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第二章 再会
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「で?アリスは俺のこと好きなの?俺は世界で一番愛してるよー」
「私も好きだよ」
「嬉しいよねぇ……もう会えないと思ってた好きな子とこうしてまた一緒にいられるなんて。幸せすぎてどうにかなりそー」
一年くらい前の俺は泣いてた気がする。何年かぶりに、ちゃんと心から悲しいと思って。俺は愛する人は少ないしそう簡単に心を許したりはできないけど、その分一度大好きだなって思ったらちょっと重いんじゃないかって心配になるくらい心変わりしないから。良く言うなら一途だねー。
だから泣いた。家族に会えなくなったからっていうのもあるし、俺があり得ない頻度で吐くくらい重圧だった立場を守りたかった弟に押し付ける形になったのも辛かった。世界規模の財閥のトップ。感情が薄い方であろう俺が弟に押し付ける形になったからと言うだけの理由で泣いた。それがどれほどのことか、俺をよく知る人ほど理解できるだろうね。十七年間耐えた俺が言うんだから辛いのは間違いない。
それでもアリスに直人くんのこととか教えてもらったから心配はしてるけど取り敢えず安心かなー。今は素直に幸せを感じていたい。どうせこの平和な時間は長く続かないんだから。
「今度は私より長く生きてね。約束だから。置いて行かれる悲しみはもう味わいたくないよ」
「そうだね。安心して、精霊王は一例を除いて寿命以外で基本死なないから。病気も怪我も関係ないしねぇ。だから大丈夫だよ、今度はアリスを一人にしないから」
俺もアリスには長く生きてほしい。元々精霊とのハーフだったこともあるけど、俺と恋人である以上白い結婚とか絶対ないし。とっくの昔になくなってるし。だから多分俺と同じくらい長生きすると思うなー。俺もアリスに置いて行かれるのは困るしねぇ。
「あのね、ナギサ……せっかく真面目な話をしてるのにずっと耳元で話すのやめてくれない!?気になって話に集中できない!」
「知ってる。反応が可愛いから離れなきゃとは思いつつ動けなかった。だけど元々はお話したり甘やかしてほしいって言ってたんだから別に良いでしょ。アリスが言い出したことだよ?俺はそのお願いを叶えてあげてるだけー。このままで話せるんだから問題ないよ。俺は明日からいないんだから今のうちに充電しておきたいの」
会話の内容だけは真剣なんだよ。でも俺たちの姿を見たら全然そんなことはない。向かい合って足の上に座らせ、俺はそのままアリスを抱き締めて耳元で話を続けて。ずっと赤くなって慌ててるアリスをこっそり眺めてた。
「アリスって耳弱いよねぇ」
「ナギサほどじゃないけどね?ナギサは全身弱いから~」
「全身じゃないから!俺は五感過敏だから必然的に敏感になってるだけ!」
アリスとは違うからね。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚が敏感なのは仕方ない。これは生まれつきだからどうにもならない。五感が敏感だと結局アリスの言葉通りってことになるけど……いや、ならない!
「私も好きだよ」
「嬉しいよねぇ……もう会えないと思ってた好きな子とこうしてまた一緒にいられるなんて。幸せすぎてどうにかなりそー」
一年くらい前の俺は泣いてた気がする。何年かぶりに、ちゃんと心から悲しいと思って。俺は愛する人は少ないしそう簡単に心を許したりはできないけど、その分一度大好きだなって思ったらちょっと重いんじゃないかって心配になるくらい心変わりしないから。良く言うなら一途だねー。
だから泣いた。家族に会えなくなったからっていうのもあるし、俺があり得ない頻度で吐くくらい重圧だった立場を守りたかった弟に押し付ける形になったのも辛かった。世界規模の財閥のトップ。感情が薄い方であろう俺が弟に押し付ける形になったからと言うだけの理由で泣いた。それがどれほどのことか、俺をよく知る人ほど理解できるだろうね。十七年間耐えた俺が言うんだから辛いのは間違いない。
それでもアリスに直人くんのこととか教えてもらったから心配はしてるけど取り敢えず安心かなー。今は素直に幸せを感じていたい。どうせこの平和な時間は長く続かないんだから。
「今度は私より長く生きてね。約束だから。置いて行かれる悲しみはもう味わいたくないよ」
「そうだね。安心して、精霊王は一例を除いて寿命以外で基本死なないから。病気も怪我も関係ないしねぇ。だから大丈夫だよ、今度はアリスを一人にしないから」
俺もアリスには長く生きてほしい。元々精霊とのハーフだったこともあるけど、俺と恋人である以上白い結婚とか絶対ないし。とっくの昔になくなってるし。だから多分俺と同じくらい長生きすると思うなー。俺もアリスに置いて行かれるのは困るしねぇ。
「あのね、ナギサ……せっかく真面目な話をしてるのにずっと耳元で話すのやめてくれない!?気になって話に集中できない!」
「知ってる。反応が可愛いから離れなきゃとは思いつつ動けなかった。だけど元々はお話したり甘やかしてほしいって言ってたんだから別に良いでしょ。アリスが言い出したことだよ?俺はそのお願いを叶えてあげてるだけー。このままで話せるんだから問題ないよ。俺は明日からいないんだから今のうちに充電しておきたいの」
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「アリスって耳弱いよねぇ」
「ナギサほどじゃないけどね?ナギサは全身弱いから~」
「全身じゃないから!俺は五感過敏だから必然的に敏感になってるだけ!」
アリスとは違うからね。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚が敏感なのは仕方ない。これは生まれつきだからどうにもならない。五感が敏感だと結局アリスの言葉通りってことになるけど……いや、ならない!
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