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第四章 侵略の狼煙
第四十六話 北の噂
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隙間風の吹く狭い部屋に小さな暖炉がぱちぱちと音を立てて燃えるている。炎が室内を照らし、暖炉の前に座った者の影を壁に大きく踊らせていた。それは大切なものを今にも手放してしまうかのように、不安な彼女の心情を代弁していた。
「・・・ん、おねえ・・・ちゃん」
「起きたか?」
ベッドからのか細い声に返事をすると、彼女は立ち上がり傍から顔を覗き込んだ。
「・・・いたい・・・」
「背中か?」
「うん・・・お腹・・も・・・」
「そうか。無理して起きなくていいぞ」
「・・・ん・・・」
辛そうな表情に微笑で返事をして、痛がる個所を擦ってやる。既に自分の腕で身体を触ることはできなくなっていた。もうすぐ喋れなくなってしまいそうだ。世話をしているだけで、衰弱していく姿を見るのは辛い。だが見捨てることなどできるはずもない。
幼い頃に両親を亡くしてから、二人三脚で生きてきたのだ。盗みもやったし、端金で扱き使われたことも数えきれない。大人の男たちに囲まれて辱めを受けそうになったりもした。それでも道に落ちている小さなパンを分け合ったり、少しのお金で穀物を買って炊いたり。およそ、街のスラム街で孤児がするようなことは何でもやってきた。
そしてどうにか、小さなあばら家を追い出されることなく、ここまで生きてこられた。大人になり、それぞれが自立できるようになってきた。格好良い人と結婚できるといいね、と笑いあってきた。ようやく生きていく道筋が見え、幸せになるために生きようと思っていた矢先に、風邪のような症状から始まったその病気は、妹からすべてを奪い去っていこうとしている。
だからこそ、妹が生きるためなら何でもやるつもりだ。だが今ここを離れると彼女は何もできず死んでしまう。そして世話をしているだけでもいずれ死んでしまう。自身にとって八方塞がりであるこの状況を、若い二人に託した一縷の望みがもたらされるよう祈るしかないのだ。
「・・・眠い・・・」
「・・・」
気付けばすぐに寝てしまう。彼女の体力は殆ど無くなっていた。
「・・・アデル・・・」
力無く呟いた姉は、少し冷えた妹の手を強く握りしめた。
事の始まりは冒険者ギルドに届いた一報からだ。引退を考えていた老冒険者が、魔獣の巣窟と化した山のことを伝えたのだ。話を総合するとこうだ。北の森に依頼で薬草を取りに行った。あまり収穫できないので奥まで踏み込むと、やたらと獣の気配がした。隠れて近づくと、大型の狼や猿の魔獣が十匹以上集まっていた。よく見れば奥にある洞窟の入り口から次から次へと出てきている。慌てて逃げたが、気付かれた数匹に追いかけられた。川に飛び込み、命からがら逃げ切った、ということだった。
「バルドンさんよ、本当に見たんだな」
「ワシが嘘ついてるってのか!? じゃあなんでこんな怪我すんだよ!」
「足滑らせて、じゃねぇよな」
「疑うなら他の奴行かせろってんだ」
冒険者ギルドは正式な依頼が無いときに依頼になりそうな話があると、自主的にその内容を確認し、街の秩序を管轄する警察機関の弾正台へ報告する。弾正台はその内容を精査し、対応すべしと判断すると、正式な公的機関からのものとして依頼をする。未然に被害を防ぐために、この仕組は大いに活用されていた。
「その話が本当なら、確かめたいんだがねぇ」
老冒険者の報告はギルドマスターを悩ませた。今回もギルドが依頼として確立するべきものなのだが、実際のところ、魔獣の討伐依頼はかなりの数が来ている。六十五も評価C以上の冒険者の登録があるというのに、数が足りなくて処理しきれていないのが現状だ。流しの冒険者に依頼をしても良いのだが、危険に晒すだけとなってしまう可能性があるため、魔獣に関する依頼は信頼できる者に託したい。期待していた新人『青の欅』には旅立たれてしまうし、他に新しい登録者は出てきていない。とにかく人手がない。
「ワシはもう引退すんぞ。この歳で危ない橋は渡ってられん」
「おお、『赤錆』も寄る歳には勝てんか」
「六十を超えてもこき使われる身になってみぃ。貴様もあと十五年で同じじゃ!」
「へいへい、わかったぜ。これだけ忙しいんだ、そう簡単に身を引かずに、また小遣い稼ぎに来てくれや」
「街の中の依頼しかやらんぞ」
「ヌルい事をやってると、足腰弱るぞ」
もちろん依頼の優先順位はつけている。街道や街のすぐ近くが最優先。その次に人命が関わる依頼・・・例えば病院への薬の宅配や、護衛といったものである。それ以外の、例えば遠い場所のものについては、対処しなくても直ぐの実害が少ないため、放置せざるを得ないのが現状なのである。
「足の早い奴か、姿を隠せる奴だな・・・」
話からすると、最近の魔獣の急激な増加の一因がそこにあるのかもしれない。現場を確認し、もし原因が判明するのなら取り除いてしまいたい。無事に帰って来られる者を派遣すれば、状況も把握できよう。
「決めた、やってしまおう」
夕食時、ごった返すギルドのカウンターでギルドマスターはそう呟いた。怪我した足をさすっていた老冒険者は、何のことやらと首を傾げながら、報告の報酬として手にした銀貨を何度も数え直していた。
翌朝、北の都の北門から金髪の男騎士が一人と、か細い女魔術師が一人、馬に仲良く乗って出立していった。騎士の名をロジェ、魔術師の名をエマという。彼らは流しの冒険者であったが、西の都の冒険者ギルドに所属する評価Cの冒険者であり、ギルドマスターにその評価を買われたのだ。
雪が降り積もる中、分厚いフードに身を包んだ二人は報告のあった森へと向かっていた。
「ねぇ、どう思う」
「他所者だって、遇らわれたって?」
「さすがに穿りすぎじゃないかな」
苦笑する騎士は相棒を嗜める。コンビを組んで二年ほど。博識ながらその極端な性格は嫌われやすい。折角の容姿も珠に疵というやつだ。
「その、魔獣が湧いてるって洞窟のこと。魔界にでも繋がってるのかな?」
「はぁ? あんた馬鹿だよね? 魔界なんてあるわけないじゃん」
「え? そうなの?」
「はぁ、相棒の知識がこの程度だとはね・・・」
大袈裟に落ち込む素振り見せると、エマはロジェを諭すように語りかけた。
「いい? 魔界なんてのは単なる噂。そんなもんあったら、もっと向こうの世界の魔族や魔獣が溢れかえってるはずだよ。単にこの世界の何処かで魔獣なり魔族なりが集まってるところを見た誰かが、そういう噂を立てたに過ぎないの」
「・・じゃあ、洞窟から魔獣が出てくるっていうのは何かな?」
「考えられることは三つ。一つは魔獣が集まる何かがある」
「魔力が込められた宝石とか?」
「そう、そういったモノに惹きつけられて、沢山集まっているだけ。だから出てきてるってよりは、入ったのが戻っていくわけね」
「二つ目は?」
「誰かが魔獣を作り出している」
「え? 魔獣って作れるの?」
「・・・あんた、これまでどんだけ魔獣退治してきたのよ。あいつらは普通の動物に魔術回路を植え付けただけなのよ」
「全然知らない。そうなのか」
「魔術回路で活性化されると、大抵は大型化して凶暴化する。だから退治対象にもなる。その回路は遺伝するから、魔獣から生まれた子供も魔獣になる。あいつらは、大戦時に実験された動物の成れの果て」
「終焉戦争か・・・御伽噺じゃないんだな」
「あんた、本気で言ってる? やっぱり馬鹿だね・・きゃ!」
鋭く冷たい風が突如吹き付ける。エマは驚いてバランスを崩したが、ロジェがそれを抱き止めた。
「大丈夫?」
「・・・! いつまで掴んでるのよ! とっとと離しなさい!」
「ごめん」
「まったく。あんたにはまだ早いっての」
「ごめんって。それで、最後、三つ目は?」
「魔獣が何処かから来ている」
「何処かから?」
「そう。例えば洞窟の中に通り道があって、そこから来ている」
「通り道って・・・召喚とか?」
「そうかもしれない。それこそ『魔界』に繋がってるのかもね」
「え・・・」
「いずれにせよ、真実は穴の中。行かなきゃ分からないよ」
「虎穴に入らずんば虎子を得ず、と」
「なにそれ?」
「大陸の古い言い回しだってよ」
薄く積もった雪に馬の蹄がさくさくと刺さり、その軌跡を描く。銀世界を進む冒険者は、この先に待ち構えているものなど想像もつかなかった。
「・・・ん、おねえ・・・ちゃん」
「起きたか?」
ベッドからのか細い声に返事をすると、彼女は立ち上がり傍から顔を覗き込んだ。
「・・・いたい・・・」
「背中か?」
「うん・・・お腹・・も・・・」
「そうか。無理して起きなくていいぞ」
「・・・ん・・・」
辛そうな表情に微笑で返事をして、痛がる個所を擦ってやる。既に自分の腕で身体を触ることはできなくなっていた。もうすぐ喋れなくなってしまいそうだ。世話をしているだけで、衰弱していく姿を見るのは辛い。だが見捨てることなどできるはずもない。
幼い頃に両親を亡くしてから、二人三脚で生きてきたのだ。盗みもやったし、端金で扱き使われたことも数えきれない。大人の男たちに囲まれて辱めを受けそうになったりもした。それでも道に落ちている小さなパンを分け合ったり、少しのお金で穀物を買って炊いたり。およそ、街のスラム街で孤児がするようなことは何でもやってきた。
そしてどうにか、小さなあばら家を追い出されることなく、ここまで生きてこられた。大人になり、それぞれが自立できるようになってきた。格好良い人と結婚できるといいね、と笑いあってきた。ようやく生きていく道筋が見え、幸せになるために生きようと思っていた矢先に、風邪のような症状から始まったその病気は、妹からすべてを奪い去っていこうとしている。
だからこそ、妹が生きるためなら何でもやるつもりだ。だが今ここを離れると彼女は何もできず死んでしまう。そして世話をしているだけでもいずれ死んでしまう。自身にとって八方塞がりであるこの状況を、若い二人に託した一縷の望みがもたらされるよう祈るしかないのだ。
「・・・眠い・・・」
「・・・」
気付けばすぐに寝てしまう。彼女の体力は殆ど無くなっていた。
「・・・アデル・・・」
力無く呟いた姉は、少し冷えた妹の手を強く握りしめた。
事の始まりは冒険者ギルドに届いた一報からだ。引退を考えていた老冒険者が、魔獣の巣窟と化した山のことを伝えたのだ。話を総合するとこうだ。北の森に依頼で薬草を取りに行った。あまり収穫できないので奥まで踏み込むと、やたらと獣の気配がした。隠れて近づくと、大型の狼や猿の魔獣が十匹以上集まっていた。よく見れば奥にある洞窟の入り口から次から次へと出てきている。慌てて逃げたが、気付かれた数匹に追いかけられた。川に飛び込み、命からがら逃げ切った、ということだった。
「バルドンさんよ、本当に見たんだな」
「ワシが嘘ついてるってのか!? じゃあなんでこんな怪我すんだよ!」
「足滑らせて、じゃねぇよな」
「疑うなら他の奴行かせろってんだ」
冒険者ギルドは正式な依頼が無いときに依頼になりそうな話があると、自主的にその内容を確認し、街の秩序を管轄する警察機関の弾正台へ報告する。弾正台はその内容を精査し、対応すべしと判断すると、正式な公的機関からのものとして依頼をする。未然に被害を防ぐために、この仕組は大いに活用されていた。
「その話が本当なら、確かめたいんだがねぇ」
老冒険者の報告はギルドマスターを悩ませた。今回もギルドが依頼として確立するべきものなのだが、実際のところ、魔獣の討伐依頼はかなりの数が来ている。六十五も評価C以上の冒険者の登録があるというのに、数が足りなくて処理しきれていないのが現状だ。流しの冒険者に依頼をしても良いのだが、危険に晒すだけとなってしまう可能性があるため、魔獣に関する依頼は信頼できる者に託したい。期待していた新人『青の欅』には旅立たれてしまうし、他に新しい登録者は出てきていない。とにかく人手がない。
「ワシはもう引退すんぞ。この歳で危ない橋は渡ってられん」
「おお、『赤錆』も寄る歳には勝てんか」
「六十を超えてもこき使われる身になってみぃ。貴様もあと十五年で同じじゃ!」
「へいへい、わかったぜ。これだけ忙しいんだ、そう簡単に身を引かずに、また小遣い稼ぎに来てくれや」
「街の中の依頼しかやらんぞ」
「ヌルい事をやってると、足腰弱るぞ」
もちろん依頼の優先順位はつけている。街道や街のすぐ近くが最優先。その次に人命が関わる依頼・・・例えば病院への薬の宅配や、護衛といったものである。それ以外の、例えば遠い場所のものについては、対処しなくても直ぐの実害が少ないため、放置せざるを得ないのが現状なのである。
「足の早い奴か、姿を隠せる奴だな・・・」
話からすると、最近の魔獣の急激な増加の一因がそこにあるのかもしれない。現場を確認し、もし原因が判明するのなら取り除いてしまいたい。無事に帰って来られる者を派遣すれば、状況も把握できよう。
「決めた、やってしまおう」
夕食時、ごった返すギルドのカウンターでギルドマスターはそう呟いた。怪我した足をさすっていた老冒険者は、何のことやらと首を傾げながら、報告の報酬として手にした銀貨を何度も数え直していた。
翌朝、北の都の北門から金髪の男騎士が一人と、か細い女魔術師が一人、馬に仲良く乗って出立していった。騎士の名をロジェ、魔術師の名をエマという。彼らは流しの冒険者であったが、西の都の冒険者ギルドに所属する評価Cの冒険者であり、ギルドマスターにその評価を買われたのだ。
雪が降り積もる中、分厚いフードに身を包んだ二人は報告のあった森へと向かっていた。
「ねぇ、どう思う」
「他所者だって、遇らわれたって?」
「さすがに穿りすぎじゃないかな」
苦笑する騎士は相棒を嗜める。コンビを組んで二年ほど。博識ながらその極端な性格は嫌われやすい。折角の容姿も珠に疵というやつだ。
「その、魔獣が湧いてるって洞窟のこと。魔界にでも繋がってるのかな?」
「はぁ? あんた馬鹿だよね? 魔界なんてあるわけないじゃん」
「え? そうなの?」
「はぁ、相棒の知識がこの程度だとはね・・・」
大袈裟に落ち込む素振り見せると、エマはロジェを諭すように語りかけた。
「いい? 魔界なんてのは単なる噂。そんなもんあったら、もっと向こうの世界の魔族や魔獣が溢れかえってるはずだよ。単にこの世界の何処かで魔獣なり魔族なりが集まってるところを見た誰かが、そういう噂を立てたに過ぎないの」
「・・じゃあ、洞窟から魔獣が出てくるっていうのは何かな?」
「考えられることは三つ。一つは魔獣が集まる何かがある」
「魔力が込められた宝石とか?」
「そう、そういったモノに惹きつけられて、沢山集まっているだけ。だから出てきてるってよりは、入ったのが戻っていくわけね」
「二つ目は?」
「誰かが魔獣を作り出している」
「え? 魔獣って作れるの?」
「・・・あんた、これまでどんだけ魔獣退治してきたのよ。あいつらは普通の動物に魔術回路を植え付けただけなのよ」
「全然知らない。そうなのか」
「魔術回路で活性化されると、大抵は大型化して凶暴化する。だから退治対象にもなる。その回路は遺伝するから、魔獣から生まれた子供も魔獣になる。あいつらは、大戦時に実験された動物の成れの果て」
「終焉戦争か・・・御伽噺じゃないんだな」
「あんた、本気で言ってる? やっぱり馬鹿だね・・きゃ!」
鋭く冷たい風が突如吹き付ける。エマは驚いてバランスを崩したが、ロジェがそれを抱き止めた。
「大丈夫?」
「・・・! いつまで掴んでるのよ! とっとと離しなさい!」
「ごめん」
「まったく。あんたにはまだ早いっての」
「ごめんって。それで、最後、三つ目は?」
「魔獣が何処かから来ている」
「何処かから?」
「そう。例えば洞窟の中に通り道があって、そこから来ている」
「通り道って・・・召喚とか?」
「そうかもしれない。それこそ『魔界』に繋がってるのかもね」
「え・・・」
「いずれにせよ、真実は穴の中。行かなきゃ分からないよ」
「虎穴に入らずんば虎子を得ず、と」
「なにそれ?」
「大陸の古い言い回しだってよ」
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