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第二章 再会

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「ねぇ、ナギサ。そろそろお腹空かない?」
「何か食べる?」
「うん。私、行きたいところがあるんだけど良いかな?」
「いーよ」

 行きたいお店でもあるのかな?俺は今まで宮を行き来する以外で地上に出ることがほとんどなかったから、いまだにこの辺りのことはよく分かってない。だからアリスが行きたいところを言ってくれる方が助かる。

 ……と、思ったけど行きたいお店があるわけではないらしい。

「この前ナギサが連れて行ってくれた海の上のお城?に行きたいの。朝食はお母さんが作ってくれたのがあるからそれを。安心して、お母さんは王室御用達カフェのオーナーだから料理上手だよ」
「料理上手なのは知ってるよー。歩いて行く?転移する?」
「んー……飛んで行こうよ。何気にナギサが飛んでいる所はあまり見たことがないから見てみたいな。空飛ぶ精霊王ってどんな感じ?」
「普通に人間が飛んでるのと変わらないでしょ」

 前世だと人間が飛んでいると言う時点でおかしな話だけど、今世では魔法を使える人もいるし数が少ないとはいえ、クレアちゃんのような王宮魔法師なんて人もいる。空を飛んでいても珍しいくらいのものだよねぇ。特に最近は精霊が表に出てくることも多くなってきたから。

 精霊の力を使うのは良いけど、前に全貴族に向けて言ったように魔法に頼りすぎるようなことになってはいけない。そうなったら俺も相応に手を加えなければならなくなる。面倒だからそれは勘弁してほしいよねー。

「こんな綺麗な人間がいるわけなくない?」
「え……俺、容姿は人間だった前世と変わってないんだけどそれはどういう意味?」
「ナギサが人間離れしてるのは努力してたからだと知っているけれど、もう少し現実的でも良いんじゃないかなと思うよ。スペックが高いならせめて容姿は平凡にするとか」

 それは俺が決められることじゃないんだけど。努力で変わるにしても限界があるものでしょ。それに俺は平均より少し上かなってくらいで特別綺麗な容姿をしていると言うこともない。それを言うなら俺はアリスに平凡になってと言いたいよ?贔屓目なしに誰もが認める絶世の美少女なんだからさ。

「アリスには言われたくないよ。人に言う前に、まずは自分が少しでも注目を浴びないように頑張ってくれない?」
「そっくりそのままお返しするよ、その言葉。お得意の分析、まずは自分の顔をしてくれないかな」

 ……これ、いつまで続くの?絶対お互いに譲らないパターンなんだけど。こんなどうでも良い…ことはないけど、無駄に喧嘩はしたくないよー?

 仲良く付き合ってきてると思うけど、俺たちだって喧嘩くらいする。基本的に話し合いで解決できるようにはしてるけどね。俺達は幼馴染でもあるから良くも悪くもお互いのことを良く知ってる。だから相手への遠慮なんてものはない。そうなるとどうしても言い合いになることはあるんだよねぇ……

 まあその大体がどうでも良いことだから仲直りも早いんだけど。それにしても殺伐とする内容じゃなかったはずだよねぇ……
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