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第一章 政略結婚

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「おはようございます。旦那様、奥様」


「ああ」

「おはようございます、皆様」

「旦那様はともかく、奥様もお早いですね!眠れませんでしたか?」

「いえ、大丈夫よ。よく眠れたわ」

「それなら、良かったです」

「朝食にする、用意してくれ。マリナはどうする?」

「私も頂きますわ」

そうだ、あとで新婚旅行について聞いておかねば。




「どうだ?口に合うか?」

「ええ、とても美味しいですわ!」

「それなら良かった」

「キース様は、今日はお仕事、大丈夫なのですか?」

「ああ、一応新婚だからな。一週間休みになっている。本来なら新婚旅行にでも行くための休みなのだが、どうする?」

俺は別にどちらでも構わないが、マリナが行きたいと言うのなら早めに行き先を決めなければいけない。

「私は行かなくても大丈夫ですよ。キース様はどうですか?」

「俺も別にどちらでも構わないから、マリナが行かなくてもいいと言うのなら屋敷でゆっくりしよう」


「そうですね。……ご馳走さまでした。とても美味しかったですわ。ありがとうございます。」

「キース様は、今日は一日、どうされるのでしょうか」

そうだな、特に決まっていないが…

「特に決まっていないが仕事でもするか。マリナは?」

「そうですね、私は今日は使用人達に挨拶と案内でもして貰おうかしら?」

「そうか。…ご馳走さま、とりあえず、俺はこれで失礼する」

「ええ、私も失礼しますわ」


……とは言ったものの、特に今は仕事がないな。どうするか…。読書でもするか。執事のトーマにマリナのことでも報告して貰おうか。


「トーマ。」

「はい、何でしょう」

「今日はマリナが屋敷を案内して貰うと言っていたな。その様子を報告してほしい」

「分かりました。それにしても、奥様に興味津々ですね。」

「そうか?」

「ええ、いつもよりご機嫌も良さそうですし」

そんなつもりはなかったのだが…

「奥様と良い関係を築けそうで何よりです」

「そうか、では頼んだぞ」

「はい、失礼致します。」
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