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第一章

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その後、寝室で満足行くまで推しについて語り続けた私は、げっそりした様子の旦那様と眠りにつきました。


翌朝
「おはようございます!リリア様!起きて下さいませ~!」

そう言ってメアリにシーツを剥ぎ取られ、デリアにカーテンをシャッと開けられ、さむーい!まぶしい~!と言って起きました。

いつものように旦那様はもういません。

「何なの?まだ眠たいのだけど!」

まだそんなに遅い時間でもありませんのに…!

「おはようございます。お忘れですか?今日は楽しい楽しいーー」

そうだったわ…!

「訓練の日!楽しみじゃないわ~!」

「その通りです。さあ、張り切っていきましょう!」

「誰とやるの?」

「私達二人でございますよ?こういうことも含めて出来る者が専属になりますからね」

「そうなの。なら容赦ないわね、きっと」

「はい!今日は忙しいですよ!」

メアリ、元気ねぇ。私は元気がでないわ…

「では説明致します。まずリュマベル城の周りを5周、その後水分補給して乗馬、剣です。」

「全て正装で行いますよ!軽装で訓練して正装のときになにかあっては困りますからね!ちなみに乗馬は正装と軽装、両方やります!」

「午後からはマナーの復習を一通り、リリア様の学力を知りたいのでテストをやって頂きます。これで終わりです」

これで終わりですって多すぎない?特に午前中!聞くだけで疲れたわ!

「ほ、本当にやるの?全部?」

「勿論です」

「逃げてもいいかしら?」

「ダメです!」

「早く始めましょう。時間は有限ですよ!」

「分かりましたぁ…ちなみにお城の周りって一周どれくらいあるの?結構あるわよね?」

「はい。丁度2キロです」

「それを5周…つまり10キロ…が、頑張るわ」

「はい、頑張って下さい」

正装でやるのよね…私、普段正装でもこんなゴッテゴテのドレス着ないけど?わざと重くしてるわよね?
まあいいわ…今更言うだけ無駄ってものよね。


「じゃあ行ってくるわ!」

「ええ」

こうして私の訓練は始まったのだけど…


「お、終わりです!5周走り終わりましたよ、リリア様!」

「あら、もう終わったわね。以外と早かったわ」

「足速すぎません?ヒューン!でしたよ」

メアリ、ヒューンでしたよって何?

「運動、苦手なのではなかったのですか?正直、ノルマは達成出来ないと思っていましたが、この調子だと大丈夫そうですね」

「別に苦手ではないわよ?面倒くさいというだけで、どちらかというと得意だし。これでも学院では主席だったもの」

「そ、そうでしたか。では次は乗馬ですね」



〈乗馬〉正装バージョン

「リリア様、まずはゆっくり走ってーー」

パカッパカッパカッ!

「あら、ゆっくりした方が良かった?」

「いえ、大丈夫です…」

(横乗りのスピードではないのですが…)


〈乗馬〉軽装バージョン

「リリア様、跨がって乗ったことはございますかーーー!」

ドドドドドッ!

「リリア様!?」

「なに?私、乗馬は得意なのよ!」

(乗馬という可愛いレベルではありません!いつのまに障害物まで用意したのですか!?)
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