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エピローグ
羽素未世の小さな誓い
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目を開けると白い天井があった。
知らない天井だった。
ここがどこかわからない。
今の自分が生きているのか死んでいるのかもわからない。
ただ、まぶしかった。今が何時かはわからないが、窓から光が差し込んでいる。私はベッドに寝ているようだった。日差しが当たっているのか右手が温かい。
温かいと感じるということは生きているんだろうと思いながら、私は右手がどうなっているのか確認するためにゆくっりと顔を横に向けた。
「へ?」
私はつい驚いて声を上げてしまう。そこには智也くんの寝顔があった。彼はベッドに顔をのせながら、寝ていた。見ると左腕はギプスのようなもので固定され、左足には包帯を巻いている。まさに満身創痍といった様子だった。
私より重傷なんじゃと思いながら智也くんの姿をまじまじと見る。そこで、ふと気づいた。智也くんは右手で私の右手を握っていた。
「だから、温かかったんだ」
私の口元がつい緩む。笑うとお腹が痛んだ。ポニアードに刺された傷だろう。左手で触ると包帯が巻いてある。でも、傷はふさがっているようだった。
痛みに顔をしかめながら、また笑ってしまう。
嬉しいのか、楽しいのかわからないが笑ってしまう。
痛みを感じながら笑う。
痛みを感じるということは生きているということ。
あれから何があったのかわからないが、彼も私も生きているということはそういうことなのだろう。ポニアードがどうなったのか。智也くんは一体何者なのか気になることはたくさんある。でも、まずは智也くんも私も生き延びることができたことが嬉しかった。
「ありがとう」
寝ている智也くんにお礼を言う。多分、起きてからもう一度言うだろうなと思って私はふふっと笑ってしまった。今度何かお礼をしないと考えて、ふとあることを思いつく。
「寝ているけど、お礼だからいいよね」
私は誰もいないのに言い訳しながら、彼の頬に顔を近づける。心臓がどきどきする。右手だけじゃなくて頬まで熱くなってきた。智也くんの穏やかな寝顔が目の前にある。その頬に私は顔を近づけていく。
ーコンコン
突然、部屋の扉をノックする音が聞こえた。
「ひゃっ、ひゃい」
私は慌てて顔を離しながら、返事する。声が裏返っていた。
扉が開くと、短髪にひげを生やした男性が入ってきた。
「あ、目が覚めたんだ」
知らない人だった。私は戸惑いながらも身体を起こそうとする。
「まだ痛むだろうし。そのままでいいよ」
男の人は穏やかな口調で言った。お言葉に甘えて私は寝たまま男の人を見る。
「はじめまして。僕は十和」
男の人に自己紹介をされ、私は寝たまま頷いた。
「私は羽素未世です」
「ああ。智也から話は聞いたよ。大変だったね」
そう言われて私は反応に困る。智也くんは何と言ったんだろうか気になったが、それを聞くのもためらわれたので、私は「いえ」と答え、別の質問を口にした。
「ここはどこですか?」
「僕の家だよ。智也も住んでいるんだ」
そこで智也くんが一緒に暮らしている人がいることを言っていたのを思い出した。
この人がそうなんだと、ついまじまじと見てしまう。年齢は三十代だろうか、渋く落ち着いた雰囲気だった。見た感じ、悪い人ではなさそうだった。
「あのっ、どうして私はここにいるんでしょうか」
私はなおも尋ねる。
「ああ、血まみれだった君を智也が連れてきたんだ」
やっぱり智也くんが助けてくれたということがわかって嬉しくなる。
「それからここで治療して、三日ほど寝ていたんだ」
「え? そんなに?」
いきなり告げられた衝撃的な言葉に、私は驚く。
自分の身体をまじまじと見る。それだけ重症だったということだろう。
そこで私はあることに気づいた。よく見ると私の服装は見知らぬパジャマになっていた。誰のものかわからないが、薄いピンクの花柄で可愛らしかった。
知らない服を着ているということも問題だったが、私が一番気になったのは誰が着替えさせたかということだった。とりあえず、智也くんか十和さんでないことを祈る。さすがに知らない男の人に裸を見られるのは嫌だし、好きな人でも、知らないうちに裸を見られるのは抵抗があった。
そんな私の気持ちを察してか、十和さんは口を開いた。
「ああ、その服かい?」
「はい」
「それは僕の知り合いの女性が用意してくれたものだよ」
「そうなんですか。ありがとうございます。じゃあ、その人が着替えさせてくれたんですね」
私が勝手にほっとしていると、十和さんがぽつりと言った。
「いや、それは智也」
「ええ?」
ショックだった。緊急事態だったんだろうが、ショックだった。嫌ではないけど、ショックだった。
「冗談だよ」
十和さんはそう言って笑っていた。私はぽかんと口を開けることしかできない。
「着替えさせたのは、僕の知り合いの女性だから安心して」
私は今度こそ本当にほっとする。同時に、この人は油断ならない人だと心に刻んだ。要注意だ。
「そういう仲なんだからいいだろって言ったんだけど、智也が駄目だって言ってね。ちょっと来てもらったんだ」
智也くんのおかげで私の危機は回避されたらしい。心の中で感謝する。
ただ一部、聞き捨てならない言葉があった気がしたが、今はスルーすることにした。後で智也くんに私のことを十和さんにどう説明したのか、じっくり聞かなくてはならない。
「だから、その、なんていうのかな。智也はそんな風に君のことを大切に思っているみたいだから。安心して」
そう言われて私は頬が熱くなるのを感じた。智也くんが私を大切に思ってくれることはわかる。普段の接し方や満身創痍になってまで私を守ってくれたことからも伝わっている。でも、それを他人の口から聞くのは、また別の喜びがあった。どこか新鮮で、胸の辺りがなんだかくすぐったかった。
「はっ、はい。ありがとうございます」
私の顔はきっと真っ赤になっているだろう。顔を隠したかったが、智也くんが手を握っていたので隠せなかった。
そういえば、さっきからずっと近くで会話しているのに、智也くんが目覚める気配はなかった。
疲れているのだろうか。それとも、もしかして具合でも悪いのだろうかと心配になる。
「智也くんは大丈夫なんですか?」
「ああ、大丈夫。寝ているだけだし」
「疲れているんですね」
「ああ。ほとんど寝ずに看病していたからね。ずっと君のことを心配していたよ」
「あ……」
智也くんが私の手を握りながら寝ていた理由がわかり、私はまた胸が温かくなるのを感じた。
私はずっと助けてもらってばかりだ。
彼は違うというだろう。でも、私にとってはそうだった。
それに私は彼を刺して、傷つけた。それは決して消えない事実だ。智也くんは気にしないでと言うだろう。でも、私は一生この罪と向き合っていくと心に決めていた。
だから、私は一つの誓いを立てた。
この先、智也くんのためにできることなら何でもしよう。
それが私が彼にできる唯一の恩返しで、贖罪だと思った。彼のためになんでもしなければならないとは違う、私のわがままな願いであり、身勝手な罪滅ぼしだ。
きっと彼はそれを望まない。そんなのいいよと言うことは目に見えていた。だから、私は心の中だけで誓う。決して口には出さない。私だけの小さな誓いだった。
「ところで、智也の作ったスープがあるんだ。よかったら食べる?」
そう言われて私はお腹を押さえる。三日も寝ていたのでお腹の中は当然空っぽだ。
「いただきます」
「じゃあ、行こうか」
「でも、智也くんが」
十和さんはそこで智也くんが私の右手を強く握っていることに気づいた。
「あっ、起こそうか」
「いえ、いいです。智也くんが起きるのを待ちます」
私は慌てて首を振る。智也くんに悪かったし、何よりもう少しだけこうしていたかった。
「そう。それじゃあ、下にいるから智也が起きたら降りてきて」
「はい」
十和さんは部屋から出て行った。後には私と智也くんだけが残される。
私は智也くんの寝顔を見た。
穏やかな顔だった。どんな夢を見ているんだろうと考えていると、智也くんの口元がかすかに動く。
「は……もと……さん」
その言葉を聞いた瞬間、自然と私の口元が緩んだ。
そっと彼の頬に左手を伸ばす。かすかに触れた頬は温かかった。
窓から差し込む日差しが温かい。
私の右手も温かい。
幸せすぎて夢見心地な現実の中で、私は智也くんの目覚めを静かに待つ。
どうして助かったのかもわからない。
これからどうなるかもわからない。
それでも確かなことが一つだけ。
私たちはまだ生きている。
『ナイフと銃のラブソング』 (了)
知らない天井だった。
ここがどこかわからない。
今の自分が生きているのか死んでいるのかもわからない。
ただ、まぶしかった。今が何時かはわからないが、窓から光が差し込んでいる。私はベッドに寝ているようだった。日差しが当たっているのか右手が温かい。
温かいと感じるということは生きているんだろうと思いながら、私は右手がどうなっているのか確認するためにゆくっりと顔を横に向けた。
「へ?」
私はつい驚いて声を上げてしまう。そこには智也くんの寝顔があった。彼はベッドに顔をのせながら、寝ていた。見ると左腕はギプスのようなもので固定され、左足には包帯を巻いている。まさに満身創痍といった様子だった。
私より重傷なんじゃと思いながら智也くんの姿をまじまじと見る。そこで、ふと気づいた。智也くんは右手で私の右手を握っていた。
「だから、温かかったんだ」
私の口元がつい緩む。笑うとお腹が痛んだ。ポニアードに刺された傷だろう。左手で触ると包帯が巻いてある。でも、傷はふさがっているようだった。
痛みに顔をしかめながら、また笑ってしまう。
嬉しいのか、楽しいのかわからないが笑ってしまう。
痛みを感じながら笑う。
痛みを感じるということは生きているということ。
あれから何があったのかわからないが、彼も私も生きているということはそういうことなのだろう。ポニアードがどうなったのか。智也くんは一体何者なのか気になることはたくさんある。でも、まずは智也くんも私も生き延びることができたことが嬉しかった。
「ありがとう」
寝ている智也くんにお礼を言う。多分、起きてからもう一度言うだろうなと思って私はふふっと笑ってしまった。今度何かお礼をしないと考えて、ふとあることを思いつく。
「寝ているけど、お礼だからいいよね」
私は誰もいないのに言い訳しながら、彼の頬に顔を近づける。心臓がどきどきする。右手だけじゃなくて頬まで熱くなってきた。智也くんの穏やかな寝顔が目の前にある。その頬に私は顔を近づけていく。
ーコンコン
突然、部屋の扉をノックする音が聞こえた。
「ひゃっ、ひゃい」
私は慌てて顔を離しながら、返事する。声が裏返っていた。
扉が開くと、短髪にひげを生やした男性が入ってきた。
「あ、目が覚めたんだ」
知らない人だった。私は戸惑いながらも身体を起こそうとする。
「まだ痛むだろうし。そのままでいいよ」
男の人は穏やかな口調で言った。お言葉に甘えて私は寝たまま男の人を見る。
「はじめまして。僕は十和」
男の人に自己紹介をされ、私は寝たまま頷いた。
「私は羽素未世です」
「ああ。智也から話は聞いたよ。大変だったね」
そう言われて私は反応に困る。智也くんは何と言ったんだろうか気になったが、それを聞くのもためらわれたので、私は「いえ」と答え、別の質問を口にした。
「ここはどこですか?」
「僕の家だよ。智也も住んでいるんだ」
そこで智也くんが一緒に暮らしている人がいることを言っていたのを思い出した。
この人がそうなんだと、ついまじまじと見てしまう。年齢は三十代だろうか、渋く落ち着いた雰囲気だった。見た感じ、悪い人ではなさそうだった。
「あのっ、どうして私はここにいるんでしょうか」
私はなおも尋ねる。
「ああ、血まみれだった君を智也が連れてきたんだ」
やっぱり智也くんが助けてくれたということがわかって嬉しくなる。
「それからここで治療して、三日ほど寝ていたんだ」
「え? そんなに?」
いきなり告げられた衝撃的な言葉に、私は驚く。
自分の身体をまじまじと見る。それだけ重症だったということだろう。
そこで私はあることに気づいた。よく見ると私の服装は見知らぬパジャマになっていた。誰のものかわからないが、薄いピンクの花柄で可愛らしかった。
知らない服を着ているということも問題だったが、私が一番気になったのは誰が着替えさせたかということだった。とりあえず、智也くんか十和さんでないことを祈る。さすがに知らない男の人に裸を見られるのは嫌だし、好きな人でも、知らないうちに裸を見られるのは抵抗があった。
そんな私の気持ちを察してか、十和さんは口を開いた。
「ああ、その服かい?」
「はい」
「それは僕の知り合いの女性が用意してくれたものだよ」
「そうなんですか。ありがとうございます。じゃあ、その人が着替えさせてくれたんですね」
私が勝手にほっとしていると、十和さんがぽつりと言った。
「いや、それは智也」
「ええ?」
ショックだった。緊急事態だったんだろうが、ショックだった。嫌ではないけど、ショックだった。
「冗談だよ」
十和さんはそう言って笑っていた。私はぽかんと口を開けることしかできない。
「着替えさせたのは、僕の知り合いの女性だから安心して」
私は今度こそ本当にほっとする。同時に、この人は油断ならない人だと心に刻んだ。要注意だ。
「そういう仲なんだからいいだろって言ったんだけど、智也が駄目だって言ってね。ちょっと来てもらったんだ」
智也くんのおかげで私の危機は回避されたらしい。心の中で感謝する。
ただ一部、聞き捨てならない言葉があった気がしたが、今はスルーすることにした。後で智也くんに私のことを十和さんにどう説明したのか、じっくり聞かなくてはならない。
「だから、その、なんていうのかな。智也はそんな風に君のことを大切に思っているみたいだから。安心して」
そう言われて私は頬が熱くなるのを感じた。智也くんが私を大切に思ってくれることはわかる。普段の接し方や満身創痍になってまで私を守ってくれたことからも伝わっている。でも、それを他人の口から聞くのは、また別の喜びがあった。どこか新鮮で、胸の辺りがなんだかくすぐったかった。
「はっ、はい。ありがとうございます」
私の顔はきっと真っ赤になっているだろう。顔を隠したかったが、智也くんが手を握っていたので隠せなかった。
そういえば、さっきからずっと近くで会話しているのに、智也くんが目覚める気配はなかった。
疲れているのだろうか。それとも、もしかして具合でも悪いのだろうかと心配になる。
「智也くんは大丈夫なんですか?」
「ああ、大丈夫。寝ているだけだし」
「疲れているんですね」
「ああ。ほとんど寝ずに看病していたからね。ずっと君のことを心配していたよ」
「あ……」
智也くんが私の手を握りながら寝ていた理由がわかり、私はまた胸が温かくなるのを感じた。
私はずっと助けてもらってばかりだ。
彼は違うというだろう。でも、私にとってはそうだった。
それに私は彼を刺して、傷つけた。それは決して消えない事実だ。智也くんは気にしないでと言うだろう。でも、私は一生この罪と向き合っていくと心に決めていた。
だから、私は一つの誓いを立てた。
この先、智也くんのためにできることなら何でもしよう。
それが私が彼にできる唯一の恩返しで、贖罪だと思った。彼のためになんでもしなければならないとは違う、私のわがままな願いであり、身勝手な罪滅ぼしだ。
きっと彼はそれを望まない。そんなのいいよと言うことは目に見えていた。だから、私は心の中だけで誓う。決して口には出さない。私だけの小さな誓いだった。
「ところで、智也の作ったスープがあるんだ。よかったら食べる?」
そう言われて私はお腹を押さえる。三日も寝ていたのでお腹の中は当然空っぽだ。
「いただきます」
「じゃあ、行こうか」
「でも、智也くんが」
十和さんはそこで智也くんが私の右手を強く握っていることに気づいた。
「あっ、起こそうか」
「いえ、いいです。智也くんが起きるのを待ちます」
私は慌てて首を振る。智也くんに悪かったし、何よりもう少しだけこうしていたかった。
「そう。それじゃあ、下にいるから智也が起きたら降りてきて」
「はい」
十和さんは部屋から出て行った。後には私と智也くんだけが残される。
私は智也くんの寝顔を見た。
穏やかな顔だった。どんな夢を見ているんだろうと考えていると、智也くんの口元がかすかに動く。
「は……もと……さん」
その言葉を聞いた瞬間、自然と私の口元が緩んだ。
そっと彼の頬に左手を伸ばす。かすかに触れた頬は温かかった。
窓から差し込む日差しが温かい。
私の右手も温かい。
幸せすぎて夢見心地な現実の中で、私は智也くんの目覚めを静かに待つ。
どうして助かったのかもわからない。
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それでも確かなことが一つだけ。
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