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日常ストーリー

10話 双頭ディルド

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何やら机の上に生々しい道具が置いてある。蛇の頭と頭だけを取り合わせたようなその道具はよく尾餅も知っている、ディルドによく似ていた。だがしかし持ち手のようなものがなくどちらを掴んで挿入すればいいのか分からない。少し違うかもしれないがリバーシブルとはこういうことだっただろうか。滑らかなピンク色のそれをツンツンと指で突いていると「あ~♡」と後ろから声がした。

「鎖原、大人の玩具を机の上に置くな。尻に入れるものを食べ物を食べる場所に置くのは感心しない」
「それ新品だよ?」
「そういう問題でもないだろ」
「は~い」

鎖原が手に取ったどっちでもディルドで今度は尾餅のことを「えいえい」と突いてくる。アダルトグッズに脅されるというシチュエーションは何だかよく分からないがいやらしい気分になるのでやめて欲しい。

「それディルドだろう?変わってる」
「双頭ディルドだよ!二人でいっぺんにお尻を気持ちよく出来るの♡」
「ああ、二人用なのか。なるほど」

やっと仕組みを理解した尾餅が納得したように頷く。身体の動きで尻に入れたディルドを操作するのだ、相手を気持ちよくさせるにはちょっとしたコツが必要かもしれない。「上手く出来るだろうか」と尾餅は鎖原を少し不安そうな顔で見た。

「やる気があれば大丈夫!それにもう使ってくれるつもりなんだ?♡案ずるより産むがたかしって言うでしょ!♡」
「案ずるより産むが易し、な。たかしって誰だ」

そんなふうな会話をしながらやって来たベッドの上で各々尻をほぐす。にゅぷにゅぷとアナルに指を突き立て穴周りを柔らかくする行為は相手に見られていると殊更興奮する。腹の手前側を指でコリコリと弄ると膨らんだ前立腺がそれに応えるようにキュンキュンと疼く。頭を持ち上げたペニスも一緒にクチュクチュと扱きながら尾餅と鎖原は尻をほぐし終わった。

「じゃあ僕から入れるから、出来たら尾餅くんの方も自分で挿入してね♡」
「ああ……♡」

鎖原がぬぷぷぷ、と長いディルドの片方を尻に咥え込んだ。何度か慣らすようにずちゅずちゅと出し入れして、いいところにハマるともう片方を尾餅に勧めてくる。尾餅の方もドキドキしながら足を開いてディルドを尻に挿入した。これがなかなか奥までいくもので、鎖原が動くとそれに比例して勝手にピストンが始まってしまう。自動で動く玩具ともセックスとも違うそれに尾餅は困惑と興奮を隠しきれず喘いだ。

「あ゛ッあ゛ッ!♡鎖原、っちょ、勝手にまだ動くな……!♡これ、どう腰を振るのが正解だ!?♡くそっ、お前ばっかり……!♡お、俺にもやらせろ!♡」
「尾餅くん、勝負しよう♡」
「は!?♡なんだいきなり……!?♡」
「ディルドが抜けちゃった方が負け、お尻の締めつけがキツい方が勝ちね♡負けたら勝った方の言うこと聞かなきゃいけないの、どう?♡」
「ど、どうも何も、お前に分がありすぎるだろ!♡俺はまだ何もコツを掴めていないんだぞ!♡あっそれっ、ズリズリ小刻みに動かすのやめろッ、イク!♡あっあっ!♡ひぐッ……!♡」
「自分が気持ちいいように動けば相手も気持ちいいよ♡ずっとイッて締めつけを続けるのもありかもね?♡じゃあスタート♡」

鎖原が尾餅の手を引っ張って身体を密着させる。余計に深いところで繋がったディルドに尾餅は「あァア゛ッ♡」と喉を反らせて射精した。尾餅がイッた時の腸内の収縮でディルドがヒクンヒクンと痙攣し、それによって前立腺を叩かれた鎖原も「んぁあッ♡」と身体を跳ねさせる。

「よーしっ♡僕本気出しちゃうから!♡ほらほらっ、高速でゴリゴリ出し入れされるの効くでしょ!?♡でもこれ実はっ、諸刃の刃なんだよねぇ……っ!♡僕も気持ちよくなっちゃうからぁ゛……!♡あっイクイク、ここで思いっきり締めつけて、尾餅くん、僕の勝ちだよぉ……っ!♡」
「あっ、足引っ張るなぁっ!♡お、奥まで来てる、こんな深いところ入っちゃ嫌だ♡持ってくな!♡ディルド持ってくなぁ!♡俺のディルドだぞ、ッうぁああ゛っ!♡」

ぬっぽん!♡とディルドが尾餅のアナルから勢いよく抜けた。それに「あおん゛ッ♡」と喘いで背中をガクンっと反らせた尾餅がビュル!♡と精液を飛ばす。ぽっかり開いたアナルがヒュン♡と縮こまって絶頂感からくぱくぱと収縮している。鎖原は得意気な顔で自分に挿さったままのディルドを撫でた。

「まずは僕が一本だね!♡尾餅くん、ただ感じてるだけじゃダメだよ~?♡これは勝負なんだからお尻を賢く使わないと!♡」
「ば、バカ、こんなに気持ちいいのに考える頭なんて残ってるわけないだろ……!♡ちょっと待て、もう一回入れる……♡」

再度ディルドを挿入した尾餅が「よし……♡」と尻に力を込める。そして少し悩んでから身体をぐるりとバックの状態にひるがえした。尾餅の立派な臀部を向けられた鎖原は「わぁ~お……♡」と感嘆のため息を漏らしてその尻を愛おしそうに撫でる。四つん這いの状態の方が何かと激しく動きやすいだろうという尾餅なりの作戦だった。さっそく尾餅が腰を前後に振ってヌコヌコとディルドを出し入れする。先ほどとは違っていいペースでピストンを行うことが出来ていた。

「おっ、尾餅くんの広がったアナルがくっきり見えるよぉ……♡これ視覚的に僕不利だね、すぐに興奮してイッちゃう……!♡あ゛ッあ゛ッ激しいッ♡尾餅くんのどっちりお尻が乱暴に上下して僕のことをイカせようとしてくる゛っ!♡ムチムチのエッロいお尻でたぶらかしてくるよぉ!♡こら!♡何とか言いなさい!♡」
「普段のっ、筋トレの、成果だろ……!♡脚トレをすれば自然と尻も上向きになるもんだ、それに俺が尻がでかいことで悩んでるの知ってるだろ!?♡そうだよ、やたら立派なヒップになったせいでセクハラされまくる尻がこれだよ!♡今だけは鎖原、お前だけのデカケツだ!♡よかったなぁ!?♡ほらっイケっイケッ!♡」

バスンバスンと腰を振る尾餅の勢いもあってか鎖原はだいぶ追い込まれていた。尾餅の尻の肉はピストンのたびに波打ち、波紋のように広がっていくそれは控えめに言っても絶景であった。トドメとばかりに下にグーッと下げた尻をグリグリと押しつけられ、そのまま尻の締めつけでグイッと上に持ち上げられる。それを繰り返されると鎖原は暴力的なまでにリズミカルな快感に夢中になってしまい、カクカクと力なく腰を上下させた。そのタイミングを見逃さなかった尾餅が「えいっ!♡」と尻を上に引き上げる。にゅぶん……っ!♡と生々しい音を立てて鎖原のアナルからディルドが抜けた。

「おぉおおお゛ッ♡俺の勝ちだっ♡どうだ、ケツにディルド残ってるだろ!?♡俺だってやれば出来るんだからな……!♡……おい鎖原、大丈夫か?」
「お゛ッ……ほぉお……♡めっ……ちゃ勢いよく抜けていったから……っ♡その反動でメスイキ止まんない゛……っ♡やばっやばっ……イキすぎぃ……♡」

尾餅が自分の尻からもディルドを抜いて鎖原の介抱に入った。腹を優しくスリスリとさすると少しずつだが尖っている快感の神経が落ち着いてきて、鎖原の呼吸も次第に落ち着いてくる。十分ほどそれを繰り返せば鎖原はいつもの調子で尾餅に「ありがと、ダーリン……♡」をキスを出来るまでに回復した。

「でもこれじゃ一勝一敗だね、どうしようか尾餅くん」
「お互いの言うことをそれぞれ聞いたのでどうだ?」
「勝負の意味ないねぇ、それ……僕ラーメン奢って欲しい」
「俺は鎖原と映画館に行きたい」
「じゃあ映画館行って帰りにラーメン食べてくるコースで!おでかけだ~!」
「シャワー浴びてからな」

そして何かお願いごとがある時の勝負道具として双頭ディルドは綺麗に洗って収納された。いい尻トレにもなるので尾餅のお気に入りとなり、これを使うようになってから鎖原の尻も少し立派になった尾餅は喜んだのだった。締め付けのいい尻はいくらあっても困らない、二人の名器は今日も成長を遂げている。
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