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第二章 再会

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「随分と用意周到なんだねぇ……」
「一応ね」
「どうする?せっかくだから何かしたいことある?」
「うーん……なんでも良い?」
「良いよー」

 内容にもよるけどそんな無茶なことを言ってきたりはしないでしょ。しない……よねぇ?いや、アリスだから何を言ってくるか分からないね。まったく予想が付かない。常識的かと思いきや、たまに突拍子もないこと言い出すからね。早くも数秒前の自分の言葉に後悔……まあいっか。大丈夫でしょ。

「それじゃあたくさんお話しよ?それと甘やかしてほしいなあ」
「あ、予想以上にかわいいお願いだった」
「良いかな?」
「俺もアリスを愛でたいからもちろん良いよー。今日は甘々デーになるのかな」

 朝から晩まで一緒にいるし、トラブルはあったものの一応解決したし。ただ、俺は無防備すぎるアリスにもちょっと怒ってるから後でお仕置きはするつもりだけどねぇ。どろどろに甘やかして愛でればお仕置きになりそう……ふふ。

「な、なに?顔が怪しいんだけど……腹黒ナギサが出ちゃってるよ」
「そう思うならなんでそれを俺に言うのかな。俺に何かされるとは思わないわけ?」
「思う!だからやめてね!」

 やめてって言われたらやりたくなっちゃうんだけど……人間じゃないけど心は人間なので、俺。あ、でも精霊は楽しいことが好きだからねー。精霊らしいところもあるのかもしれない。

 ……まあ元々の俺の性格だろうけどさ。

「悪い顔っ!誰か助けてくださ」
「誰かってだれー?」
「やあぁぁっ……捕まえないで!……あの、ナギサさん。えっと…お友達が来てますよー」
「すっごい棒読みじゃん。俺は友人と恋人なら恋人を優先するので離すつもりはないでーす。大人しく捕まってなよ。というか今日俺から逃げすぎじゃない?」
「ナギサの本気は甘すぎて心臓が元気になるから少し抑え気味でお願いしたいです」
「ふふっ」

 真剣すぎて面白いね。(抑え気味の)甘々をご所望なのかもしれないけど揶揄いたいなー。

「ならお話しよ。俺、アリスに聞きたいことがあったんだけど雅ってエルサちゃんに前世のこと話してるの?」
「話してたね。お母さん、あんな感じだからそうなんだ~って言ってたよ。お父さんもナギサのことがあるから「そうですか」って。我が家は全員ナギサのこと大好きだから皆で語り合ってたよ?」
「最近はシルフも家族といることが多いのかな。良いことだねー」

 やっぱり俺が仕事を引き受けているからだろうねぇ。それだけ今までは忙しかったということにもなる。シルフは頼りになるから大精霊の中でもリーダー感があるんだよねー。それがさらに忙しくさせている理由なのかも。
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