえるかなって……」
「……そんなことしなくても十分好きに決まってるだろ?お互い元気で暮らせるのが一番だ、健康でいてくれ」
「そっか、エッチも出来るしね」
「それは本当にそうなんだよな」
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