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第三章 黒幕と呪い
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◇
「……暇なのですか?」
「いや?予定が詰まりすぎてて大忙しだよー」
「とても忙しそうには見えませんけど?」
それはそうだろうねぇ。俺がルーたち精霊と黒幕について調査?を始めて約二週間。一ヵ月くらいの予定だったからちょうど折り返し地点だね。
俺はね、もう疲れたんだよ。前世ならこのくらいのことで疲れたりしなかっただろうし、疲れてたとしても全然耐えられたと思う。だけどこの世界に来てから昼夜問わず働き続けることはあまりなかったからさ、予想以上に限界が来るのが早かった。
ルーの言いたいことも分かるよ?というか、働き疲れて海に突っ伏している人を見て忙しそうだとは思わないよね、普通。いや、俺じゃなければ頭を心配されるかもしれない。
「前世の俺、なんであんなに働けたんだろ……今は絶対に無理だよ、あんなの」
「今のナギサ様もその頃よりは怠惰なだけで、十分働いていると思いますけどね。まあ今はだらけていらっしゃいますけど。あと、ナギサ様は何をするにしても基準が高いからそう思うだけなのでは?」
「うーん……俺の基準が高いってことはないと思うよー?俺は上達が速くても元々のスペックはかなり低いから」
だから俺からすると基準や目標が高いとは思わないかな。俺の場合、他人の何十倍も努力してやっと人並みになるくらいだから。でも別に努力が嫌いなわけじゃないし、どちらかと言うと上達していることが分かると嬉しいから好きなんだよねぇ。周りから見るとそれが無茶な目標に見えるかもしれないけど。
それと怠惰は余計だよ、ルー。上げるか下げるかどっちかにしてほしいよねー。
「……で、動かないのですか?」
「ん、あと五分だけー」
「……その言葉、何度目ですか」
「さあ?俺は一々覚えてないよー、っと。はいはい、働きますよ。どうぞお好きなように命令してくださいな」
「命令するのはナギサ様です。早く終わらせてアリス様の元に帰らなくてよろしいのですか?僕もリーに会いたいですし、休むのは良いですけどいつまで経っても終わりませんよ」
……お母さん?母親なのー?
「ねぇルー?俺、常々思ってることがあるんだけどさ、ルーって絶対父親より母親が向いてるよね」
「はい?」
「俺の母さんはルーみたいな性格じゃなかったけど、それなりに立場がある人の側近が出来て主が相手でもはっきり物事を言える人って絶対母親向きだと思う。何というか、苦労人気質な感じとなんだかんだ言って面倒見の良い感じが特に」
あのね、俺の母さんはちょっと特殊……中々見かけない珍しいタイプだと思うから比較対象にならないんだけど、なんとなくルーって母親感ない?何の根拠もないけどルーみたいタイプは絶対母親向き。うん、何の根拠もないんだけどね。
「誰のせいでこうなったのだとお思いで…?お心当たりはございませんか?」
「ない!」
「………」
「逆に何で俺に心当たりがあると思うわけ?俺がそんな細かいこと考えるわけないでしょ。俺は俺のしたいように、自由にやってるだけなんだから心当たりも何もありませんよー」
まあこれじゃあ、心当たりがあるって言ってるようなものだけど。ほんとはちゃんと心当たりあるから安心してほしい。こういうところでしょ、ルーが俺相手に苦労してるのって。
「……暇なのですか?」
「いや?予定が詰まりすぎてて大忙しだよー」
「とても忙しそうには見えませんけど?」
それはそうだろうねぇ。俺がルーたち精霊と黒幕について調査?を始めて約二週間。一ヵ月くらいの予定だったからちょうど折り返し地点だね。
俺はね、もう疲れたんだよ。前世ならこのくらいのことで疲れたりしなかっただろうし、疲れてたとしても全然耐えられたと思う。だけどこの世界に来てから昼夜問わず働き続けることはあまりなかったからさ、予想以上に限界が来るのが早かった。
ルーの言いたいことも分かるよ?というか、働き疲れて海に突っ伏している人を見て忙しそうだとは思わないよね、普通。いや、俺じゃなければ頭を心配されるかもしれない。
「前世の俺、なんであんなに働けたんだろ……今は絶対に無理だよ、あんなの」
「今のナギサ様もその頃よりは怠惰なだけで、十分働いていると思いますけどね。まあ今はだらけていらっしゃいますけど。あと、ナギサ様は何をするにしても基準が高いからそう思うだけなのでは?」
「うーん……俺の基準が高いってことはないと思うよー?俺は上達が速くても元々のスペックはかなり低いから」
だから俺からすると基準や目標が高いとは思わないかな。俺の場合、他人の何十倍も努力してやっと人並みになるくらいだから。でも別に努力が嫌いなわけじゃないし、どちらかと言うと上達していることが分かると嬉しいから好きなんだよねぇ。周りから見るとそれが無茶な目標に見えるかもしれないけど。
それと怠惰は余計だよ、ルー。上げるか下げるかどっちかにしてほしいよねー。
「……で、動かないのですか?」
「ん、あと五分だけー」
「……その言葉、何度目ですか」
「さあ?俺は一々覚えてないよー、っと。はいはい、働きますよ。どうぞお好きなように命令してくださいな」
「命令するのはナギサ様です。早く終わらせてアリス様の元に帰らなくてよろしいのですか?僕もリーに会いたいですし、休むのは良いですけどいつまで経っても終わりませんよ」
……お母さん?母親なのー?
「ねぇルー?俺、常々思ってることがあるんだけどさ、ルーって絶対父親より母親が向いてるよね」
「はい?」
「俺の母さんはルーみたいな性格じゃなかったけど、それなりに立場がある人の側近が出来て主が相手でもはっきり物事を言える人って絶対母親向きだと思う。何というか、苦労人気質な感じとなんだかんだ言って面倒見の良い感じが特に」
あのね、俺の母さんはちょっと特殊……中々見かけない珍しいタイプだと思うから比較対象にならないんだけど、なんとなくルーって母親感ない?何の根拠もないけどルーみたいタイプは絶対母親向き。うん、何の根拠もないんだけどね。
「誰のせいでこうなったのだとお思いで…?お心当たりはございませんか?」
「ない!」
「………」
「逆に何で俺に心当たりがあると思うわけ?俺がそんな細かいこと考えるわけないでしょ。俺は俺のしたいように、自由にやってるだけなんだから心当たりも何もありませんよー」
まあこれじゃあ、心当たりがあるって言ってるようなものだけど。ほんとはちゃんと心当たりあるから安心してほしい。こういうところでしょ、ルーが俺相手に苦労してるのって。
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