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第3章 動き出す思惑
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お話してくる。獲物を捕らえようとする捕食者のような目で計算された完璧な笑みを浮かべたナギサ様はそう僕に言い放ち、赤い髪に黄色の瞳をしたここにいる中で一番目立つ男を魔法で拘束してどこかに消えていきました。魔力の位置からして恐らくこの森の中にはいるようですが……一番弱いのは、と聞かれました。やっぱり賢い人の思考は僕には分からない。強い人を連れていきそうなものですが何を考えているのでしょうね、あの方は。まあ僕ごときに精霊王様の考えが分かるはずもないですね。
「と言うか……ナギサ様の魔力量はどうなっているのですか?異次元すぎますよ…」
僕の魔力が尽きて倒れる前にナギサ様はご自分の魔力を好きなだけ使って良いと言ってくださいました。精霊は下位精霊でも相当な強さを持っているので魔力が尽きるほど戦うこと自体あまりないです。だけど今回は違うようですね。ナギサ様の魔力回路とそのまま繋げられたことは初めてですが、こうすることで自分の魔力を消費することなく魔法を使うことが出来ます。
「これだけの魔力持っていて……なぜあれほど平然としていられるのでしょう。普通は倒れるか死ぬまで魔力が暴走し続けるでしょうに。おっと…危ないですね」
これは僕の魔力じゃないので平気ですけど、これだけの魔力を暴走させないように抑えよう思えばきっと相当な胆力や体力、技術が要りますよ。いくらナギサ様でもお辛いでしょうに、どこまでも本当の意味で人を頼ることを知らない方ですね。
「貴方たちは誰に操られているのですか?」
「…………」
普通に聞いてみれば答えてくれる可能性もあるかと思いましたけど流石に駄目ですね。そもそも先ほどここで出会って以来、ずっと一言も言葉を発していませんし……話せないようにされているのかもしれません。黒幕に近づけば近付くほど、相手の強さを理解すればするほどいずれ来るであろう戦いの時が恐ろしいですね。彼らの駒でこれだけ強いのならば黒幕と戦えば一体どうなることやら。
黒幕は強くないという可能性もありますがそれはほぼないと言って良いでしょうね。すごく嫌な予感がします。ただ、どんなに強い相手だったとしてもナギサ様だけは監視しておかなければならない。あの力だけは絶対に使わせてはならない。
ナギサ様があの力を使おうとしたならばどんな手段を使ってでも止めなければなりません。これはナギサ様が黒幕について調べ始めた時から精霊たちで話し合って決めたこと。精霊の勘はよく当たります。だからこそ絶対にナギサ様から目を離すわけにはいかない。ナギサ様はご存じないでしょうけど…彼が誰かのせいで亡くなってしまうようなことがあれば───この世界はきっと崩壊するでしょうから。
「と言うか……ナギサ様の魔力量はどうなっているのですか?異次元すぎますよ…」
僕の魔力が尽きて倒れる前にナギサ様はご自分の魔力を好きなだけ使って良いと言ってくださいました。精霊は下位精霊でも相当な強さを持っているので魔力が尽きるほど戦うこと自体あまりないです。だけど今回は違うようですね。ナギサ様の魔力回路とそのまま繋げられたことは初めてですが、こうすることで自分の魔力を消費することなく魔法を使うことが出来ます。
「これだけの魔力持っていて……なぜあれほど平然としていられるのでしょう。普通は倒れるか死ぬまで魔力が暴走し続けるでしょうに。おっと…危ないですね」
これは僕の魔力じゃないので平気ですけど、これだけの魔力を暴走させないように抑えよう思えばきっと相当な胆力や体力、技術が要りますよ。いくらナギサ様でもお辛いでしょうに、どこまでも本当の意味で人を頼ることを知らない方ですね。
「貴方たちは誰に操られているのですか?」
「…………」
普通に聞いてみれば答えてくれる可能性もあるかと思いましたけど流石に駄目ですね。そもそも先ほどここで出会って以来、ずっと一言も言葉を発していませんし……話せないようにされているのかもしれません。黒幕に近づけば近付くほど、相手の強さを理解すればするほどいずれ来るであろう戦いの時が恐ろしいですね。彼らの駒でこれだけ強いのならば黒幕と戦えば一体どうなることやら。
黒幕は強くないという可能性もありますがそれはほぼないと言って良いでしょうね。すごく嫌な予感がします。ただ、どんなに強い相手だったとしてもナギサ様だけは監視しておかなければならない。あの力だけは絶対に使わせてはならない。
ナギサ様があの力を使おうとしたならばどんな手段を使ってでも止めなければなりません。これはナギサ様が黒幕について調べ始めた時から精霊たちで話し合って決めたこと。精霊の勘はよく当たります。だからこそ絶対にナギサ様から目を離すわけにはいかない。ナギサ様はご存じないでしょうけど…彼が誰かのせいで亡くなってしまうようなことがあれば───この世界はきっと崩壊するでしょうから。
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